四谷大塚・早稲田アカデミー4・5年生 予習シリーズ算数下 第7回攻略ポイント

<算数 5年下 第7回>

第7回は『速さと比(2)』です。比を利用して旅人算を考えます。基本は前回と同様に、速さの3要素(速度・時間・距離)のうちの何が不変かを読みとります。旅人算では、通常同時に出発する形が多く、その場合は出会う(または追いつく)までの時間は等しいことがポイントになります。

【攻略ポイント1】

「必修例題1」は、兄と弟が、向かい合って同時に出発する出会いの問題です。出会うまでの時間が等しいことに注目します。問題内容を線分図に整頓すると、時間の関係が見えてきます。予習シリーズ65ページの解き方にある線分図を参照してください。兄が弟と出会った地点をCとすると、AC間の12分とCB間の9分は、12:9=4:3となりますが、兄の速度は一定ですから、4:3は距離比としても利用できます。AC:CB=4:3です。

  1. 2人が出会うまでに進んだ距離は、兄の4に対して、弟は3になります。ここで、同じ時間(時間一定)のとき、距離比=速度比ですから、速度比は 4:3 と求められます。
  2. 弟は、3の距離を12分で進みますので、(3+4=)7距離を進むのにかかる時間は、12分÷3×7=28より、28分後にA地点に着きます。

「必修例題2」は、兄と弟がAB間を往復する問題です。距離が等しいことに注目します。

  1. 兄は20分、弟は30分かかりますので、時間比は、20:30=2:3となります。距離が一定のとき、速度比は時間比の逆比になりますので、兄と弟の速度比は、1/2:1/3=3:2です。
  2. 出会うまでの時間は等しいですので、速度比=距離比より、出会った地点(Cとして)として、AC:CB=3:2となります。兄は20分で往復しますから、片道(AB)では(20÷2=)10分かかります。よって、A地からC地までは、10分÷(3+2)×3=6より、6分かかります。つまり、出発して6分後に出会います。
【攻略ポイント2】

「必修例題3」は、先に出発した弟を、兄が追いかける、追いつきの問題です。2人の進んだ距離が等しいことに注目します。

  1. 距離が等しい(一定の)場合、速度比と時間比は逆比の関係になります。兄が走って追いかける場合、追いつくまでにかかった時間 9分と、弟が追いつかれるまでにかかった時間(6+9=)15分から、時間比は、9:15=3:5となり、速度比は、1/3:1/5=5:3となります。また、兄が自転車で追いかける場合、追いつくまでにかかった時間3分と、弟が追いつかれるまでにかかった時間(6+3=)9分から、時間比は、3:9=1:3となり、速度比は、1/1:1/3=3:1となります。ここで、弟の速度を3に統一すると、兄の走る速度は5で、自転車の速度は、3×3=9となります。よって、兄の走る速度と自転車の速度の比は、5:9です。
  2. 弟の速さ3に10分をかけた3×10=30の距離はなれていることがわかります。旅人算の追いかけ算により、30÷(9−3)=5より、5分後となります。
【攻略ポイント3】

「必修例題4」は、2地点間を向かい合って同時に出発して、往復する問題です。予習シリーズ68ページの解き方にある線分図を参照してください。スタートして1回目の出会いで、2人合わせてAB間を1つ分進み、1回目の出会いから2回目の出会いまでに2人合わせて、AB間を2つ分進んでいることがわかります。2人それぞれが、進む距離も、時間も、(1回目の出会い〜2回目の出会い)は(スタート〜1回目の出会い)の2倍であることを理解しましょう。この往復の旅人算の問題は苦手とされてしまうことが多い単元です。少し時間をかけても構いませんので、線分図のかき方をしっかり習得して、理解を固めるようにしましょう。

  1. 太郎君は、(1回目の出会いから2回目の出会いまで)で1600m進んでいますので、1回目の出会いまでに1600÷2=800m、次郎君は1500−800=700mとなります。よって、出会うまでの時間が一定ですから、速度比=距離比の関係より、800:700=8:7より、太郎君と次郎君の速度比は、8:7です。
  2. 次郎君の進んだ距離を考えます。次郎君は2回目の出会いまでに1回目の出会いまでの距離の(1+2=)3倍進みます。よって、700×3=2100m進みますので、2100−1500=600より、A地から600mのところです。

