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書き出しなどの作業を必要とする難度の高い問題が多い中、図形分野は比較的解きやすい問題が含まれます。規則性、図形分野の問題に強いタイプ向きです。
早稲田大学の系属校で、卒業生の約5割が早稲田大学へ推薦進学(2024年度卒業生は全305名のうち148名が推薦進学)、残り5割が受験、2024年度には東京大学に43名(現役32名)の実績を挙げました。
自分の進路を考えさせるキャリア教育が高校1年時から積極的に行われ、医学部受験を希望する生徒以外も、他大学での学習を積極的に選択肢して受験を選択する生徒が多くいます。
入試では4科目それぞれに特徴がありますが、奇抜な問題や独特の設定に対応するタイプではなく、持っている知識を正しく活用する解法をしっかり考えて取り組むことが求められます。満点が算数・国語が60点、理科・社会が40点と低く設定されていますので、1問を正解することの重要性が高くなります。
算数では的確な書き出しなどの作業を必要とする問題が多く、国語は難度の高い文章を精読できる力、理科では難度の高い計算問題で正解を重なる力、社会では正確な知識を求める選択肢問題を攻略する力が求められるといった、地道な訓練の積み重ねが活かされるテストです。
書き出しなどの作業を必要とする難度の高い問題が多い中、図形分野は比較的解きやすい問題が含まれます。規則性、図形分野の問題に強いタイプ向きです。
内容が読み取りづらい文章が出され、その内容を細かく理解することが前提となる問題が大半を占める構成のテストです。高難度の文章を読み解くのが得意なタイプ向きです。
難度の高い計算問題で高い得点率を獲得する必要があります。図を完成させる問題も出されます。制限時間30分はあまりに短いです。計算問題に強いタイプ向きです。
選択肢問題に知識を正しく組み合わせて解答させる難問が含まれます。時事問題を含め漢字表記に注意が必要な問題が多いです。選択肢問題に強いタイプ向きです。
2024年度第1回は大問5題で小問が全16題の構成です。大問1が計算問題(部分分数分解)と文章題の小問3題、大問2が図形の小問3題、大問3が通過算の問題、大問4が条件整理の問題、そして大問5が立体図形の切断の問題でした。
2024年度第1回では、大問4に思考力を求める条件整理の問題が出された点が特徴的でした。同校の算数では、大問として条件整理や場合の数の問題が出される際には、書き出しや調べ上げで対応する問題となることが多いのですが、2024年度第1回の大問4では、まず問題のどの点に着目して、そこからどのように論理展開をするかを考えさせるタイプの難問でした。
ただし、大問3の通過算の問題、大問5の立体図形の切断の問題が解答方針を立てやすいものでしたので、どちらも小問3題のうち(1)(2)までは解きやすく、テスト全体を見ると、同校の中では標準よりやや難度が低めでした。
同校の算数は、大問1の小問集合から難度の高い問題が含まれる点が特徴的です。その一方で、大問2の図形の小問集合に含まれる問題、大問3以降の応用問題の前半に難度の低い小問が出されることがありますので、優先して解くべき問題を選別して解き進める意識が必要になります。
小問数に対して50分の制限時間は短くはないのですが、作図問題が含まれ、思考力を求める問題(2024年度第1回であれば、大問1(3)、大問4)が出されますので、時間に余裕はないと考えて、解ける問題は少しでも速く解く習慣を、過去問演習を通して身につけておきましょう。
大問1から難問が出される問題構成の中で、抜かすべき問題は抜かすという判断を的確に進める必要があります。後半に複雑な問題があるからといって、大問1、大問2は満点をとらなければいけないという意識は捨てて、大問1でも難しい問題は抜かして、その分、後半の問題の(1)を確実に、できる限り(2)以降を得点するという方針で解き進めましょう。
合格ラインを突破するポイントは図形問題で得点を重ねることです。同校の問題の中では比較的図形分野に解答方針が立てやすい問題が多く含まれます。2024年度第1回であれば、大問2の図形の小問集合の(1)(2)は確実に得点すべき難度であり、また最終大問5の立体図形の切断も、(1)(2)までは典型的な解法パターンで解ける問題でした。
もちろん自分で図に書き入れをするなどの作業は要しますが、解き方自体はテキストの応用問題で練習しておけば浮かぶ範囲のものです。立体の切断や相似、面積比はもちろん図形分野については苦手な単元をつくらないに気をつけましょう。
また、速さの問題も思考力を求めるよりも、しっかり図をかいて考えれば解答方針が見出せるタイプの問題となることが多いです。速さについても、テキストの応用問題演習を通して、典型的な解答パターンを定着させておきましょう。
大問1、大問2では誤答を1問にとどめたいところです。2024年度第1回でも、大問1(3)、大問2(3)以外は確実に得点すべき問題でした。特に図形の小問集合は難度が高い問題が少ないので満点を目指しましょう。
