No.1647 日能研6・5・4年生 第8回算数対策ポイント!

<算数 本科教室 6年生 ステージⅤ 第8回>

 第8回のテーマは「速さと比Ⅳ」です。今回は「速さの3公式」「進行グラフ」「速さと比の活用」「流水算」について確認をしていきます。速さの問題を考えるときには線分図やグラフに整理するとよいでしょう。線分図やグラフに整理することは問題文の情報を整理する上でも有効な手段です。

 その上で「時間が一定」の部分、「道のりが一定」の部分、「速さが一定」の部分を見つけていきましょう。一定な部分が見つかったら、道のり、速さ、時間の比の関係を使っていくと手がかりを増やすことができます。

 例えば、時間が一定の場合、速さの比と道のりの比は同じです。問題で速さの比がわかっていれば道のりの比がわかり、手がかりが1つ増えます。このようにして新しくわかった情報を線分図やグラフに書き込んで考えていきましょう。

 流水算では速さに注目していきます。「静水時の速さ」「川の流れの速さ」「上りの速さ」「下の速さ」の関係を使って考えていくことがポイントとなります。こちらも、図に表していくとよいでしょう。速さの問題は入試で必ず出題される単元です。いろいろな問題に対応できるよう、基本からしっかりと学び直しましょう。

【対策ポイント】

 栄冠への道のチェックポイント〔ステージⅤ 第8回 速さと比Ⅳ〕を使って重要事項の確認をしていきましょう。

 34ページの「2.平均の速さ」では平均の速さについて確認します。平均の速さは進んだ道のりの合計をかかった時間の合計でわることで求めます。

 34ページの(例)を見てみましょう。平均の速さを求める典型的な問題です。時速10kmで3時間進むと10×3=30km進みます。また、時速8kmで5時間進むと8×5=40km進みます。これらのことから進んだ道のりの合計は30+40=70kmでかかった時間の合計は3+5=8時間となります。したがって平均の速さは70÷8=時速8.75kmとなります。

 34ページの「3.速さと比」では道のり、速さ、時間と比の関係を確認しましょう。ここでは道のり、速さ、時間がそれぞれ一定の場合を考えてみましょう。

 「一定」という言葉は「等しい」という意味と同じです。例えば「速さが一定」とは「速さが等しい」ということと同じ意味です。ここでは「道のりが一定のときの速さと時間の比」「速さが一定のときの時間と道のりの比」「時間が一定のときの速さと道のりの比」について考えていきます。

(1)道のりが一定のとき

 分速50mで進む人が400m進んだときの時間と分速100mで進む人が400m進んだときの時間の比について考えます。速さの比は50:100=1:2です。道のりの比は400:400=1:1です。比も具体量と同じように計算できることから時間の比は、(1÷1):(1÷2)=1/1:1/2=2:1となります。つまり、道のりが一定のとき速さの比と時間の比は逆比になります。

道のりが一定のとき
速さの比→○:△
時間の比→1/○:1/△=△:○

 ここで3つの量の逆比について確認しておきましょう。2:3の逆比は1/2:1/3=3/6:2/6=3:2となります。このように2つの量の逆比は○:△=△:○という関係が成り立ちます。しかし、2:3:4の逆比は1/2:1/3:1/4=6/12:4/12:3/12=6:4:3となります。3つの量の逆比の場合、○:△:□=□:○:△という関係は成り立たないことに注意しましょう。

(2)速さが一定のとき

 分速50mで進む人が100m進んだときの時間と200m進んだときの時間の比について考えます。速さの比は100m進んだときも200m進んだときも同じため1:1です。道のりの比は100:200=1:2です。このことから時間の比は、(1÷1):(2÷1)=1:2となります。つまり、速さが一定のとき道のりの比と時間の比は等しくなります。

速さが一定のとき
道のりの比→○:△
時間の比→○:△

(3)時間が一定のとき

 分速50mで進む人が3分間進んだときの道のりと分速100mで進む人が3分間進んだ時ときの道のりの比について考えます。速さの比は50:100=1:2です。時間の比は3:3=1:1です。このことから道のりの比は、(1×1):(2×1)=1:2となります。つまり、時間が一定のとき速さの比と道のりの比は等しくなります。

