<算数 5年上 第20回>
第20回は『総合(第16回〜第19回)』です。速さに関する問題と水そうの問題の復習です。
【攻略ポイント1】
「基本問題第16回3」は、速さのつるかめ算の問題です。条件を整頓します。13時に出発して、4km/時(=時速4km)の速さでa時間(速度を表す単位が時速ですから、時間を表す単位を時間にします)歩き、5/60時間(=5分)休んでから、3km/時の速さでb時間歩きました。このとき、距離の合計は5kmになり、時間は休んだ5分を除いて、(14時30分−13時−5分=)1時間25分=1・25/60(1+25/60を表します)=1・5/12時間かかりました。式にすると、4×a=P km、3×b=Q kmと、かけ算の関係が2つできて、P+Q=5km(積=かけ算の答えの和)と、a+b=1・5/12時間(かける数の和)が与えられていますので、この問題は、つるかめ算です。
- 休む前の歩いていた時間を求めます。つるかめ算を使って、すべての距離を3km/時の速さで(1・5/12)時間歩くとします。3×1・5/12=17/4kmになります。実際の5kmとの差は、4km/時の速さで歩いた部分があったからですので、(5−17/4)÷(4−3)=3/4より、3/4時間=45分が、4km/時の速さで歩いた時間です。よって、休んだ5分を加えて、13時+45分+5分=13時50分が、再び歩き始めた時刻になります。
- 休んだ地点は、4km/時の速さで3/4時間歩いた地点です。4×3/4=3より、家から3kmのところです。
【攻略ポイント2】
「基本問題第17回3」は、水そうの問題です。容器の形から、水の体積=底面積×深さ の計算と、水の入れ方から、水の体積=毎分○L×□分 の計算を組み合わせて考えます。
- グラフより、水そう (AとBともに)の仕切りの高さ32cmまで、16分で水がたまることがわかります。容器の形と水の入れ方から、40×80×32=○L×16分 という関係になります。よって、○=40×80×32÷16=6400立方cmより、毎分6.4Lの割合で水を入れました。40×80×32の計算を先にしてしまわないで、最後に16で割るところまでまとめてすることに注意しましょう。そのうえで,分数の約分を利用すると、計算が早く確実にできます。
- 水そうのAの部分に、仕切りの高さ32cmまで水を入れるのに、グラフより7分とわかります。よって、40×χ×32=6400×7 という関係になりますので、χ=6400×7÷(40×32)=35より、χは35cmです。
【攻略ポイント3】
「基本問題第18回3」は、旅人算とグラフ(ダイヤグラム)の問題です。ダイヤグラムでは、グラフの直線を使った直角三角形に注目して考えます。まず、兄と弟の速さを求めます。兄は、家と駅の間を12分で往復することから、片道にかかった時間は6分ですので、900mの距離を6分で進みます。よって、兄の速度は、900÷6=150m/分です。また、弟は、900mを18分で進みます。弟の速度は、900÷18=50m/分です。グラフのa、bは、駅からもどってくる兄と、駅に向かう弟が出会ったところの、時間がa、家からの距離がbです。
兄と弟の進んだ距離の合計は900×2=1800mで、進んだ距離の和を考えますので、速度も和を使います。1800÷(150+50)=9より、aは9(分)です。
また、弟が9分で進んだ距離がbですから、50×9=450より、bは450(m)です。
「基本問題第19回3」は、前問と同様、旅人算とグラフ(ダイヤグラム)の問題です。aは、AB間の距離を表しています。兄と弟は、向かい合って同時に出発してから15分で出会いますので、(90+60)×15=2250より、aは2250(m)です。bは、兄と弟が2回目に出会った時間を表しています。第19回の必修例題4(予習シリーズ178ページ)で学習しましたように、2回目の出会いにかかる時間は、1回目の出会いにかかる時間の3倍の時間です。よって、15×3=45より、bは45(分)です。
cは、2回目に出会った場所がA地点から何mはなれているかを表しています。B地点から出発した弟は、45分でAB間の2250mとcの合計の距離を進みます。60×45=2700mですから、2700−2250=450より、cは450(m)です。
