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埼玉県の学校の入試に続き、千葉県の学校の入試もスタートしました。今回は速報第1弾として配信しました1月19日配信メルマガ『1月校の時事問題と国語出典まとめ第1弾!』の続報として、新たに分析対象とした学校について、社会の時事問題と国語の出典につき出題された内容をお知らせします。時事問題については、2月に入試がある学校でも同じような問題が出される可能性がありますので、ぜひ第1弾と合わせて参考にしてください。
第2弾で対象となるのは、以下の学校の入試です。
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市川中:第1回(1/20実施)
東邦大東邦中:前期(1/21実施)
渋谷教育幕張中:1次(1/22実施)
立教新座中:第1回(1/25実施)
専修大学松戸中:第1回(1/20実施)、第2回(1/26実施)
江戸川学園取手中:第1回(1/17実施)、第2回(1/25実施)
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まず、メルマガ第1弾、第2弾で分析対象とした入試問題を総括して、複数校で出題対象となった以下のテーマについては、2月の入試でも出題される可能性が高いと言えますので知識の整理をおすすめします。
・選挙
・インターネット関連
・新紙幣
・地震
・女性の活躍
・新幹線
・大阪万博
[このテーマを出題した学校]
埼玉栄中(第3回)、淑徳与野中(第1回)、大宮開成中(特待選抜)、東邦大東邦中(前期)、立教新座中(第1回)
◇埼玉栄中(第3回)⇒ 東京都知事選挙をテーマとした大問で、「小池百合子」を書かせる問題、衆議院と参議院についての正誤問題、「公職選挙法」を書かせる問題、選挙全般についての正誤問題が出ました。
◇淑徳与野中(第1回)⇒「テキストマイニング」を用いて作成された資料から読み取れる内容を選ぶ問題が出ました。
◇大宮開成中(特待選抜)⇒有権者になった場合に、政策を生成AIに従って決定すると公約した候補者に投票するかしないか、どちらかを明示した上で、その理由を記述させる問題が出ました。
◇東邦大東邦中(前期)⇒ アメリカ合衆国大統領選挙(2016年)に敗れたヒラリー・クリントンの敗北宣言の中で使われた「ガラスの天井」という語句と、2024年の大統領選挙で選ばれた「ドナルド・トランプ」の組み合わせを選ばせる問題が出ました。
◇立教新座中(第1回)⇒ 2024年に世界各国で多くの選挙が行われたことをテーマとした大問が出ました。
選挙については、東京都知事選が複数の学校で出されましたが、国内の選挙だけでなく、イギリスをはじめとした海外の選挙も出題対象となったことが目立ちました。
[このテーマを出題した学校]
淑徳与野中(第1回)、大宮開成中(特待選抜)、開智中(第1回)、栄東中(A難関大)、栄東中(B日程)
◇淑徳与野中(第1回)⇒インターネットが普及する以前の情報を伝える媒体として、テレビ・ラジオ・新聞・定書を時代順に並べ替える問題が出ました。
◇大宮開成中(特待選抜)⇒有権者になった場合に、政策を生成AIに従って決定すると公約した候補者に投票するかしないか、どちらかを明示した上で、その理由を記述させる問題が出ました。
※【選挙】のテーマでも取り上げています。
◇開智中(第1回)⇒「フェイクニュース」を書かせる問題が出ました。
◇栄東中(A難関大)⇒「SNS」を書かせる問題が出ました。
◇栄東中(B日程)⇒マスメディアやインターネットについての正誤問題が出ました。
[このテーマを出題した学校]
埼玉栄中(第1回)、大宮開成中(第1回)、専修大松戸中(第1回)、江戸川学園取手中(第1回)
◇埼玉栄中(第1回)⇒風刺画に描かれた人物として「渋沢栄一」を書かせる問題が出ました。
◇大宮開成中(第1回)⇒新紙幣が発行されたことに関して、「近年、電子決済の普及が進む中で現金を持ち歩くメリット」が何かについて記述させる問題が出ました。
◇専修大松戸中(第1回)⇒「日本の紙幣に描かれている人物」をテーマとした大問が出ました。
◇江戸川学園取手中(第1回)⇒津田梅子に関連して「条約改正」についての正誤問題が出ました。
新紙幣に関する時事問題ではありませんでしたが、江戸川学園取手中(第2回)では、日本の貨幣の歴史をテーマとした大問が出されています。
[このテーマを出題した学校]
