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今回から5回連続で速さがテーマです。今回は速さの3公式を使いこなせるようになることが目標です。
「考えよう1と2」で公式の使い方を学びます。「道のり」「時間」「速さ」の3つのうち2つをかけたりわったりして3つ目を求めます。割合などと同じ要領です。ただし速さの場合、単位を合わせる作業が常にからむので難しく感じます。速さの単位にすべて合わせるようにするとうまくいくことが多いです。速さが分速○mとあったら、道のりの単位はmに、時間の単位は分に直してから計算するという具合です。
「考えよう3」は速さの単位換算です。機械的に暗記するのではなく、単位の持つ意味を考えるようにしましょう。秒速○mは1秒で○m進む速さだから、分速にかえるには1分でどれだけ進むか考えればよいのです。速さの単位換算は次回以降も必要な技術なのでがまんして習得しましょう。その前段階として時間の単位換算も苦手な人は十分練習しましょう。例えば15分が1/4時間と瞬時に変換できるようにならなくてはいけません。テキストの問4に時間の単位の問題があるのでやってみましょう。
この回は地道な作業を数多くこなして基礎を体で覚えるような構成です。テキストを見渡しても同じような問題が何ページも続いています。千本ノックのような練習も時には効果があるでしょう。
次回以降は、グラフの読み書き、2人同時に動く旅人算、人の代わりに電車や時計の針や図形上の点が動く問題など、速さ問題の醍醐味である「動きを追う」問題が待ち構えています。今回の勉強だけで速さはつまらないと判断しないようにしましょう。
速さのグラフについて学びます。
「考えよう1」はグラフの読み取りの問題です。速さを変えたりひき返したりするとグラフ上ではどのような変化が現れるのかを理解しましょう。問5は、いろいろな動き方をグラフから読み取る問題です。実際の進み方を想像しながら解いてみましょう。
「考えよう2」はグラフをかく問題です。(3)では速さが変わるポイント、つまり直線が折れ曲がるところには点をしっかり打つようにしましょう。
「考えよう3」は平均の速さを求める問題です。道のり全体を時間全体でわります。速さを足して2でわってはいけません
ここまでは、すぐ答が出る単問形式なので考え込む問題はないでしょう。問6以降は複雑なグラフから様々な情報を読み取り、誘導に従って速さや道のりや時間を求める大問が続きます。(1)や(2)で求めた答を(3)や(4)で活用することになるので、(1)、(2)は慎重に計算しましょう。
今回はグラフをかかないとどうにもならないほど難しい問題は少ないので、グラフの有用性が実感できないかもしれませんが、いつどこに居るのか瞬時にわかる進行グラフは、今後速さの難問を解く際には必ずと言ってよいほど利用することになります。オプ活の問8、問9は文章からグラフをかき起こす問題です。文章だけ読んで考えるより、グラフを自力でかいて動きを視覚化すると扱いやすくなる問題です。上位生は挑戦してみましょう。
比例について学びます。
「考えよう1」では、表をうめながら、比例の性質について考えます。ともに2倍、3倍…となる横の関係と、上の段を○倍すれば下の段になるというたての関係の両方の見方を確認しましょう。
1つだけ気をつけたいことがあります。上の段が1,2,3と1つずつ増えていくので、下の段は150,300,450と150ずつ増えます。ここで、次々と同じ数をたせばよいという解き方では、問7のような不規則な表で困ることになります。
考えよう2では、比例の関係を式で表す練習です。上の段を○倍すると下の段になるときの○が比例定数です。表では1の真下が必ず比例定数になることを覚えておきましょう。
考えよう3は、文章から比例の式を求める問題です。ここははじめから比例とわかっているので簡単ですが、問4、問5のように、比例かどうかの判断が必要になると難度が跳ね上がります。世の中には比例以外の関係がたくさん存在します。ここで改めて比例とはどういう時に成り立つのか考えさせられることになります。問8は比例の考え方を利用しないと解きにくく数値が設定されています。比例の有効性がよくわかる問題です。
比例のグラフがテーマです。
「考えよう1」では、表の特徴や式の形など前回の内容も確認しながら、比例のグラフのかき方を学びます。表の数値をグラフ上に点で表し、結ぶと、原点を通る直線になることを確認します。ここでは比例の性質をグラフ上で確かめるため細かく点を打つはずですが、今後グラフをかく場合は、両端の2つの点のみを打って途中の点は省略するようにしましょう。
「考えよう2」は、目盛りのない大雑把なグラフから表の数値をうめたり、式で表にしたりする問題です。はじめは目盛りがないと考えづらいかもしれませんが、練習を重ねて慣れて行きましょう。表では1の真下が必ず比例定数という前回学んだことも利用しましょう。問6、問7では、比例定数が大きくなるとグラフの傾きが急になることを理解しましょう。
今回は比例がテーマですが、比例以外のグラフも登場します。問5はばねの問題で理科の授業にまかせたくなります。グラフが原点から始まっていないので、比例ではなく一次関数のグラフです。テストには出ると思われるので、軽く触れておきましょう。オプ活の問6のロウソクが短くなるグラフも要注意です。また、算数探検隊のページに書いてある直線のグラフと点だけで表す連続しないグラフの違いも、日能研が好みそうなテーマです。
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