No.1642 日能研6・5・4年生 第6回算数対策ポイント!

<算数 本科教室 6年生 ステージⅤ 第6回>

 第6回のテーマは「数の性質Ⅴ」です。今回は「約数に関する問題」「倍数に関する問題」「約数・倍数の利用」について確認をしていきます。約数や倍数の知識・技術は「栄冠への道 チェックポイント」で必ず確認しておきましょう。

 約数や倍数のような数の性質に関する問題は苦手にする子が多い単元です。その原因の1つは、約数や倍数の考え方を使うまでのプロセスの段階で、「頭の中で考えるだけで解き進めてしまうこと」にあります。

 考えるときには数字を書き出して調べたり、線分図などの図に書いて調べたりしましょう。書いて調べることで約数の問題なのか倍数の問題なのかを把握し、さらに問題中の条件の言い換えをしたり、図に書いて情報を整理したりすることで、新たな手がかりを見つけていきましょう。1つひとつ丁寧に調べていけば必ず正解にたどり着きます。

【対策ポイント】

 栄冠への道のチェックポイント〔ステージⅤ 第6回 数の性質Ⅴ〕を使って重要事項の確認をしていきましょう。

 22ページの「4.公約数と最大公約数」ではすだれ算(連除法)による最大公約数の求め方を確認しておきましょう。また公約数は最大公約数の約数であることも覚えておきましょう。

 23ページの「6.公倍数と最小公倍数」ではすだれ算(連除法)による最小公倍数数の求め方を確認しておきましょう。また公倍数は最小公倍数の倍数であることも覚えておきましょう。

 さらに3つの整数の最小公倍数をすだれ算(連除法)で求めるときには注意が必要です。24ページにある(考え方1)のすだれ算による最小公倍数の求め方を見てみましょう。3つの整数をすだれ算によって割っていくときに、3つの整数に共通した約数で割っていきます。最小公倍数を求める場合、3つの整数に共通した約数がなくても、2つの整数に共通した約数がある場合は、共通した約数がない数はそのままおろし、共通した約数がある数は割ります(24ページ 例2・考え方1の③参照)。

 24ページの「7.倍数の個数」についても確認しておきましょう。1からNまでのAの倍数の個数はNをAで割ることで求めることができ、このときの商が倍数の個数となります。

 ここでは(例2)のようなAの倍数の範囲が1から始まらない場合について確認しておきましょう。300から500までの整数の中に7の倍数は何個あるか考える場合、1から500までの7の倍数の個数と1から299までの7の倍数の個数を調べ、それらの個数の差から300から500までの整数の中の7の倍数の個数を決定していきます。

 25ページの(例2)の下の「※注」にあるように分配法則を利用した考え方では間違えることがあるため気をつけましょう。

 25ページの「8.倍数の見つけ方」は受験生であれば必須の知識です。②3の倍数の見つけ方、⑤6の倍数の見つけ方、⑦9の倍数の見つけ方は入試でもよく出題される倍数です。それぞれの性質を必ず覚えましょう。また、⑧⑨の11の倍数の見つけ方は余裕のある場合、確認しておきましょう。

 26ページの「10.余りと約数」についても確認しておきましょう。27ページの(例1)や(例2)は約数に関する典型的な問題です。はじめに(例1)です。90を割ると3余る整数を考える場合、90-3=87を割ると割り切れると考えて87の約数を調べていきます。

 このとき、90を割ると3余る整数は余りの3よりも大きい数であることに注意しましょう。87の約数は1×87、3×29のため、1、3、29、87となります。このように約数を探すときにはかけ算の形で調べると抜けもれなく調べることができます。

 次に(例2)です。(例1)と同様に考えていきます。ここでは130を割ると4余り、175を割ると7余る整数を求めるため、130-4=126と175-7=168の公約数を考えていきます。最大公約数を求めてその整数の約数を調べていきます。ここでも問題文の条件の「4余る」「7余る」という条件を忘れないようにしましょう。求める整数は4より大きい数かつ7より大きい数となります。つまり求める整数は7より大きい数となります。

 27ページの「11.倍数の分布」では次のことに注目しておきましょう。「8で割ると5余る数」は8の倍数よりも5大きい数です。また、「8で割ると5余る数」は27ページの中段にある図を見ると8の倍数よりも(8-5=)3小さい数ということもできます。このようにAで割るとB余る数は「Aの倍数よりB大きい数」という他に「Aの倍数より(A-B)小さい数」と言い換えることができることを覚えておきましょう。

 27ページの(例2)を見てみましょう。6で割ると3余り、8で割ると5余る数で200に最も近い整数yを考えます。6で割ると3余る数は、6-3=3のため6の倍数よりも3小さいということができます。8で割ると5余る数は、8-5=3のための8倍数よりも3小さいということができます。

