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ひらめきを求める難問や思考力を求める問題は少なく、応用問題レベルが多数並びます。時間配分が重要なテストです。スピーディーな処理力があるタイプ向きです。
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2017年度より高校募集を停止して完全中高一貫校となりました。『学問体験講座』を東邦大学で実施するなど東邦大学との連携が積極的に行われています。東邦大学が理系の大学ということもあり、全体の約7割が理系学部への進学を希望しますが、多様な進路希望に対応できるように、リベラルアーツ型のカリキュラムが実施され、文系志望者に対しても進路指導が徹底されています。入試問題は4科目に共通して、高い処理能力が求められる点が特徴的です。算数であればグラフの読み取りや書き出し・調べ上げといった手数のかかる問題を正確に進める力を求める問題が多く、理科・社会では同校の特徴である「組み合わせて解く」選択肢問題が多数並びます。国語においてはほぼすべてが選択肢問題で、小学生にとっては難度の高い文章を正しく理解することを前提としています。文章の要旨を選択肢で問う問題も出されます。こうした処理能力をただ求められるのではなく、4科目ともに45分という、問題数、解答にかかる手間を考えると非常に厳しい設定のもとで力を発揮することが必要となります。また、4科目ともに制限時間45分で100点満点と均一で、理科・社会も重視されています。どの科目も、すべてを応用問題レベルにまで仕上げておく必要があります。そして、理科・社会の独特な選択肢問題、国語の難解な文章、算数の手数のかかる問題といた同校ならではの問題形式に少しでも早く慣れるように、過去問演習を早めに進めることが有効になります。前期テストは1月後半に実施されますので、早めの取組みを意識しましょう。
ひらめきを求める難問や思考力を求める問題は少なく、応用問題レベルが多数並びます。時間配分が重要なテストです。スピーディーな処理力があるタイプ向きです。
選択肢問題がほとんどで、文章全体の要旨を答える問題が頻出です。問題内容が難しく、大人向けの表現が多く含まれます。類推力をもって文章を読めるタイプ向きです。
標準的な難度ではありますが、問題内容が複雑で正しく読み解く力が必須です。独特の選択肢問題は正確な処理能力を求めます。選択肢問題に強いタイプ向きです。
理科同様に独特な構成の選択肢問題が多く見られます。読み取りづらい資料・グラフをスピーディーに処理する力が求められます。地理分野に強いタイプ向きです。
2022年度前期は大問7題で小問数が全18題でした。大問1は計算問題3題、大問2は小問集合3題で数の性質、食塩水の濃度、売買損益からの出題、大問3は平面図形から面積比の問題、大問4は周期性を使った速さの問題、大問5は立体図形の総合問題、大問6は約束記号の問題、大問4はグラフの読み取りの問題でした。解答は全て答えのみを書かせるタイプで、式や考え方を書かせる問題はありません。
同校の算数は問題設定が複雑な難問やひらめきを求めるタイプの問題はありません。2022年度前期は大問1の計算問題から複雑で、大問2の小問集合の(1)(2)以外には問題を見てすぐ正解に行き着けるような易しい問題はありませんが、逆に思考力やひらめきを必要とするような高難度の問題も見られません。テキストの応用問題に分類されるような、解法自体は典型的ですが、書き出しや調べ上げなどの手数のかかる問題がズラリと並ぶテストです。注意すべきは制限時間で、問題数と解答にかかる手数を考えると45分はあまりに短く、スピーディーに問題を解き進めることが必須となります。2022年度前期の最終問題は5つものグラフを題材として、東邦大東邦らしく算数でも選択肢問題が出されました。この問題も難問ではありませんが、解答に時間がかかるため、時間配分を意識した取り組みが大前提となります。
