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第18回は『いろいろな速さの問題』です。特殊な速さの問題に、比を取り入れて考えていきます。なお、分数は、分子/分母の形で、帯分数は、(整数と分子/分母)の形で表します。
復習を中心に考えて進めましょう。比に関しては、予習シリーズ下の6回、速さと比の復習です。つまり、繰り返しにより、確実なものとすることが、今回のポイントです。
円周上の旅人算と比を学習します。
池のまわりを、兄が分速60m、弟が分速40mの速さで同じ地点から同時に歩き出します。
(1) 反対方向に歩くときは、2人が出会うために進んだ道のりの合計が池1周になります。 3分で出会いますから、(60+40)×3=300 より、この池のまわりは300mです。
(2) 同じ方向に歩くときは、速い兄が弟に追いつきますが、追いつくまでに、池1周分多く進むことになります。よって、300÷(60-40)=15 より、出発してから15分後です。
[まとめ]
円周上を動く問題では、道のりが、ポイントになります。同じ地点から同時に出発する場合、反対方向に進むときは、2人の進んだ道のりの和が、池1周分同じ方向に進むときは、2人の進んだ道のりの差が、池1周分です。
前問と同様、池のまわりを兄と弟が一定の速さで歩きます。
(1) 池1周という、道のりが同じですから、速度比は時間比の逆比の関係になります。速さ比は、兄:弟=1/24:1/40=5:3です。
(2) 兄の速さを5として、これに兄が1周するのにかかる時間24分を使って、池1周の道のりを作ります。5×24=120 の道のりです。出会いの旅人算をします。120÷(5+3)=15 より、2人がはじめてすれちがうのは、出発してから15分後です。
(3) 追いかけの旅人算です。120÷(5-3)=60 より、兄がはじめて弟を追いこすのは、出発してから60分後です。
前2題と同様、池のまわりを兄と弟が一定の速さで歩きます。例題1で [まとめ] として記しましたように、出会いも、追いこしも池1周の道のりを考えています。
(1) 旅人算では、反対方向に進むときは、2人の速さの和、同方向に進むときは、2人の速さの差をつかいますので、2人の速さの和:2人の速さの差=1/8:1/24=3:1 です。ここで、和差算を使って、兄:弟=(3+1)/2:(3-1)/2=2:1 より、兄と弟の速さの比は、2:1です。
(2) 兄の速さ2、弟の速さ1を利用して、(2+1)×8=24 が池1周の長さとします。24÷2=12 より、兄は池のまわりを12分で1周します。
流水算の復習と、比を利用して解く問題も学習します。まず、用語を確認しておきます。静水時の船の速さ=船、川の流れの速さ=川、川を上る時の速さ=上速=船-川、川を下るときの速さ=下速=船+川
(1) 川=30m/分、船=120m/分、道のり=900m、上りの時間=900÷(120-30)=10分、下りの時間=900÷(120+30)=6分、よって、10+6=16 より、1往復するのにかかる時間は、16分です。
(2) 上速=24÷3=8km/時、下速=24÷2=12km/時です。上速、下速の関係は、船と川の速さの差と和になっていますので、和差算を使って、船=(12+8)÷2=10、川=(12-8)÷2=2、より、船の静水時の速さは時速10km、川の流れの速さは時速2kmです。
A地点とB地点の道のりは不変ですから、上速:下速=1/35:1/15=3:7で、和差算を使って、船:川=(3+7)/2:(7-3)/2=5:2です。川=20m/分より、船=20÷2×5=50m/分となります。よって、下りで、(50+20)×15=1050 より、A地点とB地点は1050mはなれています。
(1) グラフより、AB間を25分で進む予定でしたが、実際は45分かかっているので、余分に45-25=20分かかっています。これは、CD間を流された15分、DC間を直した船で進んだ20-15=5分ですので、上速でDC間は5分かかったとわかります。CD間の距離不変で、川:上速=1/15:1/5=1:3ですから、川=1、上速=船-川=3 より、船=3+1=4が160m/分です。160÷4×1=40 より、川の流れの速さは分速40mです。
(2) 実際の上速は、160-40=120m/分ですから、120×25=3000 より、グラフのxは、3000(m)です。
比をふくむ通過算を学習します。通過算のポイントは、通過距離にあります。通過距離=電車の長さ+通過物体の長さです。
(1) 時速90kmは、90km/1時間=90000m/(60×60)秒=25より、秒速25mです。(150+750)÷25=36より、トンネルをぬけるまでに36秒かかります。
(2) 速さ×時間=電車の長さ+鉄橋の長さ ですので、速さの比 A:B=1:2 より、通過距離の比は、A:B=(1×40):(2×15)=4:3です。同じ鉄橋ですから、この距離の差は、Aの電車の長さ180mとBの電車の長さ80mの差です。よって、Aで、(180-80)÷(4-3)×4=400m進みました。ですから、400-180=220 より、鉄橋の長さは。220mです。
時計に関する問題と比を学習します。
(1) 時計算では、長針の速度=6°/分、短針の速度=0.5°/分という角速度を使用して、同方向に進む旅人算を考えます。4時ちょうどのとき、両針は、30×4=120°はなれています。両針が重なる、つまり0°になりますので、長針が短針より、120°多く進む時間を考えます。120÷(6-0.5)=120÷11/2=240/11=(21と9/11) より、両針がはじめて重なる時刻は、4時(21と9/11)分です。
