No.1699 日能研6・5年生 第27回 4年生 第9回算数対策ポイント!

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<算数 本科教室 6年生 ステージⅣ 第27回>

 第27回のテーマは「割合と比 濃度」です。今回は食塩水の濃度計算について確認していきます。今回の目標は「食塩水の問題をビーカー図で解くことができる」「食塩水の問題を面積図で解くことができる」です。

 食塩水の濃度計算は受験では必須といえるほど出題率が高い分野です。解法がしっかりと決まっているため解きやすい反面、様々な操作(食塩水を混ぜたり、取り除いたり)を繰り返すことで難問も出題されやすい単元です。

 いろいろな単元に共通することですが大切なのは基本です。今回もビーカー図を用いた解法と面積図を用いた解法を十分に練習し、定着させましょう。

【対策ポイント】

 「学び1」ではビーカー図の書き方について説明します。

 218ページの例にあるビーカー図を見てみましょう。図は10%の食塩水200gを表したものです。図の上から濃度、食塩の重さ、食塩水の重さの順で書きます。この場合は初めに1番上の濃度を10%と書き、次に1番下の食塩水の重さを200gと書きます。食塩の重さ=食塩水の重さ×濃度のため、ここでの食塩の重さは200×0.2=20gとなります。この食塩の重さ20gを真ん中に書き込んでビーカー図は完成です。

 ビーカー図で食塩の重さと食塩水の濃度に注目して、図の表現のまま分数で見ると食塩の重さ/食塩水の重さ=20/200=10/100=(0.1)となります。このことは食塩水の重さに対する食塩の重さの割合を表し、ビーカー図の1番上の濃度を表します。計算では0.1まで示しましたが、10/100と表現することで、10%ということが明確になります。

 このように、ビーカー図では濃度、食塩の重さ、食塩水の重さのうち2つの量がわかると残りの1つの量を求めることができます。

 次に219ページの【状況1】を見てみましょう。7%の食塩水100gに水を40g入れることをビーカー図で表してみます。そのためには初めに問題文をより正確に解釈しましょう。

 「7%の食塩水100gに水を40g入れる」とは「7%の食塩水100gに水を40g加える」ことと同じです。ここで、水には食塩はとけていません。したがって、「水を40g」の部分を「0%の食塩水を40g」と言い換えます。つまり、「7%の食塩水100gに水を40g入れる」ことは「7%の食塩水100gに0%の食塩水を40g加える」ことと同じです。

 このことから、ビーカー図を書いてみましょう。ビーカー図のイメージは(7%の食塩水100g)+(0%の食塩水40g)=(混ぜた後の食塩水)です。

 初めに7%の食塩水100gを書きます。ビーカー図の上から7%、真ん中に(100×0.07=)7g、1番下に100gと書きます。次に0%の食塩水40gを書きます。ビーカー図の上から0%、真ん中に0g、1番下に40gと書きます。最後に混ぜた後の食塩水を書きます。

 混ぜた後の食塩の重さは7%の食塩水100g中の食塩の重さの7gと0%の食塩水40g中の食塩の重さの0gの和になります。混ぜた後の食塩水の重さは7%の食塩水100g中と0%の食塩水40gの和になります。ここで注意しなければならないのは、濃度は7+0=7のように足すことはできない点です。濃度は必ず食塩水の重さに対する食塩の重さの割合で計算します。

 これらのことに注意しながら、混ぜた後の食塩水のビーカー図を書くと、ビーカー図の上から◯%(ビーカー図を書く段階では何%かわからないため◯とします)、真ん中に7+0=7g、1番下に100+40=140gと書きます。すると食塩の重さが7g、食塩水の重さが140gのため濃度は7/140=1/20=5/100となり、5%となることがわかります。ビーカー図の◯のところに5と書き込みましょう。

 次に220ページの【状況2】を見てみましょう。【状況1】と同じように考えると「6%の食塩水500gから水を何gか蒸発させて濃度10%の食塩水を作る」とあるため、「6%の食塩水500gから0%の食塩水を◯g取りのぞくと10%の食塩水が□︎gできる」と考えます。このことから、ビーカー図を書いてみましょう。

 ビーカー図のイメージは(6%の食塩水500g)-(0%の食塩水◯g)=(10%の食塩水□︎g)です。初めに6%の食塩水500gを書きます。ビーカー図の上から6%、真ん中に(500×0.06=)30g、1番下に500gと書きます。次に0%の食塩水◯gを書きます。ビーカー図の上から0%、真ん中に0g、1番下に◯gと書きます。最後に10%の食塩水□︎gを書きます。ビーカー図の上から10%、真ん中に△g、1番下に□︎gと書きます。

