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過去の四谷大塚の組分けテストでは第6回〜第9回の中から7割程度、それ以前の範囲(主に第1回〜第4回)の中から3割程度出題されています。復習の単元から点数にして約60点分出題されていますのでしっかりと見直しをしておきたいところです。
目安として、第6回〜第9回は練習問題まで、第1回〜第4回は必修例題と基本問題(余裕があれば練習問題)の解き直しが出来れば十分でしょう。これにより、「簡単な問題なのに、やり方を忘れていて解けなかった」という失点を防ぎたいところです。
なお、ここでは分数は、分子/分母のかたちで表し、帯分数は、整数・分子/分母のかたちで表すことにします。
円の面積は、「半径×半径×円周率」で求まります。半径がわかっていればすぐに計算できますが、半径がわからないときはどうすればいいでしょう。半径がわからないときは、「半径×半径」の値を考えると解くことができます。もちろん小学生は√(ルート)の計算は出来ないので、正方形や直角二等辺三角形の面積を利用して求めます。
次のような問題を考えてみましょう。
「半径が10cmの円Oがあります。また、正方形ABCDは4つの頂点が円Oの円周上にあり、その正方形ABCDの内側にぴったりとあてはまっている円を円Qとします。このとき、円Oの面積は円Qの面積の何倍ですか。ただし、円周率は3.14とします。」
まず円Oの面積ですが、これは10×10×3.14=100×3.14となります。ここで気をつけたいのは「最後まで計算しない」ということです。円Qの面積を求めるときも円周率を使うので、3.14の計算は後でまとめて計算します。
次に円Qの面積ですが半径がわかりません。したがって「半径×半径」を求めることにします。円やおうぎ形の問題では、半径を補助線として引くと見通しが良くなることが多いです。今回も補助線として円Qの中心から、正方形ABCDと円Qの4つの接点に向かって半径を4本引きます。すると、正方形ABCDを4つに分けた小さい正方形が4つ出来ます。その小さい正方形を見てみると、1辺が円Qの半径と同じで対角線の長さが10cmになっていることが分かります。このことを利用して「半径×半径」をもとめます。円Qの半径を□とすると、□×□=10×10÷2=50 となるので円Qの面積は50×3.14となります。
最後に何倍かを計算します。(100×3,14)÷(50×3.14)=2(倍)と求まります。
このように応用問題では半径がわからないことが多いです。そのときは「半径×半径」が求まるはずだと考えて解いていきましょう。また、3.14の計算は最後にまとめて計算するくせをつけましょう。計算のスピードが上がりますし、なによりミスが激減します。繰り返し練習して身につけましょう。
食塩水の問題は、「食塩水の濃さ=食塩の重さ÷食塩水の重さ」「食塩の重さ=食塩水の重さ×食塩水の濃さ」「食塩水の重さ=食塩の重さ÷食塩水の濃さ」の3つの公式を使って求めていきますが、これらの公式が使いづらい問題があります。そのときに便利なのが、たてを「食塩水の濃さ」、横を「食塩水の重さ」、面積を「食塩の重さ」にした面積図です。この面積図は第2回で学習した「平均の面積図」と同じもので、使う名称だけ食塩水の公式に直したものになります。したがって使い方も平均の面積図と同じです。 次の例題で試してみましょう。
「5%の食塩水180gに食塩を何g加えると、濃さが10%になりますか。」
まず横長の長方形をかき、たてに「食塩水の濃さ」の5%、横に「食塩水の重さ」の180gと書き込みます。次に今かいた長方形くっつけてもう1つ縦長の長方形をかき、たてに「食塩水の濃さ」の100%、横に「食塩水の重さ」の□gと書き込みます。
ここで注意することは、「食塩水=食塩+水」なので食塩は100%の食塩水として(余談ですが、水は0%の食塩水として)計算します。また、食塩水の重さ=食塩の重さになります。
次に混ぜると10%になっているので、5%と100%の間のところに左から右まで点線をかきこみ、点線から長方形の下の辺までの長さに10%と書き込みます。すると点線より上の「出っ張っている部分」と点線より下の「へこんでいる部分」の面積が等しくなるので、(1−0.1)×□=(0.1−0.05)×180、□=10(g)と求まります。
もちろんシリーズの例題にあるように「水の濃さ」を利用して解くこともできます。どちらの解き方も有力な解き方なので、両方試してみて使いやすい方を使ってみてください。
それでは次の問題はどうでしょう。
