No.1635 日能研6・5・4年生 第3回算数対策ポイント!

<算数 本科教室 6年生 ステージⅤ 第3回>

 第3回のテーマは「平面図形Ⅵ」です。今回は「角度を求める問題」「回転移動をともなう問題」「図形の移動と作図」「等積変形、等積移動、その他の工夫」の確認をしていきます。

 平面図形の問題は難易度が上がると、図形を操作する回数が多くなったり、見慣れない形の図形が出てきたりします。しかし、一見複雑に見える図形でも基本的には習った知識を使って考えていく姿勢は崩さないようにしましょう。

 今回の単元では同じ長さや、同じ面積に注目することで学んできた知識(二等辺三角形やおうぎ形の性質など)を使って問題を解いていきます。「身に付けたい重要なポイントI~Ⅳ」にある問題を使って「どのようなことに注目して問題を考えていくのか」理解を深めていきましょう。

【対策ポイント】

 「身に付けたい重要なポイントI」では平面図形の角度の求め方について確認します。36ページの問題を見てみましょう。図形を折り返す問題では、折り返した部分に注目し、折り返す前と折り返した後の図形が合同なことを手がかりに考えていきます。このとき、折り返した後の図形しか書いていない場合(図1)は、折り返す前の図を点線などで表す(図2)とよいでしょう。必ず折り返す前後の図形が比較できるように書きます。

 はじめに1回目の折り返しからわかることを考えていきます。図2を見ながら角度や長さを調べていきましょう(テキストに書き込んでいきましょう)。三角形ABCは正三角形であることから、角ABC=角BCA=角CAB=60度です。また、折り返す前と折り返した後の図形が合同なことから三角形DBEと三角形DFEは合同で角DBE=角DFE=60度、BE=FE となります。

 また、問題文より角DEF=角DEB=74度ということもわかります。ここで四角形DBEFの内角の和が360度であることから、角FDBの大きさを求めると360-(60×2+74×2)=92度となります。

 次に2回目の折り返しからわかることを考えていきます。図3は頂点BがDF上にくるように折った図です。角イの角の頂点をGとします。三角形BEFについて調べてみましょう。三角形BEFはBE=FE、角DFE=60度の三角形です。2辺の長さが等しく、1つの内角が60度の三角形は正三角形です。したがって三角形BEFは正三角形となります。このことから、角FBEの大きさは60度となります。

 また角EBGはもともとは三角形ABCの1つの内角のため60度となります。これらのことから、角FBG=60度+60度=120度となります。

 最後に三角形GBDに注目してイの角度を求めていきます。図2で角FDBの大きさは92度であることから、角BDGの大きさも92度となります。また、角FBG(三角形GBDの1つの外角)は120度であることから、外角の定理(三角形の1つの外角は、その隣り合わない2つの内角の和に等しい)を使うとイの角度は120-92=28度となります。

 図形の角度を求めるときには、特別な三角形や合同な図形や相似な図形に注目していくとよいでしょう。

 36ページの問題では折り返す前と折り返した後の図形が合同なことを手がかりに考えていきました。ここで36ページの「●総合」を使ってオーソドックスな例を確認していきましょう。

 はじめに左下の図です。円の中に三角形ABCを作ります。BCは直径でAは円周上の点です。円を含む平面図形の問題では円の中心と図形の頂点を直線で結ぶと円の半径を2辺とした二等辺三角形ができます。図で三角形AOBはOA=OBの二等辺三角形で、角OAB=角OBA(角度が同じ◯印があることを確認しましょう)となります。

 また、三角形AOCはOA=OCの二等辺三角形で、角OAC=角OCA(角度が同じ×印があることを確認しましょう)となります。ここで三角形ABCの内角の和は180度であるため、◯と◯と×と×の和は180度となります。したがって◯と×の和(角BAC)は90度となります。このように円の直径を1辺とし、円周上に頂点をとることによってできる三角形は直角三角形となります。

 次に右下の図を見てみましょう。円の外側の1点(P)から接線が2本引かれています。ここで、OとPを結んでみましょう。三角形OPQと三角形OPRについて考えます。OQとORは円の半径のため同じです。また、接点(Q、R)と円の中心を結ぶ直線は接線と垂直に交わります(円の接線と円の中心を結ぶと垂直に交わることは覚えておきましょう)。したがって、角OQP=角ORP=90度となります。

