No.1611 日能研6・5年生 第33回算数対策ポイント!

<算数 6年生 第33回>

 第33回のテーマは「平面図形 図形と比②」です。今回の内容は「相似な図形」「相似比と面積比」「特徴的な図形(ピラミッド型と砂時計型)」です。第32回と同様に相似な図形の中でも特徴的な図形を知識として獲得し、それを使いこなしていきます。

 今回は「特徴的な図形を探す」→「相似比を求める」→「面積比を求める」というプロセスを踏みますが、第32回と同様に自分の目で見つけることが重要です。複数の図形を操作する際には比を区別して書くことはもちろん、比を合わせる操作も行います。そのため、図への書き込みは今まで以上に慎重にしなければなりません。

 図形の面積比に関する考え方は今回学んだことが身につくと、かなり高度な技術を獲得したことになります。何回も練習をして使えるようにし、入試に備えましょう。

【対策ポイント】

 「学び1」では相似と相似比と面積比について学びます。はじめに370ページに相似と相似比と面積図についてのまとめが書いてありますので読んでみましょう。具体的に相似な三角形について説明します。

 379ページの問2①を見てみましょう。三角形ABCで角BEDと角BCA(同位角)は同じで直角です。同位角が等しいためEDとCAは平行です。ここで三角形BEDと三角形BCAについて考えます。三角形BEDの角DBEと三角形BCAの角ABCは重なっているため同じ(角DBEと角ABCは共通する角)です。したがって、三角形BEDと三角形BCAは2角が等しいため相似です。

 この1つの角を共有し2つの辺が平行な図形を「ピラミッド型」と呼びます。三角形ABCはEDとCAが平行なピラミッド型であるため、三角形BEDと三角形BCAが相似になります。

 あらためて三角形BEDと三角形BCAについて考えます。角度に印をつけていきます。角DBEと角ABCは共通する角で同じため○を書きます。また、角BEDと角BCAは同じで直角なため直角の印をつけます。三角形BEDと三角形BCAにおいて2角が等しいため、角BDEと角BACも同じため×を書きます。

 相似な図形ではこのように角度に印をつけておくと向きが変わったときに対応する辺を見つけやすくなります。三角形BEDと三角形BCAでBDとBAの長さの比は10:(10+5)=10:15=2:3です。BDとBAは対応する辺のため三角形BEDと三角形BCAの相似比は2:3となります。相似な図形では対応する辺の長さの比は等しいことからBE:BC=2:3、ED:CA=2:3ということもわかります。

 ここで三角形BEDと三角形BCAの面積比について考えてみましょう。三角形BEDの底辺はBEで三角形BCAの底辺はBCです。三角形BEDの高さはEDで三角形BCAの高さはCAです。したがって相似比が2:3の三角形BEDと三角形BCABの面積比は(2×2÷2):(3×3÷2)=(2×2):(3×3)となります。したがって相似比がa:bの三角形の面積比は(a×a):(b×b)と表すことができます。

 次に379ページの問2②を見てみましょう。図は2つの三角形があり、BCとDEは平行です。このような図形を「砂時計型」と呼びます。

 三角形ABCと三角形ADEでBCとDEは平行なことから、角ABCと角ADEは錯角のため同じです(○を書き込みましょう)。また、角ACBと角AEDも錯角のため同じです(×を書き込みましょう)。角CABと角EADは対頂角のため同じです(△を書き込みましょう)。

 三角形ABCと三角形ADEは2角が等しい(3つの等しい角度の関係のうち、どの2つを選んでも構いません)ため相似で、、BC:DE=6:12=1:2のため相似比は1:2です。このように砂時計型では三角形ABCと三角形ADEは相似です。したがって三角形ABCと三角形ADEの面積比は相似比がa:bの三角形の面積比は(a×a):(b×b)の考え方を使うと、(1×1):(2×2)=1:4となります。

 次に371ページの「やってみよう!」を見てみましょう。四角形ABCDはひし形でFHはADとBCと平行です。ピラミッド型を見つけてみましょう。

 三角形ABCはFIとBCが平行なピラミッド型です。ひし形の対角線は中点で交わるためAI:AC=1:2となるため、三角形AFIと三角形ABCの相似比は1:2となります。また、三角形AFIと三角形ABCの面積比は(1×1):(2×2)=1:4となります。

