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6月度マンスリーテストでは、相似や変化のグラフなど図形分野の難問に対し、いかに比を的確に使いこなして解き進められるかが試されます。平面図形で相似・面積比に着目できるようにする、水深が変化する様子を比で把握するために断面図を利用するといった解法を速く正確に進めることが偏差値アップのポイントになります。
また、規則性と数の性質を組み合わせた問題や、場合の数での「不定方程式」、「投票算」では、パターン化された解き方を理解して、しっかり使いこなすことが、スムーズに正解を積み重ねるための鉄則となります。
そこで図形問題での比の活用、規則性、場合の数でのパターン化された解法に注目して、6年6月度マンスリーテストの対策ポイントを第1位から第5位までランキングにしましたので、ぜひマスターしてテストに臨んでださい!応援しています!
さらにこちらの「50分で偏差値を5上げる算数予想問題」と組み合わせれば、マンスリーテスト対策は鬼に金棒です。ぜひクラスアップを実現してください。応援しています!
今回のマンスリーでは、「拡大・縮小」の単元の中から、特に「平面図形・台形」を素材とした相似の難問が出される可能性が高くあります。
平行四辺形や台形といった平行な辺を含む四角形の中に何本かの線が書き込まれたかたちから、相似の関係を見つけ出して、面積や長さを求める問題は、解法によっては想定以上に多くの時間を費やしてしまうことになります。難度の高い問題でも着実に得点を重ねるために、図形のどこに注目すればよいのかという「相似を見つける目」をしっかりと養っておきましょう。
相似の中でも基本の形である「砂時計型」と「ピラミッド型」の関係はしっかりと踏まえたうえで、さらにその基本型から求められた比が、別のかたちで活用できないか、といった「視点の切り替え」ができるようになると、正解できるチャンスが一気に広がります。
例えば下の図の台形ABCDは角Cと角Dが直角で、2本の対角線が点Oで垂直に交わります。OAの長さが4cm、ODの長さが6cmのとき、台形ABCDの面積は何平方cmになるでしょうか。
ここで、台形の中に90度が多く含まれますので、ここで相似の関係が見つからないか、着目してみます。重要な相似のパターンとして、直角三角形の中に別の直角三角形が含まれるかたちがあり、この問題であれば、三角形AODと三角形DOCにおいて、角AOD=角DOC=90度で、角OAD+角ODA=90度、角ODA+角ODC=90度より、角OAD=角ODCのため、2つの三角形が相似になります。この相似の関係は頻出ですので、必ずおさえておきましょう。
ここで、AO:OD=4:6=2:3であることから、COの長さが、6×3/2=9(cm)となります。そして、典型的な砂時計型の三角形AODと三角形COBの相似も見逃さないようにしましょう。この相似の関係から、BOの長さを、6×9/4=13.5(cm)と求めることができます。
最後に、ACとBDが垂直に交わることから、台形ABCDの面積を、AC×BD×1/2=13×19.5×1/2=126.75(平方cm)と求められます。
この問題では、2つの相似の関係をいち早く把握し、必要な長さを立て続けに求めて行くことで面積を求められましたが、6年夏前のマンスリーテストともなると、相似+相似といったパターンだけでなく、相似→面積比といった流れを確実におさえる力も求められます。視点の切り替えを意識して図形を見れば、解法の糸口が見つけやすくなりますので、普段の演習でも正解したかどうかだけではなく、図形のどの部分に注目すればよかったのか、そのプロセスを必ず見直すようにしましょう。
「変化のグラフ」の問題の中でも、容器に水を入れた時間と水の深さの関係を表すグラフが提示され、そのグラフを読み解かせる問題は、グラフの元になる立体図形の成り立ちを正確に見抜く力を求められる点で、難度が大きく上がります。
もともと立体図形の問題は平面図形と比べて「見えない部分」が多く、イメージがつかみづらいうえに、そこにグラフまで組み合わせるとなると「変化の様子」を細かく把握しなければならなくなり、対応が格段に難しくなるのです。この変化をいかにわかりやすくとらえるかが、「変化のグラフ」の問題での正答率アップにつながります。
具体的な対策として、まずは容器の断面図を利用する方法が挙げられます。立体図形の問題では、容器に水を入れる問題以外にも、おもりを沈めるタイプの問題でも断面図を利用するケースは多く、これまでの演習で断面図をかくこと自体は経験を積んで来られたでしょう。
そこでさらに断面図とグラフの関係までしっかり踏まえられるようになると、断面図を利用する効果が一気にアップします。
例えば下の図のような階段のように直方体を組み合わせた立体が入った容器があり、それぞれの部分に水が入る時間と水の深さを表したグラフ(具体的な数値がすべて提示されていません)が示されているとします。
まずは、水が入る時間の比とそれぞれの部分の体積の比は等しくなることを大前提とする必要があります。
そのうえで断面図を利用しましょう。各部分の奥行きはすべて同じですので、体積の比は断面図の面積の比と同じくなることから、「水が入る時間の比=断面図の面積の比」となります。さらに断面図では横の長さは底面積を意味しますので、「体積比=底面積の比×高さの比」であることから、実際の長さや面積がわかっていなくても、比を利用することで「体積の比」、つまりは「水が入る時間の比」を求めることができるのです。
変化とグラフの問題では、変化の様子をどれだけ正確にイメージできるかがポイントになりますので、断面図をかいたり、グラフに書き込みをするなど、イメージを視覚的に持つための作業を徹底的に進める必要があります。制限時間のあるテストで作業を効果的に進めるために、普段の演習から手を動かして作業を進める意識を強く持つようにしましょう。
