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最近は、沖縄の普天間基地移設問題や、宮崎県での口蹄疫感染、また朝鮮半島での韓国哨戒艦沈没など、大変多くの出来事が起こっています。これらの出来事が来年の入試で「時事問題」のテーマになる可能性は十分にあります。時事問題の対策は、秋以降に『ニュース最前線』などの時事問題集が発売されてから、とお考えのご家庭が多いとは思いますが、秋になって初めてニュースの内容を知る生徒さんと、時々刻々と変わるニュースの中身をその都度踏まえてきた生徒さんとでは、秋以降に一気に頭に叩き込む時のスピード・量に大きな違いが出てきます。
ちょうど、いま行われている各中学校での教育関係者向けの説明会でも、社会だけでなく理科の先生も「時事は押さえておいてください!」とおっしゃる先生が多いですので、今の時期からニュースに対するアンテナをしっかりとはりめぐらして、情報をその都度キャッチしておくことをおすすめします。
科目を問わず中学受験の問題作成者の意図は、情報に対して「内容をどれだけ正確に理解し、そこから主体的な考えをどこまで論理的に組み立てられるか」を確認することですので、受験生の皆さんにとって大切なのは、感情的・刺激的な言葉などに振り回されずに、「それぞれの問題が発生した背景やその影響などについて冷静に内容を理解する」ことです。
そう考えると、現在の多くのワイドショー化したニュース番組は向きません。そこで今回はNHKブログの「解説委員室・時論公論」の活用をおすすめしたいと思います。
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/
NHKで月曜から金曜まで、毎日23時50分から24時までの10分枠で放映されている『時事公論』という番組をご存じでしょうか。毎日テーマを決めて、それぞれについてNHKの解説委員がその背景や今後の展望を解説するといった番組です。実はこの『時論公論』の放送内容がブログとして毎日アップされています。カレンダー画面がありますので、日にちをクリックするとその日に放映された内容を見ることができるようになっています。これなら時々刻々と状況が変わるニュースにしっかりとついて行くことができます。
このブログを活用する最大のメリットは、その文章構成と内容の難易度レベルです。番組をご覧になった方はお分かりかと思いますが、解説委員の話の進め方は、まるで学校の授業のように、段取りがしっかりとしています。問題が生じた背景→現状→今後の展望、と流れ、見ていて話の内容が分かりやすく伝わってきます。この構成の妙がブログとして文章になると更に際立ちます。
例えば『口蹄疫・感染拡大を防げ』がテーマの回では、
といった流れで話が進みます。見ようによっては教科書通りともとられるかもしれませんが、情報の提供という意味では、教科書通りの内容でもそれを正確に伝えることが一義であるべきです。刺激を求めるのではなく、内容を理解することを目的とすれば十分以上です。内容に解説委員の主観が100%ないとは言い切れませんが、客観性は極めて高いと思います。
また何より、上記のような定型的な論の進め方は、国語の論説文を読解するための対策としても極めて有効であると言えます。上記にも「では」「さて」といった接続詞が使われていますが、このような文章のつながりを意識して読むことがいかに重要であるかは、生徒さんが国語の勉強を通してしっかり理解されていると思います。また200字記述などを書かなければならない場合にも、自分の意見を表現する方法として、構成のしっかりした文章の手本として参考になるでしょう。NHKというフィルターを通しているだけあって言葉の使い方に間違いはありませんし、テレビ画面で解説している言葉をそのまま再現しているので、文書型の文章より数段読みやすいです。
10分間の番組の再現であるため、文章が適度な長さになっているところも大きなメリットです。この長さ・難度の文章に読みなれておくことが、時事問題対策、国語の論説文対策以外にも社会の入試問題対策で大きな効果をもたらすことがあります。上位校の過去問を見ると、社会入試問題の多くは、まずテーマについての文章(リード文)があり、そこから問題が出題される構成になっています。そのリード文に国語の論説文ほどの難解な文章が出されることはありませんが、読むことに抵抗のある生徒さんは、文章中に示された問題を解くためのヒントをみすみす見逃してしまうことが多くあります。そうした事態を避けるために、このブログの文章を一気に読む練習を重ねてみて下さい。最初は時間がかかっても、少しずつ慣れてくれば、社会をテーマにした文章を読む速さ、精度に変化が見えてくるでしょう。
以上このNHK『解説委員室・時論公論』のブログの効用をまとめると・・・
といった点が挙げられます。利用しない手はないと思います。
ただし番組の性質上、内容が政治問題に集中する傾向があり、テーマによっては生徒さんには難しすぎる、あるいは小学生には相応しくないと思われるものもありますので、必ず最初に親御さんがご覧になって、プリントアウトして生徒さんに読ませるとよいと思います。
時事問題に関する情報を収集するうえで、他にも有効なツールがありますのでご紹介します。
毎日新聞社から、小学生向けに発行されているニュース情報誌です。写真も豊富で読みやすい内容になっています。『朝日小学生新聞』が毎日発行されるのに対して月刊ですので、内容を日々追うわけには行きませんが、読む時間の負担を考えると受験生の方々には『月刊』の方が取り組みやすいかもしれません。
上記の『時論公論』と同様に、番組がHP上で公開されています(文章と写真で)。完全に小学生向けにつくられた番組のため、『時論公論』のような国語の論説文対策にまで広がる難度・構成ではなく、情報量も少ないですが、分かりやすいのはこちらです。同じテーマについて、『週間こどもニュース』で内容のおおまかなところを把握してから『時論公論』にチャレンジするのもよいでしょう。
時事問題を出題する学校は、生徒さんが日々のニュースにどれだけ関心を持ち、そのニュースをどれだけ正確に整理し、主体的な意見をどこまで論理的に組み立てているかを確かめようという意図を持っています。こうした考え方の組み立ては一朝一夕に仕上がるものではありません。ぜひ上記のようなツールを活用しながら、親御さんと生徒さんで話し合う時間を積み重ねて下さい。
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