No.962 早稲アカ・四谷大塚4・5年生 予習シリーズ算数下 第7回対策ポイント

<算数 5年下 第7回>

 第7回は『速さと比(2)』です。この回では、比を利用して旅人算を考えます。基本は前回と同様に、速さの3要素(速度・時間・距離)のうちの何が等しい(一定)かを読みとります。旅人算では、同時に出発するかたちの問題が多く、この場合は、出会う(または追いつく)までの時間は等しいことがポイントになります。なお、分数は、分子/分母の形で表します。

【攻略ポイント1】

 「必修例題1」は、兄と弟が、離れた2地点A、Bから向かい合って同時に出発して、出会う問題です。予習シリーズ65ページの解き方にある線分図を参照してください。
(1) 2人が出会った地点をC地点とします。兄は弟と出会った後,BまでのCB間を9分で進み、弟は兄と出会うまでの、同じCB間を12分で進んでいます。距離が等しい(一定)とき、速度比と時間比は逆比の関係になりますので、1/9:1/12=4:3より、兄と弟の速度比は、4:3です。
(2) 兄は、AB間を12+9=21分で進みます。(1)と同様に、AB間の距離は一定ですから、速度比と時間比は逆比の関係になりますので、AB間を進む、兄と弟の時間比は、1/4:1/3=3:4です。よって、21分÷3×4=28より、弟がA地に着くのは、28分後です。また、別の解き方もあります。兄の、A→CとC→Bを進む時間比である、AC:CB=12分:9分=4:3より、距離比も、AC:CB=4:3です。この距離の関係から、弟は、CB=3の距離を12分で進みますから、AB=4+3=7の距離を進むには、12÷3×7=28より、28分と求められます。

 「必修例題2」は、兄と弟が、2地点AB間を往復する問題です。予習シリーズ66ページの解き方にある線分図を参照してください。
(1) 往復の距離が一定ですから、速度比と時間比は逆比の関係になります。よって、兄:弟=1/20:1/30=3:2より、兄と弟の歩く速度比は、3:2です。
(2) 兄の速度=3に片道の時間(20÷2=)10分をかけることで、AB間の距離を、3×10=30と求めることができます。距離が30離れている2地点A、Bを、兄と弟の2人が同時に出発して出会いますから、旅人算の出会いを考えて、30÷(3+2)=6より、2人は6分後に出会います。

【攻略ポイント2】

 「必修例題3」は、兄が弟を追いかける問題です。予習シリーズ67ページの解き方にある線分図を参照してください。
(1) 追いつき、追いつかれるまでに、2人の進んだ距離は等しいことがポイントになります。距離が一定(等しい)のとき、速度比と時間比は逆比の関係になります。兄が走って追いかける場合、追いつくまでにかかった時間 9分と、弟が追いつかれるまでにかかった時間 6+9=15分より、走る兄:弟の速度比は、1/9:1/15=5:3です。また、兄が自転車で追いかける場合、追いつくまでにかかった時間3分と、弟が追いつかれるまでにかかった時間6+3=9分より、自転車の兄:弟の速度比は、1/3:1/9=9:3(弟の速度を3のままにします)です。弟の速さは同じ3ですから、兄の走る速さと自転車の速さは、5:9とわかります。
(2) 弟の速度=3に10分をかけた3×10=30より、30の距離だけ先にいる弟を兄が自転車で追いかける、旅人算の追いかけを考えます。30÷(9-3)=5より、兄は5分後に弟に追いつきます。
 
このように、速度が具体的な数値としてわかっていなくても、比の値を使って計算を進めることができる、ということを覚えておきましょう。

 「必修例題4」は、太郎君と次郎君が、離れたA、Bの2地点間を向かい合って同時に出発して往復する問題です。予習シリーズ68ページの解き方にある線分図を参照してください。2人が往復して複数回出会う問題では、線分図で内容を整頓することが必須です。
(1) 線分図に注意してください。スタートしてから1回目の出会いまでに2人合わせてAB間を1つ分進み、1回目の出会いから2回目の出会いまでに2人合わせてAB間を2つ分進んでいることを読み取りましょう。2人それぞれが、進む距離も、時間も、(1回目の出会い~2回目の出会い)は(スタート~1回目の出会い)の2倍になっています。
 このことから、太郎君は、スタートしてから1回目に出会うまでに、1600÷2=800m進んでいます。よって、次郎君は、1500-800=700m進んだところで、出会いました。出会うまでの時間は等しいので、距離比=速度比となりますから、800:700=8:7より、太郎君と次郎君の速度は、8:7です。
(2) 次郎君の進んだ距離を考えます。スタートして2回目の出会いまでに進んだ距離は、1回目の出会いまでに進んだ距離の(1+2=)3倍進みます(これを2倍としないように気をつけてください)。よって、次郎君が2回目の出会いまでに進んだ距離は、700×3=2100mです。2100-1500=600より、2回目に出会った地点は、A地から600mのところです。