時間が一定のとき
速さの比→○:△
道のりの比→○:△

 比も具体量と同じように計算できることを使って、35ページの(例1)(例2)(例3)についても確認してみましょう。

 35ページの「4.流水算」では「静水時の速さ」「上りの速さ」「下りの速さ」「川の流れの速さ」の関係について確認しましょう。

 36ページの速さの線分図を見てみましょう。線分図を使って、静水時の速さ、上りの速さ、下りの速さ、流れの速さの関係を式で表すと次のようになります。

①上りの速さ=静水時の速さ-流れの速さ
②下りの速さ=静水時の速さ+流れの速さ

 ここで上りの速さと下りの速さの線分図に注目しましょう。上りの速さと下りの速さの差は流れの速さ2つ分です。このことから、線分図の下りの速さの「流れの速さ」の部分を上りの速さの右側に移動すると上りの速さと下りの速さの長さがそろい、1番上の静水時の速さと同じ長さになります。

 つまり、上りの速さと下りの速さの平均は静水時の速さとなります。このことを式に表すと次のようになります。

③静水時の速さ=(上りの速さ+下りの速さ)÷2

 36ページの(例)を使って 「静水時の速さ」「上りの速さ」「下りの速さ」「川の流れの速さ」の関係を利用してみましょう。はじめに上りの速さと下りの速さを求め、船の静水時の速さと川の流れの速さを求めてみましょう。

 ここからは、『合格力完成教室 ステージⅤ』と『合格力完成教室 ステージⅤ難問』それぞれから、合格へ向けて優先順位の高い問題をピックアップして行きます。

【合格への10題(合格力完成教室 ステージⅤより)】

 96ページから99ページの演習1~演習4は必修 です。その他に絶対やって欲しい合格への10題は以下の通りです。

①100ページの問4
②101ページの問7
③101ページの問8
④101ページの問10
⑤102ページの問16
⑥103ページの問19
⑦104ページの問23
⑧105ページの問28
⑨106ページの問30
⑩106ページの問31

 線分図やグラフを書くときには、比の数値は○で囲んだり、具体量は単位をつけたりしながら区別していきましょう。また、速さの問題では単位も気をつけなければなりません。計算するときには、道のり、速さ、時間の単位がそろっているか確認をするのを忘れないようにしましょう。

【合格への10題(合格力完成教室 ステージⅤ難問より)】

 132ページから134ページの知識•技術重点問題は必修です。その他に絶対やって欲しい合格への10題は以下の通りです。

①135ページの問1
②135ページの問4
③136ページの問7
④137ページの問9
⑤137ページの問11
⑥138ページの問13
⑦140ページの問16
⑧141ページの問21
⑨142ページの問22
⑩143ページの問25

 歩幅と歩数の問題では「歩幅の比×一定時間に歩いた歩数の比」で速さの比を求めることができます。130ページの「I.比の決定〜歩幅と歩数」を確認してから問題に取り組んでみましょう。

<算数 本科教室 5年生 ステージⅣ 第8回>

 第8回のテーマは「割合と比 濃度」です。食塩水の濃度の定義、食塩水の濃さを変える方法、食塩水の面積図の使い方がわかることが目標です。濃度、食塩の重さ、食塩水の重さ(水の重さ)を明らかにしながら、線分図や面積図を書きながら考えていきましょう。食塩水の濃度計算は算数だけではなく、理科でも入試でよく出題される重要な単元です。何度も練習し、基本的解法を定着させましょう。

【対策ポイント】

 「学び1」は食塩水の濃度の基本的な知識です。166ページの上段には「濃度=食塩の重さ÷食塩水の重さ」とあります。この定義は必ず覚えましょう。注意したいのは、濃度は百分率で表すため濃度を出したら、その値を100倍して%の単位にすることです。また、食塩水の重さの部分を水の重さで割らないよう気をつけましょう。

 次に166ページの線分図を見てみましょう。図の100%に対応するのが食塩水の重さ(g)で、濃度(%)に対応するのが食塩の重さ(g)となります。

 具体的な数字で説明します。例えば10%の食塩水を作る場合、10gの食塩を水にとかして食塩水100gを作ればよいことになります(100gが100% にあたり、10gが10%にあたります)。これをもとに考えると、10%の食塩水を作る場合、20gの食塩を水にとかして食塩水200gを作ればよいことになります(食塩の重さを2倍、食塩水の重さも2倍にすると同じ濃度です)。