「容器Aには10%の食塩水が150g、容器Bには6%の食塩水が250g入っています。この2つの容器から等しい量の食塩水を取り出し、Aから取り出した食塩水をBに、Bから取り出した食塩水をAに入れると、容器Aと容器Bの濃さは等しくなりました。容器Aから取り出した食塩水は何gですか。」
まず最後にできた食塩水の濃さを求ます。最後にできた食塩水の濃さを□%とすると、容器Aには□%の食塩水が150g、容器Bには□%の食塩水が250g入っています。もしこの2つの食塩水を混ぜるとどうなるでしょう。それぞれの濃さが同じですから混ぜ合わせた濃さは変わりません。すると□%の食塩水が400gできることになります。このことから容器Aと容器Bに入っている食塩水を全部混ぜると□%の食塩水が400gできることがわかります。したがって、最後にできた食塩水の濃さは、□=(150×0.1+250×0.06)÷(150+250)×100=7.5(%)となります。
次に取り出した食塩水の重さを求めます。ここで食塩水の公式を使って計算しようとすると上手くいきません。そこで面積図の出番です。取り出した食塩水の重さをxgとして、容器Aの変化について考えます。
まず縦長の長方形をかき、たてに10%と書き込みます。次に今かいた長方形にくっつけてもう1つ横長の長方形をかき、たてに6%、横にxgと書きます。そして面積図の左端から右端までの長さを150gと書き込みます。これは容器Aからxg取り出し、容器Bからxg入ってきたので容器Aの食塩水は150gに戻っているからです。その結果濃さは7.5%になりますから、10%と6%の間に点線をかきこみ、点線から長方形の下の辺までの長さに7.5%と書き込みます。すると点線より上の「出っ張っている部分」と点線より下の「へこんでいる部分」の面積が等しくなりますが、今回はそのままでは面積が計算できません。そこで面積図をよく見てみると、共通している部分を入れて考えれば面積を計算できることが分かります。容器Aに残っていた食塩水の重さを△gとすると、面積図の左端から右端までの長さのうちx以外の部分が△にあたります。(0.1−0.06)×△=(0.075−0.06)×150、△=56.25(g)となりますので、x=150−56.25=93.75(g)と求まります。
このように公式だけでは解きにくい問題でも面積図を使うとあっさり解くことができます。使えると便利な解き方なので解法の1つとして覚えておきたいですね。
複数個の品物の売る問題では、品物を値引きして仕入れ値より安く売ったり、品物が売れ残ったりすることがあります。そのため利益はお店全体で考えなくてはなりません。したがって、「売り上げの合計−仕入れの合計=利益」として計算します。
「1個100円の品物を50個仕入れて、原価の2割の利益を見込んで定価をつけました。ところが売れ残ってしまったので、残りを定価の3割引きですべて売りました。このとき利益は全部で568円になりました。定価で売った品物は何個ですか。」
という問題を考えてみましょう。
まず1個あたりの売り値を考えます。定価は100×(1+0.2)=120(円)となり、値引き後の売り値は120×(1−0.3)=84(円)となります。次に仕入れの合計ですがこれは、100×50=5000(円)ですね。利益は568円とわかっているので、以上のことから売り上げの合計は5000+568=5568(円)となります。
ここまでのことを整理すると、「1個120円の品物と1個84円の品物を合わせて50個売ったら売り上げが5568円になりました。120円の品物は何個売りましたか。」という問題になります。個数の合計と売り上げの合計がわかっていて、それを120円で売った個数と84円で売った個数にわけるので、「つるかめ算」ですね。
よって、(5568−84×50)÷(120−84)=38(個)と求まります。
この問題では値引き後に利益がでないので、売り上げを使ったつるかめ算にしましたが、値引き後の値段でも利益が出ているときは、利益だけを使ったつるかめ算で求めることもできます。
次の問題はどうでしょう。
「1個80円の品物を何個か仕入れましたが、傷がついてしまったので10個は売りませんでした。残りの品物を定価100円ですべて売ったところ2000円の利益が出ました。定価で売った品物は何個ですか。」
この問題の解き方には、「実際に売れた個数にそろえる」方法と「仕入れた個数にそろえる」方法の2通りがあります。ただ、間違えてしまうお子さんの多くはこの2つの解き方が混ざってしまった結果、途中からわからなくなっているようです。そこで今回は両方の解き方で解いてみます。式の意味を考えながら一緒にやってみましょう。
