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今回より、『日能研 算数対策ポイント!』は6年生、5年生、4年生の生徒様方へ向けての内容となります。
第1回のテーマは「文章題Ⅱ」です。今回は「差集め算・過不足算」「つるかめ算」「平均算」の確認をしていきます。1つひとつの特殊算はすでに学んでいる単元ですが入試問題では難問になるほど条件が複雑になる傾向にあります。今回の学びでは、複雑な条件をいかに単純化できるかがポイントとなります。
その時に重要なのが「基本形」です。つるかめ算であれば2つの量の関係が基本形となります。したがってつるかめ算で3つの量の関係が出てきた場合、2つの量の関係に置きかえることを考えます。このように基本形をイメージして「こうだったら解ける」という状況を想定して考えていくとよいでしょう。複雑な情報を整理するときには書き出したり、図に整理したりという作業が重要になります。書きながら情報を整理し、解法の糸口を探っていきましょう。
「身に付けたい重要なポイントⅠ」では差集め算について確認します。2ページの問題を見てみましょう。初めに品物を予定通りに買うと1500円に70円不足することから、品物10個の金額は1500+70=1570円となります。また、甲、乙の個数を反対にして買うと1500円に30円不足することから、品物10個の金額は1500+30=1530円となります。買う予定の個数を入れ替える問題の場合、予定の買い方とその逆の買い方を図で表します。
2ページの「●解法」にある「予定」と「逆」の図を見てみましょう。図の左側の「甲」と「乙」が縦にならんでいる部分は予定のときも逆のときも同じです。したがって、予定通りに買ったときと逆に買ったときの代金の差は図の右側のはみ出した部分の甲と乙の部分からできたことがわかります。この部分の全体の差は1570-1530=40円で、甲と乙の1つあたりの差は20円であることから、はみ出した部分の甲(乙)の個数は差集め算の考え方(全体の差÷1あたりの差=個数)を使うと40÷20=2個となります。甲と乙は合計で10個買う予定で甲の方が2個多いことから乙の個数は、和差算の考え方を使って(10-2)÷2=4個となります。
次に甲の1個の値段を考えます。予定の買い方では乙は4個買うため、乙4個を甲に置き換えてみましょう。乙4個を甲4個に置き換えると、甲は乙より1個につき20円高いことから甲10個の金額は1570+20×4=1650円となります。したがって甲1個の値段は1650÷10=165円となります。
このように、初めは図を書いていき、次に差集め算の考え方や和差算の考え方を使っていきます。入試問題では、初めから解法がわかることもありますが、書いて調べていく過程で、解法(差集め算やつるかめ算など)にたどり着くことが多くあります。よく「解き方がわからない」という声を聞きますが、わからなくて当然でまず調べてみることが重要です。差集め算やつるかめ算の解法は考えている過程の中で問題を解決するために使う道具でもあります。わからない問題に直面した時はまずは図や表を書いて調べてみましょう。
「身に付けたい重要なポイントⅡ」では過不足算について確認します。3ページを見てみましょう。初めに(1)です。ここでは加比の理を使いましょう。「●分析」を見てみましょう。1回目に子供に配ったみかんの個数は6個、2回目に子供に配ったみかんの個数は9個です。このことから1回目と2回目に子供に配ったみかんの個数の比は6:9=2:3となります。
同様に大人に配ったみかんの個数も調べてみましょう。1回目に大人に配ったみかんの個数は4個、2回目に大人に配ったみかんの個数は6個です。このことから1回目と2回目に大人に配ったみかんの個数の比は4:6=2:3となります。1回目と2回目に子供に配ったみかんの個数の比と、1回目と2回目に大人に配ったみかんの個数の比が同じことから、加比の理の考え方を使うと、1回目と2回目に配ったみかんの個数の合計の比も2:3となります。
このことからみかんの個数をもとにして線分図を書くと3ページの「●解法」のようになります。1回目はみかんが25個余るため図の②が示す長さはみかんの個数より25個少なくなります。また、2回目はみかんが15個たりないため図の③が示す長さはみかんの個数より15個多くなります。線分図より1回目の②と2回目の③の差が25+15=40となることがわかります。
つまり、①=40個となります。このことから、1回目に配ったみかんの個数は②=40×2=80個となります。したがって、箱に入っていたみかんの個数は1回目に配った個数に25個を加えて80+25=105個となります。