 このように同じ濃度の食塩水を作る場合、はじめに100gの食塩水を作り、それを基準に比例関係を使っていけば同じ濃度の食塩水を作ることができます。食塩水の重さ(g)=食塩の重さ(g)+水の重さ(g)なので、水の重さも出すことができます。

 合わせて166ページ中段に出ている食塩の重さ(g)=食塩水の重さ(g)×濃度(%)の式も使えるようにしておきましょう。食塩水の濃度がわかったら、167ページの「やってみよう!」を使って練習しましょう。食塩と食塩水の重さの関係に注意しながら考えていきます。比例の関係を使えば、同じ濃度の食塩水が何通りも作れます。何通りかの濃度の食塩水を、重さを変えて作ってみましょう。

 「学び2」では食塩水の濃度を変える方法について学びます。172ページの中段にある「10%の食塩水が200g」の整理の仕方を見てみましょう。上から順に10%(濃度)、20g(食塩の重さ)、200g(食塩水の重さ)となっています。ここではこれを横に書いて(10%、20g、200g)と表していきます。

 この表現方法を使って、173ページにある食塩水をうすめる方法を考えていきます。例として10%の食塩水200gに水を200g加えたら何%になるか考えてみましょう。できた食塩水の濃度を□%として整理すると、(10%、20g、200g)+(0%、0g、200g)=(□%、20g、400g)となります(水は濃度が0%で溶けている食塩も0gと考えます)。ここで□の値は20÷400=0.05となり5%となることがわかります。

 次に174ページにある食塩水を濃くする方法を考えていきます。例として10%の食塩水200gに食塩を25g加えると何%になるか考えてみましょう。できた食塩水の濃度を□%として整理すると、(10%、20g、200g)+(100%、25g、25g)=(□%、45g、225g)となります(食塩は濃度が100%で溶けている食塩の重さと食塩水の重さが等しいと考えます)。ここで□の値は45÷225=0.2となり20%となることがわかります。

※「学び1」「学び2」はあくまでも初めて学ぶ食塩水についてのイメージ作りです。実際に計算できることも大切ですが、水に食塩をたくさん溶かせば溶かすほど濃くなることや、食塩水に水を混ぜればうすくなることを感覚的に身につけましょう。168ページや169ページにある「算数探検」はご家庭でもできる内容です。授業に行く前にぜひ実験をしてみましょう。授業での理解度に断然の差がつきます。

 「学び3」では食塩水の面積図について学びます。入試でもよく使う実践的な方法のため必ずできるようにしましょう。175ページの面積図を見てください。食塩水の面積図では縦に濃度、横に食塩水の重さを書いていきます。面積が表す値が食塩の重さになります。

 「やってみよう!」にある面積図は12%の食塩水200gと5%の食塩水150gを混ぜたときのものです。第7回の平均の面積図と同じように考えてみましょう。12%の食塩水200gと5%の食塩水150gを混ぜたとき 、全部で350gの食塩水の濃度は12%から5%の間になるはずです。

 平均の線を横に引いて長方形を作ってみましょう。すると平均の線から12%の間に長方形が、平均の線から5%の間に長方形ができます。この2つの長方形の面積が等しいことを利用して12%と5%の食塩水を混ぜたときの濃度を求めていきます。(左側の横の長さ):(右側の横の長さ)=200:150=4:3です。面積が等しいことから逆比の考え方を使って、(左側の縦の長さ):(右側の縦の長さ)=3:4となることがわかります。すると比の7にあたる量が12-5=7%となります。このことから比の1にあたる量は7÷7=1%となります。したがって12%と5%の食塩水を混ぜたときの濃度 は5+4=9%となります。

 このように平均の面積図と同じように考えて、濃度の違う2つの食塩水を混ぜた時の濃度を出すことができます。176ページの「やってみよう!」は179ページの問6を使って練習するとよいでしょう。

