中学受験鉄人会がよくわかる!サービス概要・よくあるご質問(FAQ)
日能研の本科教室は金曜始まりです。お通いの校舎によって、通塾曜日が異なる場合がありますが、ここではあるモデルケースを例に、4年生の1週間の学習スケジュールを提案します。
日能研に通う生徒や保護者として、これは外せないという基礎知識があります。それは「振り返り」です。「振り返り」とは、起こった出来事からその原因を探り、次につながる行動を考えていくことです。例えば、家庭学習を行っていて、計算問題を間違えたとしましょう。その場合の振り返りプロセスは次のようになります。
「今回は計算問題で繰上りを間違えた」
↓
「それは数字を書きこまなかったために起こった」
↓
「次は繰上りの数字を書きこむことにしよう!」
日能研に通う以上、家庭学習でも、この「振り返り」の要素がとても重要となってきます。子どもたちは塾の授業ですでに「もやもや」を感じ、それを持ち帰ってきています。この「もやもや」した感情を次に結びつける行動を考えなければなりません。
そう、振り返りは授業が終わった瞬間からすでに始まっているのです。つまり、学習スケジュールを組み立てる場合に一番重要な考え方は「すぐにやること」です。
土曜日に行われる育成テストをゴールにして、1週間の学習スケジュールを考えると次の表のようになります。
表の学習スケジュールは金曜スタートと考えた場合の次の育成テストに向けた初めの授業曜日を起点として、その範囲の育成テストを行う日を終点としています。
※表の白い部分が、育成テストに向けた学習スケジュールです
●Aパターン 金曜日に国語・理科/社会、火曜日に算数の授業がある場合

●Bパターン 月曜日に算数、木曜日に国語・理科/社会の授業がある場合

【表の見方】
科目のみ…授業日
科目+学習日…家庭学習を行う日
育テ…育成テストの有無
予備日…自由に使える日
Aパターンの最大の特徴は、初めの金曜日に行われる国語、理科(あるいは社会)の内容は次の日の育成テストには出題されないところです。Aパターンのスケジュールでは、金曜日の復習は翌週の月曜日に設定しています。育成テストが終わってから、次回の育成テストに向けての勉強を始めましょう。Aパターンの学習スケジュールの利点は特に国語、理科、社会の学習をゆとりを持って進めることができる点です。
Bパターンの最大の特徴は、月曜日、木曜日が授業のため、その週に学んだ範囲がそのまま土曜日の育成テストで出題されるところです。このため、月曜日の算数の復習は火曜日、水曜日に、木曜日の国語、理科(あるいは社会)の復習は金曜日に設定しています。Bパターンの学習スケジュールの利点は、その週で学んだ範囲がそのまま育成テストで出題されるため、1週間の計画が立てやすい点です。
いずれのパターンにしてもその学習スケジュールに慣れてしまえば、十分に準備をして育成テストに臨むことができるでしょう。
また、算数については学習日を2日間とっています。これは、1回行って間違えたり、理解が不十分だったりした問題をもう一度解くためです。
家庭学習の時間はその子の性格や知識レベルによります。ここでは、家庭学習の時間について、一つの提案をしてみようと思います。
以前、性格がとてものんびりしているお子さまを指導したことがあります。性格が穏やかなことはよいのですが、勉強するとなると時間がかかりすぎて、効率的とは言えませんでした。
その状況を何とかしようと、保護者の方とお子さまが、夏休みにある約束をしました。それは、歯磨きをする時間、ご飯を食べる時間、お風呂に入る時間・・・などその行動を行う目標時間を決めて実行したのです。ちなみに、この約束は文書化されて、なんと家族全員の署名付きで、壁に貼られていました。
ここには朝起きる時間や、塾に行く時間などはありません。つまり、その行動を始める時間や終わる時間を決めるのではなく、その行動を何分で行うかを決めたのです。例えば「歯磨きは15分」などです。これは制限された時間の中で、効率よく行動することに重点をおいた目標設定です。
その子はその後、時間内で課題を終わらせることはもちろん、ノートも書くようになり、身の周りの整理整頓(散乱していたプリントの整理など)もするようになりました。言うまでもなく、成績もアップしました。
そうです。重要なのは何時にこれを始めて、何時までやるというタイムスケジュールではなく、目の前にある課題を何分で行うのかという時間への意識づけです。目標時間内に終われば、早く終わってもよいということになります。
では、4年生の場合、家庭学習を行う時間をどのように設定したらよいでしょうか。ヒントは育成テストです。