次に(2)です。はじめの条件に全員に10個ずつ分けると3個不足するとあります。過不足算では全員に同じ個数だけ分けることが基本です。したがって問題文の後半の条件を「全員に7個ずつ分ける」に変えてみましょう。
1年生の4人には15個ずつ配ったため、条件を変えて4人に7個ずつ配ったことにすると1人あたり15-7=8個ずつ余ります。4人では8×4=32個余ります。2年生の5人には12個ずつ配ったため、条件を変えて5人に7個ずつ配ったことにすると1人あたり12-7=5個ずつ余ります。5人では5×5=25個余ります。3年生の6人には10個ずつ配ったため、条件を変えて6人に7個ずつ配ったことにすると1人あたり10-7=3個ずつ余ります。6人では3×6=18個余ります。したがって、全員に7個ずつ分けるとはじめの残りの6個も加えて、全部で32+25+18+6=81個余ることになります。
10個ずつ配ると3個不足し、7個ずつ分けると81個余ることから、子供の人数は過不足算の考え方を使って(3+81)÷(10-7)=28人となります。
このように差集め算や過不足算では、同じ人数に同じ個数を配るのが基本形です。条件が複雑になったら基本に立ち戻って考えてみるとよいでしょう。
「身に付けたい重要なポイントⅢ」ではつるかめ算について確認します。4ページの問題を見てみましょう。ふつうつるかめ算はつるとかめの2種類の動物の頭数の和がわかっていて、それらの足の本数の合計からつるとかめがそれぞれ何匹ずついるか考えていく問題です。今回のような3種類の動物が出てくる場合は2種類の和に条件を変形して考えていきます。
ここではつるとかめの頭数の比が3:1とあるためつる3羽とかめ1匹をセットにして「つるかめ平均」という新しい種類と考えます。「つるかめ平均」の足の本数はつる3羽とかめ1匹の平均で、(2×3+4×1)÷4=2.5本となります。
このように考えると「つるかめ平均(足の本数は2.5本)」と「かぶと虫(足の本数は6本)」の頭数があわせて16で足の本数の合計が54本の2種類の動物のつるかめ算なります。このように動物の頭数の比がわかっている場合、1つにまとめて新しい種類の動物を想定すると2種類の動物のつるかめ算なります。解法については4ページ「●解法」にあるように面積図を使って解くとよいでしょう。
「身に付けたい重要なポイントⅣ」では面積図の利用の仕方を確認します。5ページの問題を見てみましょう。2ページから4ページの問題でも条件を整理すると一見複雑そうな問題でも簡単に解くことができました。ここでも問題文の条件を整理してみましょう。
「合格者は受験者の30%にあたり」の部分は受験者の人数を100とすると合格者の人数は30、不合格者の人数は100-30=70となります。このことから合格者と不合格者の人数の比は3:7となります。次に「合格者の平均点は合格最低点より8点上、不合格者の平均点は合格最低点より22点下」の部分は合格者の平均点と不合格者の平均点の差が8+22=30点であることを表しています。
これらのことと受験者全体の平均点が62点であることを考えて面積図を書くと5ページの「●解法」にあるようになります。左側の□で表された部分の面積と右側の●で表された部分の面積が同じことからそれぞれの部分の縦の長さの比は不合格者と合格者の人数の逆比で③:⑦となります(面積図を確認しましょう)。
このことから合格者の平均と不合格者の平均の差を考えると③+⑦=⑩となり、⑩=30点であることがわかります。したがって、①=30÷10=3となります。⑦=3×7=21となることから合格者の平均点は全体の平均点に21を加えて62+21=83点となります。合格者最低点は合格者の平均より8点低いため、83-8=75点となります。
演習としては6ページから9ページの知識技術重点問題は必修です。算数が苦手な場合、まずはここから取り組みましょう。10ページ以降の運用力重点問題も記述問題を合わせると31問の問題が並びます。ここではその中から取り組んでおいた方がよい問題をいくつか挙げます。
10ページの問1、問2、問3は本科テキストの身に付けたい重要なポイントⅠ~Ⅳにあった問題と同様の考え方をする問題です。12ページの問13は和や差に注目する問題です。13ページの問15、問16は差集め算や過不足算の考え方を使います。さらに13ページの問17は消去算の考え方を使う問題です。14ページの問19は特殊な条件に注目して袋の数の比を考えていくとよいでしょう。15ページの問23は図を書いて考えるとよいでしょう。
第1回のテーマは「場合の数 順列・組み合わせ」です。ポイントは「樹形図を描いて考える」ことと「樹形図とかけ算の関係を理解する」ことです。ここで注意したいのは効率の良い計算という方法だけに頼らないようにすることです。樹形図を描くことよりも計算することに力点を置いてしまうことによって本来は解けたはずの問題が不正解となるケースをテストでもよく見かけます。まずは調べて確かめるが基本方針です。
