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第7回は『速さと比(2)』です。比を利用して旅人算を考えます。基本は前回と同様に、速さの3要素(速度・時間・距離)のうちの何が不変かを読みとります。旅人算では、通常同時に出発する形が多く、その場合は、出会う(または追いつく)までの時間は等しいことがポイントになります。
※「○の中に数字」の表記が文字化けしてしまう可能性がありますので、マル1、マル2などと表記させて頂いております。
「必修例題1」では、線分図に整頓すると、兄の12分と9分の時間比(4:3)は、速度一定ですので、距離比(4:3)として利用できます。(1)ここで、時間一定のとき、距離比=速度比ですから、2人が出会うまでに進んだ距離は、兄をマル4とすると、弟はマル3になりますので、速度比は 4:3 と求められます。(2)弟は、マル3の距離を12分で進みますので、マル3+マル4=マル7の距離を進むのにかかる時間は、12分÷3×7=28分になります。
「必修例題2」では、AB間の往復の距離は等しいことから、(1)時間比(20:30)の逆比として、速度比(3:2)が求まります。(2)兄の速度3に時間(20÷2=)10分をかけることで、AB間の距離が3×10=30となります。ここで旅人算の出会い算を行うことで、30÷(3+2)=6分後に2人が出会うことがわかります。
「必修例題3」では、2人の進んだ距離が等しいことポイントになります。(1)距離一定の場合、速度比と時間比は逆比の関係になります。兄が走って追いかける場合、追いつくまでにかかった時間 9分と、弟が追いつかれるまでにかかった時間 6+9=15分から、時間比(9:15)の逆比で速度比は5:3となります。また、兄が自転車で追いかける場合、追いつくまでにかかった時間3分と、弟が追いつかれるまでにかかった時間6+3=9分から、時間比(3:9)の逆比で速度比9:3となります。ここで、弟の速さは同じ3ですから、兄の走る速さと自転車の速さは5:9とわかります。(2)弟の速さ3に10分をかけた3×10=30の距離を離れていることがわかります。旅人算の追いかけ算により、30÷(9−3)=5分後となります。
「必修例題4」は、2地点間を向かい合って同時に出発して往復する問題です。線分図に整頓すると、スタートして1回目の出会いで2人合わせてAB間を1つ分進み、1回目の出会いから2回目の出会いまでに2人合わせてAB間を2つ分進んでいることがわかります。2人それぞれが、進む距離も、時間も、(1回目の出会い〜2回目の出会い)は(スタート〜1回目の出会い)の2倍であることを理解しましょう。(1)太郎君は、(1回目の出会い〜2回目の出会い)で1600m進んでいますので、1回目の出会いまでに1600÷2=800m、次郎君は1500−800=700mとなります。よって、速度比は8:7とわかります。(2)次郎君の進んだ距離を考えます。次郎君は2回目の出会いまでに、1回目の出会いまでの距離の1+2=3倍進みます。よって、700×3=2100m進みますので、A地からは 2100−1500=600mのところです。
第7回は『小数(2)』です。今回の小数は計算が中心です。小数×整数、小数÷整数、小数×小数、小数÷小数 の計算の仕方を学習します。
「必修例題1」は、小数×整数の計算の仕方が説明されています。2.7L×12の計算です。2.7Lを10倍して27dLに変えることによって、整数の計算にして進めてみます。27dL×12=324dLでこれをLの単位に直すと324÷10=32.4Lとなります。これは、2.7L×12=32.4Lということですから、結果として、小数点の位置は変わっていません (小数第一位の数に整数をかけると、積(かけ算の答え)も小数第一位になる) 。つまり、小数×整数の計算は、小数の小数点をなくした整数に整数をかける計算をして、その積に、元の位置に小数点をつければよいことになります。
「必修例題2(1)」は、小数÷整数の計算で割り切る場合です。ひっ算の形で、割られる小数と商(わり算の答え)の小数点の位置は変わりません。わられる数を整数として、普通のわり算をします。その商に、割られる数の小数点と同じ位置に小数点をつければよいことになります。わり算の段階で割り切れない場合は、0(ゼロ)をおぎなって割り続けます。
「必修例題2(2)」は、ふくろの数は整数ですので、商を整数にして、あまりも求めるわり算です。このあまりの数の小数点の位置は割られる数の小数点の位置と同じところにつきます。
数は10倍、100倍、……すると、位が1つ、2つ、……と上がりますので、小数点は右へ、1つ、2つ、……と移動します。また、10で割る、100で割る、……と小数点は左へ、1つ、2つ、……と移動します。例えば、1.234を10倍、100倍すると、それぞれ12.34、123.4となります。また、567.8を10で割る、100で割ると、それぞれ56.78、5.678となります。このことを利用して、小数どうしのかけ算・わり算を学習します。
「必修例題3」は、2.63×3.5の計算ですが、2.63を100倍し、3.5を10倍した263×35の計算をして、その結果の9205を(100×10=)1000で割って、9.205とします。
「必修例題4(1)」について、例えば、150÷30=5で、15÷3=5のように、わり算では、わられる数とわる数の両方に同じ数をかけても同じ数で割っても、商は同じになります。3.25÷2.6の計算において、わられる数とわる数を10倍して整数にします。つまり、32.5÷26の計算をすればよいことになります。これは、必修例題2の計算と同じになります。
「必修例題4(2)」では、余りの小数点の位置が重要です。説明をよく理解してください。
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