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今回は相似と面積比について学びます。平面図形では最頻出と言える入試最重要単元のひとつです。中学入試の算数では比を活用する段階で問題の難度がワンランク上がり、そうした比を活用する問題が入試では頻出となります。特に相似と面積比は、与えられた図形からいかに正解に行く着くために必要な比の関係を見つけ出し、そこから正確な計算を進めるといったプロセスをどれだけ習得できているかをチェックできる点で、中学校側としては何としても受験生の皆さんに解かせたい問題として選ばれていると思われます。まずは「考えよう1」から「考えよう4」までの典型的な相似のかたちを徹底的に頭の中に刷り込んで、「考えよう5」で扱うような平行四辺形や長方形と複合したかたちで正しいプロセスで正解に行き着くことができることを目標に演習を重ねましょう。
拡大・縮小すると同じ形になる図形の関係を相似といいます。つまり同じ形でサイズだけ異なるものが相似の図形です。特に大事なのが三角形と円・おうぎ形の相似です。
円どうしは必ず相似になるため、面積や体積の問題で比を利用することにより計算量を減らすことができ、結果として問題の正答率もアップします。相似の考え方は偏差値アップに欠かせないものです。
一方、三角形では、相似の関係が成立するにはある条件を満たさなくてはなりません。その条件とは「角度が同じ」ということです。3か所の角それぞれが等しければ相似になりますが、2か所だけ同じであることがわかれば、残りの角は自動的に同じになる(内角の和が180度で決っているため)ので、「2組の角がそれぞれ等しい」というのが相似の条件です。他にも相似が成り立つ条件がありますが、中学の数学で内容なので今は覚える必要はありません。
テストでは相似の成立条件を細かく問う問題が出ると思いますが、時間があれば取り組むといったスタンスでよいでしょう。より優先順位を上げて習得しておきたいのは、複雑な図形の中に相似の三角形のペアを発見したり補助線を引いてつくったりする力です。その際に、「2組の角がそれぞれ等しい」以外の条件が必要になることはめったにないので、まずは角度に着目する習慣を身につけておきましょう。
「考えよう1」から「考えよう3」は基本事項の確認です。ピラミッド型の図形で相似の関係を見つけるうえでは、2つの三角形を別々にかき分けるとよりわかりやすくなります。自分で図形をかき分けることで、角度が同じになる関係をより見つけやすくなるのです。まずは典型的な相似の図形のかたちを頭の中に刷り込んで、問題を見た瞬間にどの角度に着目すればよいのかが浮かぶように、問題演習を重ねましょう。
「考えよう4」は相似の関係にある図形の面積比を求める問題です。相似比が1:2であれば、面積比は1×1:2×2=1:4といったかたちで相似比を2乗すると面積比になります。正方形や円は面積を求める公式に長さの2乗が含まれますので、面積比が相似比の2乗になる理由がわかりやすいのですが、三角形はややわかりにくいかもしれません。図形のかたちに関わらず、相似の関係にある図形どうしの面積比は相似比の2乗になることをよく理解しておいてください。
また、最終的に比べる面積がどの部分とどの部分なのか間違わないように注意して下さい。(2)は円:ドーナツ型、(3)は三角形:台形となっています。せっかく計算が合っていても比べる部分が間違っていては、正解に行き着けなくなります。(4)は全体も含めて3個の三角形が相似になります。角度が同じになる理由も説明できるようにしておきましょう。
「考えよう5」は平行四辺形の分割です。入試でも頻出の重要な問題です。まず平行四辺形の中から相似の関係にある三角形を見つけます。上下さかさまにつながっている砂時計型が見つかりますね。ここから求めるべき辺が含まれる三角形に注目していきます。BFを含む三角形BEFと、DFを含む三角形ADFを見ると相似の関係にありますので、BF:DFはBE:DAと同じになり、1:2と求めることができます。
(2)では、今回学んでいる「相似の図形」と、前回学んだ「高さが同じ三角形」の内容を使いわける必要が出てきます。この使い分けは入試でも多く求められる大切な内容ですので、焦らずにひとつひとつの長さの比を確かめながら取り組んでください。
