四谷大塚・早稲田アカデミー 予習シリーズ算数上6年第11回・5年第12回攻略ポイント!

<算数 6年上 第11回>

第11回は『規則性(2)』です。色々な数列の問題、周期性の問題、三角数や四角数を含む数表問題を学習します。

【攻略ポイント1】
※帯分数について、「1と2/3」は「1・2/3」と表記します。

「必修例題1(2)」は、階差数列の問題です。階差数列とは、問題の数列(第一数列)の差が、等差数列になっている数列です。問題の数列では、差が順に1、2、3、…となっています。例えば5番目の数11は、1番目の数1に間の差を4つ加えた(1+2+3+4)をたし算して求められます。一般的な式にすると、N番目の数は1番目の数1に(1+2+3+…+N−1)をたし算するというかたちです。この式の最後の(N−1)は、植木算によりN番目の数までの間の数を表すことになります。

  1. 9番目の数と10番目の数の差は、9ですから、1+(1+2+…+8+9)を計算することになります。1から9までの和は、(1+9)×9÷2=45ですから、1+45=46より、10番目の数は、46です。
  2. 92−1=91より、1から(N−1)までの和が91になる(N−1)を考えます。1から15までの和は120で、1から14までの和は、120−15=105、1から13までの和は、105−14=91のように順に考えて、(N−1)は13とわかります。よって、間が13になるときですから、13+1=14より、14番目の数と求められます。

「必修例題2」は、群数列の問題です。群数列とは、いくつかの数が集まった群(グループ)が順に続く数列をいいます。群数列では、各グループの個数や、各グループの和を調べておくことが大切です。問題では、分母が2のグループ、分母が3のグループ、分母が4のグループ、…となっています。そして、1組目は分母2のグループで個数が1個、和は1/2(=0.5)です。2組目は分母3のグループで個数は2個、和は1です。3組目は分母4のグループで個数が3個、和は1・1/2(=1.5)です。4組目は分母5のグループで個数は4個、和は2です。このように、続いていきます。

  1. 分母が13のグループは12組目で、分子の8はこのグループの8番目です。11組までに、分数は、1個から11個までの和を計算して、66個ありますので、66+8=74より、8/13は、74番目にあります。
  2. 1から9までの和は計算すると45ですから、50−45=5より、50番目の分数は、(9組の次の)10組の5番目の分数です。10組の分母は11で、5番目の分子は5です。よって、5/11です。
  3. 1組から順に各組の和は、小数で表すと,1組が0.5、2組が1、3組が1.5、4組が2、…と、組を表す数の半分になっていますから、9組にある9個の分数の和は、9の半分の4.5で、1組から9組までにある分数のすべての和は、0.5+1+1.5+…+4+4.5=(0.5+4.5)×9÷2=22.5です。ここに、10組の分数1/11から5/11までの和を加えます。22.5+(1/11+2/11+3/11+4/11+5/11)=23・19/22より、和は、23・19/22です。
【攻略ポイント2】

「必修例題3」は、割り算のあまりの周期を考える問題です。3と4の倍数をのぞいた数を考えますが、これは、3と4の最小公倍数である12で割ったときのあまりが{1、2、5、7、10、11}となる数が、順に続きます。12までは、{1、2、5、7、10、11}となり,その後は、{13、14、17、19、22、23}、{25、26、…、35}のように,6個ずつの周期になっています。

  1. 53は,53÷12=4あまり5より,あまりの5は3番目ですから、(4+1=)5組目の3番目の数です。よって、6個×4組+3個=27個より、53は27番目です。
  2. (1)の逆を考えます。100番目の数は、100÷6=16あまり4より、(16+1=)17組目の4番目の数です。17組目は、12で割った商は16で、4番目は、12で割ったあまりが7となる数ですから、12×16+7=199より、100番目の数は、199とわかります。
【攻略ポイント3】

「必修例題4」は、数表の問題です。表にある数の現れ方を見ると、1列目の数は、1行目から順に三角数が並んでいます。三角数とは、1から順に数をたした数のことで、1、(1+2=)3、(1+2+3=)6、(1+2+3+4=)10、…となる数です。予習シリーズ123ページの解説にある数表を参考にして読み進めて下さい。

  1. (1)1行8列目の数は、7行1列目の数の、次の数です。7行1列目の数は、三角数の7番目ですから、1から7までの和である28です。よって、1行8列目の数は、29となります。
  2. (2)50に近い三角数は、1から9の和である45で、この数は9行1列目にあります。50−45=5より、45の次の46は1行10列目にあり、この位置から斜め左下(45度線と名付けます)に5つ進んだところに50はあります。よって、行数は5で、列数は10−5+1=6となりますので、50は5行6列の数です。
  3. (3)この問題では、数は斜め左下に進みますが、同じ45度線上の行数と列数の和は、常に一定であることに注意して考えます。例えば、数4は1行3列、数5は2行2列、数6は3行1列で、行数と列数の和はすべて4です。問題の8行5列(和が13)のある45度線の先頭は、13−1=12より、1行12列で、ここにある数は、11行1列の次の数です。11行1列の数は、1から11までの和である66ですから、1行12列の数は、67です。よって、67から8行、つまり8つ下がりますので、67+8−1=74より、8行5列の数は74です。