 また、OPは三角形OPQと三角形OPRの共通な辺です。直角三角形では斜辺(直角をつくる2辺以外の辺)とその他の1辺がそれぞれ等しい場合、合同となります。したがって三角形OPQと三角形OPRは合同な三角形です。このことからPQ=PR、角QPO=角RPO、角QOP=角ROPということもわかります。円の外側の1点から接線を2本引いた場合、合同な直角三角形ができることは覚えてしまうとよいでしょう。

 「身に付けたい重要なポイントⅡ」では平面図形の回転ついて確認します。37ページの問題を見てみましょう。図形を回転させる問題では、どこに回転の中心があり、どの長さが半径にあたるのかを見つけることが重要です。

 長方形ABCDを頂点Aのまわりに1回転させるとき三角形BCDの通過する部分を「●解法」の図を見ながら考えましょう。回転の中心はAです。また、三角形BCDが通過する部分の半径を考えると半径はそれぞれAB、AC、AD、AEが考えられます。Aを中心に1番外側(半径が大きい)を通るのはCです。ここでAD、AE、ABの長さを比較します。ADは15cm、ABは20cmであることからADの方が短いことがわかります。

 ここでADとAEを比べます。AEは三角形ABDでAからBDに下ろした垂線のためAEの方が短いことがわかります。したがって、1番内側(半径が小さい)を通るのは、Eであることがわかります。

 このことから、三角形BCDの通過する部分の面積はAを中心に半径ACの円の面積から半径AEの円の面積を取り除くことによって求めることができます。はじめにAEの長さを求めましょう。AEの長さは三角形ABDの面積を、底辺をBDとした場合、高さがAEになることを利用して求めていきます。三角形ABDの面積はABを底辺、ADを高さとした場合20×15÷2=150㎠となります。このことから三角形ABDの面積を底辺をBDとした場合、25×AE÷2=150となることがわかります。逆算の考え方を使ってAE=150×2÷25=12cmとなります。

 したがって、三角形BCDの通過する部分の面積は25×25×3.14-12×12×3.14=(25×25-12×12)×3.14=481×3.14=1510.34㎠となります。

 次に37ページの「●総合」を使って等積変形や等積移動の考え方を確認していきましょう。左上の図はBを中心にして、辺ACが通過した部分を表したものです。辺ACが通過した部分(色のついている部分)の面積の求め方を考えていきましょう。

 ここではAA’C’Bで囲まれた図形(全体)からACC’Bで囲まれた図形(白い部分)を取り除くことで辺ACが通過した部分の面積を求めていきましょう。全体の面積は三角形ABC’の面積とおうぎ形BAA’の面積の和となります。

 また、白い部分の面積は三角形ABCの面積とおうぎ形BCC’の面積の和となります。三角形ABCの面積と三角形A’BC’の面積は同じです。したがって、辺ACが通過した部分の面積は、(三角形A’BC’の面積+おうぎ形BAA’の面積)-(三角形ABCの面積+おうぎ形BCC’の面積)=おうぎ形BAA’の面積― おうぎ形BCC’の面積となります。

 このように、図形を回転させたときの面積を考える場合、初めから面積を計算するのではなく、解答のプロセスを決めて、その中から同じ部分や違う部分を考えていくと、わかりやすくなることがあります。まずは面積の公式が使える図形の形に注目して方針を決めて、その中から同じ部分に注目して考えていくとよいでしょう。この考えは「身に付けたい重要なポイントⅣ」でも使います。

 「身に付けたい重要なポイントⅢ」では図形が移動する場合の作図について確認します。半径6cmの円の内部を正三角形が回転しながら移動します。38ページの右上の図がスタートです。ここからは図に正三角形とアルファベットを書き込みながら、頂点Aの軌跡を考えていきましょう。

 三角形ABCのCが円の中心にあります。はじめにBを中心にしてCが円周上にくるまで回転させます。このとき回転の中心はBでCはBを中心に半径をBCとして弧を描きながら動きます。このときCが移った円周上の点をC’とします。

