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第20回のテーマは「規則性 約数・倍数と余り」です。今回のポイントは「倍数・約数問題で、余りがあるときの考え方を整理し、身につける」です。先週から引き続き倍数・約数について求めます。先週の内容の続きとなりますので、倍数・約数の考え方が定着していない場合はもういちど19回内容から振り返るとよいでしょう。余りがでる問題になるとたちまち解けなくなるお子様が多くみられますが、考え方は非常にシンプルです。今回でコツをつかめるように演習しましょう。
また、N進法についても学習します。ニュートン算などと同じく、なれるまで苦戦しやすい単元です。理屈からおさえ、練習して使えるようにしておきましょう。
「学び1」では「わり切れない」のとらえ方について、「学び2」ではいくつかの条件をまとめることについて、「学び3」はN進法について学習します。
「学び1」ですが、37ページ「学んだことをつかう」下部の説明のように、あまり(足りない数)がなければわり切れる、つまり、わる数の倍数にあまりを足す(もしくは足りない数を引く)という感覚を身につけることが重要です。なれるまでは、わる数の倍数にあまりを足すだけ覚えておくとよいでしょう。難関校を目指される方は、両方使い分けができるように練習しましょう。
「学び2」では、41ページ「やってみよう!」の問題が非常によく入試で出題されます。例1は「あまりが同じ」、例2は「足りない数が同じ」、例3はあまりに関しての共通点がないタイプになります。基本は条件をみたす整数を書き出して両方に出てくる数を探し出し、2個目以上はわる数の最小公倍数を足して求めるやり方を身につけましょう。「あまりが同じ」「足りない数が同じ」パターンはわかれば計算のショートカットができるので、得意なお子様は必ず身につけておきましょう。すべて「あまりが同じ」パターンの考え方で計算すると、個数を間違えることがあるので注意が必要です。
「学び3」は、10進法からN進法に変換する場合とN進法から10進法に変換するパターンの2種類を学習します。42ページ上部の説明にあるように普段使っている10進法は0~9の「10個」の数を使って、10個セットが作られると位が上がる、と考えることを理解しましょう。そのうえで44・45ページ「やってみよう!」で演習をするとよいでしょう。
演習としては、47ページ~49ページ問1~問7の基本問題はもとより、51ページ問1のあまりがないとわり切れる問題、52ページ問2のあまりが同じ数になる問題、問3の条件をまとめる問題、54ページ問8の個数を求める問題、問9の図形のN進法問題を優先して取り組むようにしておくとよいでしょう。
また、余裕があるお子様は53ページ問4のわると商と余りが等しくなる問題、53ページ問6の足りない数とわる数の数字が入れ替わるタイプの問題、問7ののりしろを考える張り合わせ問題、55ページ問10の変形N進法問題、問12の余りと条件記号が合わさった問題に取り組むとよいでしょう。
5年生の第20回のテーマは「倍数・公倍数」です。今回のポイントは「公倍数の見つけ方をしっかり身につけること」です。特に前回学習したすだれ算の計算方法は今回も使いますので、最大公約数の求め方との違いを確実に身につけておくようにしましょう。
「学び1」では倍数と約数の関係について、「学び2」では倍数の判別法について、「学び3」は倍数と周期について、「学び4」は公倍数と最小公倍数について学習します。
「学び1」は理解しやすい内容ですが、もし注意するなら、倍数の関係は必ずしも逆の関係は成立しないことです。例えば、4の倍数は2の倍数ですが、2の倍数は必ずしも4の倍数にはなりません。
「学び2」の倍数判別法はぜひ今回で確実に身につけておきたいところです。特に3の倍数・4の倍数・6の倍数(2の倍数かつ3の倍数になるとき)の求め方はこの時期のテストで非常に出やすいです。優先して取り組むとよいでしょう。
「学び3」は、倍数問題を考える際に周期算の解き方が使えることを意味しています。実際、入試問題では状況によってベン図を使って個数で整理をする場合と、周期算で整理をして解く場合を使い分けることを求められます。今の段階では「周期算でも求められるんだ!」という感覚をつかめるようにしておきましょう。
「学び4」は公倍数と最小公倍数の意味をしっかり理解した上で、計算で求められるようにしましょう。特に「最小公倍数」と「最大公約数」の求め方が頭の中で混ざってしまうお子様が非常に多いです。前回の公約数の復習も含めて解き方を口に出して言えるようにしておきましょう。
演習としては、34ページ・35ページ問1~問5の基本問題はもとより、38ページ問2の途中から始まる倍数の個数を求める問題、39ページの問7のベン図を利用する問題は必ずできるようにしておきましょう。模試で頻出です。
また、余裕があるお子様は36ページの4の倍数になる理由、37ページの連続する3つの数の積が6の倍数になる理由、39ページ問4のわると商と余りが等しくなる問題、42ページの違うグループの2つの数を足すと3の倍数になる理由について説明できるよう考えてみるとよいでしょう。類題が難関校で出題されたことがあります。
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