 ビーカー図の食塩の重さを見てみると、6%の食塩水500g中の食塩の重さが30g、0%の食塩水◯g中の食塩の重さは0gのため、10%の食塩水□︎g中の食塩の重さは30+0=30gとなります(30gを10%の食塩水□︎gのビーカー図の真ん中の△のところに書き込みましょう)。すると、10%の食塩水□︎g中の食塩の重さが30gのため、食塩水の重さは30÷0.1=300gとなります(300gを10%の食塩水□︎gのビーカー図の1番下の□︎のところに書き込みましょう)。

 最後に6%の食塩水500gから0%の食塩水◯gを取り除いた重さが10%の食塩水300gのため、0%の食塩水◯g(取り除いた水の重さ)は500-300=200gとなります。

 「学び2」では食塩水の濃度計算を面積図で考えていきます。

 221ページを見てみましょう。真ん中に面積図があります。食塩水の面積図では縦の長さに食塩水の濃度(%)、横の長さに食塩水の重さ(g)を書きます。すると、面積は食塩水の重さと食塩水の濃度の積となるため食塩の重さ(g)を表すことになります。

 例えば20%の食塩水100gを面積図で表してみましょう。適当な大きさに長方形を書きます。縦の長さに食塩水の濃度の20%を書き込みます。横の長さに食塩水の重さの100gを書き込みます。面積に食塩水の重さと食塩水の濃度の積(100×0.2=20)の20gを書き込みます。これで20%の食塩水100gを面積図で表すことができました。

 実際に面積図を活用するときには、食塩水の重さや濃度を計算する場合、面積の部分を100×20=2000として計算しても差し支えありません。

※以下の説明は「本科テキスト」と「ステージⅣ・本科教室 答え6年」を参照しながらお読みください。

 次に222ページの【状況3】を説明します。3%の食塩水と15%の食塩水を混ぜて、8%の食塩水1800gを作る問題です。

 3%の食塩水の重さを○g、15%の食塩水の重さを□gとして面積図を書いてみましょう。左側に縦の長さが3%、横の長さが○gの長方形を書きます。次に右側に並べて縦の長さが15%、横の長さが□gの長方形を書きます。3%よりも15%の方が大きいため右側の長方形の縦の長さを左側の長方形よりも長く書きます。

 混ぜた後の食塩水の重さの合計が1800gのため2つの長方形の横の長さの和の部分(○+□)に1800gと書きましょう。最後に縦の長さの3%と15%の間に8%の線を横に引いて面積図は完成です。

 面積図の左側の3%から8%の間にある長方形を〈ア〉、右側の8%から15%の間にある長方形を〈イ〉とします。〈ア〉の長方形の縦の長さは8-3=5%、〈イ〉の長方形の縦の長さは15-8=7%となります。このことから、〈ア〉と〈イ〉の長方形の縦の長さの比は5:7となります。

 〈ア〉と〈イ〉の長方形の面積は等しいため、〈ア〉と〈イ〉の長方形の横の長さの比は7:5となります。つまり○:□=7:5となります。したがって比の7+5=12が1800gとなることから比の1にあたる数は1800÷12=150gとなります。3%の食塩水の重さ○gは比の7にあたるため150×7=1050gとなります。15%の食塩水の重さ□gは比の5にあたるため150×5=750gとなります。

 次に223ページの【状況4】を説明します。7%の食塩水100gに水を40g入れる問題です。この問題は219ページの【状況1】の問題と同じため「7%の食塩水100gに0%の食塩水を40g加えると○%の食塩水が(100+40=)140gできる」と考えていきます。

 面積図を書いてみましょう。左側に縦の長さが7%、横の長さが100gの長方形を書きます。次に右側に並べて縦の長さが0%、横の長さが40gの長方形(この場合、縦の長さが0のため、長方形ではなく、直線となります)を書きます。縦の長さの7%と0%の間に○%の線を横に引いて面積図は完成です。

 面積図の左側の7%から○%の間にある長方形を〈ア〉、右側の○%から0%の間にある長方形を〈イ〉とします。〈ア〉の長方形の横の長さは100g、〈イ〉の長方形の横の長さは40gのため、〈ア〉と〈イ〉の長方形の横の長さの比は100:40=5:2となります。〈ア〉と〈イ〉の長方形の面積は等しいため、〈ア〉と〈イ〉の長方形の縦の長さの比は2:5となります。

 このことから比の2+5=7が7%となることから比の1にあたる数は7÷7=1%となります。ここで、比の5にあたる数が7%の食塩水100gに水を40gを加えたときの濃度○%を表しています。したがって7%の食塩水100gに水を40gを加えたときの濃度○%は1×5=5%となります。

