岩瀬成子『地図を広げて』(偕成社)は来年度中学入試で出題が予想される、繊細なガラス細工のような傑作です!

amazon『地図を広げて』岩瀬成子(偕成社)

とてつもなく繊細で美しい作品です。
まるで切子細工のグラスのような世界観で、グラスに乱反射してきらめく光に魅入られるような、特別な読書体験になります。

主人公が弟や父親、クラスメイトを交わす会話は、小学生のお子様が見ると、少し違和感を抱くかもしれないほどのリアリティに満ちています。何気ない言葉のやりとりに見えて、そこに込められたそれぞれの気持ちを読み取るだけでも、貴重な体験になります。

中学受験の国語の視点から、特に注目して頂きたいのは、161ページから198ページまでの、主人公の鈴が弟の圭と、祖母の住む福山を訪れる場面です。
ここで鈴が、母の死という事実を少しずつ受け止めて行く過程を、鈴の言葉だけでなく他の人物の言葉からもしっかりつかめるかどうかが大事です。ぜひ読後に親御様とお子様で感想をお話合ってみてはいかがでしょうか。
特に祖母の「悲しみが行きすぎると、半分うそになったりもする」、圭の「ぼくはお母さんといっしょだったんだよ」(感涙に注意です!)という言葉が発せられるシーンがポイントになります。

お子様にとっては、特別な読書体験になるはずです!まずはぜひ本屋でご覧になってみてください!

入試対策室 室長 筑駒 貝塚正輝

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