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相似と面積比について学びます。
拡大・縮小すると同じ形になる図形の関係を相似といいます。つまり同じ形でサイズだけ異なるものが相似の図形です。特に大事なのが三角形と円・扇形の相似です。円どうしは必ず相似になるため、面積や体積の問題で比を利用することにより計算量を減らす際に相似の考え方が役立ちます。
一方三角形では、相似の関係が成立するにはある条件を満たさなくてはなりません。その条件とは「角度が同じ」ということです。3か所の角それぞれが等しければ相似になりますが、2か所だけ同じであることがわかれば、残りの角は自動的に同じになるので「2組の角がそれぞれ等しい」というのが相似の条件です。他にも相似が成り立つ条件がありますが中学内容なので覚える必要はありません。
カリテでは相似の成立条件を細かく問う問題が出ると思いますが、時間があれば取り組むといったスタンスでよいでしょう。入試で必要なのは、複雑な図形の中に相似の三角形のペアを発見したり補助線を引いてつくったりする力です。その際に、「2組の角がそれぞれ等しい」以外の条件が必要になることはめったにないでしょう。
「考えよう1」〜「考えよう3」は基本事項の確認です。ピラミッド型は2つの三角形を別々にかき分けると安全です。「考えよう4」は面積比です。相似比を2乗した比になります。正方形や円は2乗になる理由がわかりやすいのですが、三角形はややわかりにくいかもしれません。また、最終的に比べる面積がどの部分とどの部分なのか間違わないように注意して下さい。(2)は円:ドーナツ型、(3)は三角形:台形となっています。(4)は全体も含めて3個の三角形が相似になります。角度が同じになる理由も説明できるようにしましょう。
「考えよう5」は平行四辺形の分割です。とても重要です。まず相似の三角形を見つけます。砂時計型が見つかるはずです。ここからはいろいろなアプローチのしかたがあります。今回学んでいる「相似の図形」と、先週学んだ「高さが同じ三角形」の内容を使いわけることが大切です。
「深めよう1」は単位換算です。嫌いな人も多いでしょう。地図と実際の土地とは相似の関係になるので、面積の比は相似比を2乗したものになります。したがって長さは縮尺を1回だけかけたりわったりして求めるのに対し、面積は縮尺を2回かけたりわったりすることになります。ここは面倒なだけの単なる作業です。苦手にするのはもったいないです。
「深めよう2」は影の問題です。太陽光線は平行線なので相似形が現れます。真横から見た図をかいて相似の三角形を見つけます。補助線が必要なことが多いです。
その他でぜひやっておきたいのは問14です。2組の砂時計を利用します。重なっているので見つけにくいです。問16の光の反射も上位校入試では時々出題される題材なので、触れておきたい問題です。
平均について学びます。
平均=合計÷個数というのが公式です。つまり全部たして個数や人数でわると平均が求められます。この式から合計=平均×個数や個数=合計÷平均の式が導かれます。「考えよう1」はこの公式の確認問題です。かけるのか、わるのか、わるときは何わる何なのか判別できればオーケーです。
「考えよう2」は答を出すまでの手順が長くなります。男子の合計を求め、女子の合計を求め、それをたして全体の合計を求めます。最後に人数でわると平均がでます。
面積図にしてもやることは同じなので、あまりありがたみが感じられないでしょう。題材が身長であるため途中計算で4けた、5けたのかけ算、わり算が現れ、疲れます。もう少し簡単な数字にした方が、仕組みの理解に集中できると思います。仮平均を設定すると計算が楽になります。ここまでは4年の復習です。
「考えよう3」は面積図がとても役に立ちます。必ず面積図をかいて解くようにしましょう。長方形を2個くっつけて高さの真ん中へんに平均ラインを入れます。この構図は今後学ぶ食塩水の問題や水そうの問題などで再び登場します。今のうちにしっかりかけるように練習しましょう。
他に取り組んでおきたい問題としては、問6、問8のわり切れない計算の処理、問7の消去算の考え方の利用あたりがあげられます。上位クラスの人はオプ活後半の表の読み取り問題にチャレンジしたいところです。
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