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今回は、受験算数の中でも出題頻度の高い「割合」「速さと比」について、典型題の解法を確認しましょう。いずれも多くの受験生を悩ます分野なのですが、ちょっとしたポイントを身につけることでかなり楽に解くことができるようになります。
ある品物を100個仕入れ、2割の利益を見込んで定価をつけました。ところがこの値段では6割の商品しか売れなかったので、定価の1割引にしたところ、残りの商品がすべて売れました。このとき、全体の利益は2320円でした。この品物1個の仕入れ値は何円ですか。
これはいわゆる「売買損益(売買算)」の中でも、解ける人と解けない人の人数が逆転する、ちょうどボーダーラインの問題です。商品1個の値段だけでなくそれに個数が加味されると、とたんに歯が立たなくなる生徒が増えてきます。
解く前に、「1個あたりのことと全体のことをごちゃ混ぜにしない!」と固く誓ってください。解けない人はほとんどの場合、この二つをごちゃ混ぜにしてしまっているのです。ここさえ分けて考えればこの問題は解けます。
まずは「1個あたり」の値段だけを考えます。登場するのは仕入れ値(原価)、定価、値引きした値段の3つですが、どの値段も分かっていません。しかたないので仕入れ値を[1]として考えると…
仕入れ値 = [1]円
定価 = [1]×1.2 =[1.2]円(この値段で売れば[0.1]円の利益が得られる)
値引きした値段 = [1.2]×0.9 =[1.08]円(この値段で売れば[0.08]円の利益が得られる)
ということが分かります。ここまでを求めたら一息つきましょう。
続いて「全体のこと」に取り掛かります。定価で売れたのは全体の3割、つまり30個です。残りの70個は値引きして売ったわけです。定価で売れた分については、1個につき[0.2]円の利益が得られます。30個では[0.2]×30 =[6]円の利益となります。値引きして売った分については、1個につき[0.08]円の利益が得られます。70個では[0.08]×70 = [5.6]円の利益となります。つまり、利益は全部で[6]円+[5.6]円 =[11.6]円であることがわかります。これが2320円なのですから、
[11.6] = 2230円
[1] = 2230÷11.6 = 200円
A. 200円
たかし君は毎分70mの速さでピクニックに出発しましたが、お弁当を忘れていることに気付いたお母さんが、6分後に毎分85mの速さで家を出発して追いかけたところ、ちょうど郵便局の前でたかし君に追いつきました。たかし君の家から郵便局までは何mありますか。
ここではもう一度、速さと比の問題の重要解法である「進む距離が一定であれば、速さの比と所要時間の比は逆になる」ということを確認しましょう。たかし君にとってもお母さんにとっても、家から郵便局までの距離は同じなわけですから、当然「速さの比と所要時間の比が逆になる」わけです。
たかし君 お母さん
速さ 14 : 17
(毎分70m)(毎分85m)
所要時間 [17] : [14]
お母さんのほうが6分遅く出発したのに同時に郵便局に着いたのですから、所要時間についてはお母さんのほうが6分短いわけです。この6分差が[3]にあたります。
[3] = 6分
[1] = 6 ÷ 3 = 2分
[14] = 2 × 14 = 28分(お母さんは28分かかりました。)
[17] = 2 × 17 = 34分(たかし君は34分かかりました。)
たかし君で考えると、毎分70m × 34分 = 2380m
お母さんで考えると、毎分85m × 28分 = 2380m
A.2380m
いかがでしたでしょうか。算数を苦手にしている生徒さんでも、ポイントをしっかりと押さえて取り組めば必ず解けることがお分かり頂けたと思います。われわれ、中学受験鉄人会のプロ家庭教師も、さまざまな工夫を凝らしながら、解法のコツ、ポイントを伝授していきますので、算数で苦戦している生徒さんは、ぜひ私たちプロ家庭教師にお声がけください!もちろん、夏休みだけの短期指導も可能です!
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