No.998 早稲アカ・四谷大塚4・5年生 予習シリーズ算数下 第17回対策ポイント

<算数 5年下 第17回>

 第17回は『図形の移動(1)』です。図形の辺上を動く点について、移動する点の速さ、スタートする点、動く方向を注意することが大切です。また、自分で図形をかいて、長さを書き込んでみると、よりわかりやすくなります。それぞれの問題については、予習シリーズ解説の図を参照してください。

【攻略ポイント1】

 「必修例題1」は、三角形の頂点と辺上を移動する点によってできる図形について、面積や、その面積ができる時間を考える問題です。
 毎秒2cmの速さで出発する点Pが直角三角形ABCの頂点Aを出発して、直角三角形の辺上を、頂点Bを通り頂点Cまで進みます。
(1) 毎秒2cmの速さで9秒間動きますから、2×9=18 より、18cm進みます。頂点Aから18cmの長さは、頂点Bを通過して、18-12=6より、頂点Bから頂点Cに向かって6cm進んだ地点です。角Bは直角ですから、BPの長さ6cmを底辺とすると、ABの長さ12cmが高さになります。6×12÷2=36 より、三角形ABPの面積は、36平方cmです。
(2) 面積が60平方cmで、ABの長さ12cmを高さとして、底辺の長さを求めると、60×2÷12=10 より、BPの長さは10cmです。これは、頂点Aから、12+10=22cmの長さを点Pが動いたことになります。速さは毎秒2cmですから、22÷2=11 より、点Pが頂点Aを出発してから11秒後です。ABの長さ12cmを足し忘れないように気をつけましょう。

 「必修例題2」は、2点が長方形の辺上を移動する問題で、基本は旅人算です。
 長方形ABCDの辺上を、点PはAから毎秒1cmの速さで、点QはCから毎秒4cmの速さで、同時に出発して反対方向に進みます。
(1) 2点P、Qが出発するときの、離れている長さAC(=AB+BC)は、8+12=20cmです。2点P、Qがそれぞれの速さで向かい合って進みますから、旅人算の出会いの問題と同じ解き方となります。よって、20÷(1+4)=4 より、2点PとQは4秒後にはじめて重なります。
(2) 2回目に重なるのは、1回目に重なった後、2点PとQが合わせて長方形の1周の長さ分を移動したときです(ここがポイント)。1周の長さは、(8+12)×2=40cmですから、1周分移動するのにかかる時間は、40÷(1+4)=8秒間です。よって、5回目に重なるのは、1回目の4秒と、8秒を4回ですので、4+8×4=36 より、36秒後です。

【攻略ポイント2】

 「必修例題3」は、グラフから点の移動する時間と図形の面積の関係を読み取る問題です。テストでも頻出の単元ですので、図形とグラフの関係をしっかり理解しましょう。
 台形ABCDの辺上を、点PがAを出発して、毎秒1cmの速さで矢印の方向(A~B~C)に動いたときの、点Pの動いた時間と、三角形PCDの面積の変化をグラフから読み取ります。グラフより、0秒から10秒の間は三角形PCDの面積が増加し、10秒から16秒の間は減少していることから、点P は10秒でAB間を、16-10=6秒でBC間を動くことがわかります。よって、AB=1×10=10cm、BC=1×6=6cmと求められます。
(1) グラフより、点PがAにある(0秒)ときの三角形PCD(ACD)の面積は20平方cmで、辺ADを底辺とすると、ABの10cmが高さになります。よって、AD×10÷2=20より、AD=20×2÷10=4となりますので、ADの長さは4cmです。BCの長さは上記の説明より6cmとわかっていますが、ADの長さと同じ求め方で解くこともできます。
グラフより、点PがBにある(10秒後)ときの三角形PCDの面積は30平方cmで、底辺をBCとすると、同様にABの10cmが高さです。BC×10÷2=30より、BC=30×2÷10=6となりますので、BCの長さは6cmとなります。
(2) グラフより、点Pが辺AB上にあるとき、(0から10の)10秒間で、面積は(20から30へ)10平方cm増えますので、1秒間あたり10÷10=1平方cmずつ増えます。よって、(24-20)÷1=4より、三角形PCDの面積が24平方cmになるのは、4秒後です。また、点Pが辺BC上にあるときは、(10から16の)6秒間で、面積は(30から0へ)30平方cm減りますから、1秒間あたり30÷6=5平方cmずつ減ります。
よって、(30-24)÷5=1.2より、10秒から1.2秒後ですので、10+1.2=11.2となり、三角形PCDの面積が24平方cmになるのは、11.2秒後です。
 以上より、答えは4秒後と11.2秒後です。