 「学び3」ではビーカー図と面積図の比較をしていきます。224ページの【状況5】を見てみましょう。「4%の食塩水450gに食塩を何gか混ぜて、濃度10%の食塩水を作る」とあります。食塩は食塩水の全部が食塩であると考えて、100%の食塩水ということができます。したがって、「食塩を何g」の部分を「100%の食塩水を何g」と言い換えます。これより、「4%の食塩水450gに食塩を何gか混ぜて、濃度10%の食塩水を作る」ことは「4%の食塩水450gに100%の食塩水を○g加えて、濃度10%の食塩水□g作る」ことと同じです。

 このことから、ビーカー図を書いてみましょう。ビーカー図のイメージは(4%の食塩水450g)+(100%の食塩水○g)=(10%の食塩水□g)です。初めに4%の食塩水450gを書きます。ビーカー図の上から4%、真ん中に(450×0.04=)18g、1番下に450gと書きます。

 次に100%の食塩水○gを書きます。ビーカー図の上から100%、真ん中に○g、1番下に○gと書きます(100%の食塩水のため食塩水の重さが食塩の重さとなります)。最後に10%の食塩水□g を書きます。図の上から10%、真ん中に△g、1番下に□gと書きます。

 一見、未知数が多く、ビーカー図では解けそうもありませんが、水の重さに注目をすると解くことができます。

 4%の食塩水450gのビーカー図から水の重さは450-18=432gであることがわかります。この問題では食塩を加えているだけのため、食塩を加えてできた10%の食塩水□gに含まれる水の重さは432gとなります。つまり、水の重さ432gが、食塩を加えてできた10%の食塩水□gの100-10=90%にあたります。

 したがって、食塩を加えてできた10%の食塩水の重さ(□g)は432÷0.9=480gとなります。再びビーカー図を見ると、加えた食塩の重さ(○g)は480-450=30gとわかります。

 【状況5】ではビーカー図で考えたときに多くの未知数がありました。解説では水の重さが変化しないところに注目をして、問題を解きましたが、必ず解決方法が見つかるとは限りません。そのようなときは視点を変えて、面積図で考えてみるとよいでしょう。問題が解決しないときに視点を変えてみることは算数では非常に有効な手段です。

 【状況5】を面積図で解く場合は222ページの【状況3】と同じ方法で考えるとよいでしょう。

 次に225ページの【状況6】を見てみましょう。この問題は220ページの【状況2】と同じように考えることができます。

 はじめに「12%の食塩水100gから水を40g蒸発させる」とあるため、「12%の食塩水100gから0%の食塩水を40g取りのぞくと○%の食塩水が(100-40=)60gできる」と考えます。このことから、ビーカー図を書いてみましょう。

 ビーカー図のイメージは(12%の食塩水100g)-(0%の食塩水40g)=(○%の食塩水60g)です。初めに12%の食塩水100gを書きます。ビーカー図の上から12%、真ん中に(100×0.12=)12g、1番下に100gと書きます。次に0%の食塩水40gを書きます。ビーカー図の上から0%、真ん中に0g、1番下に40gと書きます。最後に○%の食塩水60gを書きます。ビーカー図の上から○%、真ん中に△g、1番下に60gと書きます。

 ビーカー図の食塩の重さを見てみると、12%の食塩水100g中の食塩の重さが12g、0%の食塩水40g中の食塩の重さは0gのため、○%の食塩水60g中の食塩の重さは12+0=12gとなります(12gを○%の食塩水60gのビーカー図の真ん中の△のところに書き込みましょう)。すると、○%の食塩水60g中の食塩の重さが12gのため、濃度は12÷60=0.2となり、20%であることがわかります。(20%を○%の食塩水60gのビーカー図の1番上の○のところに書き込みましょう)。

 この問題も【状況5】と同じように面積図でも解くことができます。面積図の解法も試してみましょう。面積図の場合、取り除く状況を図にできませんので、この問題であれば、○%の食塩水60gに0%の食塩水40gを加えて、12%の食塩水100gを作る、といったかたちに変換する必要がありますので、注意しましょう。

 「学び4」では食塩水を移し替えたり、入れ替えたりする問題を考えていきます。226ページの【状況7】から見てみましょう。この問題では文章に書かれていない状況を想定しながら取り組まなければなりません。【状況7】を細かく読んでいくと次のようになります。

