No.1567 日能研6・5年生 第20回算数対策ポイント!

<算数 6年生 第20回>

 第20回のテーマは「規則性 約数と余り•倍数と余り」です。今回は「整数に関する問題」を扱っていきます。「わり算と余り」の問題については具体的に筆算を書いたり、当てはまる数を地道に調べたりすることが重要です。このようにすることで倍数の考え方を使うのか、約数の考え方を使うのかが明確になります。

 「N進法」については特殊な考え方です。「使える数字」「位取りの決まり」は覚えてしまいましょう。それらを使いながら、書きながら考えていくとよいでしょう。「整数に関する問題」も「N進法」も慣れが必要です。どんどん演習を行いましょう。

【対策ポイント】

 「学び1」ではわりきれない整数について学びます。36ページの「やってみよう!」を見てみましょう。「ア 17をわると5余る整数」について考えます。17をわると5余る整数は、求める整数がわる数で17がわられる数です。

 したがって17をわると5余る整数は17-5=12の約数となります。12の約数は1、2、3、4、6、12です。ここで余りはわる数よりも小さいことに注意しましょう。このことを考慮すると17をわると5余る整数は6、12となります。

 次に「イ 17でわると5余る整数」について考えます。17でわると5余る整数は、17がわる数で求める整数がわられる数です。したがって17でわると5余る整数は17の倍数よりも5大きい整数となります。このような整数で最も小さい数は17×0+5=5となります。

 2番目に小さい数は17×1+5=22となります。同じように考えていくと、5、22、39、56のようになり、初項が5、公差が17の等差数列になっていることがわかります。

 「学び2」では余りや不足について考えます。「10」を例に説明します。10は5でわり切れます。また、10は7で割ると1余り3のため、10は7で割ると3余ります。また10を7で割ったときの商を2とすると14となり、余りを出すときに4足りません(不足します)。

 このことから10は7で割ると4不足りないと表現することもできます。10を7でわった場合「3余る」ことと「4足りない」ことは同じことを表しています。

 次に41ページの「やってみよう!」を見てみましょう。例1のような数を調べます。3でわると2余る数は2、5、8、11、14、17、20、23、26、29、32、35、38、41、44・・・です。また、7でわると2余る数は2、9、16、23、30、37、44、51、58、65、72・・・となります。2つの条件に共通した数は2、23、44であることがわかります。

 これは初項が2で公差が21の数列になっていることがわかります。初項の2は「2余る」の2で、公差は3と7の最小公倍数となっています。次に例2のような数を調べます。「6でわると4余る」は「6でわると2足りない」と言い換えることができます。

 また「8でわると6余る」は「8でわると2足りない」と言い換えることができます。2つの条件を合わせて考えると6と8の最小公倍数は24のため「24でわると2足りない整数」と考えることができます。つまり1番小さい数は24-2=22、次の数は24×2-2=46となり、初項が22で公差が24の数列になります。例3も書き出して考えてみましょう。

 「学び3」ではN進法について学びます。算数で普段使っているのは10進法です。10進法では0から9までの「10個」の数字を使って表していきます。小さい方から「1の位」「10の位」「100(10×10)の位」「1000(10×10×10)の位」というように位取りをします。ここでは、いろいろなN進法について説明します。

①2進法

 2進法は0、1の「2個」の数字を使って表していきます。小さい順に書いていくと、1、10、11、100、101、110、111、1000・・・となります。数字の2を使いたくなったら繰り上がります。位は小さい方から「1の位」「2の位」「4(2×2)の位」「8(2×2×2)の位」というように位取りをします。

 このことを利用すると、例えば101は4の位が1個、2の位が0個、1の位が1個で、4×1+2×0+1×1=5番目の数となります。つまり、2進法の101は10進法で表すと5となります。このように2進法を10進法に変える場合、各位が表す数と各位の個数をかけて和を求めると10進法で表すことができます。

②3進法

 3進法は0、1、2の「3個」の数字を使って表していきます。小さい順に書いていくと、1、2、10、11、12、20、21、22、100、101、102・・・となります。数字の3を使いたくなったら繰り上がります。位は小さい方から「1の位」「3の位」「9(3×3)の位」「27(3×3×3)の位」というように位取りをします。

 このことを利用すると、例えば112は9の位が1個で 、3の位が1個、 1の位が2個で9×1+3×1+1×2=14番目の数となります。つまり、3進法の112は10進法で表すと14となります。

 4進法、5進法なども同じように考えます。この考え方を使って42ページと43ページの「やってみよう!」に取り組んでみましょう。

 44 ページの「やってみよう!」では10進法の94を4進法の数で表していきます。4進法は0、1、2、3の「4個」の数字を使って表していきます。小さい順に書いていくと、1、2、3、10、11、12、13、20、21、22、となります。

 位は小さい方から「1の位」「4の位」「16(4×4)の位」「64(4×4×4)の位」というように位取りをします。このことを利用すると、64×□+16×□+4×□+1×□=94という式に表すことができます。□に入る数は0、1、2、3のいずれかです。

