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第14回は『数に関する問題』です。素因数分解を利用した色々な問題を学習します。
約数のことを因数ともいい、素数の因数ということで、素因数となります。素因数分解とは、ある整数を素因数の積の形に分解して表すことです。予習シリーズ129ページの説明をよく読んで、理解してから問題演習を進めて行きましょう。
「必修例題1」は、ある整数を素因数分解にする方法を練習する問題です。予習シリーズ130ページの解き方にある方法(すだれ算といいます)のように、素数(2、3、5、7、…)の小さいものから、われる素数で順にわっていきます。
はじめに、270を素数2でわります。270÷2=135となります。続けて、135は素数2でわれませんので、次に小さい素数3でわります。135÷3=45となります。続けて、45はまた素数3でわれますので、わります。このように、素数でわり続け、商(わり算の答え)が素数になるまで続けます。結果、270を素因数分解すると、2×3×3×3×5となります。
「必修例題2」は、素因数分解を利用した約数の個数の求め方を学習します。この求め方は今後の数に関する問題で多く使うことになる大事な解法です。ただ式の立て方を覚えるだけでなく、「なぜその式になるのか」の理由までしっかり理解しておきましょう。
例えば、整数の12は、12=2×2×3ですが、この12の約数(1、2、3、4、6、12)を、素数の組み合わせで考えてみます。約数の1は、素数2や3を使わない数、約数の2は、素数2を1個使った数、約数の3は、素数3を1個使った数、約数の4は4=2×2より、素数2を2個使った数、約数の6は6=2×3より、素数2と3を1個ずつ使った数、約数の12は12=2×2×3より、素数2を2個と素数3を1個使った数、です。つまり、12の約数はすべて、素数2を0個、1個、2個と使う(2+1=)3通りの使い方と、素数3を0個、1個と使う(1+1=)2通りの使い方の組み合わせでできています。よって、12の約数の個数は、3×2=6より、6個あります。このように、ある整数を素因数分解したときに、その中にある素数の個数の組み合わせで、その整数の約数の個数は求められます。ここで、(使わない)0個も1通りと数えることに注意してください。
(1) 32=2×2×2×2×2ですから、素数2の使い方は、0個から5個まで5+1=6通りありますので、約数の個数は、6個です。
(2) 72=2×2×2×3×3ですから、素数2の使い方は、3+1=4通り、素数3の使い方は2+1=3通り、組み合わせて4×3=12より、72の約数の個数は12個です。
(3) 126=2×3×3×7ですから、素数2の使い方は、1+1=2通り、素数3の使い方は2+1=3通り、素数7の使い方は1+1=2通り、組み合わせて2×3×2=12より、126の素数の約数は12個です。
「必修例題3」は、最大公約数、最小公倍数が与えられたときの、もとの2つの整数を求める問題です。予習シリーズ131ページの解き方で解説されている解法(連除法)を参照して下さい。
最大公約数が6ですから、整数A、Bともに6でわり切れて、その商をa、bとすると、最小公倍数144は、6×a×bと表されます。6×a×b=144ですから、a×b=144÷6=24となります。よって、条件のA<Bより、a<bですから、a、bの組み合わせを(a、b)の形で表すと、 (a、b)=(1、24)、(2、12)、(3、8)、(4、6)と4通りあります。ですが、最大公約数でわった商は、互いに素(=共通に割れる数がないこと)ですので、(2、12)と(4、6)はあてはまりません。したがって、あてはまるのは、(a、b)=(1、24)、(3、8)の2通りで、これより、A、Bは、a、bそれぞれに6をかけることで求められます。A、Bの組み合わせを(A、B)の形で表して、(A、B)=(6、144)、(18、48)が答えです。最後の互いに素であることの確認を忘れてしまうケースが多く見られますので、徹底的に注意してください。
「必修例題4」は、素因数分解を利用して解く問題です。
(1) 24=2×2×2×3ですから、2で3回割り切れることがわかります。よって、次の4回目のわり算で割り切れなくなりますので、答えは4回目です。
(2) 4=2×2、6=2×3、8=2×2×2となりますので、4×6×8の積には、素数2が(2+1+3=)6個あります。よって、2で6回わり切れます。次の7回目はわり切れなくなりますので、商が整数でなくなるのは、7回目です。
整数に関する問題は、素因数分解を利用することにより、いろいろな問題を解くことができます。素因数分解の利用を、きちんと身に付けましょう。
第14回は『立方体と直方体(1)』です。立方体と直方体の各部分の名前や性質、展開図について学習します。予習シリーズ107ページの説明をよく読んで、面や辺といった用語の意味を理解しておきましょう。
「必修例題1」は、直方体の辺の長さについての問題です。
(1) 直方体は、たて、横、高さの方向に辺があり、それぞれが4本ずつで立体が成り立っています。たて20cm、横30cm、高さ15cmですから、これらの長さが4本ずつの合計を計算します。(20+30+15)×4=65×4=260より、この直方体の辺の長さの合計は、260cmです。
(2) この直方体にリボンをかけたときの、リボン全体の長さを求める問題です。図に見えていない部分も考えてリボンのかけ方を確認します。たて方向は下面も入れて2本で、20×2=40cm。横方向は下面も入れて2本で、30×2=60cm。高さ方向は左面・奥の面も入れて4本で、15×4=60cm。また、結び目の長さ20cmも入れることを忘れずに計算します。40+60+60+20=180より、リボンは全部で180cm使いますが、長さ単位はmですので、答えは1.8mです。
立方体の展開図を学習します。予習シリーズ108ページの説明は、見取り図と展開図の関係を表していて、とても重要です。特に3番目の内容はとても有効ですので、しっかり理解しておきましょう。
「必修例題2」は、見取り図と展開図の関係を考える問題です。なお、マルの中に数の入る記号は、メルマガでは使えませんので、マル1のように表します。
(1) 見取り図において平行な面は、展開図においては隣り合うことはなく、面が3つ以上連続している場合は、1つとばした面どうしが平行な面となります。よって、マル1の面とマル3の面、マル2の面とマル4の面は、それぞれ平行な面となります。結果として、面ABCDと平行な面はマル5です。
(2) 予習シリーズ108ページの説明および109ページの解き方を使って解く問題です。それらをよく読んで理解してください。特に、108ページの説明マル3は、覚えておくと展開図を読み取る力がアップする大事な内容ですので、確実に理解しておきましょう。解答は、解き方を参照して下さい。
「必修例題3」は、さいころの目の数を考える問題です。基本的に、さいころの目は対面(向かい合う面、平行な面)にかかれた目の数の和が7になっています。このことを利用して、解く問題です。
(1) 上段、下段の2つのさいころの、それぞれの側面の目の合計は、対面が上段に2組、下段に2組の合計4組ありますので、目の数に関係なく、和の7が4組ですので、7×4=28です。よって、表から見える9つの目の合計を最も大きくするには、図のアの目の数を最大の6にすればよいのです。28+6=34より、答えは、34です。
(2) (1)の問題を逆に考えればよいわけですから、31-28=3より、アの目は3です。
今回の内容は、簡単なようでいて、むずかしい問題へとつながっていきます。1つ1つをきちんと理解して、今後も使えるように心がけて進んでいきましょう。
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