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第5回は『総合』です。第1回から第4回までの、重要問題チェックで、間違えた問題を再度解き直ししましょう。第5回では、基本問題の中から、注意すべき問題を解いてみます。
総合回では、前4回の内容で、弱点分野あるいは、解法の弱点を見直すチャンスです。まずは、基本レベルの確認をしっかりして、練習レベルへ進めましょう。
水量についての問題です。鉄のかたまりの体積の分だけ、(見かけ上)水が少なくなりますので、鉄の体積を容器の底面積で割った深さの分だけ、深さが下がります。5×5×5÷(25×25)=0.2cm下がり、15-0.2=14.8 より、水の深さは、14.8cmです。
つるかめ算の応用の問題です。箱から赤玉、白玉を取り出し、赤玉が出たら、右に3マスだけコマを動かし、白玉が出たら、左に2マスだけコマを動かします。箱から取り出すことを100回くり返したところ、コマが右に5マス動いていました。まず、100回とも赤玉が取り出したとします。3×100=300マス右に動いています。ここから、1回、赤玉と白玉を交換すると、3マス右を取り消して2マス左に変えますので、結果として、3+2=5マス左に移ります。これを、□回くり返して、右に5マス、の状態にするには、(300-5)÷5=59 より、59回交換することになります。よって、100-59=41 より、赤玉を41回取り出しました。
円に関連する問題です。四分円の中に正方形、その中に2つめの四分円がかかれています。
(1) 四分円の内側にピッタリ入っている正方形の面積を求めます。BDは正方形の対角線で、長さは四分円の半径でもあるので8cmです。よって、対角線8cmの正方形の面積を求めますから、8×8÷2=32 より、正方形ABCDの面積は32平方cmです。
(2) 色のついた部分の面積は、正方形ABCDの面積から四分円DACの面積をひいて求めます。四分円DACの半径は、正方形ABCDの1辺ですが、どちらも不明です。ですが、半径がわからなくても、半径×半径がわかれば面積は求められます。ここでは、半径×半径=(正方形の)1辺×1辺=正方形面積となります。ここがポイントです。したがって、四分円DACの面積は、32×3.14÷4=8×3.14=25.12 です。よって、32-25.12=6.88 より、色のついた部分の面積は、6.88平方cmです。
数と規則性についての問題です。各段には、それぞれ段数と同じ個数の奇数が書いてあります。また、各段に書いてある奇数の(左から)1番目は、1段目から順に、1、3、5、7、…となっています。
(1) 20段目の一番左は、1からはじまる奇数の20番目です。[公式;1からはじまる奇数のN番目は、N×2-1] より、20×2-1=39です。
(2) つづけると、9と11は3回ずつ、13と15は4回ずつ、…となります。規則を見つけると、1回ずつは(1、3)、2回ずつは(5、7)、3回ずつは(9、11)、4回ずつは(13、15)、…。各回数の小さい方の数を並べると、1、5、9、13、…と、はじめの数=1、公差=4の等差数列です。よって、1+4×(10-1)=37 より、10回つかう2つの整数のうち、小さい方の整数は、37です。
この問題のように、規則性の問題は、決まりにしたって、いくつか書き出して、そのうえで、規則を発見することポイントです。
第5回は『総合』です。基本問題において、第1回から第4回までの基本が理解できているか、確認しましょう。
総合回は、前4回分を見直すチャンスです。今回は、あまりのある整数についての倍数と約数の問題、割合での線分図、全体の差を工夫する差集め算などポイントになります。また、面積の問題は、多少複雑な問題もチャレンジしましょう。
倍数と約数の利用の問題です。
(1) 求める2けたの最小の数を□とすると、8でわると3あまる数は、8×〇+3=□、12でわると3あまる数は、12×△+3=□ となります。□-3 は、8×〇、12×△となりますので、8と12の公倍数です。最小の数を求めますので、最小公倍数を考えます。この数は、24ですので、□は、24+3=27 より、求める2けたの最小の整数は、27です。
(2) かき出してさがします。
(ア) 5でわると1あまる数→ 1、6、11、16、…
(イ) 6でわると4あまる数→ 4、10、16、…
どちらにも出てくる16が見つかりました。この次の数を見つける方法がポイントになります。
(ア)では、5ずつふえていて、(イ)では、6ずつふえています。16の次に同じ数がでるのは、5の倍数と6の倍数で同じ数だけふえた数です。つまり、最小公倍数だけふえた数が次の数です。その後も同様に、最小公倍数の30ずつふえた数が求める数です。
よって、2けたの整数は、16、(16+30=)46、(46+30=)76 です。
(3) 求める2けたの数を□とすると、5×〇+2=□、8×△+5=□と表されます。ここからがポイントです。この2つの式のどちらにも3を加えると、5×〇+2+3=5×(〇+1)=□+3、8×△+5+3=8×(△+1)=□+3となり、□+3は、5と8の公倍数となります。よって、□+3は、5と8の最小公倍数40の倍数です。
