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今回は、先日実施された学校別サピックスオープンの成績の捉え方とSS特訓の活用方法について、お話を進めていきたいと思います。
まず、学校別サピックスオープンですが、現時点で合格可能性を気にしすぎる必要はありません。今回は、「本番と同じ形式の試験を受けた」という経験が大切なのです。
その理由として、ひとつ目は志望校対策といってもSS特訓が2回終了した段階ですので、適性があるかどうか判断するにはまだ早いでしょう。ふたつ目は、出題構成や問題の特徴を捉えたテストではありますが、入試本番の半年前の学力を差し引いたレベルで問題を作成するのは難しく、〇〇中学らしい問題を揃えすぎて実際の入試より難しくなることが多いため、今回の成績が入試本番での学力に反映されるわけではないからです。
しかも、午前と午後で2校受験した場合、午後の受験校は頭も疲れているでしょうし、なおさら正確な判定とは考えない方がよいでしょう。
志望校の受験集団の中でどの位置にいるかを判断するには、9月25日に実施された合格力判定サピックスオープンの方が参考になります。合格力判定での合格可能性が70%以上であれば、学校別の合格可能性が50%以下と低くても、SS特訓などの志望校対策で合格圏に入る可能性が高いので、現段階で志望校を再考する必要はありません。
逆に、学校別は70%以上だったが合格力判定では50%以下だったという場合は、総合的な学力で合格基準に達していないわけですから、「普通のテストはいまいちだけど〇〇中学の問題は解ける」という錯覚は起こさないでください。
SS特訓や過去問演習を通じて、志望校対策という点においては差がなくなり、最後は総合的な学力の勝負になりますので、学校別サピックスオープンは練習台や参考程度と捉えておいてください。
次にSS特訓の活用方法ですが、今回は「〇〇中学クラス」と単独校でクラスが設置されている場合に限定して話を進めます。
理科・社会は全クラス共通教材のため国語・算数に限られますが、単独クラスの教材は過去問と過去のサピックスオープン、傾向の似た他中学の問題で構成されており、SS特訓の教材を繰り返し学習すれば志望校対策は十分なくらいです。中でも入試の鍵を握る算数の教材活用方法ですが、復習テストで最低70%は正解できるように復習しましょう。
実は、この復習テストの存在が重要なのです。SS特訓の教材は非常に難しいため、復習テストのように半強制的に確認される機会がないと、気持ちが折れてしまい完璧に解けるまで繰り返すことができません。多くの校舎・クラスでは、授業前後に復習テストを実施しているようですが、実施されていない場合は自宅で3枚まとめて30〜40分で70%の正解を目安に学習してください。
さらに、冬期講習までにSS特訓は11回授業がありますので、冬期講習前の休講中や講習中の午前中に、もう一度1回分ずつ復習しましょう。サピックスでは冬期講習・正月特訓とも志望校別クラスですので、年末年始の2週間ほどで急激に志望校対策が完成していき、1月入試が始まる頃には、第一志望校に合格できるかどうか判断できます。
本当に受験生の年末年始の成長は急激です。たとえ現在の合格可能性が低くても、SS特訓の授業についていくことができ、復習テストで及第点がとれるようでしたら、早期に見切りを付けることなくがんばってください!
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