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首都圏模試や、センター模試、合不合予備など、7月には大きな模試がありました。点数や偏差値も気になりますが、ここでもう一度「解き方」の確認をしてみてください。どのように考え、答えを導き出そうとしていたのか、もしかするとずいぶん遠回りしているかもしれません。
国語の問題の「解き方」にもコツがあります。もちろん、丁寧に問題を読んで、素直に答える姿勢があれば、それほど「テクニック」にはこだわらなくてもよいのですが、ほかのライバルたちは知っているのに、自分だけ知らない「テクニック」があるとれば、落とし穴にもなりかねません。
そこで今回は、そんな国語の基本テクニックをおさらいしながら、合不合予備2回の問題にチャレンジしてみたいと思います。
選択肢を選ぶとき、「これだ!」と思って選んだのに、不正解だったという経験は、誰しも一度は経験したことがあるはずです。選択肢は、そうした「思い込み」「勘違い」を誘うように作られています。 正しい選択肢を選ぼうとすると「思い込み」「勘違い」に気づくことができません。ですから、間違っている選択肢をさがす「消去法」が有効です。
この受験界の常識ともいえる「消去法」も、一工夫することでより正解に近づけます。たとえば、選択肢の間違いを探すとき、間違いのパターンを知っておくと、選択肢の間違いを正確に見抜くことができます。選択肢は(1)ウソ(文章内容と異なる事実)が書いてある、(2)言い過ぎ、おおげさな表現になっている、(3)内容が不足している、の3パターンあります。
(1)は全く本文には書いてない内容ですから、丁寧に読んでいれば簡単に気づくことができます。(2)は、内容的に似たようなことが本文にもあるのですが、そこまでは言い切れないというものです。たとえば、選択肢が「すべて」「まったく」などの強い表現があるときには要注意です。(3)は、なかなか間違いに気づきにくいタイプです。たとえば、正解には「うれしい気持ち」と「ほこらしい気持ち」の両方がなければならないのに、片方しかないという場合がこれにあたります。
では、実際に消去法を使って、合不合予備の問題を解いてみましょう。
「ひとつ唾を飲み込んで、それから急に表情を明るくする」とありますが、このときの綾香の説明として最もふさわしいものを選びなさい。
実際に問題を解くときには、ひとつひとつの選択肢をよく読んで、消去していきます。
ア…「家に遊びに来てほしいと言うのが恥ずかしく」が、本文には書いてありません。上記のパターン①です。
気にしていたのは妹の障害のことです 。「綾香」の妹には障害があり、そのために「綾香」は親友の「千里」を家に呼べずにいたのです。
イ…「千里を家によんでいないことを気にしてきた」「友達でいてくれるとわかり、うれしい」という選択肢の内容は、ウソとは言い切れませんが、説明としては不十分でした(=パターン③)。妹に障害があるために、これまでずっと誘えなかったのですから、今回「うちに遊びに来て」と誘うときには、それなりの「決心」があったはずです。そうした「決心」に触れられていないので正解とは言えません。迷ったら無理には判断せず、ほかの選択肢と比べて答えを出しましょう。
ウ…正解です。
エ…ウが正解だと思っても、念のためにエもチェックしましょう。「気づかれないようにすれないいのだと考え」が、本文には書いてありませんでした。これもパターン①です。千里には気づかれてもいいと思ったから、家に誘ったのです。
このように間違い選択肢を消去するときに、どういう理由で間違いなのか、きちんと説明できるようにしておくことが大切です。そのとき、間違いパターンを覚えておくと、スムーズに判断できます。
また、選択肢の文末に注意すると、よりすばやく消去することができます。日本語は、文末の述語次第で文章の意味が大きく決定されるからです。
たとえば、合不合予備、大問1の問六は、選択の文末の表現(ア「腹立たしい」、イ「やりきれない」、ウ「自己嫌悪をつのらせる」、エ「絶望的な気持ち」)だけに着目しても正解できました。時間のないときのテクニックとして、知っておいてもよいでしょう。
書きぬき問題の答えの候補は、文章全体です。だからといって、答えを文章全体から探していては、時間がどれだけあっても足りません。ですから、書きぬき問題は、探す範囲をどれだけ絞れるかがポイントになります。
また、設問中に解答文が用意されていて、その空欄にあてはまる言葉をさがす問題はよく出題されます。空欄の前後の言葉を本文中からさがすと、答えがみつかりやすくなります。今回の合不合予備では、このタイプの抜き出し問題が出題されました。
「『連帯』のとらえ方に、何か問題があったということにはならないだろうか」とありますが、日本における連帯を筆者はどのようにとらえていますか。次の文の[ ]にあてはまる言葉を、それぞれ指定の字数で抜き出して答えなさい。
近代以前は、[1 七字 ]を基盤とした、自然もふくめた連帯であった。しかし、近代以降の連帯は、正しい理念にもとづき、その出発点は[2 五字 ]にある〜
この[1][2]にあてはまる言葉を考えます。
まず、「日本における連帯」について答えるのですから、文章全体ではなく、「日本についてみるなら〜」(50行め)以降の部分から答えをさがすようにします。そして、空欄の前後の言葉「〜を基盤とした」「出発点は〜」を手がかりに、本文をさがすと「共有された世界を基盤にして」(54・55行め)、「連帯の出発点は個人の意志にある」(83行め)が見つかります。
じつは、この問題は「基盤」「出発点」という言葉を本文中に見つけることができれば簡単に解くことができる問題でした。
書く内容を考えるとき、いきなり60字の文を作ろうとすると失敗します。まずは、一言で「うれしかったから」、「後悔している気持ち」など、簡単な文を作りましょう。その後、理由となるできごとをつけ加えて書きます。そのとき、物語文であれば(できごと+気持ち)、説明文であれば(理由+筆者の意見)という型に合わせて書くと、書きやすくなります。
また、制限字数から、答えるべき要素の数を予想できます。60字以内の制限字数なのに、文章の1カ所しか使用していない場合は、何か不足していると考えて答えを探しましょう。
それでは、上記の解き方を使って、合不合予備の記述問題を解いてみます。
「浜野さんなんかに頼まない」とありますが、今まで「チー」と呼んでいた千里のことを名字で呼んだのはなぜですか。七十字以内で説明しなさい。
まずは、短い答えを作ります。いままであだ名で呼んでいたのに、「浜野」という名字で呼んだのはなぜか考えます。
「他人のように思えたから」とか「親友とは思えなかったから」「よそよそしく思ったから」などの答えを思いつくことができれば、OKです。「けんかしたから」「仲が悪くなったから」のように出来事を答えてしまっては△になります。行動の理由を答えるときは、どんな気持ちになったからなのかを考えるようにしましょう。
あとは、どうしてそう思ったのか、理由となるできごとをつけ加えていきます。今回は七十字以内ですから、要素は3つぐらいだと予想できます。
〔できごと1〕+〔できごと2〕+〔他人のように思えたから〕のように、文章の型を作って考えます。
〔できごと1〕には、「千里が玲のことを、「かわいそう」だと言ったこと」、〔できごと2〕には、その言葉から「綾香は、千里が玲を大事に思っていないと感じたこと」が入ります。これらをつなげてまとめれば、答えは完成です。
以上、国語の基本テクニックを使いながら、合不合の問題にチャレンジしてみました。ここで示したテクニックには、もちろん例外があることもきちんと覚えておきましょう。すべてがテクニックで解けるほど国語の問題は簡単ではありません。しかし、テクニックを上手に活用すれば、よりスピーディーに解くことができるようになるでしょう。
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