「必修例題5」は、ダイヤグラムの問題です。ダイヤグラムの読み方に慣れましょう。

  1. A君はPQ間を(70−10=)60分で、B君はPQ間を90分で進みます。比にすると、60:90=2:3です。これは、2人それぞれの速度は変化しませんので、同じ距離を進む場合、つねに2:3です。ここで、出会った地点をRとして、PRの距離を進むことを考えますと、A君は2の時間、B君は3の時間になります。また、A君がPRの距離を進む時間と、B君がPRの距離を進む時間の合計は、ダイヤグラムより、90−10=80分とわかります。予習シリーズ69ページの解き方にある図を参照してください。よって、80÷(2+3)×2=32より、A君が出発してから、32分後です。
  2. A君は、PR間を32分、RQ間を(60−32=)28分で進みます。速度一定の場合、時間比=距離比ですから、32:28=8:7より、距離比PR:RQは、8:7です。

<算数 4年下 第7回>

第7回は『小数(2)』です。今回の小数は計算が中心です。小数×整数、小数÷整数、小数×小数、小数÷小数 の計算の仕方を学習します。それぞれ、予習シリーズ必修例題の解き方にあるひっ算を参照してください。

【攻略ポイント1】

「必修例題1」は、小数×整数の計算の仕方が説明されています。2.7L×12の計算です。2.7Lを10倍して27dLに変えることによって、整数の計算にして進めてみます。27dL×12=324dLでこれをLの単位に直すと324÷10=32.4Lとなります。これは、2.7L×12=32.4Lということですから、結果として、小数点の位置は変わっていません (小数第一位の数に整数をかけると、積(かけ算の答え)も小数第一位になる) 。つまり、小数×整数の計算は、小数の小数点をなくした整数に整数をかける計算をして、その積に、元の位置に小数点をつければよいことになります。予習シリーズの解き方にある、ひっ算を参照してください。

【攻略ポイント2】

「必修例題2」は、小数÷整数の計算です。予習シリーズの解き方にある、ひっ算を参照してください。小数点のあつかいに注意しましょう。

  1. 小数÷整数の計算でわり切る場合です。ひっ算の形で、わられる小数と商(わり算の答え)の小数点の位置は変わりません。わられる数を整数として、普通のわり算をします。その商に、わられる数の小数点と同じ位置に小数点をつければよいことになります。わり算の段階で割り切れない場合は、0(ゼロ)をおぎなってわり続けます。37.2÷15=2.48より、1本の長さは2.48mです。
  2. ふくろの数は整数ですので、商を整数にして、あまりも求めるわり算です。このあまりの数の小数点の位置はわられる数の小数点の位置と同じところにつきます。14.4÷3=4あまり2.4より、4ふくろできて、2.4㎏あまります。
【攻略ポイント3】

数は10倍、100倍、……すると、位が1つ、2つ、……と上がりますので、小数点は右へ、1つ、2つ、……と移動します。また、10で割る、100で割る、……と小数点は左へ、1つ、2つ、……と移動します。例えば、1.234を10倍、100倍すると、それぞれ12.34、123.4となります。また、567.8を10でわる、100でわると、それぞれ56.78、5.678となります。このことを利用して、小数どうしのかけ算・わり算を学習します。予習シリーズの解き方にあるひっ算を参照してください。

「必修例題3」は、小数どうしのかけ算の問題です。
2.63×3.5の計算ですが、2.63を100倍し、3.5を10倍した263×35の計算をして、その結果の9205を(100×10=)1000でわって、9.205とします。よって、9.205kg入っています。

「必修例題4」は、小数どうしのわり算の問題です。例えば、150÷30=5で、15÷3=5のように、わり算では、わられる数とわる数の両方に同じ数をかけても同じ数で割っても、商は同じになります。

  1. 3.25÷2.6の計算において、わられる数とわる数を10倍して整数にします。つまり、32.5÷26の計算をすればよいことになります。これは、必修例題2の計算と同じになります。3.25÷2.6=1.25より、横の長さは、1.25mです。
  2. あまりの小数点の位置が重要です。わり算の答え(商)では、移動した小数点、あまりでは、もとの小数点をつかいます。15.3÷2.1=7あまり0.6より、7本できて、あまりは、0.6mです。

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