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3月27日、長野県と新潟県の県境に位置する妙高戸隠連山公園が新たな国立公園として正式に指定されました。上信越高原国立公園の西側地域を分離させたかたちで指定され、国内で32番目の国立公園になります。指定は2014年3月の慶良間(けらま)諸島国立公園以来のことです。国立公園と聞くと何となくのイメージはできますが、いざ詳しい内容を説明するとなると、なかなか難しいのではないでしょうか。そこでこんな問題が考えられます。
今回は妙高戸隠連山国立公園が正式に国立公園に指定されたニュースついて中学受験の社会・理科の観点から分析したいと思います。
国立公園とは、日本の風景を代表するに足る傑出した自然の風景地として、環境大臣が自然公園法の規定により指定するものです。第1問の答え、国立公園の行政的管理責任者は「環境省」となります。環境省のHPで、現在指定されている全ての国立公園の案内を見ることができます。
日本で最初に国立公園の指定がなされたのは、約80年前の1934年で、瀬戸内海、雲仙、霧島の3つが指定されました。世界遺産に登録された日光や、世界自然遺産に登録された知床や小笠原諸島なども指定されています。陸地の面積が最も広いのは北海道の大雪山国立公園、海の広さも含めると瀬戸内海が最大となります。
国立公園に対して「国定公園」というものもあります。どちらも自然公園法に基づいて環境大臣が指定することでは共通していますが、国定公園の行政的管理責任者は都道府県になります。ちなみに都道府県が指定し管理もする「都道府県立自然公園」というものもありますが、国立公園&国定公園の規定が自然公園法によるものであるのに対し、都道府県立自然公園の規定根拠となる法律は、都道府県の条例になります。少し細かくなりましたが、これらの違いを認識しておいてください。
国定公園の環境省による指定の要件は「国立公園の景観に準ずる傑出した大風景であること」となります。「準ずる」とあるように、風景として国立公園を金メダル級とすると銀・銅メダル級が国定公園となります。例えば慶良間諸島国立公園はそれまで沖縄海岸国定公園でしたが、2014年3月に国立公園の指定を受けたことについて「昇格」という言い方をされています。それでも国定公園が日本を代表する傑出した風景であることは間違いなく、日本最大の淡水湖である琵琶湖や、日本三景のひとつである天橋立、日本最大の鍾乳洞である秋吉台などはいずれも国定公園に指定されています。
高山植物とは、森林限界(高緯度地方や高山において森林が生育しうる限界線)より高い高山帯に生息する植物のことを指します。高山に生えているから高山植物と呼ぶのではありません。例えば、北海道の礼文島や利尻島などの森林限界が低い地域では、北アルプスの標高2,500メートル付近に生息している高山植物を平地や海岸近くで見ることができるそうです。
高山植物には極めて厳しい環境を生き延びるための様々な特徴があります。次に挙げるいくつかが、そのまま第2問の答えとなります。
まず高山植物は根が長くて太くなります。これは不安定な土壌に耐えるため、土壌の表面が凍っているため、また凍結のない地層から水や栄養補給が必要なためといった理由からになります。また、強風や極寒に耐えられるように背丈が低くなっています。さらに、花を紫外線・強風・低温・雨露から守るために、全身に毛が多いことも挙げられます。
葉の縁(ふち)が裏に巻き込んでいる種類のものがあるのですが、これは巻き込んだ内側に毛が生えて、気孔が集まって蒸散をし、強風と低気圧から受ける乾燥に対応するための手段だそうです。その他、短い期間に虫を呼び込んで受粉活動をすることができるように花の色が鮮やかになっていたり、乾燥に耐えるために葉が多肉質になっている種類もあると言われます。
高山植物が生きる環境は、あらゆる面で非常に悪く、下界の山野草ではとうてい生き延びられる環境ではないとのことです。そんな中で絶滅することなく長く生き続けている高山植物の生命力には感動すら覚えます。
ちなみに妙高戸隠連山国立公園では、ハクサンコザクラ、ミョウコウトリカブト、ワタスゲなどの高山植物が豊富に見られます。以下でそれぞれの写真が見られますので、ぜひ参考にしてください。
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