 演習としては177ページから179ページは必修です。178ページの問3~179ページの問5までは「学び2」で学んだ食塩水の整理の仕方を使う練習です。179ページの問6は問題にもある通り面積図を使う練習です。183ページの問2は食塩水を捨てる問題です。ここでは食塩水を捨てても食塩水の重さが減るだけで濃度は変わらないことがポイントです。

 また、183ページから184ページの問3~問5は食塩水のやりとりの問題です。ここでも食塩水を分けた場合、濃度は変わらないことを使います。やりとりの問題の整理の仕方は解答解説の【解き方】にある図を参考にしてください。184ページの問6以降、難易度がさらに上がります。184ページの問6は同じ作業を何回も行う問題で難関校でも見られる問題です。185ページの問7、186ページの問10の問題にもぜひチャレンジしてみて下さい。

<算数 本科教室 4年生 ステージⅢ 第8回>

 第8回のテーマは「規則性 比例のグラフ」です。第7回で学んだ比例のグラフを書き、グラフから比例の関係を表す式を作っていきます。入試でもグラフを書く問題は出題されることがあります。初めて習う内容のため、定規を使って丁寧に書いていくことを心がけましょう

【対策ポイント】

 「学び1」では比例の関係をグラフに表していきます。130ページのは針金の長さAと針金の長さBの表を見てみましょう。針金の長さAが1、針金の重さBが50の列を基準に考えると、Aが2、Bが100の列ではAが2倍、Bも2倍になっていることがわかります。前回習った比例の関係です。

 131ページの「やってみよう!」を使ってグラフを書いてみましょう。グラフを書くときには表にある7個の点をはっきりと書きその点を線で結んでいきます。比例の場合、0(ゼロ)を通る直線になります。グラフを書くときには、きちんと点をとり、その点のひとつひとつを結ぶ作業を怠らないようにしましょう。今回出てくるのは直線のグラフですが、グラフは書いてみないと規則性があるのかないのか、直線なのか曲線なのかどちらでもないのかなど、わからないことがたくさんあります。まずは点をとって特徴を見つけることが基本姿勢です。

 131ページの「やってみよう!」では0(ゼロ)を通る右上がりの直線(これが比例のグラフの特徴です!覚えておきましょう)のグラフが出来上がれば正解です。132ページの「やってみよう!」もやっておきましょう。

 「学び2」ではグラフから比例の関係をとらえていきます。133ページの長方形の面積の例を見てみましょう。ここでは縦の長さが5cmと決まっている長方形の横の長さAcmと面積B㎠の関係を考えていきます。

 はじめにグラフから情報を読みとってみましょう。Aが0cmのときBも0㎠であることがわかります。ここではこれを(0、0)と表します。順番に読みとっていくと(1、5)(2、10)(3、15)…となります。カッコの中のAの値とBの値を比べると、BがAの5倍であることがわかります。このことからグラフの関係を式に表すとB=5×Aとなります。

 また、Aにかける値(ここでは5)は、Aが1のときのBの値となります。つまり(1、5)の5がAにかける値です。Aが1のときのBの値がわかれば式を作ることができます。

 「学び3」ではグラフから情報を読みとり式を作っていきます。136ページのリボンの長さAmと重さBgの例を見てみましょう。文章中には「AとBは比例していて、A=4のとき、B=50である。」と書かれています。これをもとにグラフを書いて、式を求めていきます。グラフは比例ということがわかっているため、0に点を書き、(4、50)のところにも点を書きます。これらの点を結ぶとグラフが出来上がります。

 また出来上がったグラフからグラフ上の点をいくつか調べていくと、(1、12.5)(2、25)(3、37.5)(4、50)となります。これらの数値を表でまとめることも有効です。このことからAとBの関係を表す式はB=12.5×Aとなります。

 演習としては136ページから137ページは必修です。137ページの「何が決め手?」もやってみましょう。138ページの問1はグラフから式を作る練習です。必要であればAとBの関係を表にしてみるとよいでしょう。

 139ページの問3は理科でも扱われる「ばね」の問題です。部分的に比例していますが、まずは調べることから始めましょう。この問いでは図からおもりの重さが4gふえると、ばねの長さが4cmふえることがわかります。グラフに情報を書き込んでみましょう。140ページの問4はろうそくが燃える長さに注目しましょう。25分で30cm燃えることから考えていきます。

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