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中学入試における社会と理科の試験範囲は膨大です。例えば、社会でいえば地理・歴史・公民の全分野が、中学入試の試験範囲になります。それぞれの分野は、通常の塾のカリキュラムにおいては、「地理=小5前半」・「歴史=小5後半」・「公民=小6前半」で学習します。実に1年半にわたって塾で学習する全範囲を、入試当日には覚え切っていなければならないのです。
それでは、ゼロから始めて中学入試に必要な理社の全範囲について、合格に必要な「最小限の基礎知識」を完璧に覚えることができる秘策を伝授します!教材として、『丸まる要点ノート』(学研)[=本体950円]の社会と理科を用います。
この本は、見開き1ページで1単元になっています(=左側のページが「スーパー要点」、そして、右側のページが「暗記力アップノート」と「チャレンジ入試問題」となっています)。
そして、社会の場合は、全部で78単元あります(=1〜40が地理、41〜64が歴史、65〜78が公民に該当します)。『丸まる要点ノート』の裏表紙に、黄緑色の「学習スケジュール表」が付いています。全単元のテーマが一覧表になっており、大変便利です。
そこで、例えば1日3単元ずつ勉強すれば、26日間で全部が終わりになります。なんと1か月よりも少ない日数で、中学入試の社会の全範囲を覚え切ることが出来るのです!(=それは奇跡的とさえ思えます)。
次に『丸まる要点ノート』を活用して、中学入試の全範囲を完璧に暗記する「絶対の暗記術」を伝授します。
実は、私は、東大や早慶上智といった最難関大学の受験生の指導においても、英単語、そして、日本史や世界史の用語等の暗記について、この「絶対の暗記術」によって、20年以上にわたって受験生たちを合格へと導いて来ました。だから、小学生時代にこの方法を身に付ければ、こと暗記に関しては、そのまま最難関大学合格に直結する勉強方法を身に付けたことになる、と断言できます。
さて、(1)まず『丸まる要点ノート』の各問題について、答を暗記する作業を行います。その際のコツは、少量ずつ、時間を区切って、完璧に覚えることです。例えば、赤字になっている用語を5個だけ、5分間で覚えます(=時間は充分にかけて構いません。完璧に覚えられるだけの時間をかけて下さい)。難しい漢字が含まれていたら、何度も書いて覚えましょう。
(2)次に、「絶対に完璧に覚えた!」と断言できる状況を作った後で、チェックテストをして下さい。答を隠して、ノートに答を書くのです。その際、必ず『書いてチェックテスト』を実行して下さい。この『書く』ということを実行しなければ、合格に必要な「最小限の基礎知識」は身に付かない、と思って下さい。
(3)ひと通りノートに答を書き終わったら、すぐに答合わせをして、赤で○×をつけて下さい。「絶対に完璧に覚えた!」と断言できる状況を作った後でチェックテストをしたのですから、ほとんどの場合には満点になるはずです。この方法なら、どんなに暗記が苦手な子供さんでも、満点を取ることができるのです。この『満点を取れる』ということは、子供さんにとっては、とても大きなことなのです。たとえどんなに僅かな量でも、完璧に覚えて、チェックテストをしてみたら、実際にすべて正確に書けた!ということが大切です。
以上のようなやり方で、用語を「5個だけ、5分間」で覚えたなら、「さらに5個を、5分間」で覚えて、チェックテストをして、満点を取りましょう! この作業を繰り返してゆくのです。
例えば『丸まる要点ノート 社会』の場合、一番はじめの単元である「日本の位置と広さ」については、左側のページの「スーパー要点」には15個の用語があります。暗記のための時間は15分で済みます。そして、右側のページの「暗記力アップノート」と「チャレンジ入試問題」には、14個の問題が並んでいます。けれども、そのうちの8題は同じ用語が重複していますから、新しく暗記すべき用語は6個だけです。暗記に必要な時間は6分だけです。つまり、合計21分だけで、「日本の位置と広さ」という1単元の暗記が終わります。もし1日3単元を暗記するなら、63分=1時間ほどで暗記は終わります。そして、これを26日間=1か月弱、続ければ、中学入試の社会の全範囲が終わるのです!!
