No.1274 日能研6・5年生 第19回算数対策ポイント!

 今回より、『日能研 算数対策ポイント!』は新6年生、新5年生の生徒様方へ向けての内容となります。

<算数 6年生 第19回>

 今回のテーマは「約数・倍数の性質」です。今までに学習した約数・倍数の総まとめ回になります。それぞれイメージはしやすいものの、出題されたときにどちらをどのように使えばいいのか判断するのが難しい単元です。今回で倍数・約数のおさらいと、難関校を目指される方はよく出題される問題のタイプを確認して使い分けができるようにしておきましょう。また、次回も約数・倍数の内容となります。「学び1」・「学び2」の内容と、19ページからの問1~問5までは一通りできるようにしておくことを強くお勧めします。

【対策ポイント】

 「学び1」では約数・倍数の使い分けを、「学び2」では範囲の中にある倍数の個数の求め方を、「学び3」では素因数分解を使った問題の考え方を、「学び4」では分数と倍数・約数の問題の考え方を、「学び5」では最小公倍数・最大公約数を使った問題の考え方を学習します。

 「学び1」では、最大公約数と最小公倍数のどちらを使うのかを確認していきます。7ページ問い1、8ページ問い2は典型題です。イメージとして、大きなものを分ける→割り算→約数をつかう、小さなものを組み合わせて大きなものを作る(増える)→かけ算→倍数をつかう、と考えられれば大丈夫でしょう。また、6ページ・8ページ「やってみよう!」は当たり前と思われがちですが、意外と抜けがちです。注意しましょう。

 「学び2」では、倍数の個数問題ではベン図を使う、とまず考えられることが非常に重要です。必ず図をかいて解くくせをつけるようにしましょう。また、周期算で解く方法もありますが、後ほど学習するのでまずはベン図の使い方を確認しておきましょう。

 「学び3」は非常に重要です。数の性質の問題で困ったら、まずは素因数分解をするくせをつけましょう。14ページ問いはよく出る、かつバリエーションが多い問題です。基本の解き方を確認しておきましょう。
 3でわって商が小数になるということは、言いかえるとPの中に3は何個入っていると聞かれているのと同じです。「3」が入っているのは3の倍数に1個、9の倍数に3×3で2個、27の倍数に3×3×3で3個入っています。よって、それぞれの倍数の個数はあまりは無視して計算すると30÷3=10個、30÷9=3個、30÷27=1個、となります。9の倍数は3の倍数であり、27の倍数は9の倍数でも3の倍数でもあるので、「3」の個数は単純にそれぞれの倍数の個数を足した合計で求められて、10+3+1=14個あることになります。よってわり切れなくなるのは、14+1=15回目の割り算で割り切れる、と求めることができます。

 「学び4」では、分数と約数・倍数をからめた典型題を考えます。このとき、必ず分母や分子の数を素因巣分解して調べることを覚えておきましょう。15ページ問い1では問題文の分数の分母を72にそろえると、求める分数は「9/72より大きく、12/72より小さい分数」と書きかえることができます。72=2×2×2×3×3ですので、2と3の倍数だけで分子ができていればよい、ということになります。よって、あてはまる分子は11だけなので、11/72となります。16ページ問い2も同様に、分子が2の倍数、3の倍数以外の個数を求めればいいです。この場合、(全体の個数)ー(2の倍数または3の倍数の個数)で計算した方が楽なので、2の倍数の個数は余りを無視して71÷2=35個、3の倍数の個数は71÷3=23個、2と3の最小公倍数の6の倍数がかぶるので、6の倍数の個数は71÷6=11個、よって2の倍数かつ3の倍数の個数は35+23ー11=47個、よって71-47=24個、とも止まります。
 問い3は各々を仮分数に戻すと25/24、10/9となります。この時かける分数をB/Aとします。分数をもっとも小さくするには分母は大きく、分子は小さくすればいいです。かつ、Aは10と25、24と9はBと約分できなければいけないので、Aは10と25の最大公約数、Bは9と24の最小公倍数であればよいとわかります。よってA=5、B=72とわかるので、求める分数は72/5とわかります。また、「どちらでわっても整数になる」問題の場合は同じようにして求めて出てきた最後の分数の分母と分子を逆にすればよいです。