 次に砂時計型を見つけてみましょう。三角形IEDとIGBはEDとGBが平行な砂時計型です。ひし形の対角線は中点で交わるためDI:BI=1:1となるため、三角形IEDと三角形IGBの相似比は1:1となります。また、三角形IEDと三角形IGB面積比は(1×1):(1×1)=1:1となります。このような相似比が1:1の図形どうしを合同な図形といいます。

 「やってみよう!」の図の中にはまだピラミッド型と砂時計型がかくれています。ピラミッド型と砂時計型は平行な2辺があることが特徴です。見つけてみましょう。

 「学び2」では相似な図形を使って面積比を求めていきます。372ページの「やってみよう!」を説明します。

 この問題の本来の目的はア、イ、ウ、エの部分の面積を求めるために、辺の長さの比を決めることにありますが、ここでは辺の長さの比を決めて面積を求めていきます。平行四辺形ABCDでBE:EC=2:1とします(図に2と1を書き込みましょう)。するとBCは2+1=3となります。BCとADは同じ長さのためADも3となります。三角形FADと三角形FEBはADとBEが平行な砂時計型です。

 角度を調べていきましょう。角FADとFEBは錯角のため同じです(○をつけましょう)。角FDAとFBEも錯角のため同じです(×をつけましょう)。角AFDとEFBは対頂角のため同じです(△をつけましょう)。三角形FADと三角形FEBの相似比はAD:BE=3:2のため、3:2です。

 したがって三角形FADと三角形FEBの面積比は(3×3):(2×2)=⑨:④となります(三角形FADに⑨、三角形FEBに④を書き込みましょう)。また、三角形FADと三角形FABは底辺(FDとBF)が同一直線上にあり、1番高いところにある頂点(A)を共有する三角形どうしのため、高さが等しい三角形となります。

 FDとBFの長さの比は砂時計型を利用するとAD:BE=3:2のため、FD:BF=3:2となります。高さが等しい三角形の面積比は底辺の比に等しいことを使うと三角形FADと三角形FABの面積比は3:2となります。

 ここで三角形FADの面積が⑨であることに注意すると、比の3にあたる値が⑨のため、比の1にあたる値が③となります。三角形FABの面積は比の2にあたることから、③×2=⑥となることがわかります(三角形FABに⑥を書き込みましょう)。

 最後に四角形DFECの面積を求めていきます。三角形ABDに注目します。三角形ABDの面積は三角形FADと三角形FABの和で⑨+⑥=⑮となります。ここで三角形ABDは平行四辺形ABCDを対角線で分けた片方の図形のため面積は平行四辺形ABCDの半分です。また、三角形CDBも平行四辺形ABCDを対角線で分けた片方のため面積は平行四辺形ABCDの半分で、⑮です。

 四角形DFECの面積は三角形CDBの面積から三角形FEBの面積を取り除くことで求めることができます。したがって四角形DFECの面積は⑮-④=⑪となります。

 図形の面積や辺の長さを考えるときには相似を利用することが有効な手段です。そのときに、図形の性質や高さが等しい三角形など今まで学んできた知識を組み合わせて使うことができるとよいでしょう。

 「学び3」では複数の相似を組み合わせて面積比を求めていきます。373ページのやってみようを説明します。

 はじめに図の平行四辺形に数字を書き込んでいきましょう。ADを3等分した点がP、QのためAP:PQ:QD=1:1:1です。したがってADの長さは1+1+1=3となります。また平行四辺形の向かい合う辺の長さは等しいためBCの長さも3となります。

 次に相似な図形を見つけていきましょう。三角形SPDと三角形SCBはPDとCBが平行なピラミッド型です。三角形SPDと三角形SCBの相似比はPD:CB=(1+1):3=2:3です。したがってPS:SC=2:3となります。

 三角形RPQと三角形RCBはPQとCBが平行なピラミッド型です。三角形RPQと三角形RCBの相似比はPQ:CB=1:3です。したがってPR:RC=1:3となります。

 ここでPS:SC=2:3となることからPC=2+3=5、PR:RC=1:3となることからPC=1+3=4となることがわかります。PCの長さは同じため比の5と4を最小公倍数の⑳にそろえます。

 はじめにPS:SCを考えます。PCの比である5を⑳にするため、すべての比を⑳÷5=4倍にします。つまりPSの比の2は2×4=⑧、SCの比の3は3×4=⑫となります(PSに⑧、SCに⑫を書き込みましょう)。