6年生になると、自分が受験する志望校の過去問を行います。過去問を行う理由の一つは、どのくらいの難易度の問題を、何分で解くのかを知ることです。そして、何年分も解くことで、その時間内で必要な問題を解ききる練習をしていきます。
4年生は過去問を解くにはまだ早いですが、育成テストに向けて、時間を意識した学習をすることはできます。
ここでは算数の例でお伝えしたいと思います。育成テストの基礎受験者であれば、基礎問題が小問でおよそ10題、共通問題が小問でおよそ20題で、これらの問題を40分で解きます。
試験時間を問題数で割ると40÷(10+20)=およそ1.3分となります。しかし、問題の難易度などを考えるとそうはいきません。難易度を考慮すると、基礎問題10題を10分で、共通問題20題を30分で解くというのが標準的と思います。
このことから、小問1題あたりにかかる時間は基本的な問題であれば1分、標準、応用的な内容であれば1.5分(30÷20=1.5)と考えることができます。杓子定規にそうはいかないと思いますが、これを1つの目安とすると、基本的な問題では10題で10分、標準・応用的な問題であれば10題で15分という計算になります。
このように時間設定をしていくと、例えば、本科テキストの「私がつくったプロセスから学ぶ 私が使える知識・技術であることを確認する」にある問題は基本的な問題で、だいたい10題程度の問題数です。したがって、この部分の演習時間は10分~15分ということになります。
また、「私がつくったプロセスから学ぶ 私が使いたい思考技法を選んで使ってみる」にある問題は標準・応用的な問題でだいたい20題程度の問題数です。したがって、この部分の演習時間は20分~30分となります。『栄冠への道』も同様に考えると、「学び直し①」は10分から15分、「学び直し③」は20分~30分ということになります。
次に量の目安についてです。ここでも算数の例でお伝えしたいと思います。4年生の本科テキスト、『栄冠への道』の全体量は他学年のものと比べると、少なめです。これは考え方をじっくりと身につけるためです。このため量については、やろうと思えば全問こなすことができます。
しかし、その子のレベルや性格などの状況により、一定の線引きを必要とする場合があります。まずは現状打破を考えるのであれば、自分が克服しなければならないレベルの問題を徹底的に解き、精度を高めていくことが重要です。以下にレベル別に行うべき内容を示します。
①基本レベル
育成テストの共通部分の点数が50点以下の場合は、基礎力定着を第一に考えなくてはなりません。この場合、本科テキストでは「私が使える知識・技術であることを確認する」、『栄冠への道』では「学び直し①」を行うとよいでしょう。
②標準レベル
育成テストの共通部分の点数が50点以上80点以下の場合は、基礎力定着を第一に考えつつ、レベルの高い問題にも挑戦していかなければなりません。この場合も、本科テキストでは「私が使える知識・技術であることを確認する」、栄冠への道では「学び直し①」を行うとよいでしょう。
これに追加して本科テキストの「私が使いたい思考技法を選んで使ってみる」から、典型的な問題を選んで行うとよいでしょう。典型的なお勧め問題は、鉄人会メルマガ「日能研で勝つ方法 算数対策ポイント」で紹介しています。ぜひ、ご覧ください。
③応用レベル
育成テストの共通部分の点数が80点以上の場合は、基礎力定着とともに、難易度の高い問題や、説明する問題に挑戦するとよいでしょう。この場合も、本科テキストでは「私が使いたい思考技法を選んで使ってみる」に取り組み、各回の終わりにある「探求」や「シナジー」について考えてみるとよいでしょう。
『栄冠への道』では「学び直し①」「学び直し③」を行うとよいでしょう。『栄冠への道』の「学び直し①」はどのようなレベルでも基礎力確認のため行いましょう。
今回は、算数の話を中心に、学習スケジュール、時間の使い方、学習量の提案という形でお伝えしました。経験値の高い大人は、計画通りに行えば、結果に結び付くと考えがちです。しかし、学んでいるのは9歳、10歳の子どもで、すべてが計画通りにいって結果も出るとう虫のいい話はそうそうありません。時間のやりくりをして、学習を進めるにあたって、「何もかも予定通り」という考えを改めなければならない時もあるかと思います。
限られた時間の中で行った結果、できたら喜びを分かち合い、できなかったら復習を行うというくらいの心の余裕が必要だと思います。できなかった場合、学習スケジュールの予備日を復習日として使いましょう。日々、がんばっている子どもたちと伴走しながら中学受験を乗り越えるのであれば、そこに関わる大人たちが結果主義からの脱却を求められているのかもしれません。
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