〈【状況7】の説明〉
①容器Aには8%の食塩水300gが容器Bには4%の食塩水500gが入っている。
②AからBへ8%の食塩水125gを移してよくかき混ぜる。このときAに8%の食塩水300-125=175gが残る。
③②の結果、Bは500+125=625gの食塩水になる。
④③でできたBからAへ125g移してよくかき混ぜる。このときBに食塩水625-125=500gが残る。
⑤④の結果、Aは175+125=300gの食塩水になる。

 このように問題文では食塩水を移してかき混ぜたことに焦点があたっていますが、移した食塩水の濃度や、その結果残った食塩水の量や濃度を想定して問題文を読み取ることで、問題が解きやすくなります。

 これらのことを踏まえて226ページの「やってみよう!」のビーカー図を完成させましょう。ビーカー図は容器Aと容器Bの様子が、時系列に左から右に5列で書かれています。左から順に書いていきます。

 初めに1列目から考えます。初めにAの8%の食塩水300gを書きます。ビーカー図の上から8%、真ん中に(300×0.08=)24g、1番下に300gと書きます。次にBの4%の食塩水500gを書きます。ビーカー図の上から4%、真ん中に(500×0.04=)20g、1番下に500gと書きます。

 次に2列目です。この部分は前に示した〈【状況7】の説明〉②にあたります。 AからBへ8%の食塩水125gを移したため、ビーカー図の上から8%、真ん中に(125×0.08=)10g、1番下に125gと書きます。

 次に3列目です。初めにAを書きます。この部分は前に示した〈【状況7】の説明〉②にあたります。 Aには8%の食塩水175gが残っているため、 ビーカー図の上から8%、真ん中に(175×0.08=)14g、1番下に175gと書きます。

 次にBを書きます。この部分は前に示した〈【状況7】の説明〉③にあたります。 Bは食塩の重さや濃度はわかりませんが、625gの食塩水になるため、ビーカー図の一番下に625gと書きます。

 ここで1列目のBと2列目に注目します。3列目のBは1列目のBに2列目の食塩水を加えたことから、3列目のBのビーカー図の真ん中に10+20=30gを書き込みます。すると3列目のBのビーカー図の1番上は30÷625=0.048となることから4.8%となります。

 次に4列目です。この部分は前に示した〈【状況7】の説明〉④にあたります。 BからAへ食塩水125gを移したため、ビーカー図の1番下に125gと書きます。また3列目のBの濃度が4.8%のため、ビーカー図の1番上に4.8%、真ん中に(125×0.048=)6gを書き込みましょう。

 次に5列目です。初めにBを書きます。この部分は前に示した【状況7】の説明〉④にあたります。 Bには8%の食塩水500gが残っているため、 ビーカー図の1番下に500gと書きます。また、3列目のBの濃度が4.8%のため、ビーカー図の1番上に4.8%、真ん中に(500×0.048=)24gを書き込みましょう。

 次にAを書きます。この部分は前に示した〈【状況7】の説明〉⑤にあたります。 Aは食塩の重さや濃度はわかりませんが、300gの食塩水になるため、ビーカー図の1番下に300gと書きます。ここで3列目のAと4列目に注目します。5列目のAは3列目のAに4列目の食塩水を加えたことから、5列目のAのビーカー図の真ん中に14+6=20gを書き込みます。すると5列目のAのビーカー図の1番上は20÷300=2/30となることから、濃度は2/30×100=6・2/3%となります。

 次に227ページの【状況8】を見てみましょう。【状況8】の内容を詳しく考えてみましょう。容器Aから8%の食塩水◯gをくみ出すと、容器Aには8%の食塩水□︎gが残ります。◯と□︎の和は300gです。また、容器Bから4%の食塩水◯gをくみ出すと、容器Aには4%の食塩水 △gが残ります。

 ここで容器Aからくみ出した食塩水◯gと容器Bからくみ出した食塩水◯gの◯は同じ重さを表しています。◯と△の和は500gです。2つの容器から同量(◯g)をくみ出して、Aの分をBに、Bの分をAに同時に入れ替えたあとの容器Aについて考えてみましょう。入れ替えたあとの容器Aは8%の食塩水 □︎gに4%の食塩水◯gを加えて7%の食塩水にしたと考えることができます。

 ここで、◯と□︎の和は300gだったことを確認しておきましょう。このように問題を整理すると、222ページの【状況3】と同じように面積図を使って考えることができます。実際に面積図を書いて問題に取り組んでみましょう。

 演習としては228ページから230ページは必修です。228ページから230ページの問1~7を解くことで今回の「学び1」~「学び4」までの内容の振り返りができます。基本重視の場合この部分を徹底的に演習しましょう。232ページの問1③は243ページの「探求」にあるてんびん図を参考にするとよいでしょう。233ページの問3は同じ濃さになることから、発想を変えて考えてみましょう。

