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各大問のはじめの小問の解答で使った考え方を後半の難度の高い小問で活用するという高い応用力を求めるテストです。問題内容を正確に読解できるタイプ向きです。
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東京男子御三家の1校で、自由な校風に魅了された多くの男子生徒にとっての憧れの学校となっています。禁止されることはバイク登校とアルバイト、賭け事と下駄ばきくらいと言われるほどに校則が少なく、生徒が自主的に考えて生活を送るための環境となっています。中1の社会が、地理と歴史を合わせた「世界」という授業であるなど、大学受験にも直結した総合力を鍛え上げる授業が展開されています。入試問題も麻布ならではの特徴が見られ、特に小問を解き進めることによってその問題の真意が理解できるといった、ひとつの授業を聴講するかのような高レベルの問題構成は、中学受験における最高水準と呼ばれることも多いです。麻布を志望する場合は、解答できないまでも早めに問題を見ておいて、麻布では何が求められているのかをイメージしておくとよいでしょう。どの科目も記述量が多いので、考えて書いて推敲する、というサイクルの学習を徹底的に重ねておきましょう。
各大問のはじめの小問の解答で使った考え方を後半の難度の高い小問で活用するという高い応用力を求めるテストです。問題内容を正確に読解できるタイプ向きです。
難度の高い記述問題に対応するためにはテキストの読解演習だけでなく読書などで視覚的にイメージする力も鍛える必要があります。記述問題に強いタイプ向きです。
知識と読解力の両方を高いベルで求められます。時間の使い方を習得するためにも早めに過去問演習を進める必要があります。思考力型の問題に強いタイプ向きです。
あるテーマについてのリード文と資料からの出題で、時事的な話題に対する自分の考えを書かせる問題もあります。記述問題を確実に得点源にできるタイプ向きです。
2022年度は大問6題で小問が全15題の構成です。計算や小問集合はなく、大問1から総合問題となります。大問1は差集め算の問題、大問2は時計算の応用型、大問3は4ケタの数をつくる場合の数の問題、大問4はグラフを活用して解く速さの問題、大問5は平面図形から正六角形を題材とした相似・面積比の問題、大問6は数の性質の問題でした。大問1以外は複数の小問で構成され、(1)から順番で解くことで、前の小問で使った解法を次の小問で応用できるといった誘導型の問題になっています。ただし、後半の小問になると難度が一気に上がるため、簡単に誘導にそって行けば解けるレベルではありません。2022年度であれば大問4や大問6など、問題内容を正確に理解しなければ(1)から解き方を思い浮かべることもできない問題が並びます。普段の演習から、内容が複雑な問題に数多く取り組んで、算数ならではの読解力を身につける必要があります。また解答用紙のスペースが大きくありませんので、式や考え方の書き方を早めに練習しておくことが必須です。
ほぼ難問で構成される中、1、2問は難度の低い問題が含まれます(2022年度であれば、大問5(1)、大問6(1)(2)が該当します)ので、まずはそうした問題は、文章をしっかり読み込んで、書き出しなどをしながら確実に正解するようにしましょう。そのうえで合格ラインを突破するポイントは、調べ上げの問題で正解を増やすことです。2022年度であれば大問3のように、(1)で問題のルールを把握したうえで、その後の小問で書き出しをすることで正解につながる問題があります。書き出す量は多く、解答欄におさめることは難しいですが、最低限読み取れる書き方で、あてはまるケースをもれなく書き出せるようにしておきましょう。普段の演習から書き出しを使う問題に慣れておくことはもちろん、解答用紙を原寸大に拡大コピーして解答欄の使い方を練習しておくことも有効な対策です。
制限時間60分の中で深追いすべきでない問題を選別する必要があります。得意な算数で他科目を引っ張るくらいの得点を上げるためには、数多くの問題で正解することが必要にはなりますが、2022年度であれば大問6の(3)(4)は無理に時間をかけるとかえって得点が伸びなくなります。それよりも難度の高い他の問題で細かなミスをしていないか見直しをする時間を作る方が有効でしょう。合格ラインを突破するポイントは、速さや平面図形で多く見られる、「ひとひねり」された問題で正解を確保することです。同校の「ひとひねり」はテキストの演習だけでは対応する力が養えません。難問を多く集めた問題集や、算数の難問が多い難関校の問題を解くことで、典型的な解き方から工夫を加えなくては解けない問題で頭を悩ませましょう。考えに考えて、そのうえで解説をよく読んで解法を素直に吸収することが、麻布の算数の「ひとひねり」にも対応するためには必須です力を鍛えられます。
物語文1題の構成は変わりありません。小問は4つの語句の漢字の書き取りが1題、選択肢問題が3題の他、10題全てが記述問題です。記述問題には全て制限字数が付けられません。
2022年度の物語文は、岩手県に住む美術部に所属する女子高生が、東日本大震災の前後で様々に心境を変化させて行く中で絵に対する取り組み方を深めて行く様子が描かれています。中学受験生にとっては等身大とは言えない人物設定ですが、大人の世界が展開することはなく、十分に理解できる内容です。
麻布の国語というと記述問題を中心とした各小問を解き進めることで文章の内容理解も進められ、最後の記述問題で総括的な解答が求められるという特徴がありますが、2022年度もその傾向に変わりはありませんでした。選択肢問題に取り組みやすい問題が若干多かった印象はありますが、記述問題を中心とした問題の難度は安定しています。