【攻略ポイント3】

 「必修例題5」は、ダイヤグラムの問題です。予習シリーズ69ページの解き方にあるグラフを参照してください。
(1) PQ間を、A君は、(70-10=)60分、B君は、90分で進みます。よって、時間比は、A君:B君=60:90=2:3です。2人の速度はそれぞれ一定ですから、距離が等しければ、時間比はいつも2:3です。2人が出会った地点Rまでの距離PRを、A君は2の時間で、B君は3の時間で進みます。ダイヤグラムより、この時間の合計は、(90-10=)80分とわかります。よって、80÷(2+3)×2=32より、A君が出発してから、32分後にすれちがいます。
ダイヤグラムの問題では,この考え方がよく使われます。2人が同じ距離を進む部分で速度と時間について,一方から他方を考える(今回は、速度から時間を考える問題)考え方です。予習シリーズ69ページの解き方にあるグラフをよく理解しましょう。
(2) A君は、PR間を32分で進みますので、RQ間は、60-32=28分で進んでいます。A君の速度は一定ですから、速度比=距離比です。よって、32:28=8:7より、PRとRQの距離比は、8:7です。

<算数 4年下 第7回>

 第7回は『小数(2)』です。今回の小数は計算が中心です。小数×整数、小数÷整数、小数×小数、小数÷小数 の計算の仕方を学習します。

【攻略ポイント1】

 「必修例題1」は、小数×整数の計算の仕方が説明されています。2.7L×12の計算です。2.7Lを10倍して27dLに変えることによって、整数の計算にして進めてみます。単位の計算にも十分に気をつけておきましょう。27dL×12=324dLで、1L=10dLより、324÷10=32.4Lとなります。
 なお、これは、2.7L×12=32.4Lということですから、結果として、かけられる数と、積(かけ算の答え)の小数点の位置は変わっていません(小数第一位の数に整数をかけると、積も小数第一位になる)。
 つまり、小数×整数の計算は、小数から小数点をなくした整数に、整数をかける計算をして、その積に、元の位置にあった小数点をつければよいことになります(予習シリーズ53ページの解き方にあるひっ算を参照してください)。

【攻略ポイント2】

 「必修例題2」は、小数÷整数の計算です。わり切る場合と、あまりを出す場合を学習します。予習シリーズ54ページの解き方にあるひっ算を参照してください。
(1) ひっ算の形で、わられる小数と商(わり算の答え)の小数点の位置は変わりません。わられる数を整数として、整数どうしのわり算をします。その商に、割られる数の小数点と同じ位置に小数点をつければよいことになります。わり算の計算の段階で割り切れない場合は、0(ゼロ)をおぎなって割り続けます。
(2) ふくろの数は整数ですので、商を整数で求めることに注意してください。また、あまりも求めるわり算です。このあまりの数の小数点の位置はわられる数の小数点の位置と同じところにつけること。このことは間違いやすいので、特に注意してください。

【攻略ポイント3】

 数は10倍、100倍、……すると、位が1つ、2つ、……と上がりますので、小数点は右へ、1つ、2つ、……と移動します。また、10でわる、100でわる、……と小数点は左へ、1つ、2つ、……と移動します。
 例えば、1.234を10倍、100倍すると、それぞれ12.34、123.4となります。また、567.8を10でわる、100でわると、それぞれ56.78、5.678となります。このことを利用して、小数どうしのかけ算・わり算を学習します。

 「必修例題3」は、小数どうしのかけ算です。
 2.63×3.5の計算ですが、2.63を100倍(小数点を右へ2つ移動)し、3.5を10倍(小数点を右へ1つ移動)した263×35の計算をします。その結果の9205は、もとの2.63×3.5を(100×10=)1000倍したものですので、1000で割って(小数点を左へ3つ移動)、9.205が答えです。
 小数点の動きを考えると、かける数、かけられる数の小数点を、合わせて右へ3つ移動させて計算したので、答えの小数点は左へ3つもどす、ことになります。

 「必修例題4」は、小数どうしのわり算です。例えば、15÷3=5と、15、3をそれぞれ10倍した、150÷30=5を比べてみましょう。わり算では、わられる数とわる数の両方に同じ数をかけても同じ数で割っても、商は同じになります。
(1) 3.25÷2.6の計算では、わる数が整数になる(2.6を26に)ように、わられる数もわる数も10倍します。わられる数は小数でかまいません。つまり、32.5÷26の計算も同じ商になります。ここからは、必修例題2の計算と同じ進め方になります。3.25÷2.6=32.5÷26=1.25より、長方形の横の長さは、1.25cmです。
(2) 15.3mを2.1mずつに分けますので、15.3÷2.1の計算です。わられる数とわる数をそれぞれ10倍した、153÷21のわり算をします。商は、リボンの本数ですから、整数を考えます。このときの、あまりの数の小数点の位置が重要です。あまりの数の小数点は、(10倍する前の)わられる数の小数点と同じ位置につけることに注意してください。

 計算は、「習うより慣れろ」です。計算トレーニングを心がけてください。

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