大問3以降でも平面図形、立体図形の問題では失点を最小限にとどめるだけでなく、その他の応用問題に時間を多く使えるように、解答時間を短縮できるようにスピーディーに解き進めることが重要です。特に2024年度第1回の大問4のような思考力を求める問題が出されるケースが今後もあると考えられますので、時間をかけるべき問題と、速く解く問題の選別を的確にすべく、過去問演習に取り組みましょう。
合格ラインを突破するポイントは的確な書き出しをして、調べ上げを必要とする問題、また思考力を求める問題といった高難度の問題で得点をすることにあります。2024年度第1回で言えば大問4の条件整理の問題がそのタイプに当てはまります。
上記の通り、同校の条件整理、場合の数の問題では、これまで思考力を求めるよりも、書き出し、調べ上げをさせるタイプの問題が多く出されていました。今後もどちらのパターンの出題があるかわかりませんので、いずれにも対応できるように、書き出し、調べ上げをさせる応用問題、普段の演習でも思考力を求める応用問題を数多く解いておくことが必須となります。
特に同校の受験生であれば、正確な処理能力を高く持った生徒が多いので、書き出しといった作業に正確さが欠けると差が生じてしまいます。手を使って解く難題を他校の入試問題から選んで解く練習も有効です。
2024年度第1回は大問2題の構成で、大問1が物語文の読解、大問2が論説文の読解でした。小問数は全16題です。問題の種類は大問2に含まれる漢字の書き取りが3題、選択肢問題が9題、書き抜き問題が2題、記述問題が2題の構成でした。記述問題には制限字数が付きます。
小問数、記述問題の数が少ないことからすると制限時間の50分は余裕がありそうですが、問題文の読み取りづらさ、選択肢問題の難度の高さ、そして時間がかかってしまいがちな抜き出し問題の数の多さを考えると、決して余裕のある時間数とは言えません。時間配分を高く意識しなければ、解けない問題が多く発生してしまいます。
大問1の物語文は台湾出身で日本の大学院生の主人公が、おばが重病を患ったことを知り台湾に訪れる様子が描かれたもので、過去の出来事を回想する場面を交えて表される、死期の迫るおばと主人公の心の交流を読み解く力が求められました。
等身大ではない人物を主人公として、語彙レベルが高く、抽象的な心情表現が多く含まれる文章を的確に読み取るためには、普段から様々なジャンルの物語に触れ、心情表現を読み取る経験値を高めておくことが必須となります。
大問2の論説文は、講義の内容が表されたもので、人生において勉強を進めるうえで必要な要素について語られる内容でした。聞き手に語りかける文体でつづられている分、読みやすくはあるのですが、論旨を正確に追うためには、多くの論説文に触れて、具体例と主張の関係を短い時間で読み解く習慣を身につけておく必要となりました。
合格ラインを突破するポイントは上記で触れたように、難度の高い文章を正確に読み解くことにあります。物語文であれば、等身大の人物が主人公でない文章や、現代とは異なる時代設定や、日本以外の場所を舞台とする物語など、小学生にとってイメージがしづらい内容の作品にも多く触れておく必要があります。
論説文でも、中高生を読者層とするような新書などに触れ、様々なテーマの論説文を読み進めることで、論旨の展開について行ける力を養成する必要があります。男子校、女子校を問わず、同校以外の上位難関校の論説文を読むことも有効な対策となります。
問題を見ても、選択肢問題、書き抜き問題、記述問題どのパターンでも、難度の高い文章を正確に理解することを大前提としています。文章は難解でも解答要素が見つけやすいといった出題をする学校もありますが、同校では文章を詳細まで理解することが求められます。普段の演習でも、解き直しに時間を割いて、文章中のどのポイントに着目すればよかったのかを確認するようにしましょう。
同校の記述問題は30字から50字くらいと、多くの字数が与えられません。書くべき内容からすると短い字数が設定されていますので、わかりやすくまとめて書く力が求められます。普段の演習から50字くらいの字数にまとめる練習を欠かさないようにしましょう。
[2024年度第1回の出典]
大問1:東山彰良「或る帰省」(『走る?』に所収)
大問2:大江健三郎・大江ゆかり『「自分の木」の下で』
2024年度第1回は大問が4題で、小問が全19題の構成です。選択肢問題と計算問題がほとんどで、そこにグラフを完成させる問題1題が含まれる構成でした。記述問題は出されていません。
大問1は火山の噴火を題材とした地学分野の問題、大問2はモンシロチョウの捕獲についての生物分野の問題、大問3が化学分野から水素と酸素の反応についての問題、そして大問4が熱の伝わり方をテーマとした物理分野の問題でした。