同校の算数は出題される範囲が幅広く、上記のようにすべてが応用問題レベルですので、まずは苦手分野がないように日々の演習で基礎力を万全にしたうえで、早期に応用問題に取り組む時間を確保しましょう。合格ラインを突破するポイントは時間配分を高く意識することです。2022年度前期であれば、大問6の約束記号の問題、大問7のグラフ問題は、解答に時間がかかるため、そこまでの大問をスピーディーに処理する必要があります。ポイントとなるのが、大問3の平面図形の面積比問題と大問4の周期性を使った速さの問題です。特に大問4は問題を見て周期性を利用するとわかった瞬間にグラフをかけるかどうかが勝負の分かれ目になります。ここには普段から手間を惜しまずにグラフや図をかくことを実践できる生徒を求める同校の意向がうかがえます。同校の受験生レベルを考えると、大問6、大問7を捨て問にすることはできず、また問題内容を正しく理解できれば解答のチャンスは大きいので、それらの問題に時間を費やせるように、大問5までを速く正確に解き進める必要があります。年度によって難度の違いはありますが、時間に余裕がない点は共通しています。早めの段階で一度過去問を実際に解いてみて、同校の算数での45分がどれくらいの長さなのかを体感しておきましょう。
同校の算数は奇抜な内容はなく、日頃の演習の成果が出やすいタイプの問題がほとんどですので、まずは単元のもれなく、すべてを応用問題レベルにまで仕上げておきましょう。そのうえで合格ラインを突破するポイントは、手数のかかる問題をいかにスピーディーに処理するかにあります。算数が得意な生徒さんの中には、グラフや図を自分で書き出すことを面倒に感じて、頭の中で処理する傾向がありますが、どんなに高い計算力をもってしても、同校の算数を攻略するには地道な作業が不可欠になります。その典型が2022年度前期の最終問題であるグラフの読み取りです。特に(2)の人数の数え上げは、式や計算で処理するのではなく、グラフのどの位置にある人数を数え上げればよいかを早期に見つけ、その上でミスなく数えるといった算数の問題としては珍しいタイプですが、ここにも正確な処理力を求める同校の傾向が色濃く反映されています。同タイプの問題が今後も出されるとは言い切れませんが、手間のかかる処理を求める点は変わりないと考えられます。普段の演習から手数のかかる問題に対した際は、ただ正解不正解をチェックするのではなく、解答のプロセスをしっかり積んだかどうかまで細かく確認するようにしましょう。
2022年度前期は、大問2題で小問数が全18題でした。大問1が論説文の読解、大問2が物語文読解、漢字は大問1の中で「仮想の想と同じ漢字を使うものを選ぶ」というかたちで出されています。問題の種類は、空欄補充を含め、選択肢問題の割合が圧倒的に高く、そこに抜き出し問題が2題混ざり、記述問題は出されていません。
大問1の論説文は、「倹約」の考え方を説く内容、大問2の物語文は大学4年生の女性が反抗的な中学1年生女子の家庭教師をする中で、悪態をつく女子に過去の自分を投影させて「傲慢さ」を振り返るといった内容でした。文章の長さはどちらも標準的でボリュームは感じられませんが、その内容は小学生には難解で、特に物語文は読み取りづらい表現が多く含まれています。
同校の国語の最大の特徴は選択肢問題が占める割合が高いことにあります。論説文であれば文章の段落構成や論旨について問うもの、物語文であれば心情理解を問うものがほとんどで、問題形式としてはスタンダードな選択肢問題と言えます。ただし、論説文、物語文どちらにも全体の要旨を問う問題があり、その問題では選択肢の文章が一気に長くなり、他の選択肢の倍以上の分量となります。その問題を含め、問題内容さえ理解できていれば難なく解答できるものがほとんどですが、同校の国語で出題される文章は難解な内容が多く、特に物語文は分量こそ標準的ですが、大人の文章に慣れていないと読み取れない表現が多く、問題もそうした表現から容赦なく出されます。合格ラインを突破するポイントは難解な文章を正確に読み取ることにあります。2022年度前期の物語文は中学1年生の女子の反抗的な態度を見て自分を振り返る女子大学生の心情を問題対象としていましたが、問題該当部以外に解答のヒントが少なく、文章の流れから「類推する力」を必要とする問題が多く見られました。大人の感覚であれば十分に理解できますが小学生にとっては大きな負荷がかかるものが多く、文章内容の理解が曖昧では誤った選択肢を選んでしまうように、問題が作られています。普段から難しい設定の文章を題材にした問題に多く取り組んで類推力を鍛えることが必要で、聖光学院中や浅野中で出される文章を読むことも対策の一環となります。また、文章全体の要旨を問う問題が頻出ですので、模試などでそうしたタイプの問題が出てきた際には、重点的に見直しをしておきましょう。
