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マンスリーテストとサピックスオープンが返却されましたが、成果はいかがだったでしょうか?「頑張っているはずなのに、思ったほど伸びていない」と、焦りを感じている方も多いのではないかと思います。他の受験生も頑張っているのでそう簡単には伸びないですが、だからと言って自分のお子様の頑張りが足りないと、今以上のプレッシャーや負荷をかけるのは良くないことです。
少しさかのぼって、春期講習の算数01〜03を家庭で復習した時の様子を思い出してみてください。この3回は問題の大半が、それ以前の学習内容と重複していたこともあり、いつもより解ける問題が多かったり、復習も早く終わったりしたのでは無いでしょうか。
このように、「以前復習した内容が解けるようになった」と実感することで少しずつ自信を持ち始めるようになりますが、これがすぐにテストの点数に結びつかないところが焦りを生んでしまう原因です。
テストの正答率一覧を確認してみてください。ちなみに正答率が100%〜40%の問題を全て正解すると、偏差値は60くらいになります。大半の生徒さんが答えを出す所までたどり着く問題で何問ミスするかで、成績が上下するわけですから、偏差値40〜60の間にいる生徒さんには数字ほどの学力差はありません。ということはミスしなければいいわけですから、「見直ししなさい」とアドバイスし、ケアレスミスを見つけると「こんなミスして、どうして見直ししないの」と責めてしまいがちでしょうが、子供はそんなに割り切ってテストを受けることはできません。
「テストでいい点数を取りたい。そのために解ける問題は全て答えを出す」と、考えるのが生徒さんの気持ちです。いくら見直しが大切だと伝えても、一通り解いたあと「他に解けそうな問題がないから残りの時間は見直しする」という程度でしか見直しはしていないと考えてよいでしょう。
しかも頑張っている生徒さんほど、テストで解ける(手が出せる)問題が増えて行きますので、たくさん解いていい点数を取ろうと欲が出てきます。欲を出すことはとても大切なことですが、テスト中の処理量が増えることによって、その分ミスも増えてしまうという側面もあります。例えば、50分のテストで20問解く場合と25問解く場合を比較してみるとイメージしやすいのではないでしょうか。
今までの20問を解くペースでは時間が足りなくなってしまうことに途中で気が付き、焦ってしまってミスをする。しかも見直す時間もなくなり、ケアレスミスがそのまま放置されてしまった結果、一時的に成績が下がってしまう現象は、多くの生徒さんが経験することです。
このようなときケアレスミスを責めるのではなく、例えば正答率が50%以下の問題など、難しい問題が解けていることを先に褒めてあげて下さい。「先に三つ良いところを褒めてあげたあとで、一つ注意する」くらいのバランスで話してあげると、欠点も受け入れやすいと思います。
私は、「難しい問題が正解したんだから、頑張った成果は出ているし学力も上がっているよ。ただ易しそうだったり、答えが出せそうな問題ほど少し慎重に答えを出そうね。そうすれば次は実力通りの成績が取れるよ。」見直しに関しても、「時間ぎりぎりまで一問でも多く解きたいよね。そうするとあとで見直す時間は無いから、必ず筆算をして、筆算した直後に計算ミスしていないかだけ確認してから先に進むようにしよう。筆算を目で確認するだけなら10秒もかからないし、それだけで計算ミスはなくなるわけだから、その10秒は惜しまないようにしよう。」というような伝え方をしています。
とにかく夏期講習が終了するまでは、解ける問題を増やしていく時期です。そして解ける問題が増えることで自信が付き、処理能力も向上していきます。生徒さんたちはみんな「いい点数を取ってクラスをあげたい」と思って、必死に頑張りテストを受けています。プレッシャーをかけたり、点数や偏差値に一喜一憂するのではなく学習の中身をしっかり確認し、出来るようになったことを褒めてあげて下さい。
最後にGS特訓について少しお話したいと思います。学習内容は「過去問レベルの問題に挑戦する」ことがテーマで、一度問題を解いたあとで確認テストや数値を変えた問題を解くなど、一応は授業時間内で復習まで完結するというスタイルです。難しい問題を扱うため理解が不十分かもしれませんが、家庭学習は不要です。
4月10日と11日を思い出してみて下さい。マンスリー、オープンが続き11日のテスト終了後は疲れ切った生徒さんが多かったのではないでしょうか。マンスリーは半日でしたが、あれだけの疲労度だったのです。
GS特訓は丸三日間ありますので、もっと大変です。とにかく休まず三日間通い続けるために、家庭では休息をしっかり取ってください。「周りが遊んでいる時も勉強しなくてはならない」と、受験生である自覚を植え付けるためのものという位置付けで良いです。GS特訓の翌週にはすぐマンスリーがありますので、ダメージを残さず準備に取り掛かれるように体調管理を最優先させてください。
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