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2014.12.6配信
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入試で狙われそうな最近の時事ニュース(液化天然ガス運搬船の技術革新 「さやえんどう」から「サヤリンゴステージへ」)

三菱重工業がLNG(液化天然ガス)の次世代型運搬船「サヤリンゴステージ」を開発しました。今年9月に同社が完成させたLNG船「さやえんどう」から、さらに改良を加えたものになります。
LNG運搬船というものは小学生のお子さんにとってはあまりなじみがないと思われますが、実は中学入試の理科・社会の観点からすると出題材料の宝庫とも言えるのです。

例えばこんな問題が考えられます。

  • 「LNG運搬船に球形のタンクが使われている理由を考えなさい」
  • 「LNG運搬船の技術革新が日本で急速に進められている理由のひとつに、現在アメリカで開発が進められている天然ガスを、安全かつ効率よく運搬する目的があります。この天然ガスの名称を答えなさい」

今回はLNG運搬船の技術革新をテーマに、理科の圧力と社会のエネルギー問題を中心に分析を進めてみます。

こちらのページに「サヤリンゴ」「さやえんどう」の画像がありますので、ご覧になりながら読んでみてください。

【LNGタンク】

まずLNG運搬船とは、マイナス162度に冷却し、液化した天然ガスを専門に運ぶ船のことを言います。メタンが主成分のLNGを気体のまま容器に入れて運ぶには膨大な容積が必要になりますが、液化することで容積は約600分の1になります。

貯蔵タンクはLNGを閉じ込めるための高い圧力を維持し、かつ内部への熱の侵入を最小にしなければなりません。例えばタンクが立方体になってしまうと、各辺の部分の直角を押し広げようとする力が働いてしまい、最悪の場合はその部分が破損してしまうこともあります。タンクを球形にしておけば、圧力が内壁に均等にかかるようになります。風船をふくらませると次第に球のかたちに近づいていくことからも、球形が内圧を支えるのに最適なかたちであることが想像できるでしょう。

この球形タンク式を進化させたのが運搬船「さやえんどう」でした。それまでの球形タンク式運搬船では、甲板上に突出したタンクそれぞれの上半球部を半球状のカバーで覆っていましたが、「さやえんどう」では船体と一体構造の連続カバーですべての球形タンクを覆うことで、船体の全体強度を確保しながら軽量化を実現しました。さらに連続カバーは船を進めるうえで抵抗になる風圧力を大幅に軽減することができるため、燃費を低減することにも成功したと言われています。

さらに「さやえんどう」から進化したのが今回取り上げた運搬船「サヤリンゴ」です。「さやえんどう」のタンクがほぼ真ん丸の球形をしているのに対して、「サヤリンゴ」に搭載されるタンクは上半球部分が下半球部分よりふくらんだリンゴの形をしていることからサヤリンゴと名付けられました。上半球がふくらんでいるため、船幅を増やすことなくLNGの搭載量を約16%増加させることに成功しました。さらに蒸気タービンとガス焚き可能なエンジンを組み合わせたハイブリッド推進システムを採用することで、「さやえんどう」よりも約20%以上、従来型LNG運搬船よりも約40%以上も燃費効率が改善されたそうです。

こうした高度な技術革新を実現させる日本の造船技術のレベルの高さには驚くばかりですが、それだけ進化が加速している背景に、世界のエネルギー事情を激変させる出来事があったことに注意をしておかなければなりません。

【シェールガス革命】

LNG運搬船「サヤリンゴ」が開発された背景には、アメリカで「シェールガス革命」と呼ばれる現象が起きたことがあります。

シェールガスとはシェール(頁岩・けつがん)という堆積岩の層から採取される天然ガスのことで、将来のエネルギー事情を変えるエネルギーとして注目されています。シェールガスは今年発刊された各種「時事ニュース」に関する本でも多数取り上げられていて、中学入試の出題対象としても扱われていますので注意が必要です。

このシェールの層がアメリカのほぼ全域に広がっていて、これまでは技術的に掘り出すのが難しかったのが、技術開発を見事に成功させたことで、世界最大のエネルギー輸入国であるアメリカが将来的に世界最大のエネルギー輸出国になる可能性まで出てきています。世界のエネルギー事情を激変させることから「シュールガス革命」と言われています。
 アメリカから日本へのシェールガスの輸入需要が大きく増えることが見込まれ、より安全に効率よくシェールガスを運ぶ能力を持ったLNG運搬船の新造が進んでいるのです。

シェールガスの輸入に関して、もうひとつ気をつけておくべきことがあります。シェールガスを運搬する際にその航路にあたる可能性が非常に高いのが「パナマ運河」です。実は今年はパナマ運河が開通してからちょうど100年にあたります。今回のテーマに関わらず出題される可能性がありますので、念のためパナマ運河の場所を地図で確認しておいてください。パナマ運河では開通100年に合わせて拡張工事が2007年から進められています。新パナマ運河の完成は2015年の予定で、アメリカからシェールガスを日本に運搬する際に新パナマ運河を利用できれば、エネルギー調達コストの低減も期待できるそうです。運搬船「サヤリンゴ」も新パナマ運河のような狭い航路を通過できる仕様で造られています。

日本で造られたリンゴ型のタンクを積んだ船が、世界を変えるようなエネルギーを、アメリカから新パナマ運河を通って運んでくる…何とも夢のある話です。


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