今回の総合は、中学入試においてもよく出題される内容です。特にグラフの読み方が重要になっていますので、グラフ問題を中心に取り上げました。しっかり身につけてください。
<算数 4年上 第20回>
第20回は『総合(第16回〜第19回)』です。等差数列、つるかめ算、四角形や三角形の面積について復習します。
【攻略ポイント1】
「基本問題第16回3」は、ご石を並べた問題です。図にあるご石のならべ方から、規則を見つけます。1番目は3個、2番目は5個、3番目は7個、となっています。このことから、はじめの個数が3個で、2個ずつ増えていく等差数列であることが見つかります。
- 1番目から7番目までは、2個ずつ増える間が7−1=6か所ありますので、3+2×6=15より、7番目にならぶご石の個数は、15個です。
- この数列にでてくる個数は、すべて奇数(2でわって1あまる数)ですから、30個ではなく、31個になるときを考えます。□番目の個数が31になる式を作りますと、3+2×(□−1)=30となります。逆算すると、□−1=(31−3)÷2=28÷2=14となります。□=14+1=15より、ご石の数がはじめて30個をこえるのは、15番目です。
- 10個目の図形では、3+2×(10−1)=21個のご石を使いますので、1番目から順に、使われているご石は、3+5+7+…+17+19+21の合計の個数です。等差数列の和の公式より、(3+21)×10÷2=120より、ご石は、120個必要です。
【攻略ポイント2】
「基本問題第17回3」は、弁償算といわれる、つるかめ算の応用問題です。
的に当たると10点得点し、はずれると4点ひかれるゲームです。
- 30回のうち、21回的に当ったので、10×21=210点得点します。ところが、(30−21=)9回はずれていますので、4×9=36点ひかれます。よって、210−36=174より、得点は174点です。
- 50回すべて的に当たると、10×50=500点の得点になります。しかし、1回はずれがあると、10点の得点が減り、その上で4点ひかれますから、10+4=14点減ることになります。実際の得点は374点ですから、500−374=126点減ったことになりますので、126÷14=9より、9回はずれたとわかります。よって、50−9=41より、的に当たったのは、41回です。
【攻略ポイント3】
「基本問題第18回3」は、四角形の面積の応用問題です。
- この図形のうち、直線ABで2等分された左の部分の面積を求めて、2倍することにより、図形全体の面積を求めます。1辺3cmの正方形を切り取りましたが、切り取る前は台形になっています。この台形の、上底の長さは3+3=6cm、下底の長さは4cm、高さは3+5=8cmです。よって、台形の面積は、(6+4)×8÷2=40平方cmです。また、切り取った正方形の面積は、3×3=9平方cmですから、左の部分の面積は、40−9=31平方cmですので、31×2=62より、この図形全体の面積は、62平方cmです。
- 2つの正方形を切り取る前の長方形を考えます。62平方cmに、9平方cmと、7×7=49平方cmの2つの正方形を加えて、62+9+49=120平方cmが、長方形の面積です。この長方形のたての長さは、8cmですから、横の長さは、120÷8=15cmです。4+□+7=15ですので、15−(4+7)=4より、□は4cmです。
「基本問題第19回3」は、三角形の面積の応用問題です。
- 三角形AFCにおいて、底辺をAF=2cmとするときの高さは、底辺と高さは直角の関係にあることから、BC=12cmが高さになります。よって、2×12÷2=12より、三角形AFCの面積は、12平方cmです。
- 三角形ABCと三角形EBCは、底辺(BC)と高さ(AB)がどちらもそれぞれ同じ長さですので、面積も等しい三角形です。この2つの三角形から、共通部分の三角形FBCを引いた残りの、三角形AFCと三角形EFBの面積は等しくなっています。よって、三角形EFBの面積は12平方cmで、FBを底辺としたときの高さはEA=4cmです。よって、12×2÷4=6より、FBの長さは6cmです。
今回は、基本問題の中でも、少し難しい問題を取り上げました。基礎知識をどのように使って解いていくのかが、おわかりいただけましたでしょうか。
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