「場合の数」の中の「不定方程式」については、新6年2月度マンスリーでもテスト範囲となりましたが、今回の6月度マンスリーでも場合の数のひとつの重要単元としてテスト範囲に含まれます。まずは「1本60円のえんぴつと1本90円のボールペンを何本か買ったところ、代金は750円になりました。えんぴつを何本買いましたか。考えられる本数をすべて答えなさい」といった基本パターンについては、すぐに解答方針が立てられるように復習を徹底しておきましょう。
今回はその基本パターンを踏まえて、不定方程式の考え方を使う「3つのつるかめ算」という応用問題について、考え方を確認しておきましょう。例えば、「1個100円の品物A、1個120円の品物B、1個150円の品物Cを合わせて15個買ったところ、代金は1810円でした。このとき、品物A、B、Cはそれぞれ何個ずつ買いましたか。考えられる組み合わせをすべて答えなさい。ただし、どの品物も1個は買ったものとします」といった問題。
合計個数と合計代金がわかっていることから、つるかめ算の基本的な解法で解けそうですが、このままでは、つるかめ算の式を立てることができません。ここでポイントになるのが、最後に示された「どの品物も1個は買ったものとする」という点です。
それぞれの個数は分からないものの、下の左のような面積図をかくことができます。そこから、最も単価の安い100円のラインで面積図を切って、ラインから上の部分(ピンクの斜線部分)に注目すると、「(120-100)×b+(150-100)×c=1810-100×15」という式が成り立ちます。
式を整理すると、「20×b+50×c=310」から「2×b+5×c=31」という式を導くことができるため、あとは不定方程式の基本的解法で表を使えば正解に行き着くことができます。ただし、「b+cが15より小さいこと」「b、cともに0にならない」ことを条件とすることを忘れないように注意しましょう。
不定方程式のように「すべて答えなさい」と指示のある問題は算数に限らず全教科のテストにおいて、苦手とするお子様方が多く見られます。答えが1つに定まらないことで、問題の難度が大きく上がるように思われるかもしれませんが、不定方程式は解法さえ覚え込めば、決して難しい問題ではありません。このタイプの問題で確実に正解を得るためにも、面積図や表といった視覚的に理解を促す道具を使いこなして解き進める練習を重ねましょう。
「規則性に関する問題」の中で、特に数列の規則を読み解く問題では、数の性質に含まれる要素を的確に利用する作業が求められることがあります。例えば分数の数列では、約数・倍数の考え方が必須となる問題が出されるなど、数列の規則性を読み解くだけでは解けない問題が出されるケースが多くあるのです。
例えば下の図のように、数がある規則にしたがって並んだ数列で、「はじめから数えて108番目の数はいくつですか」といった問題。
数の並びの規則は、「1」「1、2、3」「1、2、3、4、5」…と、各組に1から始まる奇数個の数が並ぶ群数列として理解することは難しくないでしょう。ここでポイントとなるのが、1+3=4(2番目までの和)、1+3+5=9(3番目までの和)、1+3+5+7=16(4番目までの和)と、奇数を並べた数の和が、並んだ最後の番目を表す数の平方数(同じ数のかけ合わせ)になるという性質を使う点です。
この性質を使えば、「108」に最も近い平方数(108より小さいものとします)が、10×10=100であることから、108=10×10+8より、はじめから数えて108番目の数は、(10+1=)11組の8番目の数、となります。各組には整数が順に並んでいますので、答えは8と求められます。
6年6月度マンスリーテストでは、規則性の問題でも単純に規則を見出すだけでなく、今回ご紹介したような数の性質の要素を含む問題や、図形の要素を含む問題など、様々な単元が組み合わさって出題されるケースが多くなります。まずは規則性の基本的取り組みである、書き出しと計算を的確に使い分けることを徹底したうえで、これまで蓄積してきた算数の解法を柔軟に使いこなすことを強く意識して問題に臨みましょう。
「場合の数」の中に含まれる「投票算」は、解き方を正確に身につけておけば確実に得点源にできますが、少しでも理解が曖昧にしてしまうと思わぬミスを起こしてしまう要注意単元です。式のかたち自体は単純なのですが、そこで理解が不足していると式の立て方そのものを間違えてしまうのです。
例えば、「ある中学校の生徒240人が1票ずつ投票して4人の委員を選ぶ選挙をします。投票は1人の名前だけを書き,無効票はないものとします。何票以上投票されればその人の当選が確実になりますか。ただし,立候補者は5人以上はいるものとします。」という問題。
この問題は基本パターンにあてはまり、「240÷5=48、48+1=49」の式より、正解は49票以上となります。ここで全校生徒数240を「4」ではなく「5」で割ることがポイントです。この問題では投票数の上位4名に入れば当選しますが、ここで240÷4=60(票)から、60+1=61(票以上)と考えないように注意が必要です。その理由をしっかりと確認しておきましょう。
「240÷4」とするのは、「当選する4人以外全員の得票数が0票であること」が前提となるため、「4位になるための最大の得票数」を表すことになります。ここでは「当選するための最も少ない得票数」を求めますので、4位になるためには「5位の生徒より1票でも多く獲得すればよい」ということになります。つまり「5位の生徒という仮の競争相手を想定して解く」という方針になるのです。
5位の生徒が得票できる最大の数が、240÷5=48(票)ですので、4位になるための得票数は、それに1票を足した48+1=49(票)となります。
「当選する人数に1を足した数で割って、1をたす」というかたちをただ丸暗記するのではなく、なぜその式になるのかを必ず確認しておきましょう。それによって暗記がより確実になるだけでなく、問題の出され方が変わっても対応できるようになります。
式の理由さえわかっていれば、決して難しい問題ではなく、確実な得点源にできるのが投票算です。式の理解が曖昧になっていないか再度しっかり確認しておきましょう。
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