 このように考えると、6で割ると3余り、8で割ると5余る数 は6の倍数より3小さく、8の倍数よりも3小さいため、6と8の公倍数よりも3小さい数といえます。6と8の最小公倍数は24のため、24の倍数よりも3小さい数で200に最も近い整数yを求めていきます。

 このように複数の条件に共通した整数を求める場合、余りの部分に注目すると解きやすくなることがあります。「8で割ると5余る数」の言い換えで説明したように「8の倍数よりも5大きい数」と「8の倍数よりも3小さい数」のように2つのとらえ方があることを覚えておきましょう。

 ここからは、『合格力完成教室 ステージⅤ』と『合格力完成教室 ステージⅤ難問』それぞれから、合格へ向けて優先順位の高い問題をピックアップして行きます。

【合格への10題(合格力完成教室 ステージⅤより)】

 72ページから75ページの演習1~演習4は必修 です。その他に絶対やって欲しい合格への10題は以下の通りです。

①76ページの問3
②76ページの問5
③77ページの問8
④77ページの問12
⑤78ページの問15
⑥78ページの問17
⑦79ページの問21
⑧79ページの問22
⑨80ページの問25
⑩82ページの問35

 一見、わからなそうな問題でもまずは書き出して調べてみたり、約数や倍数の考え方を使ってみたりするとよいでしょう。

【合格への10題(合格力完成教室 ステージⅤ難問より)】

 98ページから102ページの知識•技術重点問題は必修です。その他に絶対やって欲しい合格への10題は以下の通りです。

①103ページの問2
②103ページの問5
③104ページの問7
④104ページの問9
⑤105ページの問13
⑥106ページの問15
⑦107ページの問19
⑧108ページの問23
⑨108ページの問24
⑩109ページの問25

 いくつかの問題では問題文に決まりや条件が書かれています。このような問題は難関校の入試でも多く出題されるため、条件を読み取り、書き出して調べる練習を十分に行っておきましょう。

<算数 本科教室 5年生 ステージⅣ 第6回>

 第6回のテーマは「割合と比 比の意味と操作2~比の決定・比例配分・逆比・比の合成~」です。前回は比の基礎を学びました。今回は実践編です。文章題で使う比例配分の考え方、速さや仕事算でも登場する逆比など比の使い方を学びます。そのため演習問題では色々なパターンの問題が数多く掲載されています。学習時間の計画をたてて、取捨選択をして取り組みましょう。

【対策ポイント】

 「学び1」では比例配分について学びます。120ページの兄弟でクッキーを分ける漫画を見てみましょう。兄:弟=5:3で分ける場合、121ページにあるように3通りの考え方があります。

 方法②の線分図を見てみましょう。兄:弟=5:3で分けますから、兄のところに⑤、弟のところに③と書かれていて、合計が⑧であることがわかります。このことから⑧=16枚、①=16÷8=2枚とわかります。したがって兄の枚数は⑤=2×5=10枚となります。

 方法②では比を表す数字が◯で表されていて、クッキーの枚数が単位付きの数字で表されているため、比の数字と単位付きの数字を混同することがないためお勧めの書き方です。また、上記のように①にあたる量を出してから、求める値を出していくプロセスはとても重要です。後に指定する演習問題も同じようにやってみましょう。

 「学び2」では逆比について学びます。逆比とは逆数の比のことです。例えば2:3の逆比は(2分の1):(3分の1)=(6分の3):(6分の2)=3:2となります。項が2つの比の場合、初めの比の順番がひっくり返っていることがわかります。

 123ページの「やってみよう!」の下にある項が3つの比の逆比もやってみましょう。項が3つの場合、初めの比の順番がひっくり返る形にならないことがわかります。ひっくり返るのは項が2つの比の場合だけですので、気をつけましょう。

 124ページ、125ページでは逆比の具体例について学びます。例えば栄冠への道を30ページやる場合、1日1ページずつやると30日で終わります。1日2ページずつにすると15日で終わります。この場合、1日あたりにやるページ数が1(ページ):2(ページ)に対して、終わるまでの日数は30(日):15(日)=2:1となり、逆比の関係になることがわかります。自分だったら1日何ページやって何日で終わるかを考えてみましょう。

 「学び3」では比を普通の数と同じように扱えることを学びます。126ページの「やってみよう!」は10円玉と50円玉の合計金額の比を求める問題です。「説明その1」から「説明その4」まで比べてみましょう。どれも似たような計算をしていますが、結果は同じです。「説明その1」から「説明その4」になるにつれて抽象度(比を使う割合)が増えていきます。比はこのように普通の数として扱っても割合の関係が成り立ちます。ただし、あくまでも割合であることに注意しましょう。

