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今回は、6月度マンスリーの主要単元となることが予想される「拡大・縮小」「変化のグラフ」「場合の数」「規則性に関する問題」を中心に解説を進めます。
具体的な内容に入る前に、ぜひ気をつけて頂きたいことが2点あります。
1点は、今回のテストは内容盛りだくさんで、難しい問題の難度がかなり高くなることが予想されます。これまで以上に、「解答すべき問題と、抜かすべき問題の選別」を徹底してください。
もう1点は、「場合の数」の単元に、「やり方を覚えていれば簡単だけれど、覚えていなければ手も足もでない問題」がいくつか含まれています。必ず差が出る問題ですので、特に注意してください。
単位を含む計算に気をつけましょう。0.025立方メートル+25600ミリリットル−450立方センチメートル=[ ]リットルのタイプの問題です。基本的に最も小さい単位(上記の式であればミリリットルと立方センチメートル)に合わせる方が、小数点の調整が必要ないので楽ですが、問題によっては求める単位(上記であればリットル)で算出する方が、最後の調整が必要ないメリットもあります。より間違いの少ない方を早急に選びましょう。想定される単位は容量、面積、重さになりますが、より確実にするために、問題用紙の空欄に単位の表を自分でつくっておいてもよいでしょう。立方メートル→リットルは1000倍、リットル→立方センチメートルは1000倍などを自分の見やすいかたちでまとめておくと安心して計算を進められます。
もしも時間の計算が出てきた場合、最小単位にそろえようとすると、かえって複雑になり間違いが増える可能性があります。例えば「3時間26分54秒÷2」といった式を、3600×3+26×60+54(秒)として、また解答を○時間△分□秒に直すとなると、かなり手間がかかり、間違いも増えます。「筆算で進める方法」を覚えておきましょう。1時間の繰り上がりが60分になること(分→秒も同じ)さえ気をつけておけば、速度・正確性ともにアップする可能性が高いです。
食塩水の濃度計算、速さの基本問題が出てきた場合に備えて、それらを確実に得点できるように、公式などを徹底確認しておきましょう。
「1から150までの整数を順にかけた、1×2×3×…×150を計算した積の値には一の位から0がいくつ並びますか」のタイプの問題で、1から150までの5の倍数、25の倍数、125の倍数の個数の和を出す、という進め方とその意味をしっかり確認しておきましょう。テキストでも説明がなされていますが、わかりづらければ、1から30までの積など、少なめの数で実際に式を書き出して×5を順番に消していく、というかたちから理屈をしっかり理解しておくとよいでしょう。理屈さえわかれば解法はとても簡単な問題です。
直角三角形の辺の比に関する問題に備えるために、中学数学で習う「三平方の定理」の基本である「直角をはさむ2辺それぞれの2乗の和が斜辺の2乗になること」は、覚えてしまってもよいでしょう。中学数学の範囲だからといって無理に避ける必要なないと思われます。3辺の比が3:4:5のパターンを見本にするとよいでしょう。
平面図形の相似の問題では、「台形」を使った問題に注意しましょう。台形の上底と下底に平行な直線が、上底・下底の間に引かれているような図形で、その直線の長さを出す場合には、上底・下底の短い方を底辺とする平行四辺形ができるように補助線を引きましょう。補助線の引き方によって色々な解き方ができるタイプの問題ですが、台形を平行四辺形と三角形に分ける解法が、とてもシンプルで進めやすいです。その場合には算出した長さや比の値を図に正確に書きこむように注意してください。
また面積比を出す問題では、台形の脚にあたる2本の直線を上に伸ばし交わらせることで大きな三角形をつくります。三角形が底辺に平行な直線で分けられているかたちになります。そこで分けられた各部について、平行線の辺の長さの比から面積比が出せます。
