2月予約スタートダッシュキャンペーン!
思考力を求める問題はありませんが、調べ上げなど手間と時間がかかる問題が多いので時間配分が重要になります。頻出の応用問題を速く解けるタイプ向きです。
2023年度に東大合格者数43名(現役31名)を輩出するなど、国内の国公立大学、私立大学に高い合格実績を誇るだけでなく、2021年度以降は海外の大学への合格実績も大きく伸ばしています。
また、2021年には大学レベルの設備が整った理科の授業だけを行う「新理科館」という校舎も完成し、高い人気を集め続けている男子校です。2/1に他の最難関校を受験した上位層が併願するケースが多いことで、2/3の第2回入試の合格ラインが第1回と比べて大きく上がる学校の代表格と言えます。
入試問題は、どの科目も難度が高いですが、特に社会は他校にはない特徴的な問題ですので、早めに過去問演習を進める必要があります。どの科目も、問題内容を正確に読み取る力が求められるだけでなく、制限時間に対して問題量が多いため、解答時間を管理する力も高いレベルで求められます。普段のテストから時間を意識しながら問題の読み間違いなどがないように備えておくようにしましょう。
思考力を求める問題はありませんが、調べ上げなど手間と時間がかかる問題が多いので時間配分が重要になります。頻出の応用問題を速く解けるタイプ向きです。
難度の高い選択肢問題の数が多く出されます。記述問題は字数を含め標準的ですが、内容をわかりやすくまとめる力が求められます。選択肢問題が得意なタイプ向きです。
文章やグラフ・表の意味を理解するのが難しい問題が多く出されます。図やグラフを自分で書いて完成させる問題もあります。文章の読み取りにミスがないタイプ向きです。
長いリード文と資料から100字以上の字数で解答する記述問題での高得点が求められます。深い知識を求める選択肢問題も出されます。記述問題が得意なタイプ向きです。
2024年度第1回は大問6題で小問が全19題の構成で、大問1の(1)が計算問題、(2)以降が小問集合、大問2が平面図形の問題、大問3仕事算の問題、大問4が推理の問題、大問5が立体図形の切断の問題、大問6速さから旅人算という問題構成でした。解答は全問が答えのみを書かせるもので、式や考え方を書かせる問題は出されていません。2023年度第1回と比べて解きやすい問題が多く、合格者平均点も2023年度の80.9点から86.9点に上がりました。
大問は規則性、速さ、平面図形、立体図形、数の性質と頻出単元からの出題で、問題内容も塾テキストの応用問題や、模試の後半の応用問題のパターンが多いです。その点では、普段からの学習の積み重ねが成果として現れやすい問題が多いタイプのテストと言えます。
それでも年度によっては、解き方の着想が難しい独特な問題が出されることがあるため注意が必要です。2024年度第1回は、解き方が思い浮かばないような難問はありませんでした。調べ上げや書き出しなどで手間がかかる問題が含まれるケースが多くありますので、時間配分に気をつけて、解くべき問題を速く確実に正解する方針で進める必要があります。
2024年度第1回でも、大問4の推理の問題は解き方を知らないと多くの解答時間を要するタイプでしたが、大問6の速さの問題は手間こそかかるものの、難度自体は高くない問題でした。
大問1の計算と小問集合は満点が目標ですが、問題によってはその後の大問の(1)よりも難度が高い問題が含まれますので、時間がかかるかどうかの判断を早めに行い、難しい問題は抜かして先に進むようにしましょう。
大問2以降の問題については、各問題の(1)の難度が低いので、確実に正解しておきたいところです。どの問題も(1)が次の(2)を解くヒントになりますので、(1)を解いた流れでその後の(2)、(3)まで正解したいですが、時間がかかる問題については無理に解こうとせずに、解いた問題の見直しにあてる時間を確保しましょう。
計算、小問集合にかける時間を最大限縮めることがポイントです。テキストの標準問題以上のレベルを数多く演習して、解き方の幅を広げておきましょう。
まず大問1は全問を正解、大問2以降も最後の小問以外は確実に得点できるようにしましょう。平面図形、立体図形の問題は頻出パターンが多く、切断など的確に問題内容を把握したうえで、手順を正しく積み重ねる力が求められます。
解答に必要な作業量からすると制限時間は十分ではありませんので、時間をかけ過ぎないように解答方針を早めに固めて問題に臨みましょう。規則性や場合の数の問題では調べ上げに時間がかかりますので、それ以外の問題はスピードを重視して解き進める必要があります。
思考力を求める問題はありませんが、頻出パターンの難題を確実に正解することが必須ですので、塾のテキストや模試の後半の問題を重点的に見直して、苦手分野がないように備えておきましょう。
2024年度第1回は、大問1が物語文の読解、大問2が論説文の読解の2題構成で、漢字の書き取り5題が大問2に含まれました。
問題の種類では、小問数全23題のうち、漢字の書き取りが1題、記述問題が2題の他、20題が選択肢問題という構成で、選択肢問題の問題数の割合が圧倒的に高い点が特徴です。選択肢問題の難度は幅広く、それぞれの大問に3、4題は正誤の判断が見つけづらい難度の高い問題が含まれます。一方、記述問題は大問1、2で各1題出されましたが、語句指定がヒントとなり、問題文から解答要素を見つけやすい点で難度は標準的と言えます。
注意すべきは物語文、論説文ともに文章が近年長くなっていることです。物語文の設定は、等身大ではない人物が主人公となるものも出題され、2024年度第1回もホテルに勤める青年が書道家に対する印象緒を変化させていく過程が描かれた内容でしたが、物語の展開自体は読み取りづらいものではありませんでした。
人間が機械とは異なる「熟達」を探求するプロセスについて解説した論説文も、難しい語彙が含まれますが、文章の主旨は理解しやすいものでした。ただ、制限時間と比べれて文章量が多いので、問題文を読む時間が長くなり過ぎないように意識する必要があります。
