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第4回は『容器と水量・変化とグラフ』です。
復習テーマは、底面積と深さ/水量・水深の変化/容器を傾ける・倒す/物体を沈める、です。新出テーマは、階段グラフ/グラフと比、です。
新出テーマの内容といっても、学習済みの部分と重なる内容です。復習もかねて、きちんと理解していきましょう。
水の入った容器を、1点を固定して傾ける問題を学習します。
この問題は、例えば水を凍らせて傾きを直してもと通り、床に垂直におくと、直方体を1つの平面で切断する問題と同じです。予習シリーズの解き方にある図を参照してください。
(1) 向かい合う水の高さ(辺の長さ)の和は同じになっています。AE+CG=BF+DH となり、12+4=10+DHです。よって、DH=16-10=6cmです。
(2) 体積計算では、底面積×高さですが、この高さは、4つの高さの平均が利用できます。また、底面が長方形の場合には、向かい合う高さの平均が同じことになります。つまり、高さは、(12+4)÷2=8cmとすることになります。よって、12×10×8=960 より、水の体積は、960立方cmです。
階段グラフについて、学習します。
駐車場の料金について考えます。この駐車場代の問題は、5年生でも学習していますが、今回はグラフが与えられた問題です。まず、グラフの読み方に注意が必要です。グラフや数直線では、○(白マル)の位置にある数値は含まれず、●(黒マル)の位置にある数値は含まれます。
予習シリーズと重複しますが、例えば、問題にあるグラフでは、たて線の850のところで、横線の数値60は含まれず、90は含まれます。つまり、料金850円では、60分を超えて90分まで駐車できます。
問題に入ります。基本料金は、60分までが600円です。追加料金(と名付けます)は、30分ごとに250円です。これは、60分を1秒でも超えれば250円が追加されることを表します。
(1) 3時間40分=220分では、追加時間が(220-60=)160分ですので、160÷30=5あまり10となりますが、切り上げの考えを使用します。ここがポイント。5+1=6 より、6区分(と名付けます)の追加です。よって、基本料金=600円、追加料金=250×6=1500円になり、合計で、600+1500=2100 より、料金は、2100円です。
(2) 5000-600=4400円が追加料金に払える金額です。4400÷250=17あまり150 より、追加時間は、17区分になります(4400-150=4250円になることを表しています)。よって、基本時間=1時間、追加時間=30×17=510分=8時間30分ですので、合計で、9時間30分です。
第4回は『いろいろな差集め算』です。
例えば、5人の子どもに折り紙を配る場合を考えます。2枚ずつ配る場合と、4枚ずつ配る場合では、配る折り紙の合計枚数には、10枚の差ができます。これは、子ども1人について2枚ずつの差ができて、この2枚ずつの差が5人分で、10枚となるわけです。つまり、1人についての枚数の差(1つ分の差)に人数(いくつ分)をかけると、全体の枚数の差(全体の差)を求めることができます。このように、「(1つ分の差)×(いくつ分)=(全体の差)」の仕組みを使って解く問題を差集め算といいます。解法としては、(いくつ分)をそろえて考えます。各問題の解説にある図を参照して下さい。
上に述べた、(1つ分の差)、(いくつ分)、(全体の差)を読み取る、あるいは問題文の条件から求められるかが重要です。以下の内容をしっかり理解して進みましょう。
全体の差は、いくつかを考えます。パターンは3つあります。
(1) あまりの数量と不足する数量では、2つの数量の和が、全体の差です。
(2) あまりの数量とあまりの数量では、2つの数量の差が、全体の差です。
(3) 不足する数量と不足する数量では、2つの数量の差が、全体の差です。
あまった枚数と不足した枚数から、全体の差を考えて、解く問題です。
(1) あまり18枚と、不足8枚です。子どもの人数を□人とします。(6-4)×□=18+8 より、□=26÷2=13(人)です。よって、4×13+18=70より、用意した折り紙は、70枚でした。
(2) あまり40個と、あまり8個です。子どもの人数を□人とします。(9-5)×□=40-8 より、□=32÷4=8(人)です。よって、5×8+40=80より、用意したアメは、80個でした。
(3) 不足23本と、不足2本です。子どもの人数を□人とします。(9-6)×□=23-2 より、□=21÷3=7(人)です。よって、9×7-23=40より、用意したえんぴつは、40本でした。
(いくつ分)の数がそろっていない場合を学習します。難易度が上がりますので、式の立て方をしっかり理解するようにしましょう。