例えば平行線の比が下から11:9:6とすると、面積比は上から36:(81−36):(121−81)として出すことができます。台形を平行線で割った図形の比では、上に線を突き抜けさせてできる三角形の利用が有効であることを覚えておいてください。この考え方はこの後の「円錐台」でも同じく使われます。
立体図形の相似の問題では、「円錐台」に注意しましょう。円錐の上部から底面に平行に小さな円錐を切り取った、プリンのような形をした図形です。円錐台の体積を出す際には、できるだけ「比」を使って解くようにしましょう。例えば円錐台の下底面の円の半径が15㎝、上底面の円の半径が5㎝とします。まずは円錐の母線を上部に向けて伸ばし、大きな円錐を完成させます。そこで上部にできた小さな円錐と全体の円錐が相似になり、また相似比は底面の半径から5:15=1:3とわかります。
小さな円錐の体積:全体の円錐の体積=1×1×1:3×3×3=1:27から、円錐台の体積は「全体の体積×26/27」で算出できます。ここで、全体の円錐の体積から、小さな円錐の体積を引くという解法もありますが、式が長くなり、計算間違いの危険性も増してしまいます。また、「小さな円錐の体積×26」で出す解法もありますが、そのやり方で覚えてしまうと、体積比が8:27になる場合などに困惑してしまう恐れがあります。できれば上記の比を使った方法を覚えておきましょう。
また、円錐の体積を出す計算で「×1/3」を忘れないように気をつけてください。式が長くなると、つい忘れてしまいがちです。
この単元では「縮尺」の問題が出されることがあります。計算自体は単純ですが、3万分の1など、数が大きくなりますので、計算間違いがないように気をつけましょう。
この単元では水槽に水を入れた際の水深変化をグラフにした問題が出されることが多いです。問題によっては非常に難しくなることがあります。小問(1)でも難しいことがあります。その場合には、解答に時間をかけるよりも、その問題は抜かして他で確実に得点することを選択する勇気を持つことが大事です。
水槽の中に仕切りがあるタイプの問題では、仕切りに垂直な面での断面図をかいてみると断然解きやすくなることが多いです。水槽の断面が長方形で、そこに仕切りが縦の線で入るかたちの図になります。水がいっぱいになった時点で、底面に平行な線を入れていきます。仕切りを縦の線にする長方形が出来上がりますので、そこにいっぱいになるまでにかかった時間を書きこみます。すると、面積の比の関係がとてもわかりやすく見ることができるのです。与えられた立体図に書きこんでもよいのですが、平面の方が書きこむ線が少なく済みますので、断面図をかくことをお勧めします。
先にお話しした「やり方を覚えていれば簡単だけれど、覚えていなければ手も足もでない問題」について、順に解説していきます。
「投票算」の考え方をしっかりと理解しておきましょう。ここでは「1人だけ強いライバルがいて、そのライバルに勝つ」という考え方が有効でしょう。例えば120人の中から代表を3人選ぶとした場合、候補者の人数に関わらず、1人のライバルをつくって3+1の4人の勝負にします。4人が全く同じ得票数とすると120÷4=30(票)で同点となります。それより1票でも多ければよいので30+1=31(票)で代表に選ばれることになります。
これを応用したもので、すでに開票が進んでいるタイプの問題があります。1人の代表を選ぶとして、候補者それぞれの得票数が表で示され、残りの票数がわかっているとします。その場合はその時点でトップにいる者が「ライバル」になりますから、まずトップに追いつくための得票数を出し、それを残りの票数から引きます。そこで出た票数を最終的にトップの者と争うので、過半数の考え方で票数を2で割った数から少しでも多い票数が答えになります。
他にも出題タイプはありますが、まずはこの2つをしっかりおさえておきましょう。