(4)ところで、前述のチェックテストをした際に、もし間違えたものがあった場合には、その用語の部分を四角で囲んで下さい。その上で、その用語を覚え直す作業を、例えば1個1分で実行して下さい。そして、「今度は絶対に正確に書ける!」という状態を作ったら、再び、『書いてチェックテスト』をして下さい。こうすれば、今度は正解することができるでしょう。
もし、また間違えてしまった場合には、その用語の部分をもう1回、四角で囲んで下さい(=その用語は、二重の四角で囲まれることになります)。その上で、その用語をまた1分で覚えて、チェックテストをします。それで正解できれば、OKです。
もし、またまた(笑)間違えてしまった場合には、三重の四角で囲んで、暗記し直して、チェックテストをして下さい。要するに、チェックテストで完璧に正解を書けるまで、この作業を続けるのです。
以上の作業が終了したら、ノートを見返してみて下さい。例えば、社会の「日本の位置と広さ」という単元について、自分の字で全問の正解がノートに書かれて、すべてに赤で○がついています。「自分は、この通り『日本の位置と広さ』という単元について、すべてを完璧に覚えたんだ!」という自信を持つことができるはずです。
さて、以上の勉強を約1か月間、続ければ、中学入試の全範囲を終えることができます。けれども、毎日、『絶対にさぼることなく』勉強を続けるのは、大変困難なことです。つい「今日は、もういいやぁ…。また明日やればいい…」と、やらずに済ましてしまう日が出てきます。それが2日、3日…と続いていくうちに、気が付いたら1週間も2週間も(→場合によっては1か月も2か月も!)、勉強しないままに過ごしてしまった、というパターンに陥りがちです。
そこで、毎日、必ず勉強する秘策を伝授しましょう!前述のように、暗記をしたら、ノートに『書いてチェックテスト』をするのが勉強方法でした。これを自分で実行するだけでなく、毎日、寝る前に、その日のノートを親御さんに見せて、その日の部分へ、日付を記入して判を押してもらうことにするのです。親御さんは、前日分の後に、今日の分について、確かに全問正解が子供さんの字で書かれており、赤で○がついていることを確認して、日付を記入して判を押します。そして、判を押してもらわないと、その日は寝ることができない、ということにするのです。
このために『書いてチェックテスト』をすることが絶対に必要なのです。もし『書く』という勉強方法をとらないと、本当に子供さんが、その日、勉強したのかどうか? そして、全問を正解できたのかどうか?を確認することができないのです。親御さんが「今日の分は覚えたの?」と尋ねて、子供さんが「うん、やったよ」と答えたけれども、実は全然やっていなかった、ということが続いてしまうことが、大変多いのです。そこで、自分以外の人に、「確かに今日の分をすべて完璧に覚えることができた!」ということを示す『目に見える物』があるようにするのです。
さらに、もっと良い方法があります。子供さんが、親御さんの目の前で、チェックテストをして、全問正解を書いてみせることです。子供さんがまず5個の用語を完璧に覚えた後で、お母さんやお父さんの前に来て、「ボク(私)は、今からこの5個の用語を書いてみせるからね!」と言って、実際に正確に書いてみせるのです。子供さんは、必ず正解してみせよう!と思って、とても張り切ってしっかり覚えるようになるはずです。そして、5個くらいの用語なら、どんな子供さんでも、短い時間で正解に覚えることはできるはずです。こうして親御さんの目の前で本当に正解を書くことができれば、子供さんは大きな自信を持つことができることでしょう。こうした作業を繰り返すことで、その日の分を全問正解したという状態を作ってゆくのです。
以上のような勉強を毎日続けることで、中学入試に必要な知識を一定のペースで覚えていくことができます。ところが、人間の記憶力とは悲しいもので、毎日の勉強を進めていくうちに、はじめの頃に覚えたことを忘れていってしまいます。そこで、常に「中学入試の全範囲が頭に入っている状態」を作る秘策を伝授しましょう!!