 AはBを中心に半径をBAとして弧を描きながら動きます。このときAは円の中心に移り、はじめのAの位置と円の中心を結んだ孤の長さは、半径6cmで中心角が60度のおうぎ形の孤の長さと同じになります。このとき、はじめの三角形ABCと移動した後の2番目の三角形ABC’を比べると、三角形ABC’は、はじめの三角形ABCの辺BCを対称の軸とした線対称な図形となることがわかります。はじめの三角形ABCと移動した後の2番目の三角形ABC’を合わせた四角形はひし形となります。

 はじめの三角形から2番目の三角形を考えたのと同じように、3番目の三角形を考えてみましょう。3番目の三角形は2番目の三角形のAC’を対称の軸とした線対称な三角形を書きます。このとき2番目の三角形ABC’で円の中心にあったAはC’を中心に半径をC’A(6cm)として弧を描きながら中心角60度で円周上まで動きます。

 4番目の三角形は3番目の三角形のABを対称の軸とした線対称な三角形を書きます。このとき3番目の三角形ABC’で円周上にあったAは回転の中心のため動きません。このとき、BはAを中心に半径をAB (6cm)として弧を描きながら中心角60度で円周上まで動きます。

 5番目の三角形は4番目の三角形のBCを対称の軸とした線対称な三角形を書きます。このとき4番目の三角形ABCのAはBを中心に半径をBA(6cm)として弧を描きながら中心角60度で円の中心まで動きます。

 6番目の三角形は5番目の三角形のACを対称の軸とした線対称な三角形を書きます。このとき5番目の三角形ABCのAはCを中心に半径をCA(6cm)として弧を描きながら中心角60度で円周上まで動きます。ここでAは再びもとの位置までもどりました。

 以上のことから、Aが動いたあとの長さは半径が6cmで中心角が60度のおうぎ形の弧の長さの4つ分となることがわかります。したがって(1)のAが動いたあとの長さは、6×2×3.14×60/360×4=25.12cmとなります。

 次に(2)です。38ページの7「●解法」にある図を参考にすると、Aが動いた線で囲まれた図形の面積はおうぎ形CABの面積と正三角形ABCの面積の差を4倍することで求めることができます。正三角形ABCとおうぎ形CABの面積の比は5:6です。

 はじめにおうぎ形CABの面積を求めましょう。おうぎ形CABの面積(比の6にあたる数)は6×6×3.14×60/360=18.84㎠となります。おうぎ形CABの面積と正三角形ABCの面積の差は比の6-5=1にあたるため、18.84÷6=3.14㎠となります。したがってAが 動いた線で囲まれた図形の面積は3.14×4=12.56㎠となります。

 「身に付けたい重要なポイントⅣ」では等積移動や和差の利用・工夫について確認します。39ページの問題を見てみましょう。

 はじめに(1)です。説明のために右上の図にアルファベットをつけていきます。大きいおうぎ形の中心をO(オー)とします。おうぎ形の半径の右側の端をB、もう一方のおうぎ形の半径の右上の端をAとします。Oを通っておうぎ形AOBを半分に分けた線と弧ABの交点をCとします。AからOBに引いた垂線とOBの交点をD、 CからOBに引いた垂線とOBの交点をEとします。

 また、OCとADの交点をFとします。ここで斜線をつけた部分の面積を求めるために、面積が同じ部分を探していきます。三角形AODと三角形OCEは合同です。ここで三角形AOFを㋑、三角形FODを㋺、四角形CFDEを㋩とします。三角形AODの面積は㋑と㋺の面積の和です。また、三角形OCEの面積は㋺と㋩の面積の和です。三角形AODと三角形OCEの面積は同じため、㋑の面積と㋩の面積は同じことがわかります。

 このことから、斜線をつけた部分の1部である㋩を㋑に移動しても斜線をつけた部分の面積は変わらないことがわかります。したがって斜線をつけた部分の面積はおうぎ形OACの面積と同じになります。斜線をつけた部分の面積は10×10×3.14×30/360=26.16…となり、小数第2位を四捨五入すると26.2㎠となります。

 (1)では直接面積を求めることは難しいため、面積が同じ部分を考えることで形を変えて面積を求めました。(2)では図形を付け加えることで面積が求めやすい形に変えて考えていきます。

 39ページの「●解法」(2)にある図を見てみましょう。㋑の部分と㋺の部分の面積の差を求める問題です。直接面積を求めることは難しいため、図形を付け加えて考えていきます。はじめに㋑の部分を考えていきます。㋑の部分だけでは面積を求めることは難しいですが、㋩と㋥の部分を付け加えることで中心角が90度で半径4cmのおうぎ形になることがわかります。