比べてみるとどうでしょう。しっかり理解しないと混乱しやすい問題ですね。自分でどちらにそろえて解いているのか意識して練習してみてください。
差集め算では問題文の中から、「全体の差」「1つあたりの差」「個数」という要素を探して考えていくことが基本になります。問題文を読むときにこれらの要素を意識しながら読んでいくと問題を解く手がかりになるでしょう。
「小学校の講堂に長いすがあります。生徒がこの長いすにすわるのに、1脚に6人ずつ座ると30人が座れません。また、1脚に8人ずつ座ると4人しか座っていない長いすが1脚でき、2脚の長いすが余ります。このとき生徒は何人いますか。」
という問題を考えてみましょう。この問題の注意点は2番目の条件の「2脚の長いすが余る」という部分です。「生徒が余る」と「長いすが余る」では同じ「余る」という言葉でも基準が違っています。つまり「長いすが余る」ということはそこに空席があるので、全部の長いすに8人ずつ座るためには「生徒の数が足りない」ということになります。言葉だけ見て判断すると間違えてしまうので気をつけましょう。実際には、(8−4)+8×2=20(人)の生徒が足りないことが分かります。このことから「全体の差」は30+20=50(人)、「1つあたりの差」は8−6=2(人)となり、長いすの脚数は 50÷2=25(脚)となります。したがって、生徒数は6×25+30=180(人)と求まります。
次の問題はどうでしょう
「50円切手と80円切手をそれぞれ何枚か買って、代金は1210円になる予定でしたが、買う枚数を間違えて逆にしてしまったため、代金は1390円になりました。50円切手を何枚買いましたか。」
いわゆる「取り違えの問題」といわれる問題です。この問題のポイントは、金額の違いは枚数の違いによって発生するということです。このことから50円切手と80円切手の枚数の差は、(1390−1210)÷(80−50)=6(枚)とわかります。また、問題文から安い方(50円切手)を多く買う予定が高い方(80円切手)を多く買ってしまったため代金が増えてしまったと読み取れます。すると80円切手の方が6枚多いので50円切手の枚数にそろえると代金の合計は 1390−80×6=910(円)となります。ここで50円切手と80円切手の枚数がそろったので50円切手1枚と80円切手1枚を1組として考えるのが上手いやり方で、その結果、50円切手と80円切手の組が910÷(50+80)=7(組)できることがわかります。これは50円切手の枚数と等しいですから答えは7枚と求まります。
このように見た目は異なりますが、問題を解く鍵は最初に挙げた「全体の差」「1つあたりの差」「個数」という3つの要素になります。
また、問題文を読んでもわかりにくいときは、シリーズの解説にあるような図をかいてみるのも理解の手助けになります。繰り返し練習して1つずつ確実にできるようにしていきましょう。
過去の四谷大塚の組分けテストでは第6回〜第9回の中から7割程度、それ以前の範囲(主に第1回〜第4回)の中から3割程度出題されています。復習の単元から点数にして約60点分出題されていますのでしっかりと見直しをしておきたいところです。
目安として、第6回〜第9回は練習問題まで、第1回〜第4回は必修例題と基本問題(余裕があれば練習問題)の解き直しが出来れば十分でしょう。これにより、「簡単な問題なのに、やり方を忘れていて解けなかった」という失点を防ぎたいところです。
植木算で大事なことは公式を混同しないことです。まず、「道のり=間の長さ×間の個数」という関係があります。公式を見てわかる通り、道のりを求めるときは「間」に関係するものしか使いません。「木の本数」とは別であることを強く意識しましょう。次に「木の本数」と「間の数」の関係ですが、大きく分けて以下の3通り考えられます。
これらのことを考えて「道のり」「間の数」「木の本数」の関係をしっかり把握しておくと考え易くなるでしょう。次のような問題を考えてみましょう。
「駅から学校までのバス通りに、等しい間かくでバスの停留所があります。バスは出発してから3分走ると次の停留所に着き、そこで1分停車します。太郎君は駅から学校までバスに乗って登校したところ、駅を出発してから学校に着くまで23分かかりました。停留所は全部で何か所ありますか。」
