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受験予定校がかなり具体的に絞れてきて、それに合わせて過去問演習をする時期になってきました。その際、解答用紙に「記述欄」のある学校も多くなってきています。今回は、入試本番を見据えて、特に記述対策として過去問演習の際に気をつけて頂きたいことをお伝えいたします。
まずは基本的なところから取り組んでみましょう。
なんでもかんでも正直に書いていたのでは、記述スペースはすぐにいっぱいになってしまいます。そこで、いくつかある途中式の中でも「これは記述欄にしっかり残しておくべき!」という式を選んで書く練習をしましょう。例えば、
(3+19)×9÷2 = 22×9÷2 = 198÷2 = 99
という計算であれば、当然のこととして途中は省略して、(3+19)×9÷2 = 99 とするべきです。他にも省略の工夫はあるはずです。
お子さんがご自分で取捨選択の判断ができるようになるのには時間がかかります。それまでの間は、ぜひ手伝ってあげてください。まずは一切省略せずに計算させ、その上で「じゃあ削るとしたらどことどこを削る?」ということを考えさせるのです。これを繰り返すことで、徐々にお子さんがご自分で取捨選択の判断をできるようになります。
保護者の皆さんも中学生時代に数学で「証明」というのを学習したと思うのですが、おおよそ、その時のような感じで、算出した数値に簡単な説明書きを添えるよう指導してください。たとえば、
2400÷30=80 …Aくんの分速
といった具合です。さらにこれに単位をつければなおいいでしょう。たとえば、
2400÷30=80(m/分) …Aくんの分速
といった具合です。この程度のことをするだけでも、採点者の目に映る完成度はぐっと増すものです。
前節ではいかにして記述スペース内に内容を収めるかについて書きましたが、その前提として、記述スペースがどのくらいの広さなのかを知らなければなりません。多くの場合は書店で購入した過去問集についている解答用紙を、指定された倍率で拡大コピーすれば問題はほぼ解決します。いくつかの中学では、「そもそもこんな狭いスペースにすべての式を書くことは無理。明らかに取捨選択して式を整理して書く能力を求めている。」としか思えないところもあります。必ずスペースの広さをチェックして慣れておきましょう。
さらに、可能であればその学校の実物の解答用紙と問題用紙を入手しましょう。学校によっては説明会参加者に配布しているところもあります。
学校によっては、体験イベントとして「模擬入試」のようなことをやっているところもあります。こういった場合にはスペースの広さだけではなく、字体や紙質も含めて、本番とほぼ同じものを体験できるはずです。それどころか、あまり難易度の高くない学校では本番の入試問題とかなり似た問題を出してくるところもあり、なかなかお得な場合が多いです。ぜひこういったイベントには積極的に参加してみてください。
学校によっては、自分で過去問を演習してその解答用紙を郵送すると、その学校の先生が記述の採点と赤ペン添削をして返送してくれる、とても親切な制度を行っているところもあります。
一部の学校では、入試当日に持っていっていい筆記用具に制限があります。場合によっては「定規コンパス一切不可」というところもあります。ご自分の受験予定校の持ち物をチェックして、それに応じた解き方を練習しておきましょう。定規不可の学校であれば、当然のことながらフリーハンドで図を描く練習をしておかなければなりません。
これが意外と大変です。普段定規を使うことに慣れている生徒にとっては、線分図一つ描くだけでも一苦労です。せっかく線分図を描いても、実際の数値に即していない長さの図では、かえって考え違いを誘発してしまいかねません。線分図にしろ、立体図形にしろ、ある程度リアリティーのある図でなければいけないのです。
記述欄のある中学でも、学校によってその扱い(採点の際にどの程度考慮するか)は大きく異なります。たとえば、開成中学の先生は、私が以前勤めていた大手進学塾からの質問に対して、「どんな解き方でもいいんです。中学受験生らしい解き方ではなく方程式を使っても構いません。とにかく正解にたどり着いてくれればそれで得点とします。」と答えました。そんな例もあります。しかし一方で、「方程式を使うなんてズルイ(?)」という考えの先生のおられる学校もあるかもしれません。
解き方だけではなく、採点の基準も学校によってまちまちです。加点方式でいくのか減点方式でいくのか、字や図の丁寧さは採点に影響するのかどうか、答えが間違っていても式だけで途中点をもらえるのかどうか…。 ダメもとでそれぞれの中学に質問してみる以外には、これらの疑問をはっきりさせる手段はありません。あくまでもダメもとですが、何かの機会に聞いてみるのもいいかもしれません。
いずれにしろ、記述の対策はお子さんだけではなかなかうまくいかないものです。塾によっては先生が一人一人の解答用紙を見て添削してくれるところもありますが、一クラスの人数が20名を超えるような所ではなかなか難しいでしょう。ここは保護者の皆様のお力添えが必要です。ぜひお子さんの記述力UPに取り組んでみてください。
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