 次にPR:RCを考えます。PCの比である4を⑳にするため、すべての比を⑳÷4=5倍にします。つまりPRの比の1は1×5=⑤、RCの比の3は3×5=⑮となります(PRに⑤、RCに⑮を書き込みましょう)。

 これらのことからPR:RS:SCを求めると、⑤:(⑧-⑤):⑫=⑤:③:⑫となることがわかります。

 図の影のついた部分の面積が平行四辺形ABCDの何倍かを考えていきます。点Pと点Bを結びます。三角形PBCの中に高さが等しい三角形が3つあります。1つずつ確認します。三角形BPRの底辺はPRで長さは⑤です。三角形BRSの底辺はRSで長さは③です。三角形BSCの底辺はSCで長さは⑫です。

 したがって三角形BPRと三角形BRSと三角形BSCの面積の比は5:3:12です。三角形PBCは等積変形の考え方を使うと三角形DBCの面積と同じです。三角形DBCの面積は平行四辺形を対角線で分けた片方のため面積は平行四辺形ABCDの半分です。つまり、三角形PBCの面積も平行四辺形ABCDの半分です。

 三角形PBCの面積は三角形PBRと三角形RBSと三角形SBCの和のため、5+3+12=20となります。したがって平行四辺形ABCDの面積は20×2=40となります。このことから影のついた部分の面積は平行四辺形ABCDの3÷40=3/40倍となります。

 「学び4」では光と影について学びます。376ページの「やってみよう!」を説明します。街灯の光によってどのように棒の影ができるのか考えてみましょう。説明のために図にアルファベットをつけます。

 街灯の上の端をA、下の端をB、棒の上の端をC、下の端をDとします。街灯の上の端(A)と棒の上の端(C)を直線で結び、直線が地面につくまで延長します。街灯の先端を通る直線と地面との交点をEとします。

 すると三角形EABはCDとABが平行なピラミッド型です。また、点Cを通り地面と平行な直線を引き、街灯との交点をFとすると三角形ABEはFCとBEが平行なピラミッド型となります。このように街灯の光によってできる棒の影を書くとピラミッド型が現れるため、この回で光と影のという素材が扱われます。

 377ページの「やってみよう!」では平行光線と拡散光線による影のでき方の違いに触れています。はじめに平行光線による影のでき方です。太陽は遠く離れた地点にいても同じ時間には同じ角度に見えます。このことから、「影の先端と棒の上の端を結んだ直線」と「地面」の作る角度は棒の長短に関わらず同じになります。

 次に拡散光線による影のでき方です。例えばスカイツリーの頂点を見る場合、スカイツリーの真下にいる人と、少し離れたところにいる人では見える角度が違います。スカイツリーに真下にいる人は見上げなければ頂点は見えませんが、少し離れたところにいる人は低い目線で見ることができます。

 街灯の光と影の場合も同じで「影の先端と棒の上の端を結んだ直線」と「地面」の作る角度は街灯に近いほど大きく、街灯から離れるほど小さくなります。詳しくは本科教室6年ステージⅣ解答の301ページにある図を参考にしてください。

 演習としては379ページから381ページは必修です。381ページの問6は「学び3」で学んだことを参考に解いてみましょう。次に384ページ以降の問題から入試で出題されやすい形式のものを挙げておきます。384ページの問1、385ページの問3、386ページの問5、問6、387ページの問7から問9は出題頻度も高いため練習しておきましょう。

 演習をするときは図に数値や補助線を書き込みながら行いましょう。余裕のある場合は388ページ、389ページの問題にも挑戦してみましょう。

<算数 5年生 第33回>

 第33回のテーマは「文章題 線分図と式 ~消去算~」です。今回の内容は「線分図の書き方」「消去算の導入」「いろいろな消去算」です。

 今回は消去算を式の形で解いていく方法を中心に扱っていきます。消去算では式を書くときに、順序よく整理して書くことが重要です。また、問題で扱われているものを意識しながら順番に書いていきます。そして、式が複数あるときはたてに同じものをそろえて書きます。こうすることで式どうしが比べやすくなります。