2024年度第1回の理科の合格者平均点は32.1点(40点満点)と約8割で、2023年度第1回の33.3点から引き続き、高いレベルでの戦いになりました。2022年度第1回の21.4点から大きく上がっています。2022年度が例年よりかなり低かったことはありますが、2023年度、2024年度では、同校らしい難問の出題割合が高かった傾向が見られました。2025年度以降は難化する可能性が高いので、合格者平均点の低い年度の過去問もしっかり解いて対策を重ねておく必要があります。
同校の理科の難しさは、高難度の計算問題と、細かな知識、そして思考力が求められる問題に顕著に現れます。特に計算問題は他校にない難しさがあります。合格ラインを突破するポイントはそうした計算問題で正解を重ねることにあります。
2024年度第1回では、計算問題の難度が下がったことが合格者平均点のアップにつながったと考えられます。特に大問3の化学分野の問題で、例年であれば計算問題の難度がグッと上がるところで、標準レベルの難度にとどまり、式の立てやすい問題が並びました。
難度が下がったとはいえ、同校のレベルから見てのことで、決して簡単な問題が増えたわけではありません。2024年度第1回でも、大問1の問5の火山灰が噴出する範囲についての問題や、大問4の問4、問5のお風呂をわかす際の温度についての問題は、計算自体は複雑ではないものの、問題の設定を正確にとらえる力が求められました。様々な設定で問題が出されますので、多種多様な計算問題を解いておく必要があります。
また、思考力を求める問題が出される特徴もあり、2024年度第1回であれば、大問2のモンシロチョウの捕獲についての問題の問4で、それまで解いてきた問題で得られたデータを活用して、捕獲するモンシロチョウの推定値をいかに正確に求めるかを考察する力が必要となりました。与えられた資料、そして問題を解き進めることで得られるデータをもとに考察を進める練習を積み重ねる対策が不可欠となります。
そして同校の理科では問題にかける作業量に比べて与えられる制限時間が30分とあまりに短く設定されています。短い制限時間内で解答数を増やすためには、テキストの応用問題や他校の入試問題を数多く解いて、問題を解くためにどの情報を活用すればよいのかを徹底的に見直して、解答スピードを上げる訓練を積み上げる必要があります。
一見すると複雑でもなく難しそうに見えないながら解いてみると難しい問題が圧倒的に多い問題構成に慣れるために、できる限り早めに過去問演習に着手するように計画立てましょう。
2024年度第1回は大問3題で小問は全29題でした。地理・歴史・公民分野それぞれの大問1題ずつで構成されています。問題の種類は選択肢問題と語句、数字を答える問題で、2024年度第1回は記述問題が出題されませんでした。
大問1は国際博覧会を題材とした地理分野の問題、大問2は各時代の出来事についての歴史分野の問題、そして大問3は働き方改革をはじめとした現代の問題に関する公民分野の問題と時事問題で構成されました。
どの大問もスタンダードな出題形態ですが、選択肢問題の難度が高いのが同校の社会の特徴です。合格ラインを突破するポイントは、それらの選択肢問題で高い得点率を獲得することになります。選択肢問題の文章はとりたてて長くはないのですが、正確に消去を進めるには細かい知識が要求されます。
2024年度第1回では、大問2の歴史分野の問題の中で、問5の大阪紡績会社が生産していたものを当時の写真から判断させる問題、問8の日清・日露戦争について述べた選択肢のうち誤っているものを「すべて」選ばせる問題などで、難度の高さが見られました。
まず基本知識を集積する際には、その出来事だけでなく関連する内容、出来事が起こった背景まで覚えておくことが必須となります。特に歴史分野では近現代史の出来事が起こった順番を並べ替える問題が頻出ですので、すべての出来事について年号まで覚える必要はありませんが、細かな時代の違いまで把握しておく意識を高めておきましょう。
また、同校の社会ではデータを記載した資料が読み取りづらいことがあります。2024年度第1回の大問1では、陶磁器の生産地がある県の県庁所在地の月ごとの気温と降水量を示した表を読み取るのですが、雨温図ではなく数値のみが提示されるため、数値の変化を自分でとらえる力が求められました。写真の資料をはじめ、資料を使った問題を数多く解いて、資料を見る目を鍛えておきましょう。
2024年度第1回では大問3に時事問題が多く出されました。この大問3で出された時事問題は標準的な難度で解きやすいものでしたが、大問1の問2(2)で、2025年に開催予定の万博開催地として、人工島の「夢洲」を地図から選ばせるなど、細かい時事の知識が求められることがあります。時事対策も万全にしておく必要があります。
制限時間30分に対して問題量が多く、リード文、資料を読み込む時間を考慮すると、問題はハイスピードで解いて行くことになります。2024年度第1回は出されませんでしたが、記述問題も出された場合にはよりペースアップした解答が必要になります。知識の集積を早めに進め、できるだけ早い時期から過去問演習に取り組み、時間の使い方を体感しておきましょう。