No.911 日能研6・5年生 第31回算数対策ポイント!

<算数 6年生 第31回>

 図形の移動がテーマです。この単元で得点力をアップさせるポイントは、面積が同じ部分を見つけられるように視野を広く持つこと。そして図を正確にかいて、正解のポイントになる箇所を見逃さないようにすることです。同じ面積の部分を見つける問題は「考えよう1」「深めよう1」で取り組みます。ここでは、面積を求める式をかいて、そこですぐに計算に進まずに、何か工夫ができないか考えることが重要です。半円の半径が同じであれば、半円+おうぎ形-半円=おうぎ形となり、計算が圧倒的に楽になる、といった工夫です。このタイプの問題は解き慣れてくると図形を見てすぐに工夫が思いつきますが、慣れるまでは地道に式をかく練習を重ねましょう。
  図をかいてポイントをつかむことが求められるのは、「考えよう3」「考えよう4」の図形が回転するタイプの問題です。図を細かくきれいにかこうとし過ぎる必要はありませんが、曲線がどの点を通るのか、円が通過しないのはどの部分か、といったことは細かくチェックしておかなければ得点できません。このタイプの問題も解き慣れれば、正解のポイントを見逃さなくなりますが、そのためにもまずは図を正しくかくことを強く意識してください。

【攻略ポイント1】

 「考えよう1」と「考えよう2」は、1か所を固定して回転した図形の面積を求める問題です。(1)では図形全体から白い部分をひく方法を使い、(2)では等積変形を利用する方法を使います。(1)では、計算を途中でするのではなく、式を最後までかいて、そこから考えることを意識しましょう。半円+おうぎ形-半円で、求める斜線の面積がおうぎ形と同じになることに気づけば、断然解きやすくなります。(2)は斜線の面積をそのまま計算で求めようとしても解決策は見出せません。三角形ABCと三角形A´B´Cが同じ面積になることを利用して三角形を移動させると、おうぎ形-おうぎ形の式で求められるようになります。どちらの問題も入試で頻出のパターンです。ここで扱う問題の解き方をしっかり覚えておけば、速く正確に問題を解けるようになります。
 「考えよう2」では斜線部を自分でかくことになります。その際に、おうぎ形の弧をかきますが、ここで線をきれいにかこうとし過ぎないことです。もちろん見えづらい線になってはいけないのですが、線が少し波打つくらいでかき直すことはありません。線はくり返しかいているうちにきれいにかけるようになりますので、まずは弧がどの点を中心にしているかといったポイントを見逃さないようにしましょう。
 「考えよう3」は正三角形を転がす問題です。ここは多少時間をかけても構いません。きちんと作図し、ていねいに解くことを心がけてください。特に注意すべきは、正三角形の点が弧を描きますが、その弧が正三角形の頂点を通過することです。弧の半径は正三角形の1辺になりますので、必ず頂点を通過します。線が少し乱れても構いませんが、弧が頂点を通ることはしっかり意識して線をひくようにしましょう。
 「考えよう4」は円を転がす問題です。まず求めるものが面積なのか長さなのか最初に確認しましょう。そして、円が長方形の外側を通る場合と、内側を転がる場合の違いに注意してください。外側を通る場合は、頂点のところで円が回転する様子を正確につかめれば、答えを求めるのは難しくないのですが、内側を回転する場合は、「円が通らない部分」を見逃してしまいがちです。図をしっかりとかいて、円が通らない部分がどこにあり、その面積はどうすれば求められるのか、を重点的に復習するようにしましょう。

【攻略ポイント2】

 「考えよう5」の平行移動は、回転移動に比べると対策が手薄になりがちです。場面ごとに図を描きわけることで移動の様子を正確に把握することができます。通過算の感覚で、図形の左右どちらかの端に注目して移動距離を調べるとよいでしょう。ここでは使いませんが、これから問題の難度が上がった場合には、相似を利用して解くことが多いです。

【攻略ポイント3】

 「深めよう1」は全体から白い部分をひいて解く問題です。長方形の部分が相殺され、結果としておうぎ形の面積と一致する点では、「考えよう1」の(1)と同じ解き方になります。まずは式をしっかりかいて、どの部分のおうぎ形の面積になるのかを確かめたうえで、おうぎ形の中心角の大きさを間違わないように注意してください。
 「深めよう2」は同じ図形が2枚重なっているだけなので、移動の問題ではないことに注意しましょう。斜線部分にだけ注目していても解答の糸口はつかめません。重なり(三角形CEG)の左右にある四角形ABEGと四角形CGDFが同じ面積であることに気づけば、四角形CGDFの高さにあたるDGの長さが求められます。あとは求める四角形ACFDが平行四辺形になることに気づけば、決して難しい問題ではありません。