【攻略ポイント3】

 「必修例題4」は、円周上を移動する点の問題です。円の中心と移動する円周上の2点をそれぞれ結んでできる2本の直線の作る角度を考える問題です。そのため、点の移動の速さを、角度を用いて表すことが必要になります。
 円Oの周上を、1周するのに18秒かかる点Pと、1周するのに12秒かかる点Qが同時に点Aから、反対方向に動きます。
(1) 点Pは1周360度を18秒で動くことになりますので、360÷18=20 より、点Pの速さは毎秒20度です。同様に、360÷12=30 より、点Qの速さは毎秒30度です。2点PとQはAを同時に出発して、1秒間に20+30=50度はなれますから、直角=90度はなれるのは、90÷50=1.8 より、1.8秒後です。
(2) P、O、Qの順にはじめて一直線上に並ぶのは、2点PとQが180度はなれるときです。180÷50=3.6 より、3.6秒後です。

<算数 4年下 第17回>

 第17回は『速さ(1)』です。速さの問題は、テストでよく出題される、中学入試算数の最重要単元の1つです。まずは、基本をしっかりと身につけてください。速さとは、一定の時間で進む道のりを表したものです。一定の時間が1秒の場合を秒速、1分の場合を分速、1時間の場合を時速といいます。このように、速さの単位は、時間の単位と長さの単位を合わせて使いますので、単位換算(単位を変える)の場合に注意が必要です。
 なお、メルマガでは分数を使う場合、分数は、分子/分母の形で、帯分数は、(整数と分子/分母)の形で表示することにします。

【攻略ポイント1】

 「必修例題1」は、単位換算の問題です。
(1) 秒速4mは、1秒間に4m進む速さで、分速□mは、1分間に□m進む速さです。1分=60秒ですから、4mを60回くり返して、1分間に進む道のりになります。4×60=240 より、分速240mです。
(2) 秒速5mは、1秒間に5m進む速さで、時速□kmは、1時間に□km進む速さです。1時間=60分=3600秒、1km=1000mですから、5mを3600回くり返した道のりを、m(メートル)単位からkm(キロメートル)単位に直します。5×3600÷1000=18 より、1時間で18km進むことになりますので、時速18kmです。
(3) 時速3kmは、1時間に3km進む速さで、分速□mは、1分間に□m進む速さです。1時間=60分、3km=3000mですから、3000÷60=50 より、1分間で50m進むことになります。つまり、分速50mです。
(4) 時速72kmは、1時間に72km進む速さで、秒速□mは、1秒間に□m進む速さです。1時間=3600秒、72km=72000mですから、72000÷3600=20 より、1秒間で20m進むことになります。つまり、秒速20mです。

【攻略ポイント2】

 速さの3公式を覚え、使えるようにしましょう。
 「必修例題2」は、道のりと時間から速さを求める問題です。速さ=進んだ道のり÷かかった時間、の公式を覚えて使います。
(1) 分速□mを求めます。道のりの単位はm、時間の単位は分ですから、そのままの数値を使って、840÷12=70より、歩く人の速さは、分速70mです。
(2) 時速□kmを求めます。道のりの単位はkm、時間の単位は時間ですから、20分を時間の単位に直します。60分=1時間より、20分=20/60時間、つまり1/3時間となります。よって、15÷1/3=45より、走る自動車の速さは、時速45kmです。

 分の単位で表された数を、時間の単位に直す場合が多くあります。上で使いましたように、○分=○/60時間、同様に、△秒=△/60分となることを覚えましょう。

「必修例題3」は、速さと時間から道のりを求める問題です。進んだ道のり=速さ×かかった時間、の公式を覚えて使います。
(1) 分速60mで16分進みますから、60×16=960より、進んだ道のりは、960mです。
(2) 時速72kmの速さで、1時間45分進みます。45分は、45/60=3/4時間ですから、1時間45分は(1と3/4)時間となります。よって、72×(1と3/4)=72×7/4=126より、進んだ道のりは、126kmです。

「必修例題4」は、道のりと速さから時間を求める問題です。かかった時間=進んだ道のり÷速さ、の公式を覚えて使います。
(1) 1200mの道のりを分速75mの速さで進みますから、1200÷75=16より、かかった時間は、16分です。
(2) 24kmの道のりを時速40kmの速さで進みます。24÷40=24/40=3/5より、3/5時間ですが、分の単位に直します。1時間=60分より、3/5時間=60分×3/5=36、よって、36分かかります。

 なお、速さの3公式を覚えることについて、公式3つをそれぞれ覚えることで混乱してしまうようでしたら、かけ算の形である、[速さ×時間=進んだ道のり]を覚えて、この形に整頓したうえで、逆算する解法もお勧めです。例えば、必修例題4の(1)では、□分として、75×□=1200から、□=1200÷75=16と求めます。
 速さの問題は、これからも、多くの種類の問題を学習することになりますので、基本である今回の内容をしっかり身に付けましょう。繰り返しますが、単位に注意することが重要です。

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