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新4年SAPIX入室テスト予想問題について
第36回のテーマは「通過算・時計算・流水算」です。今回のポイントは、「問題に応じた図の使い方の確認・マスター」です。今回は速さに関係した3つの単元を学習します。状況を整理したいときに、それぞれの問題内容に合った図を使いこなせるかどうかが得点の分かれ目になります。流水算では速さの関係を表した線分図を、通過算ではトンネルや鉄橋を通過する電車の図を、時計算では時計の図をかいて考えることを徹底しましょう。また、それぞれの問題を解くときに「なぜその解き方が出来るか?」という根拠を持って、自分で説明が出来るように練習しましょう。
「学び1」では流水算について、「学び2」では通過算について、「学び3」では時計算について、「学び4」では「相対的な速さ」について学習します。
「学び1」では、453ページ下部にある線分図をかけるようになることがポイントです。上りの速さは「静水時の速さー流れの速さ」で、下りの速さは「静水時の速さ+流れの速さ」で求められることをまずは確認しましょう。この時、式ではなく452~453ページで説明されている内容をイメージで考えられるようになることが大事です。454ページ「やってみよう!」で線分図を使って自分で残りの2つの速さを求められるように練習しましょう。また、流れの速さや静水時の速さが変わる問題では、変わるごとに必ず新しい線分図をかくようにしましょう。
「学び2」では、456・457ページの問題と解答で、通過算の考え方を図のかき方を通して身につけましょう。ここで出てきているものはどれも基本の形です。慣れれば図をかかずに計算だけでも解けるのですが、入試問題レベルになると、列車の動きに関して2つ以上の設定が組み合わさったかたちの問題が大半です。その時には図をかいて情報をまとめた方が断然解きやすいので、今回の演習を通して図のかき方を覚えましょう。
「学び3」では、時計の針の速さについて、ただ「長針は6度、短針は0.5度」と機械的に覚えるのではなく、長針は60分で360度回るために、360÷60=6度/分(毎分6度)、短針は60分で時計の数字記号の1つの間、つまり(360÷12=)30度動くので、30÷60=0.5度/分と、1分間でどれだけの角度動くか(角速度といいます)という式で求められることをおさえておきましょう。472ページ「算数体験」にあるように、難関校で出題される場合は時計の盤面の配置が通常と違う問題が出たりします。その場合、自分で1分間に動く角度を求めなければならないので、計算の考え方が必要になります。
また時計算の本質は、道のりの代わりに角度を、速度の代わりに角速度を用いた針どうしの旅人算です。速さが角度になる点で解きづらさを感じることがあるかもしれませんが、単位時間に一定の角度を進むという点では、今までに学習した旅人算と変わりはありません。問題演習を通じて慣れていきましょう。長針と短針が1分間に5.5度ずつ差が縮んだり広がったりすると考えますが、この5.5度をただ暗記するのではなく、長針が1分間に6度進み、短針は0.5度進むので、その差になる、つまり追いかけの旅人算と同じことだということをおさえておいてください。問題によっては、6度と0.5度の和、つまり出会いの旅人算と同じ形である6.5度を使うケース(シャドーの問題など)も出てきます。理由も含めて覚えて使いこなすようにしましょう。
「学び4」は450ページの文章でも触れられている「絶対速度と相対速度」の話です。近年では理科の問題などでも取り上げられるテーマです。上位校を目指される方は理解しておくとよいでしょう。旅人算や通過算、図形を移動して重なりを考える問題などで使われている考え方です。
今回の演習では、範囲が広くすべて重要単元ですので、まずは462ページ~463ページ問1~問5の基本問題を確実にスピーディーに処理できるまでくりかえし演習してください。そのうえで、流水算では465ページ~466ページの問1~問6、通過算では469ページ~470ページの問14~問17、時計算では470ぺージ~471ページの問20~問22について、正解を目指すだけでなく、解説を見て解き方を習得することを目指しましょう。
第36回のテーマは「割合 割合の三用法」です。今回のポイントは、「割合の三用法をスムーズに使いこなせるようにする」です。前回に引き続き、入試算数の骨子とも言える割合の計算の演習です。問題を読んで、その内容を線分図で整理できるように、図の意味を理解した上で公式を使いこなして覚えることを目標に練習を進めましょう。
「学び1」では割合の三用法について、「学び2」では「~増し・~減」について、そして、「学び3」では「もとにする量」が変わる問題について学習します。
「学び1」では、前回学習した、「割合」「もとにする量」「比べる量」が、線分図にするとどの部分にあたるのかを瞬時に判断できるように解答の図なども活用しながら、352ページ「やってみよう!」や357ページからの問題を通して覚えるように練習しましょう。
「学び2」では、「~増し・~減」と言われたときには「もとにする量」に対して増減したことを理解しましょう。353ページの「やってみよう!」では、昨年度を「もとにする量」として、線分図を少し伸ばし、下に0.05、上全体に294人と書き込むと昨年度×1.05=294という式が立てられ、昨年度は280人と計算ができます。この線分図のかき方が基本になりますので、しっかり覚えてください。この「学び2」の内容は、特に後に出てくる入試頻出単元の「売買損益」で非常によく使います。ここでしっかり理解しておきましょう。
「学び3」は非常に重要です。割合の問題で、問題文の主語が変わるときには「もとにする量」が変化するかどうかを確認する習慣を必ず身につけましょう。文章に下線を引くことも有効です。具体的な数と割合同士が混ざるのを防ぐため、「もとにする量」が変わるときには、355ページの線分図のように必ず記号を変えるようにしましょう。計算間違いがグッと減ります。
演習では、357ページ~359ページ問1~問6の基本問題はもちろん、361ページ問1の三用法の練習問題、362ページ問2・問3の「もとにする量」が変わる問題、363ページ問7の円グラフの問題を徹底的に練習しましょう。
余裕があるお子様は、363ページ問5の「もとにする数」を自分で置くタイプの問題、364ページ問8の2種類のものを表す問題、問9の条件が複雑な割合の問題、365ページ問11の円グラフと割合の問題に取り組んでおきましょう。入試や塾内テストで非常に出やすい問題です。
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