栄東中(東大Ⅱ)、立教新座中(第1回)、専修大松戸中(第1回)
◇栄東中(東大Ⅱ)⇒「2021年から避難情報等の警戒レベルの名称が変わった理由」を説明させる問題が出ました。
◇立教新座中(第1回)⇒能登半島地震に関して「支援物資が被災地になかなか届かなかった理由」を、三方を海に囲まれているという半島の特徴、および交通路との関係から説明させる問題が出ました。
◇専修大松戸中(第1回)⇒地震をテーマとした問題の中で、金沢市の雨温図を選ばせる問題、「南海トラフ」を書かせる問題が出ました。
地震以外にも災害全般をテーマとした出題として、「ハザードマップ」を書かせる問題(淑徳与野中・第1回)、「線状降水帯」を書かせる問題(栄東中・東大Ⅱ)が出されています。
[このテーマを出題した学校]
淑徳与野中(第1回)、開智中(特待B)、専修大松戸中(第2回)、江戸川学園取手中(第1回)
◇淑徳与野中(第1回)⇒2024年4月に女性支援新法が施行されたことを受けて、「女性の活躍を後押しする社会整備」をテーマとした大問が出ました。
◇開智中(特待B)⇒「ジェンダーギャップ」を書かせる問題が出ました。
◇専修大松戸中(第2回)⇒「クオーター制」を選ばせる問題が出ました。
◇江戸川学園取手中(第1回)⇒新紙幣の肖像に津田梅子が選ばれたことから、「日本の女性の歴史」に関する大問が出ました。
[このテーマを出題した学校]
埼玉栄中(第1回)、淑徳与野中(第1回)、渋谷教育幕張中(一次)、専修大松戸中(第2回)
◇埼玉栄中(第1回)⇒2024年3月に開業した新幹線の駅として「敦賀駅」を選ばせる問題が出ました。
◇淑徳与野中(第1回)⇒2037年に全線開業が目指されているリニア中央新幹線が通る予定のない都道府県として、「宮城県」を県のかたちから選ばせる問題が出ました。
◇渋谷教育幕張中(一次)⇒21世紀に入ってから新幹線が新たに開業したことにより移動時間が短縮された区間として「金沢駅―富山駅の間」を選ばせる問題が出ました。
◇専修大松戸中(第2回)⇒2024年3月に開業した新幹線の駅として「敦賀駅」を選ばせる問題が出ました。
[このテーマを出題した学校]
開智中(第1回)、江戸川学園取手中(第1回)
◇開智中(第1回)⇒公式キャラクターの「ミャクミャク」を選ばせる問題が出ました。
◇江戸川学園取手中(第1回)⇒大阪万博をテーマとした大問が出ました。
◇大宮開成中(特待選抜)では、パリオリンピック開催に関連して、過去の開催都市の組み合わせを選ばせる問題、指定された開催都市のうち、2024年時点でNATOに加盟していない国を選ばせる問題などが出ました。
◇江戸川学園取手中(第2回)では、物流2024年問題をテーマとした大問が出ました。
◇時事問題ではありませんが、難民に関する問題として、開智中(特待B)で「日本の難民受け入れにどのような壁があり、それに対して何ができるか」を記述させる問題が、東邦大東邦中(前期)で難民問題に関する正誤問題が出ました。
◇語句を書かせる問題として、「一帯一路」(開智中・第1回)、「バイオマス」(開智中・第2回)、「ミニマム・アクセス」(栄東中・A難関大)、「縦割り行政」(渋谷教育幕張中・一次)、「国連憲章」(立教新座中・第1回)が出されていますので、知識を整理しておきましょう。
メルマガ第1弾、第2弾で分析対象とした入試問題を総括しますと、まず説明文では、埼玉栄中(第1回)と淑徳与野中(第1回)で同じく、『客観性の落とし穴』(村上靖彦)からの出題が見られました(文章の場所は異なります)。2月の入試でも注目の作品となりそうです。
その他、説明文では、栄東中(東大特待Ⅰ)の『モフモフはなぜ可愛いのか 動物行動学でヒトを解き明かす』(小林朋道)、埼玉栄中(第3回)の『野生動物は「やさしさ」だけで守れるか?命と向きあう現場から』(朝日新聞取材チーム)、大宮開成中(第1回)の『負けない構えの美しさをゴリラから学ぶ』(山極寿一)、開智中(創発・特待A)の『ゴリラからの警告「人間社会、ここがおかしい」』山極寿一、開智中(第2回)の『もしも世界からカラスが消えたら』(松原始)といった、動物の生態を通して考察された内容が書かれた作品が多く見られました。
物語文で複数の学校で出題が見られた作品は、『八秒で跳べ』(坪田侑也)で、栄東中(東大Ⅱ)と開智中(第2回)で出されており、分析対象外の学校ですが、聖光学院中(帰国)でも出されたとの情報があります。