 今回はノートを使って丁寧に書くことを心がけましょう。消去算は入試問題での出題が多いばかりか、中学で学ぶ数学の連立方程式にも通じる単元のため、しっかりと解法を身につけましょう。

【対策ポイント】

 「学び1」では線分図の書き方と比べ方について学びます。今回の学びでは線分図を使って2つ以上の量を比較していきます。線分図を書くときには線を左端にそろえて書きます。また、線が曲がっていると長さを比べることができないため、線は直線で書きます。このようにすることで複数の量を比べやすくなります。

 次に線分図で「等しい」という関係を表してみます。293ページの「やってみよう!」を見てみましょう。てんびんの左側にはおもりAが1個とおもりBが1個のせてあります。右側にはおもりBが4個のせてあります。てんびんがつり合っていることから、おもりA1個とおもりB1個の重さの和は、おもりB4個の重さの和と同じです。

 このことを線分図で表すと293ページの真ん中にある図のようになります。2つの量が同じ場合、それぞれの線分図の長さも同じにします。線分図からおもりA1個分の重さがおもりB3個分の重さと同じことがわかります。

 「学び2」は消去算の導入です。ここでは式を使って消去算を考えていきます。294ページの問Aを解いていきます。問Aにはりんごとみかんを買ったときの代金が書かれています。みかんの値段を求めてみましょう。

 「りんご1個とみかん1個を買うとき、代金は80円になる」「りんご1個とみかん3個を買うとき、代金は140円になる」という2つの関係を式に表すと以下のようになります(「り×1」はりんご1個の値段、「み×3」はみかん3個の値段を表しています)。
り×1+み×1=80…①
り×1+み×3=140…②

 消去算で式を書くときには、一方でりんご、みかん、代金の順でこ式を作ったときには、他方でもりんご、みかん、代金の順で式を作ります。また、式どうしをたてに見た場合、りんご1個とりんご1個、みかん1個とみかん3個、代金の80円と代金の140円をそろえて書きます。

 この式を以下のように並び変えます。
り×1+み×3=140…②
り×1+み×1=80…①

 並び変えた式では、②と①の式の「り×1」がそろっています。また、②の式の「み×3」と①の式の「み×1」は上に書いた「み×3」の方が多い量です。

 このようにりんごとみかんの個数のうちどちらか一方の量をそろえます。また、そろっていない量は、多い量がある式を上に書くとようにします。

 ここで、②と①の式を比べます。②の式から①の式を引いてみましょう。「り×1」から「り×1」を引くと0(ゼロ)です。つまりなくなります(これが消去算と言われる理由です)。「み×3」から「み×1」を引くと「み×2」となります。140円から80円を引くと60円となります。したがって、②の式から①の式を引くと、次の式になります。
み×2=60

 このことからみかん1個の値段は60÷2=30円となります。またみかん1個とりんご1個の和が80円であることから、りんご1個の値段は80-30=50円となります。

 このように消去算では式を丁寧にそろえて書くことがとても重要です。

 次に296ページの問Bを見てみましょう。赤玉と白玉の重さを求める問題です。問Aと同じように式を作っていきましょう。「赤玉1個と白玉4個の重さの合計は340g」「赤玉3個と白玉10個の重さの合計は870g」という2つの関係を式に表すと以下のようになります(「あ」は赤玉を、「し」は白玉を表しています)。
あ×1+し×4=340…①
あ×3+し×10=870…②

 ①の式と②の式を比べるとそろっている部分がありません。したがって、問Bではそろっている部分を作り出します。①の式の赤玉の個数を3個にして、個数をそろえてみましょう。

 ここで、赤玉だけを3個にすると問題が変わってしまいます。赤玉を1個から3個にするということは「赤玉の個数を3倍にする」ということです。このとき白玉の個数も3倍にします。白玉の個数を3倍にすると、4×3=12個となります。さらに合計も3倍にします。このとき合計は340×3=1020円となります。このように赤玉の個数、白玉の個数、合計をすべて3倍にすれば問題の条件設定を変えることなく、式を変えることができます。

 赤玉の個数、白玉の個数、合計をすべて3倍にした式は次の③のようになり、②の式と比べると「あ×3」の部分がそろっていることがわかります。
あ×3+し×12=1020…③
あ×3+し×10=870…②

 ③の式から②の式を引いてみましょう。「あ×3」から「あ×3」を引くと0(ゼロ)です。「し×12」から「し×10」を引くと「し×2」となります。1020gから870gを引くと150gとなります。③の式から②の式を引くと、次の式になります。
し×2=150