場合の数は入試頻出単元というだけでなく、難問も作りやすい単元です。樹形図の性質を理解し、それをどのような場合でも使いこなせるよう十分に練習しておきましょう。
「学び1」では樹形図の描き方とかけ算の関係について、「学び2」では、樹形図とかけ算の関係について学びます。さらに「学び3」では同じような考え方を使う類題について考えていきます。最後の「学び4」では順列と組み合わせの違いについて学習します。
「学び1」では6ページの樹形図と7ページの樹形図とかけ算の関係についてしっかりと理解しましょう。これらが場合の数の考え方の基礎になります。樹形図の描き方は順番(数字なら小さい順に、アルファベットならA~ということです)にきまりを意識しながら描くことです。
ノートの余白に余裕をもたせて、丁寧に描くことを心がけてください。同じような枝分かれの時にかけ算で場合の数を求めることができることに気づけば「学び1」はクリアです。
「学び2」では同じ4枚のカードを選ぶ問題でも、どのようなときにかけ算が使えて、どのようなときに使いえないのかを検証(8ページ、検証する問い、その1~5)していきます。検証その1~5は入試問題でも出題されるパターンです。初めに樹形図を描くという基本姿勢は崩さずに臨むようにしましょう。
「学び3」では同じような考え方を使う類題について考えていきます。人物、役割、色分けと問題を構成する題材は変わっても考え方自体は同じことを理解していきます。10ページ「やってみよう!」を使って練習をしてみましょう。
「学び4」では順列と組み合わせの違いについて考えていきます。11ページ「やってみよう!」を使って練習してみましょう。「やってみよう!」だけでは練習量が足りないため、演習問題でさらに理解を深めてください。
演習としては13ページ~15ページは必修です。さらに14ページ問3の倍数や偶数宇の数え方、問5の順列と組み合わせの違い、15ページ問6の「ものごとの反対側に着目する」などの思考法は入試でも頻出項目です。しっかりと解法を定着させておきましょう。
第1回のテーマは「数と計算 小数の計算1 ~かけ算~」です。かけ算の意味を考えることから始まり、整数×小数、小数×小数の計算ができるようにします。ここで重要なのが、ただ計算ができるということだけでなく、どうしてそのように計算するのかが説明できることです。
よくうちの子は計算ミスが多くて…ということを耳にします。今回の単元のように計算でもその意味、理由付けを考えることができればミスも減らすことができます。「ただ解けること」と「理由までよくわかっていること」の違いに気づくことがこの単元の大きな狙いでもあります。
「学び1」では小数のかけ算を使う場面について、「学び2」では、○○倍の意味について、「学び3」では小数のかけ算の計算方法について学習します。
「学び1」では、7ページのお話から小数のかけ算を使うのはどのような時なのかを考えていきます。お話として1.5Lのペットボトルやアイスクリームの1.5倍増量の例が出でいますが、身近にある小数についてご家庭で話をするのもよいかもしれません。「学び1」はテーマの内容をつかむための導入としての要素含んでいるため、堅苦しく考えず、どんどん例を挙げてみましょう。
「学び2」では鉛筆を使って○○倍のイメージを考えていきます。ポイントとしては絵を描くことよりも、8×1.5=12、8×1.2=9.6、8×0.5=4の計算ができたかが重要です。また、この時にかける数が1より大きいと、答えがかけられる数よりも大きくなることや、かける数が1より小さいと、答えがかけられる数よりも小さくなることがイメージできるとよいでしょう。
「学び3」では小数×小数の計算方法をさぐっていきます。「学び2」でやってみた整数×小数の意味をもう一度考えながら、10ページの「やってみよう!」を使って計算方法を考えてみましょう。
横書きで式を書いて考えていく方法や、ひっ算の方法がありますので両方試してみて、計算のプロセスを確認するとよいでしょう。ただ操作(手続き)だけを学ぶのではなく、その理由付けができると一段と計算が楽しくなると思います。
演習としては11ページ~13ページは必修です。さらに14ページ問2の積が同じくなるものを選ぶ問題、15ページ問3の文章題では小数のかけ算だけでなく足し算や引き算のしかたにも気をつけながらやりましょう。
15ページ問4は計算の工夫の問題です。工夫して計算することはどのレベルの入試問題でも求められる力です。どのような計算問題でもなるべく楽をして解こうとする姿勢は大切です。16ページ問6は第1回のまとめとしてぜひ取り組んでいただきたい問題です。
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