そして大きな話題となっているのが、愛知県の海陽中等教育(入試Ⅰ)、愛媛県の愛光中、鹿児島のラ・サール中といった東海地方以西の最難関校でそろって出題された(出題箇所は異なります)、『アルプス席の母』(早見和真)です。全351ページにも及ぶ長編ですが、ラ・サール中の問題は四谷大塚の過去問データベースで閲覧することができます。
また、今年度は随筆文の出題が複数の学校で見られました。市川中(第1回)では「かぞえる」(森田真生)が、渋谷教育幕張中(一次)では『水中の哲学者たち』(永井玲衣)が、江戸川学園取手(第2回)では「考えの整とん」(佐藤雅彦)が出されています。
市川中(第1回)で物語文ではなく随筆文が出されたのは、2019年度以来となります。
今回の第2弾で分析対象とした学校について、詳細を以下に記します。
第1回
◇2023年の日本・韓国・フランスの「合計特殊出生率」の組み合わせを選ばせる問題が出されました。
◇時事問題ではありませんが、「給食費の無償化に市町村格差が生じていることの背景を調べる場合に参考にする資料」として、一番優先順位が低い資料を選ばせる問題が出されました。
◇時事問題ではありませんが、2023年が県誕生150周年であった「千葉県」に関する大問が出され、以下のような出題がありました。
・千葉市が政令指定都市であることから、同じく政令指定都市である4つの都市の1月と8月の日照時間の平均値と、6~8月の月降水量の合計値をしめした表から、千葉市と新潟市を選ばせる問題
・千葉県が出荷数量日本一の「しょうゆ」についての問題
・印西市の2000年、2020年の人口ピラミッドが示され、そこから印西市の人口増加の要因を説明させる問題
・成田国際空港と輸入品目の組み合わせを選ばせる問題
・「鉄鋼の原料の一部」「鉄鋼の原料の主な輸入先」「鉄鋼の原料の輸入する貨物船」を選ばせる問題
第1回
説明文:中屋敷均『わからない世界と向き合うために』筑摩書房(2024/2/8発売)
随筆文:森田真生「かぞえる」(『数学の贈り物』所収)ミシマ社(2019/3/20発売)
前期
◇2016年のアメリカ合衆国大統領選挙に敗れたヒラリー・クリントンの敗北宣言の中で使われた「ガラスの天井」という語句と、2024年のアメリカ合衆国大統領選挙で選ばれた「ドナルド・トランプ」の組み合わせを選ばせる問題が出されました。
◇時事問題ではありませんが、難民問題に関する正誤問題が出されました。
◇時事問題ではありませんが、2021年に最高裁判所大法廷が、夫婦別姓を認めない民法と戸籍法の規定について「合憲」と判断した理由(多数意見)を示した文章をもとに、それに対する反対意見を3つの選択肢から選ばせる問題が出されました。
前期
説明文:石井ゆかり「占いは『アリ』か。-確率と人生のあいだ」(『群像 2020年01月号』収録) 講談社(2019/12/7発売)
物語文:行田尚希『神楽坂・悉皆屋ものがたり 着物のお直し、引き受けます。』KADOKAWA(2019/9/25発売)
一次
◇「イギリス」に関する正誤問題で、パリオリンピックへの出場形式(4つの連合王国それぞれのチームに分かれるか否か)、2024年の総選挙が出題対象となりました。
◇時事問題ではありませんが、「こども家庭庁」を書かせる問題が出されました。
◇時事問題ではありませんが、「縦割り行政」を書かせる問題が出されました。
◇時事問題ではありませんが、「ゆるキャラ」をテーマとした大問で、以下のような出題がありました。
・21世紀に入ってから新幹線が新たに開業したことにより移動時間が短縮された区間として「金沢駅―富山駅の間」を選ばせる問題
・本州四国連絡橋に3つのルートがあることのメリットを、資料をもとに説明させる問題
・市の名前で、現在用いられている漢字そのものには意味がないケースとして「奈良市」を選ばせる問題
・千葉県の河川の流路と県境が一致していない理由について説明させる問題
一次
随筆文:永井玲衣『水中の哲学者たち』晶文社(2021/9/28発売)
物語文:安岡章太郎「球の行方」(『走れトマホーク』所収)講談社 (1988/6/10発売)
第1回
◇2024年に世界各国で多くの選挙が行われた中で、ベネズエラの大統領選挙に関する新聞記事をもとにした大問が出され、その中で以下のような出題がありました。
・日本で「直接の投票によって選ばれる代表」を選ばせる問題
・衆議院議員選挙に関する穴埋め問題
・「選挙管理委員会」「デフレーション」「国連憲章」を書かせる問題
・国連難民高等弁務官事務所の略称として「UNHCR」を書かせる問題