 したがって、白玉1個の重さは150÷2=75gとなります。ここで赤玉1個と白玉4個の合計の重さが1020gです。白玉4個の重さは75×4=300gであることから、赤玉1個の重さは340-300=40gとなります。

 「学び3」では2つの式を操作する消去算について考えます。問題Cは再びりんごとみかんの代金に関する問題です。問題文を読んで式を作っていきましょう。「りんご4個とみかん5個を買うとき、代金は520円になる」「りんご5個とみかん2個を買うとき、代金は480円になる」という2つの関係を式に表すと以下のようになります。
り×4+み×5=520…①
り×5+み×2=480…②

 ①の式と②の式を比べるとそろっている部分がありません。したがって、問題Bと同様に、そろっている部分を作り出します。ここではみかんの個数をそろえてみます。①の式のみかんの個数は5個で、②のみかんの個数は2個です。この場合、5と2の最小公倍数の10に個数をそろえます。

 つまり、①の式は5個を10個(10÷5=2倍)にするために、りんごの個数、みかんの個数、代金をすべて2倍にします。すると、次の③のような式になります。
り×8+み×10=1040…③

 ②の式は2個を10個(10÷2=5倍)にするために、りんごの個数、みかんの個数、代金をすべて5倍にします。すると、次の④のような式になります。
り×25+み×10=2400…④

 ③の式と④の式を比べると、「み×10」がそろっています。また、③の式の「り×8」と④の式の「り×25」は④の式の「り×25」の方が多い量のため、④の式を上にして書き直すと次のようになります。
り×25+み×10=2400…④
り×8+み×10=1040…③

 ④の式から③の式を引いてみましょう。「み×10」から「み×10」を引くと0(ゼロ)です。「り×25」から「り×8」を引くと「り×17」となります。2400円から1040円を引くと1360円となります。④の式から③の式を引くと、次の式になります。
り×17=1360

 したがって、りんご1個の値段は1360÷17=80円となります。

 ここで①の式を見てみましょう。りんご1個の値段が80円のためりんご4個の値段は80×4=320円となります。①の式ではりんご4個とみかん5個を合わせた代金が520円のためみかん5個の値段は520-320=200円となります。したがって、みかん1個の値段は200÷5=40円となります。

 「学び4」では置きかえの消去算について考えます。問題Dはノートとえんぴつを買う問題です。問題文を読んで式を作っていきましょう。「ノート3冊とえんぴつ8本を買うとき、代金は1200円になる」「ノート1冊の値段は、えんぴつ4本の値段と等しい」という2つの関係を式に表すと以下のようになります(「ノ」はノートを、「え」はえんぴつを表します)。
ノ×3+え×8=1200…①
ノ×1=え×4…②

 ①の式と②の式を比べるとそろっている部分がありません。したがって、そろっている部分を作り出します。②の式のノートの冊数を3冊にして、個数をそろえてみましょう。②の式のノートの冊数を1冊から3冊(3÷1=3倍)にするため、えんぴつの本数も3倍にします。すると次の③のような式になります。
ノ×3=え×12…③

 ①と③の式を比べると「ノ×3」がそろっていることがわかります。③の式よりノート3冊の値段とえんぴつ12本の値段が同じため、①の式のノート3冊(ノ×3)をえんぴつ12本と置きかえます。すると①の式は次のようになります。
え×12+え×8=1200…④

 えんぴつ12本の値段とえんぴつ8本の値段の合計が1200円であることから、えんぴつ20本で1200円であることがわかります。したがって、えんぴつ1本の値段は1200÷20=60円となります。また②の式よりノート1冊の値段はえんぴつ4本の値段と同じため、ノート1冊の値段は60×4=240円となります。置きかえの消去算ではそろっている部分に注目したり、そろっている部分を作ったりすることは同じですが、式から式を引くのではなく、置きかえて考えるところに違いがあります。

 演習としては300ページから301ページは必修です。今回はさらに303ページの問1、304ページの問2、問3、305ページの問6も必修とします。丁寧に式や線分図を書いて比べながら取り組みましょう。難度の高い問題に挑戦したい場合は305ページの問5、問7、306ページの問9、307ページの問12に取り組みましょう。

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