 次に㋺の部分を考えます。㋺の部分に㋩と㋥の部分を付け加えると中心角が90度で半径2cmのおうぎ形と縦の長さが4cm、横の長さが2cmの長方形を合わせた形になることがわかります。同じ形を付け加えて考えても㋑の部分と㋺の部分の面積の差はかわらないため、㋑-㋺=(㋑+㋩+㋥)-(㋺+㋩+㋥)と考えて面積を求めていきます。

 したがって㋑の部分と㋺の部分の面積の差は、4×4×3.14×90/360-(2×4+2×2×3.14×90/360)=12.56-11.14=1.42㎠となります。

 39ページにある「●総合 特殊な面積」も重要です。確認して理解を深めておきましょう。

 演習としては40ページから45ページの知識技術重点問題は必修です。今回はテーマが平面図形ということもあり、典型的な問題で練習したい場合は知識技術重点問題だけでも良いでしょう。

 46ページ以降の運用力重点問題では、取り組んでおいた方がよい問題をいくつか挙げます。46ページの問1、48ページの問9は角度を求める問題です。46ページの問2は回転移動の問題です。50ページの問13は作図をしてから考えましょう。47ページの問4、問6、50ページの問14は等積移動や工夫をする問題です。

 54ページの問25は大円のまわりを小円が回転する問題で、難関校でも出題される題材です。いずれの問題も「身に付けたい重要なポイント」にある考え方を参考に手を動かし考え抜くことが、今後の受験体力を作っていきます。時間がかかってもよいので、じっくりと考えましょう。

<算数 本科教室 5年生 ステージⅣ 第3回>

 第3回のテーマは「規則性 周期とあまり・等差数列」です。入試でも基本的な問題から難問まで幅広く出題される単元です。今回は等差数列と周期算を扱います。差を調べたり、周期を調べたりしながら区別をつけるようにしましょう。

 はじめは少し面倒ですがある程度まで書きながら調べることが重要です。はじめから公式に頼ってしまうと、自分で考えずに計算だけをしていくことになり、誤りを見つけられないことも多々あります。まずは調べることが基本でその延長線上に公式があるとお考え下さい。

【対策ポイント】

 「学び1」は周期算です。周期算では周期(繰り返し)ごとに印をつけていくことが重要です。48ページの「やってみよう!」の例を使って説明すると、数列が3,1,5,6の繰り返しになっていますから、これが周期となります。1つの周期に並ぶ数字の個数は4個です。したがって、11番目の数は11÷4=2あまり3から3,1,5,6の並びの3番目の5となります。つまり、◯番目の数を求める場合、◯を周期でわって、あまりを出せばよいことがわかります。

 また、◯番目までの数の和を求める場合は周期ごとに和を求め、その和に周期の数をかけてあまりの部分はたします。周期算は入試でもよく出題されるので、◯番目の数を求める方法と◯番目までの数の和を求める方法は必ず身につけましょう。

 「学び2」では等差数列の□番目の数について学習します。等差数列とは隣り合う数の差が等しい数列のことを指します。初めの数を「初項」、差を「公差」といいます。ここでは等差数列の□番目を出す練習をします。

 49ページにあるように「等差数列の□番目の数=初項+公差×(□-1)」となります。理屈は授業で説明を受けることとして、公式は必ず覚えましょう。「やってみよう!」だけでは演習量がたりないので、後にあげる問題も取り組んでみてください。

 「学び3」では等差数列の和を考えます。テキストの50ページには公式の元となる考え方が載っています。プロセスも重要ですが、「等差数列の和=(初項+最後の数)×個数÷2」の式で表されることを暗記することはさらに重要です。

 これを使って1から10までの和を求める計算をやってみましょう。公式の効率のよさを実感できると思います。また1から10までをたすと55になることはいろいろな問題を解くときの目安となることが多いため暗記してしまうとよいでしょう。

 「学び4」では図形と数列を結びつけていきます。ここでは「上の図形から数列を見つけ出してみましょう」というざっくりとした問いかけで何をしてよいのかわからないかもしれません。このような時は図形の性質を考えていきます。