 問5は問題文にある状況をわかるところから1つひとつ考えていきます。234ページの問6はグラフを読み取り、ビーカー図も使って考えていきましょう。問7、問8は食塩水を移し替えたり、入れ替えたりする問題です。より高難度の問題に挑戦したい場合は235ページの問11、236ページの問12、237ページの問14、問15、238ページの問17、239ページの問18に取り組んでみましょう。

<算数 本科教室 5年生 ステージⅢ 第27回>

 第27回のテーマは「平面図形 多角形の面積」です。今回の内容は「三角形の面積の求め方」「台形の面積の求め方」「ひし形の面積の求め方」「公式のない多角形の面積の求め方」「等積変形」です。前半部分は面積の公式に至るまでのプロセスから始まりますが、最終的には公式が使えることが重要です。

 後半は「分ける」「移す」「取りのぞく」という方法を使いながらさまざまな多角形の面積を求めていきます。特に「等積変形」は習得するまでに自分の手を動かしての演習が必要です。問題を使って十分に練習するようにしましょう。

【対策ポイント】

 「学び1」は三角形の面積の求め方を学びます。三角形のある頂点から向かい合う辺に垂直に引いた直線の長さを「高さ」といます。そのときの向かい合う辺を「底辺」といいます。三角形の面積は「底辺×高さ÷2」という式で求めることができます。

 178ページの問1①を使って三角形の底辺や高さについて確認しましょう。アは底辺が7Cm、高さが4Cmとなりす。また、底辺を4Cmと見ると高さは7Cmとなります。

 三角形の底辺や高さは見る向きによって、いろいろと変えることができます。気をつけなければならないことは底辺と高さを表す直線は必ず垂直に交わることです。イは底辺が6Cm、高さが10Cmとなります。イの三角形の底辺と高さは見つけづらいため底辺を延長して、底辺上にない頂点から垂直な線を引いてイメージしましょう。ウは底辺が9Cm、高さが20Cmとなります。

 「学び2」では台形の面積とひし形の面積の求め方を学びます。はじめに台形の面積の求め方を説明します。1組の向かい合う辺が平行な四角形を台形といいます。台形の、平行な2つの辺の一方を「上底」、もう一方を「下底」といいます。また、上底と下底を結ぶ垂直な直線を引いたとき、その直線の長さを「高さ」といいます。台形の面積は「(上底+下底)×高さ÷2」という式で求めることができます。

 178ページの問1③を使って台形の上底と下底や高さについて確認しましょう。アは上底が2Cm、下底が6Cm、高さが5Cmとなります。上底と下底は平行であることも確認しましょう。また、上底と下底を垂直な直線で結んだ長さが高さであることも確認しましょう。イは上底が8Cm、下底が5Cm、高さが6Cmとなります。ウは上底が3Cm、下底が7Cm、高さが4Cmとなります。

 次にひし形の面積の求め方を説明します。4つの辺の長さが等しい四角形をひし形といいます。ひし形の対角線は直交(垂直に交わる)します。ひし形の面積は「対角線×対角線÷2」という式で求めることができます。

 178ページの問1④を使ってひし形の対角線について確認しましょう。アの対角線の長さは8Cmと5Cmとなります。ひし形の対角線は直交することを確認しましょう。また、イはひし形ではありませんが、対角線が直交する四角形はひし形と同じように面積を計算することができます。イの対角線は8Cmと7Cmとなります。ウは正方形です。正方形は4つの辺の長さが等しい四角形のためひし形の仲間です。したがって、ひし形と同じように面積を求めることができます。ウの対角線の長さは2本とも等しい長さで6Cmとなります。

 「学び3」では面積を求める公式のない多角形の面積の求め方を考えます。面積を求める公式のない多角形の面積を求めるには次の3つの考え方があります。

[①分ける、②移す、③取りのぞく]

 174ページの「やってみよう!」を見てみましょう。方眼になっている1マスの一辺の長さを1Cmとして説明します。

 はじめに①分ける方法を考えてみましょう。図の多角形は一辺の長さが3Cmの正方形6個に分けることができます(線を引いて6個の正方形に分けてみましょう)。したがって、図の多角形の面積は3×3×6=54㎠となります。ここでは、この一辺の長さが3Cmの正方形を基準に考えていきます。

 次に②移す方法を考えます。左上のはみ出している一辺の長さが3Cmの正方形を1番右側の2段目に移してみましょう。すると、縦の長さが6Cm、横の長さが9Cmの長方形になります。したがって、図の多角形の面積は6×9=54㎠となります。