 位の大きい方から考えます。64の位には1が当てはまります(2を当てはめると94を超えてしまいます)。16の位には1が当てはまります。4の位には3が当てはまります。1の位には2が当てはまります。確かめると64×1+16×1+4×3+1×2=94となります。したがって10進法の94を4進法の数で表すと1132となります。

 演習としては47ページから49ページは必修です。51ページの問1から53ページの問7までも理解を深めるために取り組みましょう。倍数、約数の考え方を使いながら、書き出して調べるとよいでしょう。余裕があれば54ページの問9、55ページの問10、問12に取り組んでみましょう。

<算数 5年生 第20回>

 第20回のテーマは「数と計算 整数の性質② 〜倍数と公倍数〜」です。今回の内容は「倍数と公倍数」「倍数の見分け方」「最小公倍数」です。前回同様、数の性質を学んでいきます。そのため、書いて考えていくことが重要です。

 「倍数の見分け方」は約数のときにはなかった考え方です。ここでは、理屈よりも「見分け方」を覚えてしまいましょう。入試問題では「倍数の見分け方」と「場合の数」を組み合わせた問題をよく見かけます。「倍数の見分け方」を知っていると効率よく解くことができるため、しっかりと暗記しておきましょう。

【対策ポイント】

 「学び1」では倍数について学びます。倍数とはある整数を1倍、2倍、3倍した数のことをいいます。例えば3の倍数を探してみましょう。3×1=3、3×2=6、3×3=9 となります。このことから3の倍数は3、6、9、12、15・・・と無限に作ることができます。

 「学び2」では倍数の見分け方を学びます。28ページの「やってみよう!」を見てみましょう。2の倍数は2、4、6、8、10、50、54、56というように1の位が0または偶数です。5の倍数は5、10、15、20、25、30、というように1の位が0または5です。このように倍数には見分け方があります。

 28ページには①3の倍数②4の倍数③8の倍数④9の倍数の見分け方が載っています。①の3の倍数の見分け方について補足します。3の倍数は「各位の数字の和が3の倍数ならば、その数は3の倍数です」とあります。

 例えば15の場合各位の数字は1と5です。したがって各位の数字の和は1+5=6となります。6は3の倍数のため、15は3の倍数といえます。2025の場合、各位の数字の和は2+0+2+5=9となります。9は3の倍数のため、2025は3の倍数といえます。この方法は大きい数やたくさんの数を調べるときに有効です。④の9の倍数についても同様の考え方のため実際に確かめてみるとよいでしょう。

 「学び3」では倍数の個数の求め方について考えていきます。30ページの3の倍数の説明を見ながら一緒に考えてみましょう。

 3の倍数は3個ごとに現れるため周期算のように「1、2、3」「4、5、6」「7、8、9」と3つずつ区切って考えると個数を求めることができます。例えば1から20までの間の3の倍数の何個を調べる場合は、1から20までの20個を3つずつ区切っていきます。

 このように考えると20÷3=6余り2となり、1から20までの間の3の倍数の何個は6個となります。この方法を使う場合、求める倍数の範囲が「1から始まる」ことが重要です。1から始まると初めから3つずつの周期になるためです。

 次に30から100までの間の3の倍数の個数を調べてみましょう。この場合、倍数の範囲が1から始まっていません。はじめに1から100 までの間の3の倍数の個数を調べます。1から100 までの間の3の倍数の個数は、100÷3=33余り1となることから33個となります。

 次に1から29 までの間の3の倍数の個数を調べます。1から29 までの間の3の倍数の個数は29÷3=9余り2となることから9個となります。1から100までの3の倍数の個数が33個、1から29までの3の倍数の個数が9個となることから30から100までの3の倍数の個数は33-9=24個となります。

 このように個数を調べる倍数の範囲が1から始まらない場合は1から始まる2つの範囲に分けて考えるとよいでしょう。

 「学び4」では公倍数と最小公倍数について学びます。2つ以上の整数に共通する倍数を公倍数といいます。また、公倍数の中で1番小さい数を最小公倍数といいます。

 31ページを見てみましょう。8の倍数と12の倍数が書かれています。8と12の公倍数は24、48、72です(テキストに印をつけてみましょう)。また、最小公倍数は24です。公倍数はすべて最小公倍数の倍数であることも覚えておきましょう。

 次に最小公倍数を計算で求める方法を紹介します。33ページを見てみましょう。18と24の最小公倍数を求めます。上段の左側を見てみると、18と24を連除法で表した図があります。書き方は最大公約数を求めるときと同じです。左側に並んだ数と1番下に並んだ数をかけると最小公倍数になります。実際に18と24の倍数をそれぞれ書き出して調べてみましょう。3つの整数の最小公倍数も同じようにして計算します(33ページ上段右側)。

 演習としては34ページから35ページは必修です。わからなければ調べていくと決まりが見つかります。地道な作業をすることが大切です。38ページ以降は問1から問7までは必修です。とくに38ページの問2、39ページの問4、問6、問7は入試問題でもよく見かける形式の問題です。丁寧に調べ上げましょう。

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