 扱われている図形は正方形ですから辺や頂点に目を向けます。こうすると正方形の個数以外に辺(棒)の数、周りの長さ、頂点の数のようにいろいろな視点が見つかります。それぞれについて数えて数列を作ってみましょう。また、作った数列の規則性を調べてみましょう。このように図形を使った問題では数列に書き換える作業がとても重要です。

 演習としては53ページから55ページまでは必修です。問1~問6までありますが、どの問題も入試問題の序盤で問われるような問題です。繰り返しになりますが差を書き込んだり、周期ごとに区切ったりと作業をしながら取り組んでください。54ページの問4は「学び2」で学習した等差数列の□番目の数に関する問題です。ぜひ取り組んでみてください。

 また、59ページ以降、今回はたくさんの問題があります。59ページ問1から62ページ問9までは標準的な問題です。63ページ問10から66ページ問15までは応用問題です。理解状況に合わせてやる問題を選定されるとよいでしょう。

 前半の標準的な問題では60ページの問4のカレンダーの問題、60ページの問6、問7のご石の問題は入試でもよく出題されます。応用問題では63ページの問11の行列の問題、64ページの問12の分数を使った規則性の問題に触れておくとよいでしょう。

<算数 本科教室 4年生 ステージⅢ 第3回>

 第3回のテーマは「数と計算 小数の計算3 ~わり切れないわり算~」です。わり切れない小数のわり算では「商を少数第何位かまで求め、商を丸める」「商を整数や小数第何位かまで求め、あまりを出す」ことをしていきます。

 計算する上で重要なのは商を丸める場合の位取りと、あまりを出すときの小数点の位置です。特にあまりを出すひっ算では小数点の位置が大切です。第2回でも学んだように小数点の位置をずらして考えますが、あまりを出す場合はもとの小数点の位置がポイントです。したがってひっ算を書く時にももとの小数点の位置が分かるように書くようにします。第2回で学んだ「わり切れるわり算」以上に丁寧なひっ算が求められます。

【対策ポイント】

 「学び1」はわり切れないわり算の導入です。第2回で学んだひっ算の方法を使って1.6÷3を実際にやってみましょう。無限に続く計算を体感できると思います。わり切れない場合、39ページにも書いてあるように計算を途中でやめて、四捨五入したり、あまりをだしたりの対応をしていきます。ここでは1.2÷9など、わり切れない計算をしたり、わり切れない計算を考えたりして今回の学びの準備をしましょう。

 「学び2」では小数のわり算のあまりを考えていきます。実際には4.5cm÷0.7cmの計算を行います。このとき、単位をmmにして45mm÷7mm=6本あまり3mmとします。このことをもとに考えると4.5cm÷0.7cm=6本あまり0.3cmとなります。単位に目を向けると6本はそのままで、残りのmmからcmにするために小数点をつけることがわかります。

 基本的には第2回で学んだひっ算の方法を踏襲するのですが、あまりを出すときはもともとあった小数点の位置にあまりの小数点をつけることになります。あまりのある小数の計算のあまりの小数点の位置はわられる数のもとの小数点の位置であることをおさえておきましょう。

 「学び3」では商を丸める方法を学びます。簡単に言うと、わり切れない小数のわり算を途中でやめます。商を整数で求めなさいと言う場合は小数第一位まで計算して四捨五入しなさい、ということになります。また、商を小数第二位まで求めなさいという場合は小数第三位まで計算して四捨五入しなさいということになります。

 求める桁のもう一つ先まで計算することがわかればよいでしょう。また、42ページ〈約束〉にあるように商が3.999…となるような場合、小数第一位まで求めるときは4.0と0を書くこともおさえたいポイントです。

 演習としては44ページから46ページは必修です。44ページの問2では何の位まで計算するのかに意識を向けましょう。45ページの問3、問4ではあまりの小数点の位置に注意しましょう。簡単なことではありますが、練習を積めばケアレスミスもなくなります。

 また、48ページの問3は計算の手続きが2回になったり、考える要素が2つになったりと入試でよく見られる形式の文章問題です。ぜひチャレンジしてみて下さい。49ページの問4、問5は今回学んだ小数のわり算の考え方の確認です。あらためて取り組んでみましょう。問6の問題は入試でもよく出題される小数の範囲の問題です。小数を四捨五入するしくみを考えながら取り組んでみましょう。

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