<算数 5年上 第12回>

第12回は『場合の数(3)』です。今回は、和の法則と積の法則の違いを学習します。また、並べ方(順列とも言います)の基本も学習します。

【攻略ポイント1】

「必修例題1」は、ごばんの目の形をした道の道順の問題です。A地点からB地点まで最短距離でいく行き方が何通りあるかを考えます。基本は、ある道の角(かど)に来るには、どの角を通って来るかを考えます。予習シリーズ109ページの解き方にある図を参照して下さい。A→E(角Aから角Eに行くことを表します)は1通りの行き方しかありません。そこで、角Eに1と書いておきます。同様に、A→Cも1通りなので、角Cに1と書きます。次に、角Fには、E→F、C→Fの2通りあります。そこで、角Fに2と書きます。このように、それぞれの角に、前の角に書かれた数を合計した数を書いていきます。また、角Dは、C→Dのみですから、角Dは1と書きます。次に、角Gは、F→G、D→Gですので、角Fの2と、角Dの1を合計して角Gは3となります。このように、各角ごとに合計の数を書き込んでいきます。結果として、ゴールの角Bは、左隣の角の6と、下の角の4を合計して6+4=10となりますので、A地点からB地点までの行き方は10通りです。

「必修例題2」は,サイコロの目の和の問題です。(区別のつく)大小2個のサイコロをふって、出た目の和が5の倍数になるのは何通りあるかを考えます。サイコロ2個の目の和は、2以上12以下ですので、5の倍数になるのは、和が5の場合と、10の場合です。それぞれの目の出方を考えます。(大の目、小の目)と表します。和が5の場合は、(4,1)、(3,2)、(2,3)、(1,4)の4通りあります。和が10の場合は、(6,4)、(5,5)、(4,6)の3通りあります。よって、4+3=7より、5の倍数になる目の出方は、7通りあります。 このように、別々の場合に分けて場合の数を考え、結果をたし算することを、和の法則といいます。

【攻略ポイント2】

「必修例題3」は、A町、B町、C町を結ぶ道において、道順を考える問題です。

  1. A町からC町まで行く道順が何通りあるかを考えます。A町からB町まで4本の道がありますので、A→Bは4通りあります。B町からC町まで3本の道がありますので、B→Cは3通りあります。どの道を通ってもよいので、A→Bの4通りそれぞれに、B→Cの3通りがありますので、4×3=12より、A町からC町まで行く道順は、全部で12通りになります。
  2. A町とC町の間を往復するとき、行きに通った道は帰りには通れないとする条件で道順が何通りあるかを考えます。行きは、(1)の結果である12通りです。帰りには、C→Bは、3本の道のうち行きに1本は通っていますので、 残り2本ですから、2通りあります。同様に、B→Aも4本のうち1本は通っていますので、残り3本ですから、3通りとなります。よって、帰りは、2×3=6より、6通りです。往復では、行きの12通りのそれぞれに帰りの6通りがありますので、12×6=72より、往復の道順は72通りです。

このように、続けて起こる場合や、同時に起こる場合の計算は、それぞれの場合の数をかけ算します。これを、積の法則といいます。

【攻略ポイント3】

「必修例題4」は、何人かの人を並べる問題です。並べ方の問題、または、順列の問題といわれるものです。父をA、母をB、子ども2人をC、Dとします。

  1. 左から1番目には、A、B、C、Dの誰が並んでもよいので4通りあります。2番目には、1番目にならんだ人を除く3人のうちの誰が並んでもよいので3通り、3番目には、1番目、2番目にならんだ人を除く2人のうちのどちらでもよいので2通り、4番目には、残りの1人がくる1通りです。続けて並んでいきますので、積の法則を使って、4×3×2×1=24より、4人の並び方は24通りあります。
  2. 両はしのA、Bの並び方は、A○○Bとするか、B○○Aとするかの2通り。中のC、Dの並び方は、□CD□とするか、□DC□とするかの2通り。同時に起こりますので、積の法則を使って、2×2=4より、並び方は、4通りです。

「必修例題5」は、0、1、2、3、4の数字が書いてある5枚のカードを3枚並べる問題です。

  1. 百の位には、0以外のカードならどれでもよいので、4通りの置き方ができます。十の位には、百の位に置いたカード以外の4枚のどれでもよいので、4通り。一の位には、百の位、十の位に置いたカード以外の3枚のどれでもよいので、3通り。続けて起こりますので、積の法則を使って、4×4×3=48より、48通りの整数ができます。
  2. 偶数にするには、一の位が0か、2か4でなければなりません。このとき、百の位には0は置けませんので、その関係から、場合分けをします。(ア)一の位に0を置くとき。百の位には、4通り。十の位には、0と百の位に置いたカード以外の3通り。よって、4×3=12より、12通りの整数ができます。(イ)一の位に2か4を置く2通り。百の位には、0と一の位に置いたカード以外の3通り。十の位には、一の位と百の位に置いたカード以外の3通り。よって、2×3×3=18より、18通りの整数ができます。 (ア)の場合と(イ)の場合は別々に起こりますから、和の法則により、12+18=30となり、偶数は、30通りできます。

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