 「学び5」では17ページ上段のすだれ算の書き方、および使い方が非常に重要です。L=G×a×bとなることもあわせて覚えておきましょう。また、17ページ「やってみよう!」でG×L=A×Bという関係も求まります。こちらは余裕があったら覚えておきましょう。

 演習では19ページ~23ページ問1~問9の基本問題はもとより、25ページ問1の約数・倍数問題、26ページ問2~問4の約数・倍数問題、問5の範囲が1から始まらない倍数の個数問題、27ページ問6の3つの倍数の個数問題、問7の約数の個数問題、28ページ問9の連続する整数の積問題、29ページ問12の長方形の対角線問題がテストで頻出です。優先して取り組むとよいでしょう。

 また、余裕がある場合は25~29ページの残りの問題に取り組むとよいでしょう。

<算数 5年生 第19回>

 今回のテーマは「約数と公約数」です。ポイントは、「素因数分解と連除法の考え方を身につける」です。第20回で学習する倍数と合わせて、難関校で頻出、かつ苦手意識を持ちやすい単元となります。しかし、使う知識や計算方法はシンプルです。まずは今回で約数に関する知識や計算といった作業的な部分をしっかり固めておきましょう。

【対策ポイント】

 「学び1」では約数について、「学び2」では素数と素因数分解について、そして「学び3」では公約数と最大公約数の考え方を学習します。

 「学び1」は特に苦労するところはないでしょう。7ページ中段の「約数の定義」が理解出来ればいいでしょう。さらに、約数は本質的に「わり算」と深く関わり、また「かけ算」ともつながりがある、ということまでふみ込めれば更によいです。問題を解く時に困ったら思い出せるようにしておきましょう。

 「学び2」では、10ページにのっている素数のうち、最低20以下、余裕があれば50以下まで覚えておくとよいでしょう。素因数分解は簡単にいうと素数だけのかけ算にすることです。11ページの「感じよう」の連除法は必ずできるようにしておきましょう。特に最初のうちは51=17×3のように「パッと見素数にみえるが素数ではない数」の見極めが難しいです。困ったらまず素数で割るくせをつけておきましょう。

 「学び3」の「公約数」「最大公約数」の考え方については問題ないでしょう。問題を解く上では、14ページ上段にのっている性質と3個以上の整数の最大公約数の求め方が非常に重要です。特に「公約数は最大公約数の約数となる」の考え方は、約数の個数を求める問題など、非常に多くの場面で使います。
 また、最大公約数を求める時は連除法で同時に割っていき、右側の整数が「全て」割りきれなくなったら左側の『割る数』をかけあわせたものが最大公約数になる、とすればよいです。特に3個以上の整数の最大公約数を求める時が間違えやすいです。確実に練習していつでもできるようにしましょう。
 23ページの「シナジー」はよくやりがちな計算間違いです。慣れるまでは小さい素数から割り算する事を徹底しましょう。

 演習では、15ページ~16ページ問1~問5までの基本問題をはじめとして、18ページ問1の余りが出る時の約数の考え方、19ページ問2の最大公約数の約数を考える問題、問3の最大公約数の問題、20ページ問4の3個の整数の最大公約数の問題を優先して解くとよいでしょう。

 余裕があるお子様は、20ページ問5の素因数分解を使う問題、問6の約数の個数を求める問題、21ページといった7の約束記号と約数の個数問題に取り組みましょう。
 どの問題でも、割り算に関する問題だから約数を使う事、困ったら素因数分解でバラバラに分けることを解き方として持っておくことが重要です。22ページの「探求」で確認するとよいでしょう

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