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amazon『本当の「頭のよさ」ってなんだろう?』齋藤孝(誠文堂新光社)
なぜ勉強するの?「頭がいい」ってどういうこと?……そんなお子さんの疑問に,齋藤孝さんが明快に答えてくれるこの本は,発売後、次々と版を重ね、現在10万部を超えています。
大きめの字で、大切なところは太字、各章の終わりには1ページの漫画、というように親しみやすいこの本。中高生が対象ですが、小学生でも十分読める内容になっています。
そのことを受けて、いま学校教育は「思考力・判断力・表現力」重視へと変わりつつあります。ご存じの通り、中学入試でも年々記述問題が増えています。お子さんたちには、自分で考える力、表現する力が問われているのではないでしょうか?
齋藤さんは、こうした力こそ「社会に出たときに活かしていける頭のよさ、『生きる力』につながるもの」と言います。
「頭のよさ」についてのヒントが満載のこの本ですが、今回は第3章「学校に行く意味ってなに?」に注目しました。
コロナウイルスによる休校が終わっても、感染を恐れて不登校を続けるお子さんがいると聞きます。もちろん、コロナウイルス以外の様々な理由で学校に行けないお子さんもたくさんいるでしょう。「勉強する意味」「学校に行く意味」について、齋藤さんの答えをご紹介します。
通行手形は江戸時代の日本で使われた旅行の許可証のこと。齋藤さんは学歴をこの通行手形に例えています。
学校に行かなくても勉強はできます。しかし、中学を卒業しただけなのと、高校卒業ではやらせてもらう仕事が違う。高卒と大卒でも、どうしても仕事の内容は異なる、と齋藤さん。
中卒、あるいは高校中退でもあとからやり直しはできる。でも、率直に言って、学校をやめてしまったら「現実は厳しい」、と齋藤さんは言います。
「いるだけでいい」「なんとなく」と聞くと、少し気が楽になりますね。
齋藤さんは、わかりやすい例を挙げる名人です。
学校を「渋谷のスクランブル交差点」にたとえます。「必要なのは『慣れ』」。人との距離感。間合い。スピード。ご存じの通り、渋谷のスクランブル交差点では、大勢の人がまったくぶつかることなくすれ違っていきますね。
うまく渡れないのは能力がないから?
そんなことは関係ありません。
小中高と12年、学校という社会で体験を積み上げていくことは、実は「すごい経験値」なのだそうです。
なんだか、学校に行くことがすごいことのように思えてきます。
学校に行く意味はわかった。でも、どうしても行くのがいやなとき、どうしたらよいのでしょうか? お子さんは、中学に入学したあとクラスの人間関係に悩むこともあるでしょう。小学校にはないような、部活の先輩・後輩という関係も待っています。なかには気の合わない先輩がいるかもしれません。
齋藤さんは、ここでもわかりやすい例を出します。
鴨長明の『方丈記』に「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず」とある。時間は常に流れている。クラス替えや、いやな先輩の卒業などで、つらい状況もいつかは終わるのです。
川の流れのように、いつかは流れていく。これは台風なんだ、と考えてもいい。
こう聞くと、少し気持ちが軽くなりますね。
それでも、どうしようもないこともあるでしょう。心ないいじめ、先生が理解してくれない、学校の気質が自分とは合わないなどのことが、全くないとは言えません。では、そんな時はどうすればよいのでしょうか?
齋藤さんがたとえるのは、「非常口」。
非常口は、「信頼できる大人に相談すること」です。どんなに気が合っても友達では世界が狭い。
大人のほうが、いろいろな経験を積んで、いろいろなことを知っています。広い視野でものが見られる。
だから大人の力を借りる。
いかがでしたか?この本には、学びについてのヒントがたくさんあります。今回ご紹介した第3章以外でぜひ読んでいただきたい章は次の3つです。
「受験にはどんな戦術で立ち向かうか?」(第4章)
「本とどうつきあうか?」(第5章)
「思春期は不機嫌でいてもいいと思ってる?」(第7章)
「いったい、自分は何のために勉強しているのだろう?」。将来、お子さんは勉強中にふと目標を見失うことがあるかもしれません。そんな時、ぜひこの本を開いてほしいものです。
小学生時代だけでなく、中学高校時代も、お子さんの心を支えてくれる一冊になるのではないでしょうか?
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