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今月は、ノーベル賞、火星の水、温室効果ガス、新型ウイルスについて説明しましょう。
ダイナマイトを発明したスウェーデンの化学者、発明家、実業家であるアルフレッド・ノーベルが世界的に貢献した方々を表彰する最も権威ある表彰ですが、どの様な賞が有り、日本人受賞者は全員で何名いるでしょうか?
今年、大村智さんが「寄生虫による感染症の治療法に関する発見」で受賞する 【医学生理学賞】、梶田隆章さんが「素粒子ニュートリノの研究」で受賞する【物理学賞】、その他に【化学賞】【文学賞】【平和賞】【経済学賞】の6部門が有ります。今年で日本人受賞者は、経済学賞を除く 5部門 23名 となりました。
大村名誉教授は静岡県伊東市川奈ゴルフ場で採取した土の中から放線菌(細菌の仲間)を見付け、その菌が寄生虫による熱帯病の特効薬となることを発見し、「イベルメクチン」を開発しました。イベルメクチンは、初めは動物用の治療薬でしたが、それまで治療薬のなかった熱帯、中南米、アフリカで年間3億人以上の人々が感染していた寄生虫(線虫)感染症の治療薬となりました。この薬は、大村教授が共同研究をしていた米国の製薬会社メルクによって無償提供され、世界保健機構WHOの普及活動によって、アフリカや中南米の地域に行き渡るようになりました。多くの患者を失明や寄生虫感染症から救っていることが受賞理由となりました。
正式には「ニュートリノ振動の発見」ですが、簡単に言うと「ニュートリノに重さが有ることを証明した」ことです。梶田教授が証明するまでニュートリノは光と同じように重さ(質量)が無いものと思われていました。
私達は、物質は水素や炭素など色々な原子からできていることを知っています。ところが、その原子の中身は、陽子と中性子で出来た原子核の周りを電子が回っている構造なのです。実はさらに小さな本当の最小単位があるのです。原子や陽子、中性子を含め、全ての物質は17種類の素粒子から出来ているのです。光の光子、電気を伝える電子もその内の一つで、ノーベル物理学賞で話題になったニュートリノは17種類の素粒子の内の3種類がニュートリノと言われ、重さが無いと思われていました。
このニュートリノは大きさが無いほど小さい上に電気も帯びていないので、物質の中をすり抜けてしまい、めったに反応しません。その特徴を生かし、地上では他の宇宙線などが入り込んで観測するのを邪魔するので、岐阜県神岡町(現・飛騨市)山中の地下に作られた、大量の純水タンクをもつスーパーカミオカンデという観測装置によってニュートリノは検出され、今回の発見が成功したのです。
原子の中身を大きさで考えてみましょう。原子核を1円玉の大きさ(半径1cm)とすると、原子のサイズは半径1kmの球体の大きさになります。原子核が地球の大きさとすれば、原子の大きさは土星の軌道のサイズとなり、その間の空間には何も有りません。原子核のサイズから見れば物質はスカスカなのです。(8月8日の時事ニュース「その後のロゼッタとニューホライズンズ」を見てください)
私達の体を1秒間に約1兆個も突き抜けているニュートリノでもめったにぶつからないので、ぶつかった時に出る光が見えるように水を検出器にしているのです。
米航空宇宙局(NASA)は火星周回探査機「マーズ・リコネサンス・オービター」による観測結果から、9月28日、「火星で今も水が流れている証拠を発見した」と発表しました。NASAによると、温度が氷点下23度より高い季節になると、斜面にある黒い筋では塩を多く含んだ水が流れたとみられています。塩には水の氷点を下げる効果があることはご存知ですよね。塩にはその他に、大気中の水蒸気を引きつけたり、低い気圧状態で蒸発を防ぐ働きがありますので、水が存在できるとみられています。液体の水があれば生命が存在する可能性もあり、米国オバマ政権が2030年代半ばに計画している有人火星探査での水の活用も期待されます。まだ発見されていない生命体との出会いも期待できるかもしれません。
経済協力開発機構(OECD)は10月20日、温暖化による深刻な影響を避けるために設定した、産業革命後の気温上昇を2度未満に抑えるための温室効果ガス削減目標値が2040年ごろには達成困難となる報告書を発表しました。
OECDは、国連に提出されている加盟34カ国に加え、排出量の多い中国やインド、南アフリカなど10カ国の削減目標を分析したところ、44カ国の合計で世界の温室効果ガス排出量の約8割を占めていること、日本は福島第1原発事故後に火力発電が増えた影響で、2005年から2012年の間に二酸化炭素(CO2)などの排出量が増えたことを指摘しています。
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、温度上昇2度以下の目標達成には「2050年までに世界全体の温室効果ガス排出量を2010年比で最大70%削減することが必要」としています。この数字は非常に達成困難な数字と思われています。
温暖化が原因となる、海面上昇、スーパー台風、異常気象等によって生じる甚大な経済損失を少なくするためにも国際的に力を合わせて欲しいものですね。
発熱やせきに加えて手足のまひが起こる子供の患者から、今年の夏以降「エンテロウイルスD68」が検出されました。
このウイルスは「小児まひ」と言われるポリオや、夏風邪で代表的な手足口病などの原因ウイルスの仲間で60種類以上あるエンテロウイルスの一つで、夏から秋にかけて流行するのだそうです。症状は発熱や軽いせきですむ場合もありますが、肺炎や呼吸障害などのように重症化することもある様です。感染者のせきやくしゃみなどの飛沫(ひまつ)の中にいるウイルスを吸い込んだり、鼻や口の粘膜に触れたりすることで感染します。有効な治療薬やワクチンは未だないので、インフルエンザなどと同様に、感染を広げないためのマスク着用や、手洗いなどの対策をとる事が重要です。感染を防ぐにはウイルスを通さない特別なN95タイプのマスクでないと防御できません。
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