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過去の四谷大塚の組分けテストでは第11回〜第14回から7割程度、それ以前の範囲(主に第6回〜第9回)から3割程度出題されています。復習の単元から点数にして約60点分出題されていますのでしっかりと見直しをしておきたいところです。
目安として、第11回〜第14回は練習問題まで、第6回〜第9回は必修例題と基本問題(余裕があれば練習問題)の解き直しが出来れば十分でしょう。これにより、「簡単な問題なのに、やり方を忘れていて解けなかった」という失点を防ぎたいところです。
円周上の旅人算のポイントは比の使い方です。問題文を読んで何が一定になっているのかを考えて解いていきましょう。
「池の周りを兄はA地点から右回りに、弟はB地点から左回りにそれぞれ一定の速さで同時に歩き始めました。兄は出発してから12分後にC地点ではじめて弟と出会いそれから10分後にB地点を通過しました。さらに、A地点の手前のD地点で再び弟と出会い、その3分後にA地点に戻ってきました。兄がこの池を1周するのにかかった時間は何分ですか。」
という問題があります。
状況を整理するために図をかきます。1つ円をかいて各地点、兄弟の動き、移動にかかった時間をかきこみます。まず注目するのはBC間で、時間の比は兄:弟=10:12=5:6になります。次に注目するのはCD間です。もし兄がD地点からC地点まで歩いたとすると、D地点からA地点にかかった3分と、A地点からC地点にかかった12分を合わせて、3+12=15(分)かかることが図から分かるので、弟はC地点からD地点まで歩くのに15×6/5=18(分)と計算できます。ここで重要なのが1回目に出会ってから2回目に出会うまでに2人が歩いた時間は同じであるということです。つまり、兄がC地点からD地点まで右回りに歩いた時間と、弟がC地点からD地点まで左回りに歩いた時間が同じだということです。これにより兄は1周するのにAC間+CD間+DA間=12+18+3=33(分)と求まります。
考えをまとめるには、図にかいて目で見て考えられると気が付きやすくなります。ミスを減らすことにもつながりますので毎回かくようにしましょう。
時計の短針は1時間に文字盤の数字1つ分しか動きません。このことから、時計算の問題を解くときに簡単な時計の図をかくとおおよその見当がつけられ、計算ミスがあっても気づき易くなります。
「1時と2時の間で、時計の両針が作る角が直角になる時刻をすべて求めなさい。」
という問題を解いてみましょう。
まず、1時のときの図をかきます。そうすると長針と短針の間は30度離れています。次に、長針と短針の間が90度になる図を考えます。短針は必ず文字盤の1と2の間にあるので、長針は文字盤の4と5の間にあります。このことから長針は短針より30+90=120(度)多く移動すればよいことになります。1分間に長針は短針より6−1/2=11/2(度)多く移動しますから120÷11/2=21・9/11(分)となり、1回目に直角になる時刻は1時21・9/11分と求まります。
では2回目はどうでしょう。短針は文字盤の1と2の間にあることは変わりません。図をかいてみると、この短針と直角を作るためには長針は文字盤の10と11の間にあればよいことに気づくと思います。ただし長針も短針も右回りでしか動けませんので計算に使う角度は360−90=270(度)の方です。したがって(30+270)÷(6−1/2)=54・6/11(分)となり、2回目に直角になる時刻は1時54・6/11分と求まります。
長針と短針が重なったり、反対側で一直線になったりしても図をかいて同じように対応できます。基本的な考え方が身につけられれば、時計算は得点を取りやすい単元ですのでがんばって練習しましょう。
流水算の応用問題では、今回学習した「静水時」「川の流れ」「上り」「下り」の4つの速さの関係と、5年下の第6回で学習した「道のりが一定のとき、速さの比と時間の比は逆比になる」という考え方が組み合わさった問題が多いです。
「静水時の速さが毎時12kmの船があります。この船でA地点からB地点まで上ると60分かかり、B地点からA地点まで下ると36分かかります。このとき川の流れの速さは毎時何kmですか。」
という問題を解いてみます。
上りと下りにかかった時間の比は、上り:下り=60:36=5:3です。A地点とB地点の道のりは一定なので速さの比は時間の比の逆比になり、上り:下り=3:5となります。ここで上りの速さをマル3、下りの速さをマル5とすると静水時の速さは、(マル3+マル5)÷2=マル4、川の流れの速さは(マル5−マル3)÷2=マル1と計算できます。したがって、マル4=12km/時よりマル1=3km/時となるので、川の流れの速さは毎時3kmと求まります。