まとめると、□=40×◎-3です。◎に1から順に数を入れて計算すると、40×1-3=37、40×2-3=77 より、2けたの整数は、37と77です。
割合の利用の問題です。
※「〇や□の中に数字」の表記は文字化けしてしまう可能性がありますので、マル1、マル2、シカク1、シカク2と表記します。
※「分数」は、分子/分母の形で表します。
はじめの所持金をマル1、ぼうしを買った残りの所持金をシカク1としてすすめます。線分図をかいて、整頓しましょう。
(1) ぼうしを買った残りの所持金の2/3でくつを買った残りは、1-2/3=1/3 、つまりシカ
ク1/3が1800円です。1800÷1/3=1800×3=5400 より、シカク1は5400円ですから、ぼうしを買った時点で、残りの所持金は、5400円です。
(2) ぼうしの値段を、所持金の0.2(20%)ちょうどだったとすると、ぼうしを買った残りの
所持金は、5400+200=5600円で、この金額は、はじめの所持金の1-0.2=0.8、つまりマル0.8です。5600÷0.8=7000 より、マル1は7000円ですから、はじめの所持金は7000円です。
いろいろな差集め算の問題です。個数をそろえることから進めていきます。
(1) 35円のミカンを6個少なくしますので、お金が35×6=210円もどります。よって、あまっていた30円に210円を加えて、30+210=240 より、240円あまります。
(2) (1)の結果から、50円のミカンと35円のミカンをそれぞれ同じ□個買ったときの代金の差は、240円とわかりました。(50-35)×□=240 という関係になりますので、□=240÷15=16 より、50円のミカンを16個買う予定でした。よって、50×16=800 より、持っていったお金は、800円です。
正方形の中にかいた三角形の面積を求める問題です。図の点線の部分に注目します。色のついた部分にある点線の長さは、9-3=6cmです。この線を底辺として、上下に2つの三角形を考えます。それぞれの高さは不明ですが、高さの合計は、正方形の1辺の長さである9cmとなります。よって、6×9÷2=27 より、色のついた部分の面積は27平方cmです。
第5回は『総合』です。
総合回は、前4回分を見直すチャンスです。今回のポイントは2つあります。1つ目は、「かけ算とわり算の文章題」や「和差算」の問題です。問われているのは何か、また,文章中のどの部分が和で、どの部分が差を表しているかといった、問題文の読み取りがポイントになります。2つ目は,「計算のきまり」や「角の性質」の問題です。計算規則や公式をしっかり身に付けて、使えるようにトレーニングしておきましょう。ここでは、練習問題の注意すべき問題を取り上げます。
かけ算とわり算の文章題です。
(1) 春子さんが、24ページずつ読んだ日数は、16-1=15日です。この15日間で読んだページ数は、24×15=360ページです。そして16日目に15ページ読んで読み終わりましたから、360+15=375より、この本は375ページあります。
(2) この本のページ数が実際のページ数より5ページ多ければ、秋子さんは、20日間すべて、同じページ数を読んだことになります。よって、(375+5)÷20=19より、毎日19ページ読みました。このように、他(の日)と同じ(ページ数)にすることで、まとめて計算ができるようなります。
かけ算とわり算の文章題ですが、文章の読み取りが難しい問題です。問題内容を整頓します。32箱のうち、18箱にクッキーを9個ずつ入れます。この18箱とクッキーが入っていない3箱をのぞく、32-18-3=11箱にクッキーを7個ずつ入れたことになります。
(1) 9×18+7×11=162+77=239より、クッキーは全部で239個ありました。
(2) 239÷6=39あまり5より、クッキーを6個ずつ入れる箱が39箱、あまりの5個を入れる箱が1箱必要です。よって、必要な箱の数は、39+1=40箱ですから、40-32=8より、あと8箱必要です。
答えが出たと安心して、あやまって答えを「40箱」としてしまわないように、問題で何を求めなければならないのか、十分に注意するようにしましょう。
和差算の文章題です。難しいと思われますので、内容を整頓するために問題文をじっくり読むことを心がけて、しっかり取り組んでください。たつや君とのり子さんの2人に配ったカードについて、全部の数字の合計(1から8まで)がわかり、2人の持っているカードの数字の合計の差(8の差)がわかっていることがポイントとなります。
(1) 8まいすべてのカードの合計は、1から8までの数字の和で36です。また、のり子さんの持っているカードの数字の合計はたつや君の持っているカードの数字の合計より8小さいです。よって、和差算を使って、(36-8)÷2=14ですので、のり子さんの持っている4まいのカードの数字の合計は14と求められます。
(2) のり子さんのカードには4がありますから、残りの3まいのカードの数字の合計は、14-4=10です。
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