Aさんが1個80円のおかしを、Bさんが1個70円のおかしを買います。Aさんの方が、個数は2個多く、代金は230円多くはらいました。(いくつ分=)個数を、Bさんにそろえます。つまり、Aさんの買ったおかしの個数を2個少なくします。すると、代金は、(80×2=)160円少なくなり、代金の差は、(230-160=)70円になります。Bさんの買った個数を□個とすると、(80-70)×□=70 となります。□=70÷10=7(個)……Bさんの買った個数、よって、7+2=9 より、買ったおかしの個数は、Aさんは9個、Bさんは7個でした。
1個の値段が不明な問題を学習します。
ミカンを買うとちょうど15個買える金額です。この金額で、1個について、ミカンよりも50円高いリンゴを買うと8個買えて20円あまります。
(1) リンゴ8個をミカン8個に交換することを考えます。1個交換すると、50円もどってきますから、8個交換すると、50×8=400 で、400+20=420 より、420円あまります。
(2) (1)の結果、ミカンについて、持っている金額で、ミカンを15個買うとちょうどとなり、8個買うと420円あまります。(420-0)÷(15-8)=60 …ミカン1個60円、よって、60×15=900 より、Aさんは900円持っています。
とりちがえの問題です。
例えば、50円切手を80円切手より1枚多く買う予定が、逆に80円切手を50円切手より1枚多く買ったとすると、とりちがえにより、80-50=30円高くなります。予習シリーズ47ページの解き方にある図を参照してください。このタイプの問題はテストで頻出です。式を丸暗記するのではなく、なぜその式になるのか、といった理由まで確認するようにしましょう。
実際の代金が予定の代金より180円安くなるのは、180÷(80-50)=6より、6枚分をとりちがえたからとわかります。
また、とりちがえた結果、代金が安くなるということは、50円切手を80円切手より6枚多く買ったことになります。どちらを多く買ったのかを間違わないように気をつけてください。合わせて20枚買いますので、和差算で、(20+6)÷2=13、20-13=7より、50円切手を13枚、80円切手を7枚買いました。
第4回は『和と差の問題』です。
2つの量の和と差から、2つの量それぞれを求める問題です。予習シリーズ36ページにある線分図を参照してください。考え方の基本にあるのは、求める量2つ分の合計を求めることです。この合計を2でわると、求める量がわかります。
問題文を読むときに、何が和を表しているのか、何が差を表しているのかを正確につかむことを心がけましょう。また、線分図は、算数を解くうえで大変重要な道具ですので、問題内容を整頓するためにも線分図をかくトレーニングを繰り返しましょう。
線分図から求める量をどのように計算するかを学習する問題です。文章にすると、“直線Aと直線Bがあり、2本の直線の長さの和は22で、長さの差は6です。長い方の直線Aの長さはいくつですか。”という問題になります。短い直線Bを6長くすると、直線Aの長さが2本分となり、合計は22+6=28になります。よって、28÷2=14より、直線Aは10となります。この計算を1つの式で表すと、(22+6)÷2=14となります。
和差算の文章題です。29匹(ひき)のメダカがいて、オスがメスより5匹多いときの、メスの数を求めます。オスの数を、求めるメスの数にそろえることを考えます。メスの数はオスより5匹少ないので、合計の29匹から5匹を引くと、メスの数の2つ分になります。よって、(29-5)÷2=12より、メスの数は、12匹です。
内容は単純な問題ですが、頭の中だけで処理しようとすると大小関係で間違えてしまうことが多くあります。線分図で内容を整頓する習慣を身につけておきましょう。
和を求める方法の1つに、「平均」があります。予習シリーズ38、39ページの平均の説明をよく読み、理解しましょう。
文章中の条件から和と差を読み取ることがポイントになります。
(1) 2人の年令の平均が13才ですから、ここから2人の年令の和は、13×2=26才とわかります。
(2) 兄は弟より4才年上ということから、2人の年令の差が4才とわかります。和の26才と、差の4才を使って、和差算をときます。兄の年令にそろえるため、弟の年令を4増やすと、兄の年令2つ分になります。(26+4)÷2=15より、兄の年令は、15才です。
3つの数量の中で和や差を使って、特定の数量を求める問題です。線分図をかいて整頓することが大切です。予習シリーズ40ページの解き方にある線分図を参照してください。
(1) 三郎君は一郎君より2まい多く持っていて、一郎君は二郎君より5まい多く持っています。よって、2+5=7より、三郎君は、二郎君より7まい多く持っています。
(2) 二郎君の持っているまい数と同じになるように、一郎君の持っているまい数を5まい少なく、三郎君の持っているまい数を7まい少なくします。すると、3人の持っているまい数の合計は、42-5-7=30まいになりますが、これは、二郎君の持っているまい数の3つ分です。よって、30÷3=10より、二郎君の持っているまい数は、10まいです。
和差算では、問題の条件をきちんと理解することが重要です。そのためには、必ず線分図をかくことを心がけましょう。
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