学校に着いたときも1分休むと考えると駅から学校まで 23+1=24(分)かかったことになります。そうすると学校に着くまで「3分走って1分休む」を繰り返したことになるので、走った回数は 24÷(3+1)=6(回)とわかります。走った回数は「間の数」ですから「木の本数」すなわち停留所の数は 6+1=7(か所)と求まります。
このように、今計算しているのが「間の数」なのか「木の本数」なのか意識しながら問題を解く練習をしてみましょう。
小数のたし算・ひき算の注意点は「小数点をそろえて筆算できているか」、「繰り上がり、繰り下がりの計算ができているか」、「小数点以下の位で一番小さい位が0のときにきちんと消しているか」といったところでしょう。このあたりに気をつけながら計算練習をしていきましょう。
今回の単位換算は「長さ」「重さ」「かさ」です。特にかさの単位は苦手にするお子さんが非常に多いです。この機会に徹底的に練習して苦手の芽をはやく摘んでしまいましょう。
次の問題で練習してみましょう。
「3.8dLのジュースがあります。これを8人の子どもたちが同じだけ飲んだところ、ジュースは20mL残りました。1人何dLずつ飲みましたか。」
まず 1dL=100mLなので、3.8dL=380mLです。このうち20mLが残ったので8人で飲んだジュースの合計は 380−20=360(mL)とわかります。求めたいのは1人分ですから 360÷8=45(mL)となり、単位を直して、0.45dLと求まります。
計算や単位換算は練習量がものをいうので、迷わなくなるまで毎日少しずつ練習していきましょう。
分母が同じ分数の計算になります。このときに、「帯分数から仮分数に直す」ことと「仮分数から帯分数に直す」ことをしっかりと練習しましょう。分数の計算の基礎になってきます。また、この単元ではまだ約分はしなくても大丈夫です。
もう1つ重要なのは単位のついた分数です。1/3時間や2/5mなどの意味を考えて、文章題などで使えるようにしていきましょう。
「太郎君は日曜日に4教科の勉強を全部で6時間しました。国語の勉強を1・4/5時間、社会の勉強を5/6時間、理科の勉強を国語の3/4だけしました。このとき算数の勉強時間は何時間何分ですか。」
順番に見ていきましょう。まず国語ですが1時間はわかっているので分数の部分を直します。60÷5×4=48(分)ですから、国語の勉強時間は1時間48分です。次に社会の勉強時間ですが、60÷6×5=50(分)とわかります。ここで注意しましょう。理科の勉強時間は3/4時間ではなく、国語の勉強時間の3/4です。分数に単位がついているときとついていないときで意味がかわるので気をつけましょう。国語の勉強時間は1時間48分=108分ですから、理科の勉強時間は108÷4×3=81(分)となり、1時間21分とわかります。最後に算数の勉強時間です。残りの時間ですから、6時間−(1時間48分+50分+1時間21分)=2時間1分と求まります。
繰り返しになりますが計算は練習量です。毎日頑張りましょう。
正方形や長方形の「まわりの長さの公式」や「面積の公式」を使えるように練習しましょう。いくつかの正方形や長方形が集まってできた複合図形も、考え方の基本は上の2つの公式になります。上手く図形を分けたり、または線を延長してみたりして考えてみましょう。また、「かさ」の単位以上に苦手なお子さんが多い「面積」の単位が登場します。4つの大きさがちがう正方形をかいて、平方m、a、ha、平方kmの関係を、手を動かしながら覚えましょう。これも練習あるのみです。
「1辺の長さが20cmの正方形A、1辺の長さが20cmより短い正方形Bがあります。正方形Aの上の辺に正方形Bを正方形Aの辺からはみ出ないようにくっつけます。2つの正方形をくっつけた図形のまわりの長さが114cmのとき正方形Bの1辺の長さは何cmですか。」
という問題を考えてみましょう。
図がない問題は自分で図をかきながら考えます。問題文にそって図をかいてみます。まずわかることは、正方形Aの左、下、右の3辺はそのまま使えます。正方形Aの上の辺は正方形Bが重なっている部分はまわりの長さには入りません。しかし、正方形Bの上の辺はまわりの長さに入るので、正方形Aの上の辺の残りと正方形Bの上の辺を合わせると20cmになることがわかります。このことから正方形Bの1辺を□とすると、20×4+□×2=114、□×2=34、□=17となり、17cmと求まります。
このように複合した形でも図形をよく見ると、正方形や長方形が使えるようになっています。いろいろ探してみてください。問題を解くのに大いに役立ってくれるでしょう。
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