 他に解いておきたいのは、問8のおうぎ形を転がす問題と、問12の平行四辺形の面積2等分の問題です。上位クラスの生徒様は問9、問14の灘中の2問も解いておきたいところです。

<算数 5年生 第31回>

 今回はボリュームがあります。平面図形の大事なポイントをいくつも含んだ回ですので、ひとつひとつ焦らずじっくり理解を固めていきましょう。多角形の内角の和や対角線の数、そして合同条件など覚えるべきことも多くあります。その中でも多角形の内角の和については、式を丸暗記するのではなく、なぜその式になるのか、理由を説明できるようにしておきましょう。そうすることで公式を忘れた場合でも焦らず問題を解くことができます。そして今回特に重点的に覚えて頂きたいのが、「考えよう4」で扱う、30度・60度・90度の直角三角形のかたちを利用して面積を求める問題です。これは入試でも大変多く出題され、この解き方を習得できているかいないかで、平面図形そのものの得点力に雲泥の差が生まれます。ここでも解法を丸暗記するだけでなく、30度・60度・90度の直角三角形を2つ並べると正三角形になることから、60度をはさむ2辺の長さの比が2:1になる、といった理由まで正確に覚えておけば、正しく解法を使いこなせるようになります。理由を確認しながら式や解法を覚える練習を重ねましょう。

【攻略ポイント1】

 「考えよう1」は4年の復習なので問題ないでしょう。平行線の錯角、同位角が等しくなることをいま一度確認しておきましょう。
 「考えよう2」は多角形の内角・外角についてです。公式の丸暗記ではなく、その公式の導き方を理解することが重要です。なぜ多角形の内角の和が180×(N-2)の式で求められるのか。公式の導き方に難しさを感じた場合には四角形で確認してみるとよいでしょう。四角形は三角形が2つできるので、180×2=360(度)が内角の和になる、といったことがわかれば、公式を忘れたとしても自分で式をつくることができます。
 次の「考えよう3」の対角線の本数についても同じことが言えます。公式が使いこなせるようになったら、問12の逆算の問題、つまり何角形かを求める問題も必ずやっておきましょう。

【攻略ポイント2】

 「考えよう4」のテーマは三角定規です。面積の問題なのに30度や45度など、わざわざ角度がかいてあるときは三角定規のかたちを利用すると思って間違いありません。特に(2)(3)には十分に注意してください。30度・60度・90度の直角三角形の斜辺と最も短い辺(60度をはさむ2辺)の長さの比が2:1になることを利用して三角形の面積を求めるパターンは、入試で大変多く出題されます。この2:1の関係を理解しているかどうかが、面積の問題での得点力に大きな差を生み出します。(3)のように外側に補助線をひく問題に解きにくさを感じる生徒様が多いようですので、この(3)は何度でも復習しておくようにしましょう。

【攻略ポイント3】

 「考えよう5」は三角形の合同条件です。合同とはぴったり重なる図形のことです。三角形の場合、対応する3つの辺の長さがそれぞれ等しく、3つの角もそれぞれ同じであればもちろん合同になります。しかしそこまで立証できなくても、いくつかの部分が同じであれば自動的に合同になります。
 例えば2つの三角形の2組の辺の長さが同じでその辺に挟まれた角が等しければ、他の辺や角を調べなくても必ず合同になります。この最低限必要な条件のことを「合同条件」と言い、上記の他に、2つの三角形の3辺の長さが同じであること、1つの辺の長さとその両端にある角の大きさが同じであること、の合計3つのパターンがあります。詳しくは中学の数学で学ぶ内容ですが、テストで問われる可能性もありますので気をつけておきましょう。

【攻略ポイント4】

 問6の正三角形と正方形の組み合わせの問題は二等辺三角形を見つけるのがポイントです。同じ長さになる辺に印をつけるなど、より見やすく図形を加工する練習をしておきましょう。問7の星形の角度の問題は、和が180°になることは暗記すべきですが、解説をよく読んで、なぜそうなるかの理由も説明できるようにしましょう。問9の外角を利用した問題や、オプ活問12の角の二等分の問題もぜひやっておきたい問題です。

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