 最後に③取りのぞく方法を考えます。図の多角形の辺を延長して一辺が9Cmの正方形を作っていきます。はじめに1番左上の一辺の長さが3Cmの正方形の上にある横の辺を右側に延長します。次に1番右下の一辺の長さが3Cmの正方形の右にある縦の辺を上側に延長します。

 すると、一辺が9Cmの正方形ができます。図の多角形の面積を求めるには一辺の長さが9Cmの正方形の面積から、一辺の長さが3Cmの正方形の面積を3つ分引けばよいことがわかります。したがって、図の多角形の面積は9×9-3×3×3=54㎠となります。

 このように面積を求める公式のない多角形の面積を求める場合、面積の求め方は①分ける②移す③取りのぞくの3つの方法があることを覚えておきましょう。次の「学び4」では②移すの進化系の「等積変形」について説明します。

 「学び4」では「等積変形」について説明します。「等積変形」とは図形の面積は同じまま、形を変えることです。

 175ページを見てみましょう。正方形の中に点Pをとり、4つの頂点と直線で結んだ図があります。アとイの面積が同じ理由を説明します。説明のために左側の図にアルファベットを書き込みます。正方形の4つの頂点の左上をA、左下をB、右下をC、右上をDとします。また、点Pを通り、辺ABに平行な直線を引き、辺ADとの交点をQ、辺BCとの交点をRとします。

 そして、三角形ABPをウ、三角形CDPをエとします。はじめに三角形ウに注目します。三角形ウの面積は底辺がABで高さは頂点Pから辺ABに垂直な直線を引いた長さになります。この長さはAQの長さと等しくなります。

 次に点Pを直線QRにそって上へ移動させ、点Qまで動かします。このとき、三角形ABP(三角形ABQ)の面積は底辺がABで高さは頂点P(Q)から辺ABに垂直な直線を引いた長さとなることから、AQの長さと等しくなります。

 したがって、点Pを直線QRにそって移動させて点Qまで動かしたときにできる三角形ABP(三角形ABQ)は、はじめの三角形ウと同じ面積になります。このように、三角形ウの底辺ABと平行な直線QR上にある点Pを直線QR上で動かしても三角形の高さは変わらないため、面積も常に三角形ウと等しくなります。

 このように三角形で、底辺上にない頂点を通り底辺に平行な直線を引いたとき、その直線上で底辺上にない頂点を動かすと三角形の面積は同じまま、形を変えることができます。

 次に三角形エに注目します。三角形エの面積は底辺がCDで高さは頂点Pから辺CDに垂直な直線を引いた長さになります。この長さはDQの長さと等しくなります。

 次に点Pを直QRにそって上へ移動させ、点Qまで動かします。このとき、三角形CDP(三角形CDQ)の面積は底辺がABで高さは頂点P(Q)から辺CDに垂直な直線を引いた長さとなることから、DQの長さと等しくなります。

 したがって、点Pを直線QRにそって移動させて点Qまで動かしたときにできる三角形CDP(三角形CDQ)は、はじめの三角形エと同じ面積になります。最後に頂点Pを点Qまで動かした後の図形を見てみましょう。三角形ウと三角形エは等積変形をしたため、面積は変わっていません。したがって、三角形QBCの面積が三角形アと三角形イの面積の和となります。

 三角形QBCの面積は底辺が辺BC、高さが辺CDとなることから(正方形の一辺)×(正方形の一辺)÷2となります。このことから、三角形アと三角形イの面積の和は正方形の半分の面積であるといえます。

 175ページの真ん中の正方形と右側の正方形でも、点Pを通り、辺ABに平行な直線を引き同じように考えてみましょう。三角形アと三角形イの面積の和は正方形の半分の面積であるといえます。「等積変形」は必須のテクニックです。必ず身につけましょう。

 演習としては178ページから179ページは必修です。179ページは等積変形を使う問題です。いろいろな等積変形を試してみましょう181ページから183ページも必修です。181ページの問1、182ページの問3は「学び3」で学んだ「①分ける②移す③取りのぞく」の方法を使って考えましょう。183ページの問6は面積の等しい図形を見つけてみましょう。余裕のある場合は184ページから185ページの問題も挑戦してみましょう。

<算数 本科教室 4年生 ステージⅡ 第9回>

 第9回のテーマは「数と計算 数のかぞえかた・植木算」です。今回の内容は「範囲を表す言葉」「植木算」「整数の数え方」です。植木算がメインとなりますが、範囲を表す言葉、整数の数え方は今後数列などの問題を考えていくときに、とても重要な内容となります。

 植木算では「池の周りに木を植えるとき」と「直線上に木を植えるとき」に分けて、木の本数と間の数の関係を学んでいきます。ここで重要なことは単純に公式だけを丸暗記しないことです。「学び2」では図を使って、植木の数と間の数の関係をとらえていきます。「図をかく→数えてみる→公式にする」というプロセスをたどります。