 128ページの「やってみよう!」の国語と算数のプリントを終える日数の例では「説明その1」から「説明その3」の解法が示されています。理解がなかなか進まない場合は「説明その3」にあるように具体的な枚数を設定して計算するとよいでしょう。比はルールを守りながら使えば、幅広い解き方で使えることがわかります。

 演習としては129ページから130ページは必修です。すべての問題が「学び1」~「学び3」までの内容となっています。比の使い方の基本が身についているかどうかしっかり確認しておきましょう。今回は132ページ以降たくさんの問題が並びます。132ページから135ページにかけての問1~問10は標準的な難易度の問題です。問7や問8は問題文の条件から比を導き出す練習です。入試問題でも使う技術ため練習しましょう。

 問11以降はやや難度が高い問題です。問11は条件整理の要素を含む問題です。また正方形の重なり部分をテーマにした問14も入試問題でよく見る形式のものです。まだまだ物足りない場合は問17、問18にチャレンジしてみてください。

<算数 本科教室 4年生 ステージⅢ 第6回>

 6回のテーマは「場合の数 図形を使った場合の数」です。扱う題材は図形ですが、前回同様、丁寧に順序よく調べていくことには変わりありません。図形の問題ならではのかくれた条件に注意しながら調べていきましょう。

【対策ポイント】

 「学び1」では図形をぬり分ける場合の数を考えます。95ページの「やってみよう!」では旗を3色でぬり分ける場合の数を調べていきます。樹形図を使った方法を思い出しましょう。ばらばらに調べるのではなく、自分の決めた基準にしたがって調べていきます。

 例えば1番左の「N」の文字を赤とします。すると「O」は青、「1」は緑となります。また「O」は緑、「1」は青とすることもできます。同様にして「N」を青とした場合や緑とした場合も考えてみましょう。きちんと基準を決めて調べていけば抜けもれなく調べることができます。色を並べるときも、数字を並べるときも、人の名前を並べるときも考え方は同じことが分かります。

 「学び2」では図形の個数を数えていきます。96ページ、97ページでは正方形の個数を数えています。この場合も基準をきめて、順番に数えていきます。

 1辺が1ます分の正方形は25個あります。次に1辺が2ます分の正方形を数えます。左上から作っていくとよいでしょう。そして正方形を右に1ますずつずらしていきます。すると正方形は4つできることがわかります。次にもとの位置まで正方形をもどして、下に1ますずらし、その後右に1ますずつずらしていきます。

 このように左上から順に調べていくと1辺が2ます分の正方形は16個できることがわかります。続いて1辺が3ます分の正方形、1辺が4ます分の正方形、1辺が5ます分の正方形というように数えていきます。続きは自分で数えてみましょう。

 「学び3」では決まった形の中に図形をしきつめていきます。98ページで、長方形に板をしきつめていくときに、板を縦に並べる(「タ」と表します)方法と横には並べる(「ヨ」と表します)方法があります。ここでは「タ」「ヨ」を使って順番に考えていきます。

 板を左上から右下に向かってしきつめていきます。はじめに1枚の板を左に「タ」に並べます。残り2枚の板の並べ方は「タ」「タ」、「タ」「ヨ」、「ヨ」「タ」、「ヨ」「ヨ」のいずれかになります(樹形図を思い出してください)。図形の場合、並べ方や選び方によって問題の意図に合わない場合があることに注意しましょう。この場合、「タ」「タ」「ヨ」や「タ」「ヨ」「タ」に並べてしまうと長方形の中におさまりません。したがってこの場合は「タ」「タ」「タ」、「タ」「ヨ」「ヨ」の2通りになります。

 次に1枚の板を左に「ヨ」に並べます。残り2枚の板の並べ方は「タ」「タ」、「タ」「ヨ」、「ヨ」「タ」、「ヨ」「ヨ」のいずれかになります。長方形におさまる組み合わせは「ヨ」「ヨ」「タ」の1通りとなり、はじめの分と合わせて3通りとなります。すべての場合の数を調べたので、これで抜けもれや重複なく数えることができました。99ページの問題もやってみましょう。

 演習としては100ページから102ページは必修です。自分の決めた基準で順序よく調べるのですが、調べながら問題の条件にあっているかどうか確認しながら進めましょう。100ページの問2では「線を境にしてとなり合う場所は異なる色となるようにします」とありますが、入試問題ではこのことを「ぬり分ける」と表現します。あわせて覚えておきましょう。

 101ページの問4、102ページの問5は大きい長方形の置き方を決めてから、残りの図形の置き方を考えるとよいでしょう。104ページ問3は斜めに正方形を作ることができることに注意して取り組んでください。103ページ問4は入試でもよく見られる形式の問題です。ぬり分けることに注意しながら取り組みましょう。105ページの問6は問題文の条件から自分で図形を描いて考えていく問題です。ぜひチャレンジしてみてください。

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