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学校も春休みに入り、「学年度の替わる時期ならではの戸惑い」を感じておられるお父様・お母様も多くいらっしゃるのではないでしょうか。カリキュラムが変わると共に、学習の量・速度ともに大きくアップした印象を強く受けられていることでしょう。そこで、今どうするか、方針の決め方につきましては、前回のこのメルマガで取り上げていますが、今回はその流れを受けながら、特に「日能研」新6年生へ向けて、カリキュラムに沿ったかたちで、今だからこそ固めておかなければならない単元などにつきまして、カリキュラム上で大きな特徴のある「算数」を中心にお伝えしします。
現状、日能研ではメインテキストの本科教室で「ステージIV」の第5、6回にまで進んでいます。内容としましては、「数の性質」のタイトルのもと「数列・約数・倍数・場合の数」といった項目を学習してきました。そしてこれから「文章題:和差・分配・消去・つるかめ・過不足」を経て「比」へと進む予定になっています。
前回のメルマガでもお伝えしました通り、今は優先順位をつけながら「カリキュラムに食らいついていく」時期にあります。ここで重要なのは、先を急ぎすぎず、確実に毎回の本科の内容を固めておくことです。日能研のカリキュラムは、この第6回までの密度が極めて濃くなっていることが大きな特徴です。この後の「比」や「平面図形」などの単元は、何回かに分けて進むことで、生徒さんも段階的に理解を進められます。それがこの第6回までは、「それぞれ独立した単元」として扱われているため、「毎回ごとの確実な理解」を固めなければなりません。
加えて、単元として「数の性質」は「比・速さ」などと比べて、「細かくて、取り組みづらい」という印象を持つことからか、苦手にされる生徒さんも少なくなく、またお父様・お母様にとっても「説明しづらい」単元でしょう。場合によっては、速さや図形と比べると、大問になることが少ないことから、「そんなに重要視しなくても、いつか固めればいいのではないか」と思われてしまうこともあるかもしれません。それよりは次に待ち構えている「比」といった強敵に臨む体勢を早く固めた方がよい、とも思われるかもしれません。
しかし、ここで改めて先にお話致しました「先を急ぎすぎないこと」をあえて強調いたします。もちろん「比」は、速さや図形など他単元と関連してくることを含め、極めて重要な単元です。大問にも多く現れることも確かです。そこで、センター模試を思い出して頂きたいのですが、どうしてもセンターで点数が伸びきらない際のひとつの原因として、大問1番2番での失点が多いことはないでしょうか。確実に得点すべき範囲で取りこぼしがあると、いくらその後で正答を重ねても、点数の伸びにはつながりません。その1番2番に多く現れるのが「数の性質」「特殊算」ですので、これらは「確実に取らなくてはならない単元」と言えます。
「数の性質」については、規則性などの問題によっては、十分に大問としても成立しています。また、例えば「約数・倍数」で、「9で割って4余り、5で割って3余る数」のように、「余り共通」でも「不足共通」でもない問題で、書き出しと計算を融合させる解法などは、「持っている武器をいかに活用させるか」といった算数の根幹にもつながる問題とも言えます。そうした問題に苦労しながらもぶつかることで、算数に合った思考が培われると言っても過言ではありません。
また、その後の第6回には、ほとんどの特殊算が集約されてしまっています。これだけの単元を1回で網羅することはかなり困難になります。この回では、線分図や面積図などの「手法」が確実に使い分けられているかどうか、を学習の幹として下さい。場合によっては本科でも「発展」までに無理に手を広げず、基本の繰り返しで、まず図を確実に使いきれているかの確認が必要となります。
日能研の算数でしっかりカリキュラムの流れに乗るためには、この密度の濃い「スタートの第6回まで」を確実に固めておくことが重要になります。春期講習でも、これまでの単元の復習は行われることが多いですが、塾のない時間帯(午前中など)に、しっかり「本科教室・栄冠への道・カリテ」の見直しを繰り返すようにして下さい。春休みの間に、第6回までは固める!の意気込みで臨むことが、その先の演習につながります。
また、前回のメルマガで取り上げました「優先順位」の中で上位にありました、「計算・一行問題」と「漢字演習」ですが、今後も重要基礎単元としての位置は変わりません。その対策として、この春に一度「テキストの確認」をしてみてはいかがでしょうか。
もちろん、これまで使ってきたテキストでしっかりペースがつかめていれば、無理に替える必要はありません。粘り強く進めましょう。ただし、やりづらさを感じている場合には、この時期に一度見直してもよいでしょう。例えば日能研ブックスの『マスター1095題』を使われている場合には、漢字→旺文社『でる順 漢字3500』&計算→四谷大塚『計算と一行問題集』に、またその逆の場合も含めて、別のテキストを試してみてください。長い付き合いになるテキストですので、より相性のよいものを選ぶことが重要です。
『でる順』は市販ですが、『一行問題集』は、四谷大塚の各教室でのご購入となります。
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