もう1題やってみましょう。 「流れの速さが毎時2kmの川があります。この川を静水時の速さが毎時18kmの船が、下流のA地点から上流のB地点まで上るのに、いつもは2時間かかります。ある日、途中のC地点でエンジン止まりD地点まで流されました。D地点でエンジンが再び動き始めて、B地点に向かったところいつもより45分遅れて到着しました。エンジンが止まっていた時間は何分間ですか。」
この問題のポイントは、C地点からB地点まで上る時間は同じなので再びC地点に戻ってきた時点で45分遅れているということです。このことから、CD間を往復するのに45分かかったことがわかるのでこれを利用して解いていきます。エンジンが止まっている間に流されている船の速さが、川の流れの速さになることにも注意しておきましょう。
速さの比は、上り:川=(18−2):2=8:1となり、道のりが一定なので時間の比は、上り:川=1:8になります。45分を1:8に分けるのでエンジンが止まっていた時間は、45÷(1+8)×8=40(分)と求まります。
また、流水算の応用問題では、時間の経過が細かく書かれている問題も多いです。ダイヤグラムや線分図を用いて状況を整理する力も必要になります。そこから道のり、速さ、時間が一定になっている場所を探して問題を解いていきます。余裕があれば図にまとめる練習も出来ると、さらに万全になると思います。
通過算の問題を解くときに大事なことは、図をかいて列車がどこからどこまで移動しているのかを確認することです。次の問題は、難易度は基本的ですが重要な問題です。
「ある列車が、長さ500mの鉄橋を通過するのに40秒かかり、長さ1040mのトンネルを通過するのに70秒かかりました。この列車の速さは毎秒何mですか。」
鉄橋を通過する図をかいてみると、列車の先頭が鉄橋に差し掛かってから最後尾が鉄橋を渡り終えるまで移動したことが分かります。列車の先頭に位置を比べると移動した道のりは、鉄橋の長さ+列車の長さになり、これを移動するのに40秒かかったことになります。同様に考えて、トンネルの長さ+列車の長さを移動するのに70秒かかっていることが分かります。ここでトンネルと鉄橋の差に30秒かかっていると見抜ければいいのですが、慣れるまでは難しいと思います。そこで線分図を利用します。線分図をかくときに列車の長さを左側に持ってきてそろえます。すると右側の長さの違いが、かかった時間の違いになっています。したがって、(1040−500)÷(70−40)=18m/秒と求まります。
次の問題はどうでしょう。「ある列車が、長さ350mの鉄橋を通過するのに25秒かかります。また、930mのトンネルを通過するときに39秒間、列車がトンネルの中に完全に隠れていました。この列車の速さは毎秒何mですか。」
鉄橋の方は先ほどと同じなので、鉄橋の長さ+列車の長さを移動するのに25秒かかっています。トンネルの方ですが、列車がトンネルの中に完全に隠れているということは、列車の最後尾がトンネルに入ってから先頭がトンネルを出る寸前まで移動したことになります。これを図にかいて先頭の位置を比べてみると、トンネルの長さ−列車の長さだけ移動したことが分かり、これにかかった時間が39秒です。列車の長さの部分重なるように線分図をかくと、鉄橋の長さ+トンネルの長さを移動するのに25+39=64(秒)かかったことになります。したがって、(350+930)÷(25+39)=20m/秒と求まります。
図をかくことにより問題の難易度が上がっても、解答を導くのに必要な糸口を見つける手掛かりになります。しっかり練習をしておきましょう。
仕事算は解き方の順序がほぼ決まっています。はじめに問題文の条件から「仕事量の比」を求めます。次に求めた「仕事量の比」を使って、「全体の仕事量」を決めます。最後に「仕事量の比」と「全体の仕事量」を使って解答を求めます。問題文の条件により多少複雑にはなりますが、解法の流れはこのようになります。
基本的な問題で確認してみましょう。
「Aさんが1人ですると12日かかり、Bさんが1人ですると18日かかる仕事があります。この仕事をAが2日したあと、残りを2人ですると全部で何日かかりますか。」
はじめに1日あたりの仕事量の比を求めると、A:B=1/12:1/18=3:2となります。