「深めよう1」は縮尺の問題です。大きな数と分数の両方を扱う必要があることもあって、嫌いな人も多いでしょう。地図と実際の土地とは相似の関係になるので、面積の比は相似比を2乗したものになります。したがって長さは縮尺を1回だけかけたりわったりして求めるのに対し、面積は縮尺を2回かけたりわったりすることになります。計算自体は面倒に感じますが、作業としては単純です。この縮尺を苦手としないために、計算を分数式でまとめて行うとよいでしょう。25000分の1であれば、25000×25000を計算してしまわないで、そのままのかたちで分数式にとりこみ、約分の考え方で数を小さくして行けば、作業も断然楽になります。
「深めよう2」は影の問題です。この問題もテストでは頻出ですので、集中して取り組んでください。太陽光線は平行線なので相似形が現れます。真横から見た図をかいて相似の三角形を見つけます。補助線を引く必要が出てきますが、いかに自分が解きやすいかたちに持ち込むかが重要となります。
その他でぜひやっておきたいのは問14です。2組の砂時計型の相似の関係を利用します。図形どうしが重なっているので見つけにくいです。問16の光の反射も上位校入試では出題されることのある題材なので、ぜひ取り組んでおきましょう。
今回は平均について学びます。まずは平均の基本公式をしっかり覚えたうえで、「考えよう2」「考えよう3」で登場する面積図の基本的な成り立ちと、かき方を理解することが今回のポイントになります。面積図は平均の問題だけでなく、食塩水の濃度、水そうの問題、あるいは速さの問題など算数の重要単元で何度となく使うことになる、算数の偏差値アップのためには不可欠な最強ツールとなります。今回はまだ面積図の基本的な成り立ちを学習するまでの段階ですので、面積図を使うことの効果を体感できないかもしれません。それでもここで面積図の成り立ちをしっかり理解し、問題の内容を面積図にできるようになっておけば、比を使った面積図の活用などをする段階で、理解のスピードと正確さに断然の差が生まれます。面積図に触れ、少しでも慣れることを目標に学習に取り組みましょう!
平均=合計÷個数というのが平均の基本公式です。全部たして個数や人数でわると平均が求められるということを表した式になります。この式をもとに、合計=平均×個数や個数=合計÷平均の式が導かれます。まずは基本公式をがっちりと覚えてください。
「考えよう1」はこの公式の確認問題です。問題を見て、かけ算になるのか、わり算になるのか、わり算の場合は何わる何なのかの判別を正しくできるようになることを目標にしましょう。個数や全体を求める式まで覚えきれていない場合は、基本公式をかき出して、そこから求める値を四角や空欄にして逆算をするというかたちでもよいでしょう。逆算に慣れることで公式を正しく覚えられるようになります。
「考えよう2」でいよいよ面積図が登場します。ここではまだ面積図ならではの解き方には至っていませんので、面積図を使い効果を感じられないかもしれません。ただ、ここで面積図の成り立ちをしっかり理解しておけば、面積図ならではの解き方をスムーズに理解できるようになります。今後の算数の得点力を決する面積図の基本を学習することをしっかり意識しておいてください。この問題では、男子の合計を求め、女子の合計を求め、それをたして全体の合計を求めるといった流れになり、答を出すまでの手順が長くなります。ひとつひとつの作業を急ぎ過ぎずに正確に進めるように注意してください。
また、題材が身長であるため途中計算で4けた、5けたのかけ算、わり算が現れ、粘り強い取り組みが必要になりますが、ここまでは4年の復習ですので地道に取り組みましょう。
「考えよう3」になって面積図がとても役に立つようになります。必ず面積図をかいて解くようにしてください。長方形を2個くっつけて、高さの真ん中のあたりに平均ラインを入れます。この構図は今後学ぶ食塩水の問題や水そうの問題などで何度となく登場します。今のうちに面積図の基本形をしっかりかけるように練習を重ねましょう。長方形の辺の長さなどに細かくこだわる必要はありませんが、大小関係を正確に把握できるように、見やすくかくことを意識して進めてください。
他に取り組んでおきたい問題としては、問6、問8のわり切れない計算の処理、問7の消去算の考え方の利用あたりがあげられます。上位クラスの人はオプ活後半の表の読み取り問題にチャレンジしたいところです。
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