No.1158 早稲アカ・四谷大塚予習シリーズ算数上対策ポイント 6年生(第9回)4・5年生(第10回)

<算数 6年上 第9回>

 第9回は『総合回』です。今回は、基本問題・練習問題を通して、大切と思われる問題を取り上げます。なお、メルマガでは、分数は(分子/分母)の形で表します。

<今回のポイント>

 総合回です。まずは基本問題を解いて、弱点を発見しましょう。その上で、練習問題に触れて、思考力・知識力を身に付けましょう。

【対策ポイント1】

 立体図形の問題を考えます。

[基本問題3]

 直方体から2個の三角すいを切り取った立体について、体積と表面積を求めます。どのように切り取ったのか想像ができない場合には、予習シリーズ別冊解答解説52ページの図を参照して下さい。ただし、どのような立体になるのかを考えることも、中学入試に必要です。
(1) 切り取った三角すい1つは、1辺6cmの正方形の底面を対角線で2つに分けた直角二等辺三角形を底面として、高さは直方体の高さである12cmです。この三角すい2つの体積を直方体の体積から引くことになります。三角すい1つの体積は、6×6÷2×12÷3=72 ですので、6×6×12-72×2=432-144=288 より、体積は、288立方cmです。
(2) 表面は、(ア)正方形である底面と、(イ)もとの直方体の残りである底辺6cm、高さ12cmの三角形4つが側面にあり、(ウ)切り取った三角すいの切断面が2つです。ここで、(ウ)の面積が重要となります。切り取った三角すいは、底面の1辺の長さと高さが1:2になっている特別な三角すいです。予習シリーズ81ページの基本問題3を参照して下さい。(ア)6×6=36平方cm、(イ)6×12÷2×4=144平方cm、(ウ){12×12-(6×6÷2+12×6÷2×2)}×2=108平方cmより、36+144+108=288 より、表面積は、288平方cmです。

[練習問題1]

 円すいを高さの半分のところで底面に平行な面で2つに切り分けた立体について考える問題です。

(1) 2つに分けた上の立体を立体a、下の立体を立体bとしたときの、体積比を求めます。もとの円すい(a+b)と、立体aは相似です。その相似比は、高さから2:1とわかります。相似比が2:1のとき、体積比は(2×2×2):(1×1×1)=8:1となります。よって、体積比a:b=1:(8-1)=1:7です。
(2) もとの円すいの展開図から、側面のおうぎ形を考えます。側面のおうぎ形の中心角は、公式 [360×(底面半径/母線)] より、360×3/12=90度となり、四分円です。円すいを2つに分けた下の立体bですので、側面の四分円も半径6cmの四分円(立体aの部分)を切り取った図形です。この図形から、最短に巻きつけた糸の下の部分を取り除いた面積を求めます。予習シリーズ別冊解答解説52ページの図を参照して下さい。糸の下の部分を取り除いた図形は、立体aの側面をふくめると直角二等辺三角形で、その面積から、立体aの側面である半径6cmの四分円の面積を引いた面積になります。12×12÷2-6×6×3.14÷4=43.74 より、面積は、43.74平方cmです。

【対策ポイント2】

 速さの問題を考えます。

[練習問題2]

 周囲1.6kmの湖のまわりを兄と弟が走る旅人算の問題です。
(1) 弟が出発した4分後に同じ場所から兄が出発して、5分後に弟に追いつきます。出発した地点から、追いつき・追いつかれた地点までの道のりは同じですから、速さ比と時間比は反比例になります。この道のりを、弟は(4+5=)9分、兄は5分で進みますので、兄と弟の時間比は、5:9で、その逆比である1/5:1/9=9:5 より、速さ比は、9:5です。
(2) 弟が2周する時間と、兄が3周する時間の比は、道のりの比÷速さ比ですから、2/5:3/9=6:5で、この時間の差は2人の出発する時間の差である4分です。4÷(6-5)×5=20 より、兄の3周する時間は20分となり、600m×3÷20=240m より、兄の速さは、分速240mと求められます。兄は、弟を追いこすまでに5分かかりますので、240×5=1200 より、出発地点から、1.2kmのところです。

