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今年の3月14日、北陸新幹線が金沢駅まで延伸されました。東京〜長野間は1997年に開業していますが、今回の延伸でいよいよ北陸地方までのびました。来春の入試問題にも北陸新幹線にちなんだ出題が予想されますね。産物について問うパターンもありますが、今回はズバリ『新幹線のルート』について考えてみましょう。
例えば、こんな問題が考えられます。
第1問の答えは「北西の方角から吹く冬の季節風が越後山脈にぶつかり、含まれていた湿気が雪となって越後国・新潟県に降っていて冬期の移動が不可能だったことと、兵農分離が実現しておらず農繁期の合戦は人手不足を引き起こすから」となります。
豪雪のために冬期の移動が不可能であったことに加えて、当時の武士の中は農繁期には農作業があって合戦に参加することができなかった者もいたため、稲刈りが終わって冬期が来る前に関東に移動し、冬期が過ぎて田植えを始める前までにまた越後に戻る必要があったのです。現代の新潟県は米作の単作地帯で有名です。冬の仕事を求めてかつては出稼ぎに出ていた人たちもいました。農繁期ではない時期に故郷を離れるという意味では、上杉軍の関東遠征も同様なものだったのかもしれませんね。
なお、上杉謙信が関東へ乗り込むための足掛かりとして整備したのが「三国峠」です。三国峠は古くは万葉集にも歌われていて、鎌倉時代になると鎌倉と越後を結ぶ重要なルートになりました。多くの文人も魅了し、現地には『三国峠を越えた人々』という石碑があるのですが、そこには『雪国』を書いた川端康成、『みだれ髪』の与謝野晶子など多彩な面々の名前が刻まれています。現在の三国峠付近は、国道・上越自動車道・JR上越線・上越新幹線いずれもトンネルで抜けています。
第2問の答えは「富山県と新潟県の県境は、飛騨山脈が海岸の近くまで伸びていて、急な傾斜になっているから」となります。日本アルプスと呼ばれる3つの山脈(飛騨山脈・木曽山脈・明石山脈)が実際どの辺りに位置するのかイメージできますか?「飛騨」という名前の通り、飛騨山脈は岐阜県の北側の山間部にあたりますが、そんな名称の山脈が日本海すぐそばまで伸びていることに意外さを感じたりはしないでしょうか?ぜひ地図帳を見てみてください。岐阜県の北側から富山県と新潟県の県境を通り、確かに日本海ギリギリまで飛騨山脈が伸びていることがわかります。その突端の部分に「親不知」があることが確認できますでしょうか。
親不知については、こちらでも見ることができます。写真を見ると、海岸線に断崖絶壁が迫っている様子がとてもよくわかります。北陸自動車道を上から撮った写真もありますが、その脚の部分は確かに海中に伸びていて、美しい景観ではありますが、厳しい難所であることもよくわかりますね。
第3問については、実際の動きに即して記してみましょう。現職の西川福井県知事は『若狭ルート』を推しています。米原ルートは工費こそ安いが時間短縮にならない、湖西ルートは京都大阪への距離は最短だが強風で運休多発が想起される(実際、在来線はよく止まります)というのが、他のルートを採らない理由です。
そしてもっとも強力に若狭ルートを推す理由は、「過疎化が進む若狭湾沿岸の地域振興に有効だから」ということでしょう。ただし、この若狭湾には多くの原子力発電所が集まっているという点も考慮する必要があります。
いかがでしたでしょうか。新幹線のルートは内容としては地理ですが、歴史にも公民にも絡めて出題できるのが面白いところです。毎週覚える知識を、しっかりとつなげて使えるかどうかが問われていますね。
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