 結果にこだわりすぎてしまうと「公式さえ暗記すればよい」となりますが、入試問題では「池の周り」「直線上」という言葉だけでは正確に判断できない状況の問題も多く出題されます。その場の状況に応じて、臨機応変に対応できるよう、プロセスまで含んだ公式の考え方を身に付けましょう。

 「学び1」では範囲を表す言葉について学びます。184ページを見てみましょう。4年1組の漢字テストで60点以上の人が合格のようです。「学び1」では「60点以上」のように範囲を表す言葉について説明します。「60点以上」といった場合、60点が「さかい目」となります。ここではこの「さかい目」が含まれるか、含まれないかをしっかりと覚えましょう。

①「~以上」、「~以下」はさかい目を含む表現

 「60点以上は合格です」と表した場合、60点は含まれます。このとき、60点、61点、62点…は合格です。また、「おこづかいは300円以下です」と表した場合、300円は含まれます。このとき300円、299円、298円…はこの範囲に含まれます。

②「~より大きい」、「~より小さい」はさかい目を含まない表現

 「20㎝よりも長いひも」と表した場合、20㎝は含まれません。このとき20.1㎝、21㎝、22㎝…はこの範囲に含まれます。また、「身長が140㎝よりも小さい」と表した場合、140㎝は含まれません。このとき、139.9㎝、139㎝、138㎝…はこの範囲に含まれます。また、「~より小さい」は「~未満」と表すこともあります。

③「〇〇から△△まで」は〇〇と△△を含む表現

 「東京駅から上野駅まで」と表した場合、東京駅と上野駅は含まれます。山手線の停車駅の場合、東京、
神田、秋葉原、御徒町、上野がこの範囲に含まれます。

④「〇〇と△△の間」は〇〇と△△を含まない表現

 「東京駅と上野駅の間」と表した場合、東京駅と上野駅は含みません。山手線の停車駅の場合、神田、秋葉原、御徒町がこの範囲に含まれます。

 「学び2」では植木算について学びます。186ページを見てみましょう。ます目が5個並んでいる図をかいてみましょう。はじめに長方形のわくを作って、ます目を5個作るため、たて線を5本引きます。するとます目が6個になってしまいました。なぜこのように、ます目の数と、ます目を区切るたて線の本数が違うのかを考えていきます。

 187ページの例を見てみましょう。1本の道にそって、木を6本植えた図があります。木の「本数」と木と木の「間の数」について調べていきましょう。187ページの図に木の「本数」をかきこんでいきましょう。木の左から1、2、3、4、5、6と本数をかきこみましょう。

 次に木と木の「間の数」をかきこみましょう。1本目の木から2本目の木までの間に①とかきこみましょう(ここでは木の「本数」と木と木の「間の数」を区別するため木の本数は1,2…と表し、間の数は①、②・・・と表していきましょう)。続いて同じように、2本目の木から3本目の木までの間に②、3本目の木から4本目の木までの間に③、4本目の木から5本目の木までの間に④、5本目の木から6本目の木までの間に⑤とかきこみましょう。このように1本目の木から6本目の木までの木と木の「間の数」は木の「本数」よりも1つ少ないことがわかります。

 木の本数と、木と木の間の数の関係をさぐるために「その1 池の周りに木を植えるとき」「その2 直線上に木を植えるとき」の例で考えていきましょう。

 はじめに「その1 池の周りに木を植えるとき」について説明します。188ページの図を見てみましょう。池の周りに木を5本植えた図があります。木の「本数」と木と木の「間の数」について調べていきましょう。188ページの図に木の「本数」をかきこんでいきましょう。池のいちばん左の木から時計回りに1、2、3、4、5と本数をかきこみましょう。

 次に木と木の「間の数」をかきこみましょう。1本目の木から2本目の木までの間に①とかきこみましょう。続いて同じように、2本目の木から3本目の木までの間に②、3本目の木から4本目の木までの間に③、4本目の木から5本目の木までの間に④、5本目の木から1本目の木までの間に⑤とかきこみましょう。このことから、池の周りに木を植えるとき、木の「本数」と木と木の「間の数」は同じことがわかります。

その1 池の周りに木を植えるとき 木の本数=間の数

 次に「その2 直線上に木を植えるとき」について説明します。189ページの図を見てみましょう。
直線上に木を5本植えた図があります。木の「本数」と木と木の「間の数」について調べていきましょう。