【対策ポイント3】

 数と規則性の問題を考えます。

[練習問題3]

 倍数の個数を考える問題です。
 2、3、5、7で割り切れる数は、それぞれの数の倍数です。1から100までの整数を書いたカードから、2、3、5、7の倍数を取り除いた後に残っているカードは何枚あるかを求める問題です。普通に考えていくと、とても煩雑です。そこで工夫した考えで進めていきます。割り切れない数を書き出していきますが、2、3、5の3数で割り切れない数を、この3数の最小公倍数である30までで書き出してみます。{1、7、11、13、17、19、23、29}の8枚あります。この続きの数は、この8個の数それぞれに30を加えた、31、37、41、…となり、結局、残るカードの数は、100までの数を30で割ったときに、{ }の中の数があまりとなる数です。よって、100÷30=3組あまり10 で、8枚ずつ3組と、あまりの10の中に、1と7の2枚ありますので、8×3+2=26枚が割り切れずに残るカードです。ここから、7で割り切れるカードを除かなければなりません。(7×1=)7、(7×7=)49、(7×11=)77、(7×13=)91 が除かれますので、4枚少なくなります。結果、26-4=22 より、最後に残っているカードは、22枚です。

<算数 5年上 第10回>

 第10回は『総合』です。基本問題において、第6回から第9回までの基本が理解できているか、確認しましょう。

<今回のポイント>

 問題内容を丁寧に読み解き、条件を整頓することを心がけましょう。条件が理解できていれば、正答につなげられます。

【対策ポイント1】
[練習問題 1]

 長方形を回転させた問題です。長方形ABCDを、頂点Cを中心に90度回転させます。回転させて移った点をそれぞれ、A’、B’、D’とします。このとき、点A、Bの動いた線と、辺AB、A’B’によって囲まれた部分(色をつけた部分)の面積を求めます。予習シリーズ別冊解答と解説の42ページの図を参照してください。この形の問題は、図形全体の面積から、色のついていない部分の面積を引いて求めることができます。図形全体は、三角形ABCと半径をACとして中心角が90度のおうぎ形(四分円)と三角形B’CD’の合計です。このうち、三角形ABCと三角形B’CD’は合わせると長方形になっています。また、色のついていない部分は、半径をBCとする中心角が90度のおうぎ形(四分円)と長方形A’B’CD’の合計です。 長方形どうしは、引いてなくなりますので、結果として、半径10cmの四分円の面積から、半径8cmの四分円の面積を引いて求めます。(10×10-8×8)×3.14÷4=9×3.14=28.26 より、色のついた部分の面積は、28.26平方cmです。

【対策ポイント2】
[練習問題 2(2)]

 食塩水の問題です。
(2) 予習シリーズ別冊解答と解説の42ページにある面積図を参照してください。この図が自身でかけるようトレーニングしましょう。なお、この面積図を利用した解法では、%単位は小数などになおすことなく、計算に使うことができます。アの面積=イの面積ですので、300×(13-11)=□×(11-7) となります。よって、□=300×2÷4=150 より、7%の食塩水を150g混ぜることになります。

【対策ポイント3】
[練習問題 3(2)]

 複数個仕入れて販売する、売買損益の問題です。
(2) 定価=150×(1+0.6)=240円、売価(売り値)=240×(1-0.25)=180円です。仕入れた品物が完売した(すべて売れた)場合、利益は、(1個の利益×売上個数)で計算できます。そこで、売れ残った2個は仕入れなかったものとします。ただし、利益=売上金額-仕入れ金額 ですが、2個の分仕入れ金額を少なくします。結果として、利益は、960+150×2=1260円となります。準備が整いましたので、進めます。定価で売った場合の1個の利益は、240-150=90円で、個数はA個です。売価で売った場合の1個の利益は、180-150=30円で、個数はB個です。そして、利益の合計は1260円です。つまり、90×A+30×B=1260、A+B=20-2=18 となりますので、つるかめ算で解くことができます。すべて、30円の利益として、(1260-30×18)÷(90-30)=720÷60=12 より、定価で売れた品物は12個です。