次に全体の仕事量を決めます。1日に3働くAさんが12日働くと仕事が終わるので、3×12=36を全体の仕事量とします。
最後に解答を求めます。Aが2日働いたあとの仕事量は36−3×2=30で、このあと2人で仕事をするので30÷(3+2)=6(日)となりますが、これは2人で仕事をした日数なので2+6=8(日)が求める日数となります。
次は応用です。
「2本の給水管A、Bと排水管Cがついた水そうがあります。AとCを開くと60分、AとBを開くと15分、AとBとCをすべて開くと30分で満水になります。満水の状態からCだけ開くと何分で水そうは空になりますか。」
手順は同じです。はじめに仕事量の比を求めます。(A−C):(A+B):(A+B−C)=1/60:1/15:1/30=1:4:2となります。ここで計算が必要になります。たてに同じ記号が並ぶように式を書くと、A+B=4よりC=4−2=2、A=1+2=3、B=4−3=1とそれぞれの仕事量が求まります。次に全体の仕事量を決めます。AとCを開いて60分で満水になったので、1×60=60を全体の仕事量とします。最後に解答を求めます。Cだけ開くので60÷2=30(分)と求まります。
このように解法の流れが分かっていると次に何を考えたらよいか迷う時間が大幅に削減できます。繰り返し問題を解くことで解法の流れを身につけ、仕事算を得点源にしてください。
ニュートン算は苦手にしてしまうお子さんが多い単元の1つです。しかし、線分図をかくだけでかなり見通しが良くなります。しっかり線分図のかき方をマスターして苦手を得意に変えていきましょう。
まずは簡単な問題で、線分図のかき方を確認してみましょう。
「ある池に水が100Lたまっています。この池は毎分4Lの割合で水がわき出ています。いま、ポンプ1台でこの池の水をくみ出したところ、20分で池は空になりました。このポンプ1台がくみ出す水の量は毎分何Lですか。」
線分図のかき方ですが、まず線分図を1本かいて途中で区切ります。区切った左側の上の部分に「はじめの量」を書きます。この問題では100Lです。次に区切った右側の上の部分に「増加分」を書きます。この問題では4×20=80(L)です。最後に下側全体に「減少分」を書きます。この問題では、ポンプ1台が1分間にくみ出す水の量が分かっていないのでマル1とすると、マル1×20=マル20となります。これで線分図は完成です。完成した線分図を見ると、マル20=100+80=180(L)という関係が一目でわかります。したがってマル1=180÷20=9(L)と求まります。
もう1題考えてみましょう。
「ある牧場で、牛を9頭放牧すると20日で草がなくなり、15頭放牧すると8日で草がなくなります。この牧場に牛を25頭放牧すると、草は何日でなくなりますか。」
牛1頭が1日に食べる草の量をマル1とし、1日に生えてくる草の量をシカク1とします。シカク1がマル1の何倍なのかを求めるのが最初の方針です。
分かっている状況が2つあるので、線分図を2本たてに並べてかきます。このとき「はじめの量」をそろえてかき、「増加分」は20日間草が生えたほうが長くなるようにかきます。すると線分図の長さに違いができるので、ここの部分の上に「増加分」の違いを、下に「減少分」の違いを書き込みます。上はシカク1×20−シカク1×8=シカク1×12となり、下はマル1×9×20−マル1×15×8=マル60となります。よって、シカク1=マル60÷12=マル5と求まります。次に「はじめの量」がマル1の何倍なのかを求めます。シカク1=マル5を代入して計算すると、はじめの量=マル180−マル5×20=マル80となります。最後に牛25頭の場合を考えます。牛25頭が食べる量は1日にマル1×25=マル25ですが、生えてくる草の量が1日にマル5なので、牧場全体としてはマル25−マル5=マル20草が減ることになります。したがって、マル80÷マル20=4(日)と求まります。
このように線分図をかいてみると、計算して求められる箇所が目で見てわかるようになります。思考時間を大幅に減らすことができるので、線分図のかき方を身につけられるように練習を繰り返しましょう。
今回の容器と水量は、水の中におもりなどが沈む問題が中心です。「新しく水の中に沈んだ物体の体積=新しく増えたように見える水の体積」という基本の考え方をしっかり理解し、使いこなしていきましょう。この単元も図のかき方で問題の難易度が変わります。今回使うのは面積図です。たてに「高さ」を書き、横に「底面積」を書き込むと、面積が「体積」を表します。問題を解きながら確認しましょう。