[2022年度前期の出典]
菅野覚明『日本の元徳』
氷室冴子『さようなら女の子』
2022年度前期は大問6題で小問数は全20題でした。4分野からそれぞれ大問が出題され、生物分野と化学分野が大問2題でした。問題の種類は選択肢問題と計算問題のみで、語句を答えさせる問題、記述問題は出されていません。
大問1は生物分野から食物連鎖に関する問題、大問2は化学分野から炭酸水素ナトリウムの熱分解の問題、大問3は生物分野から植物の光屈折を題材とした問題、大問4は化学変化とその際に発生する熱に関する問題、大問5は地学分野から地球の公転と太陽の動きについての問題、大問6は物理分野からばねと遠心力に関する問題でした。
同校の理科は小問数が20題で、語句を答えさせる問題、記述問題が出されませんので、制限時間45分には余裕が感じられそうですが、いざ解いてみると独特のボリューム感があり、問題形式に慣れないうちは解き疲れするほどに頭の体力を必要とします。まず問題文の書き方が複雑で、何を求めるための実験なのかといった要点をつかむのが難しい内容となっています。そして最大のポイントは選択肢問題の複雑さです。合格ラインを突破するポイントはまさに同校ならではの複雑な選択肢問題で確実に正解を重ねることにあります。ただ単純に正誤の選択肢を選ぶのではなく、複数の要素それぞれに選択肢が設定され、その組み合わせを答えさせる問題が多いという特徴があります。組合せで答えるために、選択肢の数が12にも及ぶことがあります。それらの問題すべての難度が高いのではありませんが、集中して組合せを選び出さなければ、ミスを起こしてしまう可能性が高くなります。しかもそのタイプの問題がテスト全体で多く見られますので、ひとつひとつを正確にかつスピーディーに解く必要があります。ただ知識を問うだけでなく、正確でスピーディーな処理能力も求めるという同校の選択肢問題に対応するためには、まず基本知識を早急に固め、問題演習を通してその知識を盤石にするといったアウトプット重視の取組みが不可欠です。その上で同校ならではの選択肢問題に慣れるために、また45分という制限時間の短さを体感するために、過去問演習には早期に取り組むべくスケジュール立てをしておきましょう。
2022年度前期は大問3題で、小問数は全25題でした。地理・歴史・公民分野それぞれから大問1題が出される構成になっています。問題の種類は、語句を答えさせる問題が2題、数字を答えさせる問題が1題で、その他はすべて選択肢問題です。
大問1は都道府県の特色をテーマとした地理分野の問題、大問2は各時代の人物や出来事についての歴史分野の問題、大問3は日本国憲法や現代社会に関する公民分野の問題でした。
同校の社会は、理科と同じく選択肢問題に特徴があります。正誤を単純に答えるのではなく、いくつかの要素について挙げられた選択肢や語句を組み合わせて、正しい組み合わせを答えるタイプの問題です。時間がかかる上に、ミスも起こしがちですので、理科同様に早めに過去問演習に取り組んで、いかに正確にスピーディーに選択肢問題を処理するかを思考する必要があります。
また、同校では分野の間で難度の差があり、地理分野が他2分野と比べて難しくなっています。2022年度前期も、多種多様なグラフや資料が出されましたが、この資料の読み取りが一筋縄ではいかないのです。例えば日本各都市の月別降水量の平均値を示したグラフでは、通常は都市ごと別々にグラフが表示されるところが、ひとつの座標の中に複数のグラフが書きこまれたかたちになり、読み取りづらさが際立っています。また6つの都道府県庁所在地の間の距離についての問題では、それぞれの位置関係を踏まえて解答を進めるといった思考力も求められます。合格ラインを突破するポイントも地理分野での得点になりますので、早めに基本知識を習得したうえで、他校の過去問を含め資料を使った難問に数多く取り組み、データの読み取り方の練習を重ねておきましょう。歴史・公民分野も複雑な選択肢問題は出されますが、知識レベルは標準的なものが多く、また選択肢の組合せも地理ほどに解きづらくはありません。公民分野では、ドイツのメルケル首相(当時)や核兵器禁止条約を選ばせる問題が出されていますので、時事問題対策も万全にしておく必要があります。理科同様に小問数以上に時間のかかるテストで、時間のかかる問題とスピーディーに処理すべき問題が万遍なく配置されていますので、時間配分を意識した過去問演習に早めに着手するようしましょう。