(2) 整頓すると、正しい時の流れが60分のとき、Aの時計は57分です。比で表すと、60:57=20:19で、差が3分となります。時計Aが6時間20分=380分たつと、正しい時の流れでは、380÷19×20=400分で、 400÷60=6あまり40 より、正しい時刻は、午後6時40分です。
第18回は『きまりに注目する問題』です。これまでに学習しました「間の数を考える問題」、「周期を考える問題」、「等差数列」、「ご石をならべる問題」などの復習もふくめて、学習します。
等差数列の復習を進めつつ、様々な規則を考えます。どのような規則なのか、各問題の注意する点を理解して進めましょう。
等差数列の利用を学習します。
等差数列の復習です。公式 [□番目の数=はじめの数+公差×(□-1)]、[数列の=(はじめの数+終わりの数)×個数割÷2]
あるきまりにしたがって、数が、3、9、15、21、27、…とならんでいます。
(1) この数列は、6ずつ増えています(この増えていく数を公差といいます)。左から20番目までは、間が(20-1=)19か所ありますので、3+6×19=117 より、左から20番目の数は、117です。
(2) 3+9+15+…+111+117 の和を求めます。逆向きに、117+111+…+15+9+3 にしても和は同じです。そこで、この2つの式を前から順に、2つずつ加えた組の和を考えます。(3+117)+(9+111)+…+(111+9)+(117+3)を考え、この答えを2で割ると求める数になります。各組の和は120で、これが20組ありますので、120×20÷2=1200 より、左から順に20番目までの数の和は、1200です。
図形についての規則性を考えます。問題の図を参照してください。1辺4cmの正方形の紙を、重なる部分が1辺2cmの正方形になるようにつなげていきます。何まいかつなげたときの、面積を考えます。
(1) 面積の増え方を考えると、1まいでは、4×4=16平方cmです。2まいになると、2まい目は、4×4-2×2=12平方cm増えます。以下、1まい増えるごとに、面積は12平方cm増えていきます。結果として、16、28、40、… と、面積は、公差12の等差数列になります。よって、16+12×(10-1)=124 より、紙を10まい使うと、図形全体の面積は124平方cmになります。
(2) 紙を□まい使ったときの面積が220平方cmになる、□を求めます。式に整頓すると、16+12×(□-1)=220 です。□-1=(220-16)÷12=17 より、□=17+1=18 となりますので、紙を18まい使いました。
群数列を学習します。群数列とは、あるきまりにしたがって、いくつかの数をグループ(組=群)とした数列をいいます。
整数の群数列の問題です。1組(1、3、5)、2組(3、5、7)、3組(5、7、9)、4組(7、9、11)、… と、奇数が3個1組になった数列です。各組の1番目の数を並べる、2番目の数を並べる、3番目を並べると、規則が見えてきます。
(1) 組の真ん中、つまり2番目を並べてみます。3、5、7、9、… と、公差が2の等差数列です。この数列の10番目を求めます。3+2×(10-1)=21 より、10組の真ん中の数は、21です。
(2) 例えば、数の5は3回出てきますが、はじめにあらわれるのは、組の中の3番目です。 よって、組の3番目を並べて考えます。5、7、9、11、… と、公差2の等差数列の中で、33は何番目かを考えます。5+2×(□-1)=33 より、□=(33-5)÷2+1=15番目、つまり15組です。3個1組の、15組の3番目ですから、3×15=45 より、左から45番目となります。
分数の群数列の問題です。なお、分数は、分子/分母 の形、帯分数は、(整数と分子/分母)の形で表します。分母の数に注目した、組分けをします。1組(1/1)、2組(1/2、2/2)、3組(1/3、2/3、3/3)、4組(1/4、2/4、3/4、4/4)、…
(1) 分母8より8組で、分子2より8組の2番目です。各組の個数は、組数と同じで、1個、2個、3個、となっています。よって、7組までの個数の和に2個を加えた数を考えます。1+2+…+6+7=(1+7)×7÷2=28、28+2=30 より、2/8は、左から30番目です。
(2) 各組の和を並べて考えます。1、(1と1/2)、2、(2と1/2)、3、… ですが、この数列を、分母2の分数で表すと、2/2、3/2、4/2、5/2、6/2、…と、公差が1/2の等差数列になります。
よって、7組までの和に、8組の1/8と2/8を加えた数を考えます。7組までの分子だけの和は、(2+8)×7÷2=35で、分母の2を考えると、7組までの和の合計は、(1+4)×7÷2=35/2=(17と1/2)、よって、(17と1/2)+1/8+2/8=(17と7/8) より、2/8までの和は、(17と7/8)です。
循環小数について学習します。循環小数とは、たとえば、0.12312312…のように、小数部分で、何個かの数字の組がくり返し表れる小数をいいます。
11/37を小数になおしたときの、小数第20位の数字を求める問題です。小数になおすため、11÷37を計算します。計算すると、0.2972972… となりますので、(2、9、7)と3個の数字がくり返し表れます。よって、20番目の数字を求める周期算になります。20÷3=6あまり2 ですから、あまりの2より、小数第20位の数字は、周期の2番目である9です。
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