「水の入った直方体の形をした水そうと、たて8cm、横10cm、高さ15cmの直方体のおもりがあります。このおもりを8cmと10cmの面が底面になるように沈めると水の深さは12cmになり、10cmと15cmの面が底面になるように沈めると12.5cmになります。水そうの底面積は何平方cmですか。」
面積図をかくときの注意点ですが、おもりは左右のどちらかに寄せてかきます。面積を利用するので、真ん中にかくと求めづらくなります。かいた図を比べてみると、1つ目の図の水面から部分が、2つ目の図では水中に沈んでいるのが分かります。ここが「新しく水の中に沈んだ体積」になります。水そうの底面積を□にして式を立てると、8×10×(15−12)=□×(12.5−12)となり、□=480(平方cm)と求まります。
次の問題はどうでしょう。
「底面積が200平方cmの容器に10cmの深さまで水が入っています。この容器に、たて5cm、横4cm、高さ20cmの直方体のおもりを、5cmと4cmの面が下になるようにしてまっすぐに、底面から3cmのところまで沈めました。このとき水の深さは何cmになりますか。」
水の量は200×10=2000(立方cm)となります。おもりを右側に寄せて面積図をかくと、おもりの下に3cmの隙間ができます。この部分の水の量を求めると、おもりの底面積が5×4=20(平方cm)なので、20×3=60(立方cm)となります。残りの水2000−60=1940(立方cm)が、おもりが沈んでいる場所以外の底面積200−20=180(平方cm)の部分に入っていることが図からわかるので、水の深さは1940÷180=10・7/9(cm)と求まります。
このように面積図をかくことができれば、いろいろな問題に対応しやすくなります。おもりをいくつも沈めたり、沈めたおもりを引き上げたりするタイプの問題にも威力を発揮しますので、練習してみてください。
過去の四谷大塚の組分けテストでは第11回〜第14回から7割程度、それ以前の範囲(主に第6回〜第9回)から3割程度出題されています。復習の単元から点数にして約60点分出題されていますのでしっかりと見直しをしておきたいところです。
目安として、第11回〜第14回は練習問題まで、第6回〜第9回は必修例題と基本問題(余裕があれば練習問題)の解き直しが出来れば十分でしょう。これにより、「簡単な問題なのに、やり方を忘れていて解けなかった」という失点を防ぎたいところです。
なお、説明の中で、○や□の中に数をいれた表示は、文字化けすることがありますので、マル1、シカク1のように表します。
「9/20をかけても、6/25をかけても1以上の整数になる分数のうち、最も小さい分数を求めなさい。」という問題を見て頭の中に、「ある分数にある分数をかけたら、1以上の整数になる」→「約分すると分母が1になる」という問題を解く流れが浮かぶように練習していきましょう。そうなれば問題文が掛け算から割り算に変わっても対応できると思います。
実際に問題を解いてみます。求める分数をA/Bとすると、9/20×A/B⇒整数、6/25×A/B⇒整数より、20はAと約分して1になり25もAと約分して1になります。このことからAは20と25の公倍数になり、最も小さい分数を求めるので最小公倍数になります。よって、A=50と求まります。
また、Bは9と約分して1になり6と約分しても1になります。このことからBは9と6の公約数になり、最も小さい分数を求めるので最大公約数になります。(分母は大きい方が分数の大きさとしては小さくなります。)よってB=3となり、求める分数は、50/3=18・2/3となります。掛け算が割り算に変わっても、分数の割り算は掛け算に直せるので同じように考えられます。練習してみましょう。
3量の消去算は式の書き方がポイントです。式を詰めて書くと見づらくなりミスの原因となります。同じものがたてに並ぶように間をあけて書きましょう。
「A、B、Cの3種類の商品があります。A1個とB1個を買うと160円、B1個とC1個を買うと170円、C1個とA1個を買うと190円です。A、B、Cはそれぞれ何円ですか。」
という問題を解いてみましょう。
同じものがたてに並ぶように式を書くと
A×1+B×1 =160 ……マル1
B×1+C×1=170 ……マル2
A×1 +C×1=190……マル3
となります。ここで、マル1、マル2、マル3をすべて加えると、
A×2+B×2+C×2=520
この式を2で割ると
A×1+B×1+C×1=260 ……マル4
マル4の式とマル1〜マル3の式を見比べて、商品の足りない分だけ金額が減っていることに気が付くと、それぞれの値段が求まります。