合格ラインを突破するポイントは、やはり記述問題で高得点をとることにあります。麻布の記述は難しいというイメージが強いですが、全ての記述問題が難問ではなく、文章の中にあるヒントを正しく構成すれば答案を作れる標準レベルの問題も含まれます。解きやすいとは言っても、解答に使う要素が見つけやすいという意味合いで、解答の文章を仕上げるには、選んだ要素を読みやすく組み立てる文章構成力が求められます。同校の受験生レベルを考えると、この構成力が十分でないと勝負になりません。普段の演習では、わかりやすい記述答案が作れているかを厳しくチェックするようにしましょう。
2022年度の問題で麻布ならではの難しさが特に感じられたのは問6の、主人公の描いた絵に対してインタビューする記者の反応の真意を答えさせる問題でした。求めていた答えと異なる主人公の言葉に不満とも迷いともとれる反応する記者の姿は、文章中にそのヒントとなる要素がなく、大人であれば容易にイメージできますが、中学受験生にとっては難度が高い問題でした。こうした問題が毎年出される点も麻布の特徴であり、テキストだけの演習では対策として不十分です。類推する力を養成するために読書や映画やドラマといった映像作品に触れる機会を多く持つことも、麻布の国語を攻略するうえでは必要となります。
[2022年度の出典]
くどうれいん『氷柱の声』
2022年度は大問が4題で、小問数が全30題の構成でした。問題の種類としては、選択肢問題、記述問題、語句を答える問題、計算問題がバランスよく出題されています。計算問題は5題ですが、記述問題は8題とやや多めに出されました。
大問1は旗のはためきや飛行機などを題材とした風の力のはたらきの問題、大問2は発酵についての問題、大問3は月の見え方を中心とした天体の問題、大問4は新型コロナウィルスを題材とした感染症に関する問題でした。大問4は新型コロナウィルスについて、ウィルスの構造や感染の仕組みなど、単なる時事問題としてではなく、生物分野の題材として知識を総まとめする内容となっていました。
全体的に難度が非常に高いですが、即答できる(しなくてはいけない)ような基本的な問題も含まれます。どの大問も、そうした易しい問題からスタートして、徐々に難度がアップして行く構成になっています。特徴的なのは、リード文がひとつではなく、問題を解き進めて行くと新たなリード文が出て来るというくり返しが見られることです。つまり、ひとつの大問にリード文が複数あるというかたちになっているのです。それらのリード文を読み進めるうちに、大問のテーマをより深く掘り下げられるという高い水準の形式になっています。この形式に慣れるためにも、過去問演習には早めから取り組んでおく必要があります。
合格ラインを突破するポイントは、思考力を求める計算問題、記述問題で得点を重ねることにあります。それらの難問を解答するためのヒントはリード文の中に含まれているのですが、このリード文に書かれている内容と知識の組み合わせが容易にできないのが、麻布の理科の難しさです。リード文は一見読みやすいのですが、問題を解くためのヒントとなる要素が見つけづらいです。理科の知識を幅広く持っていなければ、そうした要素を見逃してしまいます。知識の有る無しで、リード文の読み方が全く変わってしまうと言えます。リード文を有効に活用するためには知識を覚えるだけでなく、問題形式の演習を多く積んで、問題で求められる知識を正確に引き出す練習が不可欠となります。
毎年あるテーマに基づいた長いリード文と表やグラフなどの資料をもとにした大問1題が出されます。大問に含まれる小問数は全15題です。2022年度のテーマは、「日本で働く外国人」でした。リード文は「外国人」の定義についての説明から始まり、1890年代から1950年代前半の日本が戦時中、戦後の時期にあった時代、1950年代後半から1990年代の経済成長期といった時代ごとに日本で生活する外国人の状況について説明され、1970年代から1990年代の日本の難民政策についての説明をはさみ、2000年代以降の労働力不足となった日本での外国人労働の状況の説明へとつながり、最後に日本社会が外国人を受け入れる体勢についての課題などが示されるかたちで完結します。まるで1つの授業を聴講するかのような分量と構成ですが、内容はわかりやすく、ポイントもつかみやすいものです。
そのリード文と資料をもとに出される問題は、記述問題が9題と圧倒的に多く、そこに地図から国名を選ばせるなどの選択肢問題や、語句を答える問題が混ざります。記述問題は最終問題のみ80~100字の制限字数が付きますが、それ以外は制限字数なしで答える問題です。
麻布の社会というと難問揃いというイメージがありますが、基本的な選択肢問題や、リード文や資料を正確に読み取れれば容易に解答できる記述問題が含まれます。まずはそうした問題は確実に得点できるように、知識を集積し、リード文や資料の活用方法を鍛えておきましょう。そのうえで、合格ラインを突破するポイントは、思考力を求める記述問題で得点することです。2022年度の最終問題は、日本で働く外国人とその家族を守るために必要な政策や活動について自分の考えを書かせるものでした。それまでの小問を解く中で外国人の受け入れについての課題が認識できるような誘導がある点が麻布らしいですが、この問題はそれ以外にも自分の考えが必要とされる、公立中高一貫校の適性検査に近い内容とも言えます。麻布の社会で高得点を獲得するには、普段からニュースで報じられるような出来事について、自分の意見を持てるように受け止める習慣が必要となります。また、企業が外国人労働者の滞在期間延長を希望する理由を、具体的に挙げられた期間を延長した職種に共通する特徴を踏まえて説明させるなど、知識と思考力を即座に結び付けて説明させる問題などが多数出されますので、記述演習は速くから徹底的に行っておくようにしましょう。