『丸まる要点ノート』を毎日、一定のペースで(=例えば3単元ずつ)新しく覚える作業と並行して、『前日までに終えた部分について、チェックテスト』をしていくのです。例えば、前日にやった単元の1つについて、左側のページの答をノートに書いてみます。前日に全問正解したはずなのに、正解ができないものがあったりします。その場合には、できなかったものを四角で囲んで、1個1分くらいで完璧に覚え直しをして下さい。その上で、ノートへチェックテストをして下さい。そうすると正解できるはずです。この作業をし終えると、そのページは満点が取れた状態(=すべてを完璧に覚えた状態)に戻ります。
さらに4日前にやったページ、15日前にやったページ、3週間前にやったページ等々…気楽に『丸まる要点ノート』をランダムにめくって、とりあえずチェックテストをしてみて下さい。忘れていて正解できないものが見つかるはずです。できないものを見つける度に、四角で囲んで、覚え直しをして、再チェックテストをして正解できた状態を作り続けるのです。
毎日、僅かでも時間があれば、『丸まる要点ノート』で、すでにやったページのあちこちについて、チェックテストをしてみるのです。そして、できないものを見つける度に、すぐ四角で囲んで、覚え直しをしてしまうのです。
そして、ひと通り『丸まる要点ノート』をはじめから終わりまで勉強し終えた後は、全体のあちこちを、常にチェックテストしまくる!ということを続けましょう! これをひたすら続ければ、ひとつのページを10回、20回、30回…とチェックテストして、すべてを完璧に覚えた状態にした!ということになってゆきます。そして、間違える度に、必ず四角で囲んでおいて下さい。
この四角で囲む作業を繰り返すことによって、何重にも四角で囲まれている用語が出てきます。
いよいよ入試前日を迎えた時に、『丸まる要点ノート』全体について、四角で多く囲まれている順から、覚え直しをしていって下さい。この日までの作業によって、あなたの持っている『丸まる要点ノート』は、あなたにとって優先的に覚え直すべき順序を示してくれる「優先的事項一覧表」になっているのです。社会と理科について、四角で囲まれている事項の覚え直しをしさえすれば、あなたの頭の中には、中学入試の社会と理科の全範囲について、合格に「必要最小限の基礎事項」がすべて完璧に入っている!という状態が完成しています。
さて、平成22年度中学入試まで約2か月です。入試本番が近づき、社会と理科の勉強が大幅に遅れてしまっており、パニックになっている受験生もいることでしょう。社会と理科について「もうダメだ!」と思っているのなら、今回、ご紹介した方法で、『丸まる要点ノート』をすべて完璧に覚えて下さい。約1か月間で、社会と理科の全体を終えることができるのですから、約2か月あれば、『丸まる要点ノート』をはじめから終わりまで、2回、繰り返すことができます。それにより中学入試合格に必要最小限の知識は身につけることができます。
そして、現在、小5の生徒さんたちは、『丸まる要点ノート』のうち、小5で勉強する範囲について完璧に覚えてしまいましょう(=社会では地理と歴史の分野です)。そして、来年(=2010年)4月中旬に実施される合不合予備第1回の理社で、是非とも偏差値60台を取りましょう!
私の教え子である優介君(現小6。仮名)は、今年の4月中旬の合不合予備第1回に備えて、『丸まる要点ノート 社会』で勉強しました。やっておいた所は、地理分野と歴史分野に加えて、日本国憲法[1][2]です(=『丸まる要点ノート 社会』の1〜66です)。この勉強で見事に偏差値60台を出すことができました。現在、小5の皆さんは、是非、優介君に続いて下さい!!
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