問題数の中で高い割合を占める選択肢問題でどれだけ正解できるかが合格ライン突破のポイントになります。難度の高い選択肢問題は、選択肢の文章は短いですが、その分、誤った内容であると判断できる材料が少なく、一見正しいと思わせる表現が多いです。
そうした難問を慎重に考える時間を確保する戦略が必要になります。記述問題は標準的な難度とはいえ80字以内という字数ですので、時間を短縮することは難しいので、基本的な選択肢問題にかける時間をどれだけ短くできるかが重要になります。
過去問演習でも、解きやすい選択肢問題にどれだけ時間をかけたかのチェックをしておくとよいでしょう。選択肢問題での正答率を上げるためには、過去問演習で間違えた問題、正解した問題ともに、選択肢のどこが間違っていたのかを詳しく見直す作業を重ねる方法が有効です。
[2024年度第1回の出典]
大問1:三浦しをん『墨のゆらめき』
大問2:為末大『熟達論』
2024年度第1回は大問4題で小問は全29題で、4分野それぞれからの出題でした。問題の種類は、選択肢問題、語句を答える問題、20字前後(字数制限なし)の記述問題、計算問題、さらには、グラフや図を自分で解答用紙に書き込んで完成させる問題といった、バラエティー豊かな構成になっています。
大問1は物理分野から音の伝わり方に関する問題、大問2は化学分野から硫酸銅を題材とした物質の状態変化の問題、大問3は生物分野から植物と虫媒花についての問題、大問4は地学分野から自然環境と道路の関係に関する問題が出されました。
同校の理科で特に注意すべきは、文章の内容や、グラフや表の意味を理解するのが難しい点です。問題文で書かれている内容が複雑で、一読しただけでは何を問われているのかが理解しづらい特徴があります。グラフや表も典型的なものは少なく、そこに何が表されているのかを的確に読み取る力がなくては対応できない問題が並びます。計算問題は、計算自体は複雑ではないですが、やはり問題文の内容を正しく理解したうえで計算を進める力が求められます。
どの大問も、前半の小問は基本的な内容で、例えば物理分野であれば算数の知識で十分に対応できるなど、答えやすい問題が多いのですが、小問が進むにつれて難度が上がり、さらに新たな情報が追加されることで急速に答えづらくなります。
全般に難問が多い中でも、語句を答える問題や記述問題は標準的な難度ですので、そこで確実に得点をして、難度の高い問題で少しでも得点を重ねるといった方針が必須で、そこでポイントになるのが時間配分です。問題数が多いうえに、問題内容の理解に時間を要するため、時間の使い方をしっかり意識して臨む必要があります。文章内容の理解が難しい問題を解く時間を多く確保するために、それ以外の問題にかける時間を短くするという意識を強く持って、過去問で時間の使い方を練習しましょう。
計算問題やグラフや図を自分で書く問題を速く正確に解けるように、普段の演習から自分でグラフなどを書く練習を重ねておくとよいでしょう。計算問題についても自分が間違える傾向を早めにつかんで、その部分を補強する演習が効果的です。
2024年度第1回は、大問1題で、長いリード文に小問が9題という例年通りの構成でした。9題のうち記述が2題で、それぞれ190字以内、160字以内と制限字数が長いものでした。他7題は選択肢問題と語句を答える問題です。
リード文は毎回あるテーマに沿った内容となりますが、2024年度第1回のテーマは「入学試験」でした。文章量は多いですが、読みやすい文章ですので、テスト全体の時間の使い方として、リード文の読み取りに時間をかけ過ぎないように注意する必要があります。
記述問題は年度によって100字から150字程度の制限字数が3題になる場合もありますが、いずれにしても長い制限字数に対応する力が求められます。2024年度第1回では、1問が「大学入試共通テストで、記述式問題を導入することが検討された際に、公平性が損なわれるとの批判が生まれた理由」について、もう1問が「経験が評価される入試に対して想定される批判」について、それぞれ190字、160字で説明させる内容でした。
どちらも提示された資料をもとに記述させるものですが、資料の量は多いものの、それぞれが意味するところは読み取りやすく、解答の方向性は容易に定められるものです。ただし、制限字数が長いため、どれだけ詳しく具体的に、かつわかりやすく説明できるかがポイントになります。過去問演習に入る前の普段の演習から長い制限字数の記述問題を多く解いて、書き方に慣れておく必要があります。
記述問題は時間と手数が必要ですが、解答内容を想起すること自体は難しくありません。一方で選択肢問題、語句を答える問題では深い知識を求められるケースが多くあります。2024年度第1回では「五日市憲法」を答えさせる問題が出され、また正誤問題で選択肢の区別が細かい内容が含まれました。
また、記述問題にかける時間を多く捻出するためには、記述以外の問題をどれだけスピーディーに解くかが重要となります。2024年度第1回では、地図を読み取る問題の難度が低かったように、見た目の複雑さとは異なり、時間をかけずにポイントを見抜く力を培っておけば、確実に正解に行き着ける問題も含まれます。ただし、同校の受験生レベルを考えると、そうした問題は得点必須となります。
全体を通して、問題数からも配点が高いと推測される記述問題でどれだけ精度の高い答案を作成できるが合格ライン突破のポイントになります。そのためにも、記述以外の問題で得点を重ねること、そして難度の高い問題に時間をかけ過ぎないことを念頭から外さずに、過去問演習を進めましょう。記述問題については、資料を使って長い制限字数の問題を解く練習を重点的に進め、過去問演習では「問われている内容に正確に答えられているか」を徹底的に確かめるように気をつけましょう。