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よく「地理がどうしても苦手」という言葉を耳にします。このメルマガでも以前に、地理嫌いを解消するために、いくつかの書籍を紹介したことがありますが、今回も新たにオススメの2冊をご紹介します。
いずれも学習参考書ではありませんので、気軽に読めます。ぜひ、気楽な気持ちで地理に触れ、地理にまつわるイメージを膨らませてください。
今回このような書籍をご紹介するきっかけとなったのは、近年、社会の入試問題傾向が極めて多様になっていることが挙げられます。『四科のまとめ』などで、暗記事項を徹底的に覚えるだけでは対応できない、独特の問題が多くの学校で出題されているのです。
例えば今年の日本女子大附属では高速道路(カーナビゲーション)を使った問題が出題され、頌栄女子ではローカルヒーロー(青森県野辺地町「商工戦隊ホタテンジャー」など)がテーマとして扱われていたりしました。
これらの問題にあたる際に、頭を柔らかくして、扱われているテーマにそってイメージを適度に膨らませる(内容に没頭しすぎることは禁物)ことが、よりスムーズに問題を解く鍵にもなります。
地理に関して、クイズ形式で問題が掲載されています。最近流行の脳内トレーニングの地理版というところでしょうか。もっとも、中身は充実していて、中にはそのまま中学受験に出題されても不思議ない問題もあります。具体的には以下のような問題があります。
[例題1]歴史上の有名人物と農作物を結びつける。
「(1)武田信玄・(2)徳川吉宗・(3)水戸光圀・(4)土方歳三・(5)西郷隆盛・(6)織田信長」「a菊・bそば・cぶどう・dさつまいも・e栗・fみかん」について、関連の深いもの同士を結びつけて、共通項となっている都道府県も答える。といったタイプの問題です。
ちなみに正解は、(1)−cで山梨県、(2)−fで和歌山県、(3)−eで茨城県、(4)−bで北海道、(5)−dで鹿児島県、(6)−aで愛知県、となります。
このように異なる事象を結びつける問題は、入試でも多く聞かれるパターンのひとつです。この本には都道府県の標章(シンボルマーク)なども扱われていますので、標章と農作物を結びつける問題をオリジナルで作成したりすることも面白いでしょう。できれば、その問題を生徒さんに作成させて、親御さんが解くといったかたちを取り入れてみて下さい。生徒さんは楽しみながら進められますし、問題を作成するという普段とは逆の立場に立つことはめったにないだけに、そこで扱った問題については鮮明なイメージを残すことができるでしょう。
[例題2]都道府県名クロスワード
クロスワードパズルの問題です。入る言葉は与えられた白地図が表す都道府県名です。都道府県の名前を位置、形から正確に答えることが求められます。クロスワードなので、生徒さんも楽しみながら進められます。
与えられた白地図は、宮城・福井・千葉・広島・岡山・福岡・山形・三重・岐阜・愛知・福島・静岡・宮崎の13の都道府県です。ここで気をつけることは、クロスワードは答えに直結したヒントにもなってしまいます(「み」で始まり二文字→三重など)ので、生徒さんには、まずは白地図から全ての県名を答えさせて、それからクロスワードに取り組ませる、といった「上級者編」にチャレンジさせるとよいでしょう。
[例題3]地図の間違い探し
非常に独特で、興味深い問題です。日本のある地域の地図が示されているのですが、どこかにおかしな部分があり、それを指摘する内容になっています。実際の図をもって詳しくお見せすることができませんが、例えば東京湾と房総半島、伊豆半島が描かれた地図があり、その中の房総半島が石川県の能登半島をさかさにしたものと入れ替わっているのです。言葉にすると見間違うことなどないようにも聞こえますが、いざ地図を目にすると、以外と気づかないものです。このタイプの問題は、地形をいかに正確に把握しているかを確認するうえで、極めて意義深い問題と言えます。入試問題になっても全く不思議はありません。
その他にも、世界遺産の場所を地図に書き込むといった標準的な問題から、松尾芭蕉の俳句が地図上のどこで読まれたかを問うような問題、名前に動物名のつく地名を三つずつ挙げるなどのマニアックな問題(例:鳥→鳥取市・鳥羽市・鳥栖市)まで、幅広く様々な難易度の問題が50個近く掲載されています。難しすぎたり、中学入試では聞かれない内容までも含んでいますので、まず親御さんがご覧になってから、生徒さんに紹介してあげて下さい。気楽な気持ちでブレイクがわりに使える一冊です。
[2]『2010 データブックオブ・ザ・ワールド』二宮書店 640円(税別)
世界各国の要覧と最新統計を集めた内容です。実際の入試問題に使われる貿易統計にこの本のデータが使われることもあります。世界の様々な最新データを集めているだけに内容は豊富で、この情報量で640円(税別)はかなりお得です。「統計資料編」と「世界各国編」の二部構成になります。
統計資料編では日本・世界のおもな山や河川、近年のおもな自然災害などが紹介されているほか、出生率などの人口統計や、りんご、オレンジといった作物の生産量世界ベストテンなど、また興味深いところでは、インターネット利用者数の統計までも掲載されています。ちなみに2008年のデータで、日本のインターネット利用者数は100人あたりで69.2人、と世界的に見れば多いのですが、ドイツ76.0人、イギリス79.6人、韓国77.8人、アメリカ74.0人には及びませんでした。掲載されている表でのトップはオランダの86.4人。インドは利用者数そのものは81、000、000人と日本の88,110,000人に近い数字ながら100人あたりでは7.0人と低くなっています。その理由は、言うまでもなく国民人口の違いによるものです。このような、表に示された数字について、大小の違いなどがどんな理由によるものかを探る過程は、入試の社会での「表やグラフから、そこに書かれていない内容まで考える」練習として極めて有効です。表を見ながら、生徒さんとたくさんの会話を交わして下さい。
世界各国編では国ごとに様々な情報が紹介されています。気候・略史・現況・経済といった内容はかなり詳しく書いてあるため、世界史や経済を勉強することのない生徒さんにとっては少し難しすぎるところがあります。その他のデータは細かいものまで多数掲載されており、自動車保有台数・携帯電話契約者数など、その国の国民の生活がイメージできるような内容はとても興味深く見ることができます。特に「日本との貿易内容」(例:日本の対南アフリカ貿易:主要輸出品目 一般機械・バスとトラック・乗用車・自動車部品・電気機器、主要輸入品目 白金・ロジウム・鉄鋼・鉄鉱石・アルミニウムと同合金)は入試対策として十分に参考となる資料です。
ワールドカップも始まり、生徒さんにとっては馴染みのない、聞いたこともない国名を見聞きすることがあるでしょう。そんな時にこの『データブック』を開いて、国の情報などをじっくり見ながらそれについての会話を交わすだけでも、世界を見る目、地理を見る目がみるみる広がってゆく効果が望めます。ぜひお試し下さい。
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