<算数 4年上 第10回>

 第10回は『総合』です。基本問題において、第6回から第9回までの基本が理解できているか、確認しましょう。

<今回のポイント>

 総合回ですので、少しレベルをあげた練習問題を取り上げます。解くための基本は学習済みの内容で、この内容をどのように使っていくか、という部分を理解して進めましょう。また、面積の単位をしっかり身に付けましょう。

【対策ポイント1】

 面積の単位を学習します。予習シリーズ96ページの説明をよく理解しましょう。面積の単位は、長さの単位を利用して、平方cm、平方m、平方kmを使ってきました。ここでは、面積特有の単位を学習します。面積特有の単位には、a(アール)、ha(ヘクタール)があります。長さの単位を利用した面積単位と面積特有の単位の関係を理解しておいてください。この関係は、正方形の面積を使って理解することができます。1辺の長さ1mの正方形の面積は1平方mです。この1辺の長さ1mを10倍した、1辺10mの正方形の面積は、10×10=100平方mで、この広さが1aとなっています。つまり、1辺1mの正方形の面積1平方mから、1辺を10倍すると、面積は100倍になり、面積単位が、1aとなります。その後も同様に、1辺の長さを10倍すると、面積は100倍になり、そのときに面積単位が変わっていきます。まとめると、1平方m →(100倍) 1a →(100倍) 1ha →(100倍) 1平方km

[基本問題 第13問]

 面積単位の問題です。この機会に、解いて理解しましょう。

【対策ポイント2】
[練習問題 第3問]

 小数や分数の問題です。分数は、分子/分母の形で表します。単位のついていない分数と、単位のついている分数の違いに注意しましょう。
(1) 単位のついている、3/5mは、1mの3/5ということです。1m=100cmで、3/5は、5等分したうちの3つ分ということです。よって、3/5mは、100÷5×3=60より、Aさんが取ったリボンは60cmです。
(2) はじめのリボンの長さは1.5m=150cmですから、Aさんが取った残りのリボンの長さは、150-60=90cmです。90cmの5/6(単位がついていません)は、90÷6×5=75cmで、これより2.5cm短い長さは、75-2.5=72.5となりますので、Bさんは、72.5cmの長さのリボンを取りました。よって、90-72.5=17.5より、リボンは17.5cm残りました。

【対策ポイント3】
[練習問題 第4問]

 四角形、三角形の角度問題です。正方形、正三角形はどちらも辺の長さがすべて等しい図形です。
(1) 三角形CDEは、辺CDとCEの長さが等しいので、二等辺三角形です。そして、角DCEは、正方形の角90度から正三角形の角60度を引いた30度です。よって、(180-30)÷2=75 より、角CDEの大きさは75度です。
(2) 角DEF=角CED-角CEF として考えます。角CED=角CDE=75度、三角形CEFは、辺CEとCFが等しく、角ECF=角DCE+角DCF=30+60=90度ですので、直角二等辺三角形です。よって、角CEF=(180-90)÷2=45度となります。したがって、角DEF=角CED-角CEF=75-45=30 より、角DEFは30度です。

 角度問題は、二等辺三角形や正三角形など特別な三角形の角を利用することが多いです。これらの三角形は、等しい長さの辺を持っています。ですから、等しい辺を見つけることが大切です。そのため、図の中で、長さが同じ辺には同じマークをつけることを習慣としましょう。

われわれ中学受験鉄人会のプロ家庭教師は、常に100%合格を胸に日々研鑽しております。ぜひ、大切なお子さんの合格の為にプロ家庭教師をご指名ください。

メールマガジン登録は無料です!

頑張っている中学受験生のみなさんが、志望中学に合格することだけを考えて、一通一通、魂を込めて書いています。ぜひご登録ください!メールアドレスの入力のみで無料でご登録頂けます!

ぜひクラスアップを実現してください。応援しています!

ページのトップへ