 189ページの図に木の「本数」をかきこんでいきましょう。左の木から1、2、3、4、5と本数をかきこみましょう。次に木と木の「間の数」をかきこみましょう。1本目の木から2本目の木までの間に①とかきこみましょう。続いて同じように、2本目の木から3本目の木までの間に②、3本目の木から4本目の木までの間に③、4本目の木から5本目の木までの間に④とかきこみましょう。このことから、直線上に木を植えるとき、1本目の木から5本目の木までの木と木の「間の数」(④つ)は木の「本数」(5本)よりも1つ少ないことがわかります。

直線上に木を植えるとき 木の本数=間の数+1
            木の本数-1=間の数

 次に190ページの「学んだことを使う」を使って、植木算の考え方を確認しましょう。ここでは直線上に木を植えるときの考え方を使っていきます。「木」を「旗」に置きかえて考えていきます。

 はじめに①です。10本目の旗は、左はしから何mのところに立てられていますかという問いですが、ここでは少し遠回りをして考えてみましょう。はじめに3本目の旗が左はしから何mのところに立てられているかを考えてみましょう。3本目までの旗の本数は3本です。図を見ると旗と旗の間の数は2つです。これは旗の本数-1(3-1)が間の数になるためです。

 このように旗の本数と間の数の関係があいまいになったときには、図にかいてある範囲で試してみる(実験する)ことをお勧めします。したがって、3本目の旗が立っている位置は左はしから6×(3-1)=12mとなります。同じように10本目の旗が立っている位置は左はしから6×(10-1)=54mとなります。

 次に②です。左はしから72mのところには、何本目の旗が立てられているのか考えます。はじめに、左はしから72mのところまでに「間の数」がいくつあるかを考えていきます。左はしから72mのところまでに間の数は、72÷6=12個あることがわかります。ここで、直線上に木を植えるときは、木(旗)の本数は間の数よりも1多いことを使って、旗の本数は12+1=13本となり、左はしから72mのところは13本目の旗が立っていることになります。

 植木算のように2つのものを数える問題では、2つの量の関係があいまいになることがあります。そのときには図を利用して、見える範囲のところで実験をして、量の関係を調べていくとよいでしょう。

 「学び3」では並んでいる整数の数え方について考えます。ここでは7月12日から7月18日までは何日あるのかを求める方法を考えましょう。

①全体からいらない部分をとりのぞく(192ページ 方法-1)

 192ページの方法-1を見てみましょう。1から18までのカードが並んでいます。1は7月1日を表します。同じように2は7月2日、3は7月3日を表し、最後の18は7月18日を表します。7月12日から7月18日までは何日あるのかを考えるときには、7月1日から7月18日までの日数から7月1日から7月11日までの日数をとりのぞくことで求めることができます。

 7月12日から7月18日までは18日、7月1日から7月11日までの日数は11日のため7月12日から7月18日までは、18-11=7日あることがわかります。

②植木算の考え方を使う(192ページ 方法-2)

 192ページの方法-2を見てみましょう。定規があります。ここでは、定規の目もりを日付に見たてて考えていきます。定規の目もりの10を7月10日(10本目の木)、11を7月11日(11本目の木)、12を7月12日(12本目の木)、…、18を7月18日(18本目の木)と考えましょう。このようにして定規を見ると、12本目から18本目までの木が1cmおきの間かくで植えられています。12本目から18本目までの間の長さ(間の数)は18‐12=6です。

 このことから、直線上に木を植えるときの木の本数は「間の数+1」であることを使って、7月12日から7月18日までは、6+1=7日あることがわかります。           

③数列の考え方を使う(193ページ 方法-3)

 193ページの方法-3を見てみましょう。1から18までのカードが並んでいます。1は7月1日を表します。同じように2は7月2日、3は7月3日を表し、最後の18は7月18日を表します。7月12日から7月18日までは何日あるのかを考えるときには、7月12日から7月18日までの日数を数えれば求めることができます。ここでは計算で求めることが目的のため、数列(規則正しく並んだ数字)の考え方を使っていきます。193ページの左上の図を見てみましょう。12のカードの下に1日目、13のカードの下に2日目、14のカードの下に3日目とかかれています。

 カードにかかれた数字と○日目をくらべると、「カードにかかれた数字‐11=○日目」という決まりがあります。このことから18のカードは、18-11=7日目となり、7月12日から7月18日までは7日あることがわかります。

 演習としては194ページから196ページは必修です。197ページ問1は、図にかいて考え、「3分休む」タイミングに注意して取り組みましょう。199ページ問3では直線と直線が交わるところに立てる旗に注意しながら計算しましょう。200ページの数表は入試でもよく出題される形式です。ぜひ挑戦してみてください。

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