・日本の難民受け入れに関する穴埋め問題
◇能登半島地震に関して、「支援物資が被災地になかなか届かなかった理由」を、三方を海に囲まれているという半島の特徴、および交通路との関係から説明させる問題が出されました。
第1回
説明文:東浩紀『訂正する力』朝日新聞出版 (2023/10/13発売)
物語文:宮田愛萌『春、出逢い』講談社 (2024/8/9発売)
第1回
◇地震をテーマとした問題の中で、金沢市の雨温図を選ばせる問題、佐渡島の形を選ばせる問題、「南海トラフ」を書かせる問題が出されました。
◇2024年10月1日に第102代内閣総理大臣に任命された「石破茂」の姓名を漢字で書かせて、写真を選ばせる問題が出されました。
◇時事問題ではありませんが、「クオーター制」を選ばせる問題が出されました。
第2回
◇「日本の紙幣に描かれている人物」をテーマとした大問が出され、以下のような出題がありました。
・聖徳太子に関する正誤問題
・高橋是清に関して、ニ・二六事件よりも前に起きた出来事を選ばせる問題
・岩倉具視に関して、岩倉使節団に参加していない人物を選ばせる問題
・夏目漱石に関して、人物と著作品の正しい組み合わせを選ばせる問題
・新渡戸稲造に関して、国際連盟についての正誤問題
・紫式部が活躍した時代に築かれた建築物を選ばせる問題
・北里柴三郎に関して、日本とドイツの歴史についての正誤問題
・「津田梅子」を漢字で書かせる問題
◇北陸新幹線で2024年3月に開業した駅名として「敦賀駅」を選ばせる問題が出されました。
第1回
説明文:岸見一郎『ゆっくり学ぶ 人生が変わる知の作り方』集英社 (2022/6/3発売)
物語文:百舌涼一『17シーズン 巡るふたりの五七五』講談社 (2024/2/26発売)
※物語文は、2024年11月16日配信メルマガ『2025年度入試で出題される確率が高い物語のベストテンを発表します!』で第8位に選出した作品からの出題でした。
第2回
説明文:中野信子『フェイク』小学館 (2022/6/6発売)
物語文:東直子『ひとっこひとり』双葉社 (2023/7/26発売)
第1回
◇2025年に大阪で開催される万国博覧会をテーマとした大問が出され、以下のような出題がありました。
・大阪の地形図を読み取らせる問題
・地形図の変化と写真から、1995年の兵庫県南部地震で発生した「液状化現象」について説明させる問題
・大阪府と大阪市の人口変化についてグラフと資料をもとに説明させる問題
・関西国際空港の輸出入品目に関する問題
・海外のパビリオンについて、国の特徴と国名の組み合わせを選ばせる問題
◇新紙幣の肖像に津田梅子が選ばれたことから、日本の女性の歴史に関する大問が出され、以下のような出題がありました。
・持統天皇に関連して「藤原京」を書かせる問題
・紫式部の著作として「源氏物語」を書かせる問題
・北条政子に関連して「御恩」について説明させる問題
・津田梅子に関連して「条約改正」についての正誤問題
・「樋口一葉」と「与謝野晶子」の組み合わせを選ばせる問題
・日本で初めて女性参政権が与えられた時期を年表上から選ばせる問題
第2回
◇「物流2024年問題」をテーマとした大問が出され、以下のような出題がありました。
・グラフから航空機、船舶、鉄道の組み合わせを選ばせる問題
・輸送手段の特性を示した表をもとに「自動車による貨物輸送の問題点と解決方法」について説明させる問題
・日本の林業についての正誤問題
・世界各国の高齢化の進行速度を示したグラフと説明文をもとに、韓国の高齢化の進行速度を選ばせる問題
◇新紙幣に関する問題はありませんでしたが、日本の貨幣の歴史をテーマとした大問が出されました。
◇時事問題ではありませんが、「インフォームドコンセント」を選ばせる問題が出されました。
第1回
説明文:青田麻未『「ふつうの暮らし」を美学する 家から考える「日常美学」入門』光文社 (2024/6/19発売)
物語文:寺地はるな『川のほとりに立つ者は』双葉社 (2022/10/20発売)
第2回
随筆文:佐藤雅彦「考えの整とん」第94回「コの字の進み方」(『暮らしの手帖』2023年6~7月号掲載)暮しの手帖社 (2023/5/25発売)
物語文:青山美智子「チョコチップクッキー・フレンドシップ」(『an・an』2024年3月6日号掲載)マガジンハウス(2024/2/28発売)
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