マル4とマル2からA=260−170=90(円)、マル4とマル3からB=260−190=70(円)、マル4とマル1からC=260−160=100(円)となります。
式をしっかり書くことにより、自分の考えが整理できて間違えを大幅に減らせます。ただし、試験には制限時間があるので、式は速く丁寧に書けるように練習しましょう。
割合はしっかり文章を読んで、「割合」「もとにする量」「くらべる量」を探し出すことができれば難しくありません。しっかり見つけられるようになるまで練習をしていきましょう。
まずは短い問題から。
「100円の2倍は□円です。」
この問題ではすぐに200円と分かりますが、じっくり文章を見ていきます。
最初に注目するのは「割合」です。「割合」を表す言葉は「△倍」や「A/B」などと表されるので、文章の中から見つけ易いです。この問題では「2倍」です。
次に探すのは「もとにする量」です。先ほど見つけた「割合」の前に「の」という助詞が入っています。その「の」の前が「もとにする量」になります。
ここまで考えて式を立てます。「くらべる量=もとにする量×割合」なので、100×2=200
となります。しっかり考えるとこうなりますが、実は簡便的なやり方もあります。それは問題文の「もとにする量」と「割合」の間にある「の」を「×」に置き換えると式が出来てしまうというやり方です。
ほかの問題でも試してみましょう。
「お母さんの年令は36才です。太郎君の年令はお母さんの年令の1/6です。太郎君の年令は何才ですか。」
順番に考えていきます。「割合」は「1/6」です。その前に「の」があり、さらにその前の「お母さんの年令」が「もとにする量」になります。したがって、「の」を「×」に置き換えて式と立てると、36×1/6=6(才)となります。
もう1題やってみます。
「4年2組の生徒が3人欠席しました。これはクラス全体の1/10にあたります。クラスの人数は何人ですか。」
まず「割合」は「1/10」です。その前に「の」があり、さらにその前の「クラス全体」が「もとにする量」になります。したがって、「の」を「×」に置き換えて式を立てます。クラス全体の人数を□とすると、□×1/10=3という式が立てられます。逆算をして、□=3÷1/10=30(人)と求まります。 あくまでも簡便的なやり方なのですべての問題で使えるわけではないですが、基本的な問題では威力を発揮します。ぜひほかの問題でも試してみてください。
お子さんが苦戦する問題の1つに「割合」「もとにする量」「くらべる量」が少し見つけにくい問題があります。このタイプの問題でもしっかり文章を読むことで解法の糸口が見つけられます。
「ある中学校の今年の入学者は、昨年より2/5増えて210人でした。昨年の入学者は何人でしたか。」
という問題を考えます。この問題では昨年の入学者を「もとにする量」として解いていきます。「もとにする量」を「割合」で表すと1になるので、今年の入学者を表す「割合」は、1+2/5=1・2/5になります。「もとにする量=くらべる量÷割合」より、210÷1・2/5=150(人)と求まります。
もう1題やってみましょう。
「花子さんは持っていたお金の5/8を使って本を買いましたが、まだ150円残っています。花子さんが買った本の値段はいくらですか。」
この問題も今までの考え方で解けます。まず5/8が「割合」です。その前に「の」があり、さらにその前の「持っていたお金」が「もとにする量」になります。持っていたお金を1とすると、残っているお金は1−5/8=3/8です。したがって、150÷3/8=400(円)が持っていたお金になります。ここで気を抜かないように注意しましょう。求めるのは本の値段ですから、400×5/8=250(円)が答えになります。もちろん引き算で求めても構いません。
このようにきちんと問題文を読んで考えながら解けるようになると割合の単元は得点源になります。繰り返し練習をしていきましょう。
この単元で差がつくところは、自分で場合分けして求める問題です。「偶数」や「5の倍数」を求めるときに、一の位に注目して場合分けをしていきましょう。
問題です。
「0、1、2、3、4の5枚のカードの中から、3枚のカードをならべて3けたの整数を作ります。偶数は何通り作れますか。」
この問題では、一の位の数字が0、2、4のとき偶数になります。ですからここで場合分けをします。0が百の位の数になりえないことにも気をつけておきましょう。
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