「少なくとも1個はもらえる配り方」の問題です。例えば13個のリンゴと7個のミカンを4人の生徒に5個ずつ配るとして、リンゴとミカンを4人が少なくともどちらも1個ずつはもらえるように配る方法は何通りあるか、といった問題です。数の少ないミカンに注目して、まずは4人に1個ずつミカンを配り、残った7−4=3個のミカンの配り方を求める、といった方法ですが、(A、B、C、D)として(3、0、0、0)(2、1、1、0)(1、1、1、0)といったかたちで、どのように配られるかを書き出しておけば、あとは場合の数の基本で解けるはずです。数の少ないほうに注目すること、見やすく整理できる方法で書き出しをすることに気をつけておきましょう。
「3段つるかめ算」の問題です。例えば1個60円の桃、1個50円のリンゴ、1個20円のミカンの3種類を合わせて20個買ったところ、代金の合計が1000円だったとして、買った個数の組合せは、といった問題です。このタイプの問題では面積図が必須になります。3つの要素のうち1つを消して、2つのつるかめ算に持ち込む解き方ですが、面積図がしっかりかければ、考え方は決して難しい問題ではありません。細かい長さなどは気にしないで構いませんので、とにかく見やすく面積図をかくことに気をつけてください。
以上の3つの単元は、授業でも説明がしっかりなされているはずです。テキストを見直して、少しでも不明なところがあったら早期に対策をしてください。
色の塗り分けの問題では、どの箇所とどの箇所に同じ色を塗ることができるか、そのパターンを先に挙げておく方がよいでしょう。思いつくままに計算を進めてしまうと、該当するパターンを見逃してしまうことが多いので注意が必要です。
2つの直線上にある点から三角形をつくるタイプの問題も、パターンがわかっていれば決して難しい問題ではありませんが、この問題に限らず「4つのうちから2つを選ぶ→分子を4×3、分母を2×1」と分数で解く方法は必須ですので、その方法を覚えられているか確認をしておきましょう。
植木算を利用するタイプで注意すべき問題があります。例えば次のような問題です。
「のこぎりで、ある長さの丸太を何回か切り、余ることなくすべて30㎝の長さに切り分けます。丸太を1回切るのに3分かかり、1回切るたびに4分休みます。この丸太を切り分け終えるのに45分かかったとして、丸太の長さは何mですか。」
ここで(45−3)÷(3+4)=6から6+1=7(回)切り分けることになるので、切り分けられた丸太はさらに1を加えた8個あることになります。つまり植木算が二重にあることになるのですが、これを頭の中だけで進めようとすると、計算で出した数が何を意味するのかが曖昧になり、1を加えることを忘れたり、数え間違いが発生したりする恐れがあります。
そこで、より解きやすく、間違いを防ぎやすくなる図を紹介しましょう。
まず直線を1本引き、それを等間隔に分ける縦線を短く書きこみます。区分けられた線分に30㎝と書きこみます。そして各縦線の下に、3と4を縦に並べて書きます。上の3は切るのにかかる3分、下の4は休みの4分を表します。そして最後(右端)にかいた4に×をします。これは植木算の基本的な考え方で、最後の1本を切った時点で作業は終了し、休みは発生しないことを表します。この図が完成できれば、かかった時間の構成がひと目でわかり、数え間違いを避けることができるのです。ぜひ実際の問題で試してみてください。
方陣算では、角(かど)の扱いに気をつけることはもちろんですが、中央が空白になる中空方陣にも気をつけておきましょう。中空方陣は苦手な生徒さんが多い単元です。どのように図形を切れば、同じグループに分けられるかがポイントになります。
三角数・四角数の問題では、平方数を使うことが多くあります。例えば144という数を見れば、それが12×12であることがすぐに浮かぶかどうかでスピードが格段に変わってしまいます。平方数については、15×15までは覚えておくようにしましょう。
数列や図形を利用した問題で、かなり難しい問題が出てきた場合、書き出してできる小問があれば解いてもよいですが、時間をしっかり確認して、少しでも間に合わない可能性があれば無理せず、他の問題の見直しに時間を使いましょう。深追いは危険です。
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